二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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オリキャラ設定集と小話
日時: 2014/10/29 10:53
名前: エスト ◆yExe7MqAhc (ID: cFBA8MLZ)

(代・ω・)どうも初めまして、エストとか言う者です。まぁ代理もっきゅとでも呼んでk←

オリキャラや版権をごっちゃまぜにした小話をまぁ適当につらつらと書いていきます。
更新速度無いに等しいけどねー←





オリキャラはこちら >>

名前:ミア=ブルームフィールド
性別:女
年齢:15歳
性格:明るく、負けず嫌い。少々猪突猛進的な部分あり。大事な場面では多少ツンデレが入ったりする
外見:藍色のポニーテールに青い目、黒と赤を基調とした小さめのゴシックドレスを着用。背の高さは大体150cm前後
元になったキャラ:『プリティーリズム・ディアマイフューチャー』の主人公『上葉みあ』
戦闘スタイル:両手に剣を一本ずつ持って戦う『双剣士』のスタイル
現在までの経緯:
ごく普通の環境で普通に育ったミア。ある日少女は偶然彼(以下に記載)の姿を目撃し、自分が強いんだということを示すために彼に戦いを挑もうとするも、いっつもやられてしまう。
それ以降ずっと彼をライバル視しているとか(勝手に
台詞サンプル:
「あたしはミア。どんなことが起きても突っ走るよ!」
「みぃつけたぁー!!今日こそ、今日こそあたしが勝ぁーつ!!あたしが一番ーっ!」
「な……べ、別にアンタにお礼を言われるようなことなんかしてないわよ!あたしがやりたかっただけよ、やりたかっただけ!」
逃走中でのスタイル:基本的にミッションは参加。ただし運要素のあるミッション(2つのレバーのうち1つはハンター放出など)は参加しないことがある。自首はしない



ダブルイ=ヴィスラング=フォード(ミアのいう彼)
性別:男
年齢:19歳
性格:ぶっきらぼうで少々誤解されがちだけど根は普通にいい人。仲間をひどく傷つけられたり陥れられたりするとキレる。あとなかなか表情に出さないけど照れ屋だったりする
外見:茶髪青目、緑のシャツの上に黒いジャンバー、青のズボン。背中に愛用の剣を背負っている
戦闘スタイル:剣による攻撃に特化した『剣闘士』スタイル
現在までの経緯(ネタバレあり):
血のつながらない妹(以下に記載)とともに各地を転々としているただの旅人剣士。
1年前に彼がとある世界……魔女界で生まれたことが判明し、その世界を救った英雄であるのだが、彼はそれを放棄。あくまで旅人のスタンスを崩さない。
魔女界で生まれたため、半分は魔女の血が流れており、変身して戦っていた時期があったが、魔女界を救ったと同時に、変身中に戦う力は完全に失われた……のだが、神の悪戯か、変身する能力自体は残ってしまったというオチ。
しかしリクエスト話にて再び魔女っ娘に変身して戦う力を得てしまった悲劇←
現在はライブにダンスなど、音楽業界に関する練習を行っている。
台詞サンプル
「オレは気ままに旅している方が性に合ってるんだよ」
「……ま、その諦めの悪さがお前の強さかもしれないな……」
「てめぇ……!!リコリスとミアを傷つけやがったなっ!!貴様のような下衆野郎は許さねぇ!!冥界の果てで懺悔しやがれ!!!」
逃走中でのスタイル:ミッションは必ず参加。自首はしない
備考:女難の相ありなのに女性に好かれまくり。一級フラグ建築士なのに超一級恋愛フラグクラッシャー
……だったのだが、デート体験にてフラグクラッシャーがついに消滅した

異世界の人物との交流経験(ただし女性のみ):
QMA(ルキア、アロエ、ユリ、アイコ、メディア、ミュー、マヤ)
ポップン(にじっ娘、ミニッツ、ポエット)
モバマス(安部菜々)
家族構成(NEW!):母(魔女界の女王様)、姉(女王様の娘)、妹(血は繋がっていない)
恋仲:夢野みらい
変身で性転換の共通点:観束総二←→テイルレッド




