二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】
- 日時: 2016/11/04 22:15
- 名前: 伊那谷ユウナ (ID: y36L2xkt)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29930
どうも。伊那さんこと伊那谷ユウナですよ。
今回はサモンナイト4を軸にやっていこうと思います…が、他作品もかなーり混ざりますのでご注意。ちなみにメインは若様と従者、それと召喚師の少女かと。
矛盾があったらすみません。時系列は4本編終了後。では、いってみよう!!
『今宵はじまりますのは、愉快痛快奇々怪怪な物語でございます』
*イメージOP
TRUSTRICK【innocent promise】
*イメージED
河野マリナ【花痕 -shirushi-】
*目次
・募集用紙 >>01
・参加を予定している作品 >>28
*募集キャラクター
☆ハンディス
・クック >>16
・月村すずか >>31
・天龍 >>38
・怨霊戦艦姫 >>39
☆なにがし
・零某 >>26
☆ネフライト・メタリア
・実渕廣人 >>41
・田口華世 >>46
・氷高海斗 >>71
☆坂神銀拳心
・坂田銀花 >>101
募集キャラクターはまだまだ募集中!サモンナイトを知らない人でも大歓迎であります!!
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- Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.123 )
- 日時: 2017/01/19 23:24
- 名前: 伊那谷ユウナ ◆g9hVqUSdBk (ID: hsEmXbdB)
狐?の少女曰く、この世界はおかしいと言った。
「いい匂いしたと思えば、なんか知らない内にじめってえ場所に来てたし、もう訳分かんねえ…です」
知らない場所にほっぽり出された彼女は、気づけばここにいたという。それだけで不愉快なのに、もっと驚いたのは…
「十の盟約が効いてねえとか、マジ聞いてねえ、です…」
「十の盟約?なんだそりゃ」
「し、知らねーのか…です!?」
やっぱりおかしい、十の盟約なんて赤ん坊が母さんのお腹の中からいる時ですら適応されてるもんだ、それなのに知らないだと…?
「ここは【盤上の世界】(ディスボード)じゃねえのか、です…?」
「……もしかして」
もしかして:リィンバウムの管轄外からやってきた…?
「…ワンッ!」
「…ワン公。やっと起きやがったか、です」
「ああーっ!アヤメ!!?」
そんな時だった。少女が抱えていた何かが蠢き、鳴いた。
それは、メリーの護衛獣であるイヌマルのアヤメだった。アヤメはメリーが召喚事故の際に喚び出してしまった、優秀なシルターンの忍犬。アヤメはグラッドを見た瞬間、少女の腕から飛び出し、グラッドにじゃれつく。そりゃもう凄い勢いで…
「ちょっ、舐めるなって…アヤメぇ!」
「ワン♪」
「そうだ!グラッドお兄ちゃん、アヤメにメリーの居場所を教えて貰ったら?ついでにセイロン達の治療出来る場所を確保したいし!」
「はっ、そうだな…アヤメ。メリーの所まで案内してくれないか?それに助けが必要なんだ、リコリスさんに色々頼みたい」
「ウウ…ッ」
アヤメはグラッドの要請に最初は少々渋ったが、怪我人(と言うのは正しいか分からないけど)を放って置くにはいかない。アヤメはすぐに頭から器用に髪と筆を取り出し、文字を書いた。
「シルターン文字…!器用ですねえ」
「お兄ちゃん、読める?」
「メリーなら分かるけど、俺はところどころしか…シンゲン、すまないけど訳してくれ…シンゲン?」
「…え?あ、はい。えーと、殆ど単語ですが察するに、洞窟を出て直ぐの所にあるようで」
多分、それであってる…と思いたい。何せ言葉があまりにも端的すぎるのだ。よくもこれで主人は理解出来るものだ、とシンゲンは関心する。
「じゃ、俺は助けを呼んでくる!フェアとシンゲンはそのまま現状維持、待機してくれ!」
「分かった。気をつけてね」
「よく分かんねーけどいってら、です」
