二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達【2】
日時: 2016/02/27 21:12
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: s2qZnqsK)

クリックありがとうございます。酩酊です。
前回の小説を見て下さった方はありがとうございます。
ポケモンの二次創作としてまた書いていきます。

執筆経験は浅く、ストーリーの展開などに多少のグダりが生じますが、ご容赦ください。
気になった点は指摘して頂けると助かります。

ジャンルはバトル物です。
痛々しい表現や卑猥な表現はなるべく避けていきます。

※この作品はフィクションです。
 実際の人物、事件、団体、秩序とは一切関係ありません。
 どこか似つかわしく感じてもそれは他人の空似です。幻想です


前作 www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=28671&p=100
が小説カキコ2015冬の部の大会にて銀賞を頂けたようで、
嬉しいです。ありがとうございます。
今後も応援よろしくお願いします。

Chapter3はまだ準備に時間が掛かるのですが、
とりあえずスレッドだけ作っておきました。
始動はコッソリだと思うのでお気に入り登録等お願いします。

以下、追記スペース

・一日一件更新の状態を確立するのは中々難しそうです。
 キリの良い場所まで行ったら書き溜めのためにしばらく休みます。

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Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達【2】 ( No.4 )
日時: 2016/02/13 03:54
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: 8IG6/R5B)

「その声は……?」

ケフィが変身を解き反射的に振り返ると、見慣れた人影がケフィの元へ寄って来ていた。
距離が縮まった所で、互いに目を見開いて固まってしまう。

「…………白……?」
「あぁ……ケフィさんだ……私の知ってるケフィさんだ!!」

駆け寄ってきた少女 白は、その場で涙を流す。
まだ空いていた距離を更にゆっくりと縮め、ケフィの腹部に頭を埋めた。
ケフィは無言を貫き、優しく頭に手を添える。

「白、ここがどこだか知っているかい?」
「いいえ……でも、薄々分かったような気がします。
ケフィさんは、その……死んじゃいました……
そして、私も……ここは死後の世界だと思います」

ケフィは白の出した結論に首を縦に振ると、
刺激の無い世界をぐるっと見回して言った。

「白ちゃん、君は自分が思うよりよっぽど強い。
芯のある人間だから、僕よりも生き残れると確信していた。
だから君が死んだってことは、街へ攻めて来た敵は一枚岩じゃないんだね?」
「あの、私……ケフィさんの仇を取る事は出来たんです!!
でも、確かに一枚岩じゃありませんでした。
私はすぐにやられてしまって……」

白はその場に再びしゃがみ込んで泣き始めた。
その隣にケフィが座り、特に触れはせずに泣き止むのを待つ。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達【2】 ( No.5 )
日時: 2016/02/14 00:12
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: 8IG6/R5B)

少し時間が経つと白も落ち着いて来た。
ケフィがふと横眼で白を見ると、肩が震えているのが分かった。

「……君も何か、因果のある相手だった?」
「そうですね、今だから正直に言いますけど……
私を殺した人のお父さんを、私は殺してるんです。
復讐されるって分かってたけど、本当に怖かった……」
「そんなとこだろうと思ってたよ。
気を強く保たなきゃならないよ、君は強い子なんだし」

白はキョトンとした顔でケフィの方を見、自分の服に垂れた涙をふき取った。
少し不満げな顔をしているのにケフィが気付く。

「……どうかした?」
「ケフィさん、もうちょっと付き合う人間考えて下さいよ!!
あの人、ゲームから漫画のキャラまで何でも召還してきましたからね!?」

次はケフィの方ががゆっくりと言葉の意味を読み取った。
白の膨れっ面を見て笑うケフィと、更に膨れる白。

「まぁあの子だったらそのぐらいはして来るだろうなぁ……」
「ケフィさんの分身も作ってました」
「ごめんそれは予想外」

白とケフィが並んで座りながら笑い合う。
だが、ケフィは唐突に白に対して真面目な顔で語り掛けた。

「悪いけど、これを思い出話にしている暇は無いんだ。
僕は方法さえ分かったら今すぐにでも現世に戻るつもりで居るからね」
「私だってそうですよ、ご一緒させてください」

その時、コツンという音が近くで聞こえた。二人が身構える。
二人とも、そんな音のなる靴や装飾品の類は身に着けていないからだ。
しかし、『その人』は既に二人のすぐ後ろに居た。

『一つ訂正だが……ここは冥府じゃあないぞ。
……敵じゃないから安心しろよ? 俺はお前等を知っている』

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達【2】 ( No.6 )
日時: 2016/02/15 02:24
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: 8IG6/R5B)