リコリス=エルネシア=フォード
性別:女
年齢:16歳
性格:明朗快活で優しい。母性が強く子供が好きな一面も
外見:金長髪緑目、白ワンピ着用。頭に羽の髪飾り
戦闘スタイル:魔法による攻撃・回復・補助を扱う『魔道士』スタイル
現在までの経緯:
5歳の頃自分に宿る魔力のせいで村を追われそうになり、自分でその生まれた村を滅ぼしてしまった。
あれからしばらく虚ろな状態になっていたが、兄の献身により無事に回復。
現在は兄とともに旅先で仕事をこなしながら生活をしている、これまたただの旅人魔道士。
現在は自分よりも兄の恋の行方を心配しているとか←
逃走中ではゲームマスターも担当。
台詞サンプル:
「こういう時って、なんだか嫌な予感がするのよね」
「ねぇお兄ちゃん、これからどこに行くの?」
「まったくもぉ……お兄ちゃんってほんと鈍いんだから……」
逃走中でのスタイル:ミッションは必ず参加。ペアを組む時は兄優先。自首はしない



ミーティア=エル=セフィリス(6/24 NEW!)
性別:女
年齢:14歳
性格:おとなしめで、誰に対しても一歩引いて接する
外見:少し長めの茶髪に水色の目、簡素な空色のジャンパースカートに紋様が描かれた水色のマントを着用
実はオリキャラ勢の中で唯一B85以上でスタイルがかなりいい
戦闘スタイル:契約した様々な精霊を召喚し、戦わせる『精霊使い』
現在までの経緯:
9年前に魔族に襲われ、すんでのところで当時10歳だったダブルイに助けられた時から好意を抱く。
その後、友達にもらった本を捲った時に放たれた光により、自身に精霊と契約する力を得てしまい、各地の精霊を見つける旅に。
道中、再びダブルイと会い、彼と共に旅をしていたこともあった様子。
しかし、結局想いを伝えることができず、悪夢に苛まれてしまうがそこも彼に助けられ、彼から「想いには答えられない」と振られてしまうも、吹っ切れたようだ。
逃走中ではゲームマスター補佐も担当。
台詞サンプル:
「えっと……頑張ります」
「私、これでも皆さんの役に立てるでしょうか……」
「かないませんね……あなたには」
逃走中でのスタイル:腕力が必要になるミッションは参加しない(というかできない)、自首は時と場合による



スズ(9/3 New!)
性別:女
年齢:13歳
性格:無邪気で元気いっぱいだがかなりのイタズラ好き。あと女の子に対してのみ軽度のキス魔(!?)
外見:水色の短めのツインテールに透き通るような青い目、服は桃色のジャンパースカート。身長は140cmと小柄
戦闘スタイル:攻撃・回復・補助と一通り使いこなす万能タイプだが、その方法が一辺倒
現在までの経緯:
とある王国で冒険を続けていたところ、突如他国へ旅立つ決意をしたとか。
幼い頃からシャボン玉で遊ぶのが大好きで、いつの間にかシャボン玉による独自の技や魔法を編み出すまでに至った天性の才能を持つ。
可愛い女の子が大好きらしく、見かけては肌身離さず持っているシャボン玉セットで泡まみれにしたり閉じ込めたりしてはその様子を見て楽しんでいる(もっとも使わずとも出せるのだが)。
なお、本人に悪気はないので余計にタチが悪いとか(ダブルイ談)。
ちなみに上記の4名とは唯一何の接点も持たない
台詞サンプル:
「あたし、スズ!よろしくねー♪」
「えへへー♪あたしのシャボン玉のとりこになっちゃえ♪」
「むぅー……つまんないつまんないつまんなーい!!」



版権キャラはタイトルのみ記載

・pop'n music
・アイドルマスターシンデレラガールズ
・スマブラ
・QMA
・ブレイブルー
・ぷよぷよテトリス
・艦隊これくしょん
・ヴァンガード(主要キャラ&多分ユニットはバミューダ限定っぽい)
・彼女がフラグを折られたら
・ご注文はうさぎですか?
・日向美ビタースイーツ♪
・精霊使いの剣舞(NEW!)
・俺、ツインテールになります。(NEW!)