知り合って間もない少女からも見送られて、グラッドはアヤメと共に洞窟から抜ける。とりあえずフェアはセイロン達を平らな所まで運び、寝かせる。
「そういえば君、名前は?」
「…初瀬いづな、です」
「いづなね。いづなはどういう世界から来たの?」
「難しいから話長くなる、です」
「構わないって。さっき言ってたディスボードだっけ?それに十の盟約とかの意味も知りたいな」
少女…いづなは、ゆっくりとフェア達にディスボードを…ゲームで全てが決まる世界について、話をするのであった。
ーーーただ、フェアといづなは気づかなかった。ある単語を聞いてからずっと、気が気でなくなったシンゲンの事を…
☆
「…ここ、なのか?」
何もない、ただ不自然な空き地。草一本すら生えていないそこは…空虚。寂しい場所だ、とグラッドはそんな印象を抱く。
同時に、霧が発生する。四方八方の視界を白で塞がれ、そして、逃げ道などを埋めるようにそれは現れた。
「なっ!?」
目の前に突如、シルターン特有の造りをした豪邸が現れたのだ。そして豪邸の玄関には白髪の男性が立っていた。
「お待ちしておりました。メリーお嬢様の兄上様」
「あなたは…」
「……………」
困惑するグラッドを見て、表情を一つも変える事なく佇む彼は一体何者か?セイロン達は助かるのか?とりあえずここは一旦、区切りをつけようかーーー
【次回予告】
「初めまして。わたくし様が蒼紅の覇者、リコリス・コンムニスなのね」
「彼女はまさしく、蒼の派閥が求める理念であり…鬼才なのです」
「ご要望あらば我ら式神に。例えご主人様の御客人であれ、滅私奉公する所存であります」
「関係ねェよ!俺が気に入らなかった奴は所詮程度だった、ってだけだ!!」
「どうしてもってんなら、納得させてよ…アタシと戦いなよ、グラ兄!!」
「俺は…俺は…ッ!」
次回、第五話【鬼才と凡才、心に在るモノ】をお楽しみに!
※台詞は変わるか使われない場合があります
- Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.124 )
- 日時: 2017/01/23 00:40
- 名前: 伊那谷ユウナ ◆g9hVqUSdBk (ID: hsEmXbdB)
ある場所にある謁見の間と呼べる場所にて。ギムレとバレンは、恐怖のあまり顔を上げられない状態にあった。
「も、申し訳ございません!邪魔者が入りまして、その…」
「は、はぐれ召喚獣を売り飛ばせませんでした…」
顔を上げたとしても、敷居があるためにこの場の主人の顔は分からない。けど、声からして女性であろう主人は、言った。
「…貴方達。邪魔者の中に妖精の血縁を持つ者がいる、と言いましたわね?」
「へ、へえ。ですが見た目は、普通の人間に変わりねえです」
「其の者の名は?」
「確か、フェアです!」
「………そう」
そして、冷ややかな声で彼女は「よろしい、下がってくださる?」と二人を追い出した。追い出した後、彼女は壮年の執事らしき男性を引き入れる。
「バロン、『赤き手袋』に身辺調査依頼を。そしてあの方の動向も気になるわ、報告を早めるようにも言っておいて」
「…承知致しました」
男性が去った後、彼女は壁に飾っている一枚の絵画に向かうーーーいかにも育ちが良さそうな出で立ちの、幼い少年と少女…彼女は少年の方をゆっくりと触れる。
「『僕』は諦めません…必ず貴方を取り戻しますから」
光へと向かった?関係ない。それなら闇へとまた引きずり戻すまで。騙してでも、絶望させてまでも、裏切ってまでも、殺してまでも…取り戻せばいい。
「今は見逃す。それが僕が与えるせめての慈悲。ですが必ず、お迎えに行きますわ….それまでせいぜい、苦虫のような幸せを噛み締めて下さいませ。
ギアン様ーーー」
愛おしそうに言う彼女。けれど、彼女は…
笑わなかった
第五話【鬼才と凡才、心に在るモノ】
「………ここは」
懐かしい匂いと共に、セイロンは目を覚ます。自分が寝ていたのはベッドだったが、部屋にあるものは故郷でよく見ていたものばかりである。リィンバウムでは見かける事はない独特な装飾に、壁際にある掛け軸にはシルターン文字で【画竜点睛】と書かれていた。でも、建物は明らかに洋風に近い…ここは一体?