そこに立っていたのは、灰髪の老人だった。
ツワモノの顔と言うに相応しい、老いを感じさせない顔で、
しゃがれた茶色マントを靡かせている。

「……!!」
「だから警戒をするなと言っとるだろ?
自己紹介をさせてもらう、私の名は『レジ』だ」

白とケフィは驚いた表情のまま硬直してしまい、
目の前に現れたレジという男にそれ以上のリアクションが出来ない。
そこまでが予想の範囲内なのか、レジはそれ以上何も言わずに二人の思考再開を待つ。

「…………レジ……その名前ーーー」
「kskから聞いたか?」
「あ、あのっ!! 貴方は何なんですか……? ここがどこだかも……
私は死んだんですか? どうしてここに居るんですか!?」
「待て待て、すまんな……パニックにさせてしまったようだな。
そう一辺に聞かずとも答えてやるわい。 そこの……えー、ケフィと白か?」

二人の体から警戒こそ抜けたが、まだ緊張感は残っていた。
強張ったままの表情で話を受け止める二人と、困ったように頬を掻くレジ。
しばらくしてケフィの方からレジに語り掛けた。

「レジ……さん。 僕は貴方を知ってるよ。
詳しい事までは知らないけれど、kskから存在を聞いて知ってる。
でも、さっき白が聞いた事はすべて、僕も分からない事。
僕は貴方を疑っていない、全部教えて欲しいんだ」

レジはケフィの目を見てクククと喉を鳴らす。
そしてマントの隙間から細身の杖を取り出すと、
街の地面にドンと尻と杖を突き、胡坐になった。

「そうだな……『世界値』の話からしておくか」

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達【2】 ( No.7 )
日時: 2016/02/19 01:31
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: s2qZnqsK)

「といっても、俺が勝手に決めた概念だがな」

レジの口調も段々と乗り、一人称も変わる。
二人は特に話の腰を折らずに、すべてをただただ受け止めた。

「まず、お前達がほんのさっきまで居た世界を『1』とする。
これが基本の世界ってわけだ……生きてる奴等の世界だな。
でもって、世界はたった一つだけ存在している訳じゃあない。
既に実感しているとは思うが、ここのその一例の存在だ。
えー……オホン、『死後の世界』だの『冥府』だの言われているのが『2』だ。
世界値がほんの少しでも違うと互いに不干渉となる。
だから、言っちゃ悪いが幽霊だとか呪いだとかは全部ニセモンだ。
……ここまでは良いな? 質問はあるか?」

白が恐る恐る手を挙げると、レジが反応した。
相変わらずの人見知りを発揮してケフィの後ろに隠れかけた白だが、
旅で培った勇気を胸にゆっくりと事を伝える。

「じゃあ……私達が今居るのは『二の世界』って事ですか?」
「うーむむ……そういうこったな、理解が早くて助かる。
だが……一遍に言うが、ここは二の世界じゃない」
「「……?」」

レジの言う事が受け止め切れなくなってきた二人だが、構わずにレジは話を続ける。

「ここは『-1』の世界だ、ようこそ」

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達【2】 ( No.8 )
日時: 2016/02/21 17:43
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: s2qZnqsK)

「-1って……この世界は死後の世界じゃないの?」
「うむ……俺が二の世界に向かうお前達を無理矢理引っ張ってきた。
改めて自己紹介をしよう、俺の名は『レジ』!!
この-1の世界、すなわち『負世界』から世界を救う者ッ!!」

レジの大胆な自己紹介が無言のキャスファーに轟く。
普段より数倍はエコーが掛かり、レジも恥ずかしそうに頬を掻く。
どうやら二人が置かれている現状は二人の理解に及ばない範囲らしく、
『負世界』の説明を求めるように二人はレジを見た。

「まぁどうやって連れて来たかは放って置いてくれ。
負世界とは1の世界……つまり生世界のコピーのような役割の世界だ。
無生物……というわけでは無いが、まぁ知っての通り無人だな」
「あ……のぅ……でも、ここには文明が存在してます。
ここに人が居ないというのはいつからなんでしょうか?」

やっと本来より少しだけ緊張した程度の喋りを見せる白。
その白の疑問はレジの解答によって消化される。

「生世界を寸分の狂い無くコピーしているのがこの負世界だが、
そのコピーを取って来るタイミングはと言うと、
『負世界に人間が入り込んで来た時』だ。
今回お前達がこの世界に来た事によって、キャスファーは少し『更新』された。
ほんの十数分前までもうちょっとレトロな感じだったぞ」

レジから十分に説明を受けた後、改めてキャスファーを見渡す。
相変わらず静かだが、ほんの数分前まで人が居たような面影がある。
どこか懐かしさを覚えるぐらいには本当に似ていた。

「それで……僕達を何のためにこの世界へ?
もしかして実世界へ戻る手立てがあるってこと?」
「ふーむ……残念だが、戻る事はしばらく諦めて貰いたい」


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