※ただ今更新速度超低下中……
ご意見・ご要望はお気軽にこのスレにどうぞ
ダブルイ「宣伝すんな」



目次
裸族(QMA)出現 >>1
BBCS2ギャグルート再現(モテメガネ) >>4-7
スズ初登場回 >>8-10
モバマスアイドルが来た経緯 >>11
ヘタレ治療法 >>14 >>18 >>24-25 >>51
超小ネタ >>19
BBキャラ初登場回(裸族有) >>20
新規幼女アイドル参入 >>33
ヤンデレの勘違い >>46
花言葉 >>58
他人から見たオリキャラ >>60
版権キャラ参入 >>68



リクエスト話
From グレイディア様(完了) >>36-37 >>52-54
From りゅーと様(完了) >>40-42 >>71-72 >>74-75 >>80
From アリン様(完了) >>61

使用武器やスキルなどの説明(八雲様のリクエスト含む) >>45

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新しいちびっ子がやってきた ( No.33 )
日時: 2013/11/20 20:21
名前: エスト ◆yExe7MqAhc (ID: MMm5P7cR)

の前に返信から。
(代・ω・)風邪でダウンしてた日がありました……とりあえず一本書かないと……生存報告の意味で

八雲さん>
王道の5精霊はいますね。とはいえ申し訳ないのですが1話分の話にするには短すぎになりますのでそこはご容赦を……





???「せんせぇはどこかなぁ?」
公園を歩いているのはまだ10歳にも満たない茶髪の女の子。ちょうど千佳と同年齢か。
???「ふわぁー……」
ベンチで寝ているのは薄金髪で両サイドの先端をそれぞれ紐で結んだどう見てもおねむな少女。こちらは千枝と同い年だろう。
???「あっ、こずえちゃん!」
茶髪の少女はベンチで寝ているこずえと言う少女、遊佐こずえに声をかけた。それに反応するかのようにこずえは目を開けるが……
こずえ「……ふわぁ。かおるちゃん……?」
薫「いつもねむそうだねー……」
こずえ「だいじょーぶなの……ふわぁ」
かおると呼ばれた少女……龍崎薫がやや返答に困る表情を見せた。こずえはいつもこのようにおねむな状態だというのだからタチが悪いとでも言うべきか。

薫「こずえちゃん、せんせぇをさがしているんだけど……」
こずえ「かおるちゃんの、せんせぇ……?もしかして……ぷろでゅーさー……?」
薫「うん、そうだよ。こずえちゃんは知ってるの?」
こずえ「うん……まえの、ぷろでゅーさーが……このしゃしんを、たよってって……」
そう言って見せた1枚の写真。写っているのは二人には分からない人だったが、実はどう見ても『彼』である。そしてこずえが言ってた『前のプロデューサー』はどう考えても『奴』だということはここだけの話。



—数十分後—
いつも騒がしい寮に、あの2人が遂にやってきた。

—ぴんぽーん—
ダブルイ「なんだ?注文なんか頼んでないんだけど」
不意に鳴ったベルにダブルイが反応、玄関のドアを開けたら……



薫「せんせぇ!」
こずえ「ぷろでゅーさー……ふわぁ」
ダブルイ「」

リコリス「お兄ちゃん、どうし……!?」
リコリスがすかさず踵を返して逃げようとしたものの、ダブルイが阻止。
ダブルイ「逃げるな!というかちょっと待て!オレはこの二人になんの面識もないぞ!!;;」
リコリス「お兄ちゃん、まさか千佳ちゃん千枝ちゃんじゃ飽き足らず、さらに幼女を増やすなんて……!!」
ミア「うわぁ、幻滅だわ、アンタ」
ルナ「こいつ、ラグナ=ザ=ブラッドエッジ以上にロリコンじゃねーのか?」
セナ「ルナぁ……いくら本当のことでも言っちゃだめだよぉ……」
ダブルイ「人の話を聞けええええええ!!!後オレはロリコンじゃねええええええええ!!!(どごーん」
次から次へと来る罵倒の援護射撃にダブルイがキレた(笑



千佳「てことはかおるちゃんとこずえちゃんも……なの?」
薫「そうだよー。千佳ちゃんと千枝ちゃんもいっしょだったんだー」
千枝「くすっ、またこの寮に人が増えて、にぎやかになっちゃうね」
こずえ「たのしく……なるぅー……ふわぁ」
ちびっ子達4人の会話をよそに、何故かダブルイはミアの罵倒を浴び続けていた。
ダブルイ「……どういうことだおい……」
ミア「どうもこうもないわよ!アンタ、ここまでロリコンだとは思わなかったわ!」
ダブルイ「だから!オレが知るかっ!!第一こうなったのは奴の差し金だろーがっ!!」
ミア「奴って誰よ」
ダブルイ「先日会った前のアイドルプロデューサーだ!;;」
ミア「……What?」
ダブルイ「デスヨネー」

薫「ってことで、かおるたちもここにいたーい!」
こずえ「いっしょなのー……ふわぁ」
リコリス「また騒がしくなりそうね……」
スズ「えへへー、よろしくねー♪」
ダブルイ「お前いつ現れた(真顔」

龍崎薫、遊佐こずえが寮に加わった!