「ああ、目覚めましたか」
「!?」
気配なく現れたのは和服にエプロンを着用した、白髪の女性である。何もかも削ぎ落としたように無表情な彼女は、まるで雪女のようだと、セイロンは身震いした。
「初めまして。自分は式神参式…ミツとお呼び下さい、龍人様」
「そなた、式神だったか…我はセイロン。にして、ここは?」
「はい。こちらはリコリス・コンムニス様を主人とする、コンムニス邸でございます」
「なんと!」
まさか知らない内に目的地へと到着しているとは…セイロンは急いで起き上がる。
「目覚めたのは貴方が最後のようです。今すぐ貴方様のお仲間を招集いたしましょう…ニノ、皆様を広間にお呼びして…ここぞとばかりに文句は無しよ。今すぐ呼んで。でないとシノに…よろしい」
独り言じみたやり取りをした後、ミツは扉を開いた。
「ではセイロン様。ご案内致します」
「…………」
「?どうか致しましたか」
「いや、懐かしくなっただけだ。気にしないで頂きたい…」
「…?」
故郷にいた時は皇子という身分もあって、傅かれ、至り尽せりだった環境がセイロンにとって当たり前だった。しかし。リィンバウムにいる今、近くにいるのはそれなりに世話してくれても最終的には暴虐じみた手段を扱う従者ひとり…こうして扱って貰うと、自分はそういや身分は高い部類だったと思い出す。自分は思った以上に重傷かもしれない…そう思いながらセイロンは広間へと向かった。
☆
「セイロン、遅い!」
と言ったのはフェアである。フェアはいつもの面影亭の服ではなく、新しい服に着替えていた。
「すまぬフェア。にして、状況を教えてくれるか?」
何故、知らない内にコンムニス邸に到着していたのか。何故、グラッドとシンゲンがいるのか。そして…メリーはどうしているのか。
「まず、我が知らない内にコンムニス邸へと到着した理由を教えてくれ」
「えっと…セイロン、あの盗人兄弟と変な召喚師と戦っていた事は覚えてる?」
「うむ。だが、途中からどうも記憶が曖昧でな。思い出そうとすると、頭が痛くなるのだ…」
「無理しないでよ。その、変な召喚師が植物の魔獣の花粉でセイロン達に嫌な幻覚を見せていたみたいで…それでセイロン達は気絶したんだよ」
「…成る程。つまりその口ぶりからして店主殿…フェアは獣属性に耐性があった為に無事だったのだな?」
「よくそこまで分かったわね…」
その通りだと肯定するフェア。ではグラッド殿とシンゲンは?とセイロンは聞いた。
「そこは自分達が答えます。まずはお久しぶりです、若」
「ああ、久しいなシンゲン」
「シンゲンとは途中で会ったんだ。お前達を探している際にな」
「ほう…ところでグラッド殿。ここに来るまで、ユーインと会ったか?」
「えっ!?」
そう問いた理由は簡単だった。グラッドからユーイン特有の匂い…というか、魔力をかすかに感じるのだ。しかも具合からしてかなり密着している感じがする…と言うと、シンゲンがジト目でセイロンを見て、一言。
「若は目敏い、というよりはむっつりですよね…しかもねちっこい」
「むっつりではないし、ましてやねちっこくもないわッ!!」
「た、確かに会ったけど…そ、そこまで密着してないって…」
「お兄ちゃん、声震えてるケド」
あの時、メリーと喧嘩して落ち込んでいた時にユーインと話した時…実はこう言われたのだ。
「シルターン自治区の呉服屋の烏天狗に力を貸して貰え。その後はなんとかしろ…って」
「キバシ殿か!」
「それで化け鴉に乗って、探してたら脳内に声が聞こえて…」
「声?」
「それ、わたし…」
袖で見えない手を上げたのは、龍人の少女だった。
「そう、シャンフーが助けを求めてきたんだ」
「…シャンフー?」
「わたしの、なまえ…」
どこかで聞いたような名前だったが、セイロンはとりあえず「そうか、良い名だな」と言う。シャンフーは照れたのかそのまま、ソファの後ろに隠れた。
「…事情は分かった。メリーはどうしている?」
「書斎に引きこもってる…まだ会ってないんだ」
「そうか…」
「話はお済みでしょうか?」
と、ここでミツが現れた。ミツは淡々と要件を述べる。
「主人であるリコリス様が皆様をお呼びするよう、遣わされました。準備次第、ご案内致します」
☆
やっと五話ですよ奥さん!備考です。
恐らくギムレバレンが内容が何であれ活躍する小説はウチぐらいでしょうよ…二人にはまだまだ働いて貰います、それはもう馬車馬の如く。
ウチでの式神の扱いですが、式神はシルターンの術の一種で、魔力の籠もったお札を媒体として実体化する妖怪みたいなもんです。ヒトカタの符はそれの派生型というか応用。本来は龍神鬼神に仕える宮司や巫女が扱う術です。
そんなこんなで次回、リコリスとのご対面です。お楽しみに。何度も言いますがキャラ募集はまだしてるんすからね…!
- Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.125 )
- 日時: 2017/01/30 00:06
- 名前: 伊那谷ユウナ ◆g9hVqUSdBk (ID: hsEmXbdB)
そうしてミツに案内された大部屋に入れば、占い道具らしきものや、書物で散らかっていた。その散らかしていた書物の一冊を梯子を使ってまで本棚に戻そうとする女性がいた。そんな女性に構わず、ミツは声をかける。
「リコリス様。御客人をお連れしました…リコリス様?」
「え、あ……きゃーっ!!?」
女性はバランスを崩し、急降下する。そこにクックが受け止めた。
「ったく…大丈夫か?」
「…………」
女性は無言のまま、綺麗な仕草でヴェールを被り直し、そのまま椅子に座った。
「初めまして。わたくし様が蒼紅の覇者、リコリス・コンムニスなのね」
「おい、何事もなかったかのように自己紹介すんな」
「何が?何で?何の事、なのね???」
何事もなかった、ではない。何もないのだ。だから突っ込むんじゃない…という無言の威圧に思わず一同は沈黙する。しかし…
「では…召喚術関連以外は無能で無力で無防なのに本を片付けようとしたリコリス様。私はこれにて下がります」
「ちょっっっと!?ミツ、今さっき何を言ったのね!?」
「何も、でございます。では御客人…ご要望あらば我ら式神に。例えご主人様の御客人であれ、滅私奉公する所存であります故」
ミツはそのまま部屋へと出て行った…リコリスはというと、図星だったのかふて腐れていた。
「あ、あの〜、リコリスさん?」
「分かってるのね…どうせわたくし様は召喚術以外はとってんかっちんで無能で無力で無防な蒼紅の覇者(笑)なのね…笑いたけりゃ笑えばいいのねッ」
「ダメだ、聞いてない」
このままでは拉致があかない…という訳で。セイロンがひとつ咳払いをする。
「リコリス殿?本題に入って頂きたいのだが」
「!あ、うん。ごめんなさいなのね…まあ本題というかこれしか話題がないのだけど、メリーについてなのね」
「書斎にいるんだろう、あいつは」
「そう。あの子は勉強…いや、探究というべきか。一度ああなるとかなーり荒れるのね。そこはグラッド君が分かってると思うけど」
「…ですね」
メリーはストレスを発散する為、暴力を振るうように、彼女もまた自分自身に知識をぶつける。見た目に似合わず行き過ぎた勉強家にして勤勉家…要するにガリ勉なのだ、彼女は。
「今回は今まで以上に荒れてる…一歩間違えたらぶっ飛ばされるのね」
「なら、逆にぶっ飛ばすまでだ」
「何その発想?過激過ぎるのね」
「過激で結構。俺はもう行くぞ」
ジェノスはそのまま出て行く。一同もこれでお開きだな、とそのまま散り散りとなる…ただ、
「…貴方、行かないのね?」
シンゲンだけは残っていた。彼は真剣な面持ちでリコリスに向かい合う。
「…まさか、また貴女とお会いするとは思いませんでした」
「わたくし様もだよ、シンゲン。お久しぶり」
「…お久しぶりです」
二人が久しく見た印象は相変わらず、といったところか。あまり喜ばしくない状況にシンゲンは思わず苦笑する。
「『あの方』は居ないのですか?」
「貴方を召喚したラジアータの事?あれは…とっくの昔に勘当した」
「!?」
シンゲンには、ある過去がある。