ま た ロ リ か
とか言わないでくださいお願いしますなんでもしまむら←

(代・ω・)とりあえず私は生きてます……感想おk

Re: オリキャラ設定集と小話 ( No.34 )
日時: 2013/11/22 09:41
名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: pND9SC4/)

ピクシブ百科事典で調べ中の八雲です。
またロリ系女子が2名も追加しましたねwwwつか、男女比率で女子が多い気がするんですけどwwwここまでくるとエストさんもロリコンに思えてくるwww失礼だけどww

あ、そういえばプリキュア2種類も扱ってるんですよね?そちら幼児……じゃなかったw(りゅーとさんのレスを見て知った)用事が終わったら他の版権キャラの話も見てみたいものですハイ。

では、妹の話と兄の話、頑張って下さいね。

Re: オリキャラ設定集と小話 ( No.35 )
日時: 2013/11/22 12:20
名前: エスト (ID: wf9BiJaf)

(代・ω・)早いとこコメ返そう

八雲さん>
ええ、男女比率はどう見ても圧倒的に女性のほうが上です。BB陣加入でほんの少し男性比率が上がりましたがそれでも圧倒的ry
スマプリドキプリはぶっちゃけ言ってプリキュアならないかも;あとキャラ崩壊ありなのでお許しくださいなんでもしまむら(

(代・ω・)あとロリコンではありません
ミア「比率からして年少組が増えてきてるんだけどそれは気のせい?」
(代・ω・)大人は嘘つきではありません、間違いをするだけです
ダブルイ「なに言ってるかわかんねぇよ」

リクエスト話1・凄惨な過去(前) ( No.36 )
日時: 2013/11/28 21:12
名前: エスト ◆yExe7MqAhc (ID: 62e0Birk)

(代・ω・)アンケートに答えてくださった方のリクエスト話を展開します。1作目はグレイディアさんのリクエストで、最近脇役に流れ気味な(←)妹オリキャラ・リコリスの話
リコリス「脇役ってなんで!?」
(代・ω・)あまり話してないからね、ちかたないね」
リコリス「orz」
(代・ω・)この話は妹が5歳だった時……つまり11年前の回想話です。そして、一部がリコリスの視点で話が進んでいきますのでそこはご理解ください










今日もいい天気。部屋の中にまで日光が差して暖かい。
お兄ちゃんは一人で剣の稽古をするとか言って、また近くの川辺まで出かけていた。
わたしは……まぁ、両親のお手伝いをしながら、家の中で過ごしていた。
こう見えても、5歳でも簡単な料理くらいなら作れてたの。お兄ちゃんが帰ってきたら晩御飯はお母さんと一緒に作るカレーライスにしましょ♪

そう、何気ない一日がまた過ぎようとしていた……。
……あの悲劇が起こるまでは。



—ドンドン!!
急に、家のドアを叩く音が聞こえた。それも、かなり強い。
母「何かしら?リコリス、あなたは待ってなさい」
リコリス「はーい」
わたしはお母さんの言うとおりに、自分の部屋で待つことにした。

—玄関前—
母「なんですか、あなた達は」
お母さんの目の前に現れたのは、村の村長さんをはじめとする、5人の男性だった。
村長「本当に違うのかね。そこの家から強い魔力を感じるのだ」
母「だからなんですか。私も、夫も、息子も、そして娘も……何の関係もありません!!」
村長「本当かね……色々探し回ったのだが、どうもここにしか反応しないのだよ」
母「出ていって!!」



……わたし達が暮らしている村には、ある一つの掟があった。それは……



—魔力を持つ者、村に入れるべからず—



当時のわたしには意味が分からなかった。だって、自分に魔力があるなんて思っていなかったから。
でも、もしそれが本当だとしたら……?

村長「止むを得んな。強行捜索だ!」
下っ端’s『イェッサー』
母「きゃあっ!!」
父「お前ら、やめるんだ!!」
村長「心配はいらぬ。見つからなかったらそれでいい。見つけた場合は……」
母「やめてっ!!リコリス、逃げてっ!!」



リコリス「……おかあ、さん……?」
自室で待っていたわたしは、お母さんの声を聴いた。逃げて……?どうして?
だから、気になって……来てしまった。

母「……っ!!」
リコリス「お母さん……お父さん……?」
次の瞬間、村長たちの目の色が変わった……ように見えた。
村長「ま、間違いない!この小娘だ!この小娘から強大な魔力を感じる……!!」
下っ端A「間違いありませんでしたね、村長」
下っ端B「これで褒めてもらえますぜヒャッハー!」
村長「と、いうわけだ……お前ら、この村から出てってもらおうか!」
リコリス「————」



わたしの頭は真っ白になった。
出てけ?生まれて間もないというのに、この村を?
わたしは何も悪くないのに。
ただこの世に生を受けただけなのに。

タダシズカニスゴシタイダケナノニ。



でも、村長達の無責任な発言で皮肉にも分かってしまったことは。
『わたしに強大な魔力が宿っていること』……ただそれだけ、しかし村追放には十分すぎる理由だった。

母「そ、そんな……娘が……!?」
村長「そういうわけだ。嫌なら娘だけでもこちらに渡してくれればお前たちは助けてやってもいいぞ」
父「そう言って助けなかったことくらい知っている!お前たちが村を治めるようになってから村に何一つ貢献していないってことを!」
村長「何を言っているのかね。村をよくするのは長ではない、お前ら村人の方だ」
母「だからって……!!」



わたしには、皆の声が遠くに聞こえる。ううん、聞こえない。
わたしは……ここにいちゃいけない……
わたしがいたら……いけない……
だから……



リコリス「————」
母「リコリス……!?」
リコリス「……みんな、きらい……!!」
父「リコリス、落ち着け!何を言って……」



リコリス「……みんな……みんな……きえちゃえばいいんだっ!!」



わたしがそう叫んだ瞬間。
わたしが暴発させた魔力で、生まれ育った村は一瞬で灰になった。

リクエスト話1・凄惨な過去(後) ( No.37 )
日時: 2013/12/03 16:16
名前: エスト ◆yExe7MqAhc (ID: wf9BiJaf)

—どぉぉぉぉぉぉん

ダブルイ「な、なんだ!?」
川辺で剣の稽古をしていた当時8歳のダブルイが、爆発音に気づいた。
ダブルイ「あっちは、村の方……いったい何が!?」
ダブルイは胸騒ぎを感じ、急いで村へと戻っていく。

いや……正確に言えば、そこはもう村ではなく、
ただの廃墟だった。

ダブルイ「……そ、そんなばかな……!!」
彼は荒廃した村の惨状を見て絶句した。
ダブルイ「父さん!母さん!!……リコリスっ!!」
せめて家族の安否だけでも確認すべく、村跡の中心部へと歩を進める。
その中心部に、ワンピースが焦げてしまった少女はいた。
ダブルイ「リコリス!無事だったのか!いったいどうし……!?」
振り返った妹を見てダブルイは言葉を失ってしまった。

妹は……何も喋らず、無表情で虚空を見つめていた。
まるで、『全てに絶望した』ように……。

ダブルイ「リコリス!リコリスっ、しっかりしろ!!」
リコリス「……わ、たし……わたし……」
ダブルイ「……ここを離れないと……」
それでも、なんとか生き残ってくれた妹にホッとしつつ、ひとまずは村を後にした。



これは少し後で知ったことなのだけれど。
実はお兄ちゃん、わたしに魔力が宿っていることを幼い頃から知っていたらしいの。
隠し通すことで、村の掟からわたしを護ってくれてたの……。
でも、あの時に幼いわたしの心は完全に壊れて……すべてに絶望した。
せっかくお兄ちゃんが、わたしを護ってくれてたのに……。
わたしがすべてを台無しにしちゃったんだ……。



村から離れて数分。ダブルイ達は近くの公園にいた。
ダブルイ「……話せるか?」
リコリス「……どうして、どうし……て……」
ダブルイ「……なぁ」
リコリス「……」
廃人状態のわたしに、お兄ちゃんが必死に言葉を選び、話しかけようとしている。
ダブルイ「オレは……お前に、死んでほしくない」
リコリス「しんじゃえば……よかったのに……」
ダブルイ「それは違う!死んだらそこで終わりなんだ!!」
反論するお兄ちゃんの語気は、8歳なのに強かった。
ダブルイ「生きていれば確かに今のようなことだって起きるさ!でも、楽しいことだってきっといっぱいある!それに、お前が死んだら……」
リコリス「……?」
ダブルイ「オレが……ひとりぼっちになってしまうんだ……」
リコリス「————」