彼はリィンバウムに召喚された…召喚した主人の名はラジアータ。ラジアータ・コンムニス…リコリスの一番弟子だった。当時のラジアータは才能はあれど、性格に多大な問題を抱えていた。元々戦いを好まなかったシンゲンだが、彼の命令で多くを斬った。多くを殺したーーーしかし、ある事を切っ掛けにシンゲンは離反した。血濡れた刀を向けてまで脅し、自由を手にしたのだ。
「護衛獣は奴隷じゃない…けれどあれはその事を理解しなかった。シンゲン、君が逆らった後もね」
「リコリス殿。もう二度と、踏み入れたくなかった此処に来たのには理由があります。自分は…今度こそ彼を殺す為に来ました。彼は何処にいるのですか」
「シンゲン…殺すは赦さないよ」
リコリスは酷く無表情だった。酷く冷たく、酷く平淡。元とはいえ、ラジアータは一番弟子だったのだ…殺すなんて、赦しはしない。
「そんなに彼がやった罪を赦せないのね?」
「赦せません。自分は、悪人にまで寛容ではありませんから」
その言葉にリコリスはため息をひとつ。
「…行方は知らないよ。任務ついでで二番弟子のメリーに調べて貰ったけど、成果はなかったのね」
「メリー…確か、グラッド殿の妹君でしたか」
「あの子は賢い。故に…すぐ自分を問い詰め、追い詰める。だから、今回の件で改善出来れば万々歳、なのね」
「だから滅多に招かない客を受け入れた、と」
「…さて」
それはどうだろう。気まぐれかもしれないのね…そう言って彼女は、冷えた紅茶を飲み干したのであった。
☆
短いけど今回はこれまで。備考です。最近ペースが早めになったるのは気まぐれです。
で、まだ正式に知らせてなかったのですが、暫くイラスト描くのは自粛して、小説に集中したいと思います。まあそう言いながらも描くかもだけど。最近は割と物騒ですけど、カキコの活動なるだけやるように頑張ります。
そんでもう一つ。これは確定じゃないけど、戦国BASARAとサモンナイトのクロスオーバー書こうかなーって考えてます。サモンナイト側のキャラは鬼属性のキャラ総出演させて、他の属性のキャラはほんの一部、的な。鬼属性キャラの相方である他属性キャラはできるだけ出したい。ただ、私なので4キャラを贔屓にする確率バリバリです。そこはご了承下さい…まだストーリーは細かく考えてないのでお待ちを。多分たまーに事件を解決するような日常系に…なるとは思う。思いたい。予定は未定です。
次回はメリーイベント前にちょっとしたミニイベント的なやつをお送り、するんじゃないかなぁ…?(おい待て)ではお楽しみに
- Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.126 )
- 日時: 2017/03/06 00:17
- 名前: 伊那谷ユウナ ◆g9hVqUSdBk (ID: hsEmXbdB)
さて、どうしようもないので部屋に戻ろうかとセイロンは長い廊下を歩いていたが…
「…っだああああ!!もう一回、もう一回だ!」
クックの絶叫がある部屋から聞こえてきた。ここまで荒れている彼は珍しいかもしれない。セイロンは半分興味で扉を開けた。
「如何したというのだ?」
「セイロン…!こうなったらお前しかいない、この牙城を崩してくれ!」
「が、牙城…?」
クックが牙城と称し、指差さしたのは。ちょとんと大きな椅子に座るいづなであった。それに二人の間をよく見たら将棋盤があるではないか…一体、何があった?
「お魚もクソ弱ぇじゃねえか、です」
「うっせえよ!あと魚でもねぇから、どっちかって言うと恐竜の類いだから!!」
「そーなのか、です?でも雑魚だからお魚に変わりねえ、です」
「ぐっ、反論出来ねえ…」
「…つまり、クック殿はいづな殿に将棋で負けたと?」
「……………」
図星、というか事実なのか。遂に何も言わなくなったクック…あと目もご丁寧に死んでいたりする。
「…いえ、厳密にはクック様だけではありません」
そう言って隅に倒れていたミツが起き上がった。何故か服がボロボロに見えるのは気のせいだろうか…?
「甘かったです…まさかいづな様が此処までの手練れとは思いもしませんでした」
「いづなとやる前に俺ぁミツさんともやったんだがな…俺に圧勝したミツさんでさえ、このザマだよ」
「そ、そこまでお狐殿は強いのか…?」
「何ならやってみるか、です?」
まあやる事はないし、相手をするのも悪くないか…と軽い気持ちで居座ると、重い空気がいづなから感じ取れた。
「さあ、ゲームを始めよう…です」
それ以上に感じる覇気は、とても幼い女の子が出せるものではない…セイロンは慎重に歩を進める。いづなはそれを正確に返す。静寂は重圧となって二人のプレイヤーにのしかかる。しかし、その二人は押しのけるように互いを攻める。
ーーーそして。
「…王手、です」
「っ…我の負けだ」
結果はいづなの勝ちとなった。その事実にセイロンは頭を痛める。
「全く、将棋でここまでしてやられたのは先代以来だな…」
「先代?」
「我がリィンバウムに来たばかりの頃、世話になった方だよ。詳しい事は後にして…お狐殿、見事な腕前であった。褒めて遣わそうぞ」
「いづなはいづな、です。つかてめーに褒められても嬉しかねえ、です。それに…」
こっちもギリギリだった、と口を零そうとしたが留める。代わりに飄々としてクソ偉そうな男だがマジ侮れねぇ、といづなは警戒対象として頭の中に入れておくのであった。
「…さて!勝者には褒美を取らねばな。いづな殿、我が出来る範囲は限られているが、何かして欲しい事はあるか?」
「!……魚」
たらふく食いてえ、です。そう言いながら腹の音を鳴らし、涎を垂らしたいづなであった。
☆
で。魚を調達する為、ミツに教えて貰った近くの川へ行こうとした途中…入り口で、女の子が待ち構えていた。
「……そなたは?」
ミツと同じ白髪の愛らしい女の子。その愛らしさを増す為か、服装もフリルが沢山ついたメイド服である。そんな女の子だが、手には服装に似合わない釣竿…それをセイロンに差し出す。
「式神肆式…シノって呼ばれてます。ミツねえさまに言われて、持ってきた」
「ああ、式神の…感謝致す」
そして彼は年季が中々入った釣竿を手に取った。
「川、案内する…ついてきて下さい」
シノはとことこと駆け足で歩き出す。セイロンは折角なので質問をする。
「シノ殿。この屋敷に式神はどれ程いるのだ?」
「四人…シノが末っ子。ミツねえさまの他に二人、にいさまいます。式神壱式のヒトにいさまと式神弐式のニノにいさま…」
「ほう」
「シノは食料集めがおしごと…その食料をお料理するのがニノにいさま。ヒトにいさまとミツねえさまはお屋敷のお掃除、お客さまとリコリスさまのお世話、やってます」
式神の役割分担は分かった。けれど、それ以上に疑問に思うことがある。それは…
「式神が『四体』ではなく『四人』。一体それはどういう事だ?」
「…………あ」
「シルターンに置ける式神は謂わば傀儡の亜種。共通点はヒトカタの符を用いる事…傀儡は魔力を符に吹き込む事より、術者の分身や術者に縁ある者が符に定着し実体化する、という訳だが…」
対する式神は召喚術に近い。適当な霊魂や妖怪などを符に憑依させて実体化させるのだ。所謂サプレスの天使や悪魔がリィンバウムに召喚される際に実体化し、活動する方法のひとつとして、人形などの媒体に憑依するようなもの…と考えればいい。
「だがな、そなた達…少なくとも我が出会ったミツ殿やシノ殿から符特有の無機質な気配が全くしないのだ…寧ろ、気配は『生物』にしか感じられない。これを感じ取れているのは今の所、クック殿あたりであろうよ」
「………」
クックは聡い人物だ。もしかするとその点についてはユーイン以上かもしれない…交流を深めると同時に、正体を見極めるという意味でミツと一局していたのであろう。まあ最終的にそれはいづなに敗北した事によって目的はどこかへ流されたかもしれないけど。
「これは推測だ、否定しても構わぬ。だが言わせてくれ…そなた達、リコリス殿に仕える式神は」
ーーーべちぃーん!!