そうだ。
お兄ちゃんだって、決して強い人間なんかじゃない。
剣を振ろうとしたのも、弱い自分を変えたくて始めたんだろうし。
こう見えてお兄ちゃん、寂しがり屋だもの……。

ダブルイ「オレには、お前がいないとだめなんだ……お互い、一人ぼっちはいやだろ……?」
リコリス「……うん……」
なんとか、お兄ちゃんの意見に肯定することはできた。
ダブルイ「だから、とはいえないけど……一緒に、生き抜こうよ。父さんと母さんは亡くなってしまったけれど……まだ、オレ達がいるんだ」

こんな時でもお兄ちゃんはわたしのことを気遣ってくれる。
現に両親を殺したも同然なのはわたしなのに。
どうしてそんなにわたしに優しくしてくれるんだろう……?
答えは決まっていた。『大事な妹であり家族』ただそれだけ。
そんな単純な理由なのに、お兄ちゃんはまっすぐで……
ダブルイ「大丈夫……いざとなったら、オレがお前を護るから」
リコリス「おにい……ちゃん……」
ダブルイ「だから、生きてくれ……死なないでくれ……!!」

お兄ちゃんの必死の説得に、わたしの目に光が宿りはじめ……涙が浮かび上がる。
リコリス「おにいちゃあああああん!!!」
思いっきり泣いちゃった。お兄ちゃんの目の前で。
ダブルイ「……泣いていいんだ。お互い、辛かったもんな……」
リコリス「うわあああああああん!!!」
泣きじゃくるわたしを、お兄ちゃんは優しくあやしていた……。



—6年後—
ここは、とある学園の正門前。
リコリス「ここ、どこ……?;」
ダブルイ「オレが知るか……;;」
散歩中に偶然引っかかった魔法陣により、わたし達は異世界へと転送されてしまったらしい。
というか、異世界と一口に言うけれど、異世界って自分たちの住む世界じゃなければ、そこはもう異世界なのよね。
???「あら、入学を希望ですか?」
現れたのは、水色の長髪をした、容姿端麗な女性。
ダブルイ「えっと……その、ちょっとした手違いでここに来てしまって;」
リコリス「それで、戻ろうと思ったんですけれど……」
女性は一呼吸置き、こう提案した。
???「よければ、ここで一緒に勉強していきませんか?」

……勉強。
確かに奥に見えるのはいかにも学校らしき建物だ。女性が言うには、この学園は普通の学校とちょっと違う。それは……『魔法』。
この学園は、『賢者』の育成を目的としているとか。

リコリス「あ、あの……!」
???「はい、なんでしょう?」
リコリス「わたし『達』を、この学園の生徒にしてください!」
ダブルイ「た、達って、オレもか!?オレに魔力なんてないぞ!!;」
???「ええ、大丈夫ですよ。それに魔力の有無なんて関係ありません。元は魔力を持たない生徒だっていましたから」
リコリス「はい、よろしくお願いします!」
ダブルイ「あっさり決めたー!?というか強引だー!!」

決して自分の魔力で村を滅ぼしてしまった罪を忘れたわけではない。
だから、正しい形で魔力を扱えるようにならなければいけない。
そして、お兄ちゃんがわたしを護ってくれたように、今度はわたしがお兄ちゃんを護りたい。
それに、わたしが押さないとお兄ちゃんが折れてくれないもの、ふふ♪

ダブルイ「……はぁ;オレも生徒として学んでもいいですか?」
???「ええ、大歓迎ですよ」
リコリス「それで、あなたの名前は……?」



サツキ「私の名前はサツキ。マジックアカデミーへようこそ」





(代・ω・)以上、グレイディアさんの1−2について書かせていただきました
リコリス「ずいぶん端折ったわね;」
(代・ω・)3については、以下マジックアカデミーの生徒達との交友関係を記していこうと思ってます
ダブルイ「さすがに次の話はそこまで暗い話にはならないから大丈夫……だと思いたい」
(代・ω・)ということで一区切り。感想おk


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