「…っだあ!?」
「あ、ごめんなさい」
「にゃあ〜」
大事な所で何かがセイロンの頭にビンタの如く飛んできた。地面にいたのは、半猫半魚…リィンバウムにおいて最大の謎であろう生物『ニャン魚』が星を回しながら呻き声を上げていたのだ。
「っう…か、構わぬ…と、シャンフー殿ではないか。何故ここに?」
「んと…ひまだったからつりあげたおさかなをちからつかって、こーそくくーちゅうゆーえいしてたら、かげんまちがえて、その、ふきとばしちゃいました…」
「どういう遊びだ。次からはニャン魚の事を考えて、別の遊びをするが良い」
「…ハイ」
子供は無邪気。だからこそ、時には蟻をぷっつんと踏み殺すような残酷な遊びをする。そこは大人としていけないと教えなければならない…勿論、子供が納得するような教え方でだ。
「ところでシャンフー殿、もし良ければ一緒に釣りでもせぬか?」
「つり…はい。いっしょにします…」
シャンフーはそのまま、てとてとと付いてくる。その姿にシノは一言。
「何だか、親子みたいです」
「…ッ!?」
「そ、そんなに我は老けて見えるのか…?」
シャンフーぐらいの父親なら、人間でいう三十代程の外見の龍人が相応しいだろう。しかし、対する父親呼ばわりされたセイロンは二十歳手前の外見…親子と呼ばれるのは彼にとって少々ショックな事であった。
「あ、いえ…ふたりは兄妹というより親子、みたいなふんいきだったから」
「そ、そうか。そうなのか…」
「…………」
とりあえず老けて見えないならそれでいいか。とシノの言葉をどうにかポジティブ方面に持って行き、セイロンは再び川の方へと向かったのであった。
☆
遅くなってすまんな、備考です。
最近花騎士に力入れましてね…ダリアさん副団長にしてばっさりやって貰ってます。虹の花騎士が、欲しいよ…
ちなみにいづなとの勝負についてはゲームだったら受けるか否か、選択が出来る的な。受けるを選択したらちょっとしたイベントに続く、みたいな。セイロンは参謀だけあって将棋強そう。でもいづなにはギリギリで負ける。果たして彼女に勝てる奴はいるのか!(フラグ)
式神については前にも言ってましたが同然オリジナルです。前に言ったことと少し違ってます、恐らく。そしてリコリスの式神達は何だか普通とは違う、のか…?にしてもニャン魚は何なんだよ
まあとりあえずお魚釣れるかな?美味しく作れるかな?という訳で次回、待て!
- Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.127 )
- 日時: 2017/05/04 22:02
- 名前: 伊那谷ユウナ ◆g9hVqUSdBk (ID: 9mWysg1X)
- 参照: https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=8125894
一月頃に始めた事によりFGO沼にはまり、今月の一日に人理修復、無事にCCCコラボイベに参加出来ました、伊那谷です。ちなみに☆5はレベル100過ぎた今でもいないけど念願のリップちゃんを二回迎えました。あ、パラケルススとガヴェイン推しです。ランスロットパパ迎えたい。
で、お知らせ。私、クリエイティヴ・ワールドにてカキコの活動を自粛すると知らせましたが、サモンナイトspiralはpixivで続けるという訳で。やっとサモンナイトspiralをpixivに今日投稿しました。大分内容変わってます。シーン追加したり台詞は大分変わってるし。これからも変わります。という訳で興味ある方は是非是非。
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