二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達【2】
日時: 2016/02/27 21:12
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: s2qZnqsK)

クリックありがとうございます。酩酊です。
前回の小説を見て下さった方はありがとうございます。
ポケモンの二次創作としてまた書いていきます。

執筆経験は浅く、ストーリーの展開などに多少のグダりが生じますが、ご容赦ください。
気になった点は指摘して頂けると助かります。

ジャンルはバトル物です。
痛々しい表現や卑猥な表現はなるべく避けていきます。

※この作品はフィクションです。
 実際の人物、事件、団体、秩序とは一切関係ありません。
 どこか似つかわしく感じてもそれは他人の空似です。幻想です


前作 www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=28671&p=100
が小説カキコ2015冬の部の大会にて銀賞を頂けたようで、
嬉しいです。ありがとうございます。
今後も応援よろしくお願いします。

Chapter3はまだ準備に時間が掛かるのですが、
とりあえずスレッドだけ作っておきました。
始動はコッソリだと思うのでお気に入り登録等お願いします。

以下、追記スペース

・一日一件更新の状態を確立するのは中々難しそうです。
 キリの良い場所まで行ったら書き溜めのためにしばらく休みます。

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Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達【2】 ( No.39 )
日時: 2016/06/26 02:29
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: .FzNm/TH)

二階に上がってすぐに、白はポチエナを発見した。
待っていてくれたのだろうか、ポチエナは白に小さく吠えた。

二階は、人工芝が無く、部屋も一つしか無い。
その部屋の扉の前に立派な花が活けてあり、日光に照らされている。

「……校長室」
「バウ」

ポチエナが一際大きい声を上げ、白の肩が跳ねる。

「……えっと、先行かないのかな……?
その後で私が校長先生に会えば良いだけだけど……
にしても、こんなところに校長室があるなんて知らなかった……」

ポチエナに動く気配は感じられない。ひたすら白を見ている。
何やら急かされているような気がして、白は扉に近づく。
階段と扉の中間まで来ただろうか、白は奇妙な感覚を覚える。
何かに呼ばれているような感覚だ。無視出来ない程大きい。
それは校長室からでは無く、白の現在位置の壁から発生している。

「……?」
「バウ」

先程白の心拍数を跳ね上げたポチエナの鳴き声も耳に届かない。
日光も、花も、段々と白の意識の範囲から離れていく。
過呼吸のように喋れなくなるのに、喉は多大な潤いを感じていく。
ポチエナの溜息のような鳴き声を聞いたのを最後に、白は少しの間意識を失う。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達【2】 ( No.40 )
日時: 2016/06/29 22:13
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: TAPuOKlQ)

次に目を醒ましたのがいつだったかは分からないが、
日光の位置も変わっていないし、ポチエナも別段待ちくたびれた様子では無い。
白はやけにハッキリした意識の中で自分の体をチェックするが、
特に変化が見られるわけでも無く、頭を押さえながら立ち上がる。

「どうしたんだろ……この壁の中から……?」

白が壁に最大限まで顔を近づけるが、何も無い。ただの蛮行だ。
しかし、先程の出来事は熱中症や酸欠、過呼吸の症状と似て非と白は判断する。
呼ばれている感覚が無くなった事への喪失感すらある。

(なんだったんだろ今の……意識が飛んじゃってたみたい……
でも別に何かあるわけでも無いし、不思議な場所でも無いし……)

白は窓から無人のグラウンドを見て、落ち着きを取り戻す。
すると、後ろから紙を捲る音が聞こえて来た。
ポチエナが首輪を下ろして内臓された書類を漁っていたのだ。

「あ、だめ!!」

白が駆け寄ると、ポチエナは前足で一枚の書類を突き出した。
その紙には、『科:医学-学年:2-クラス:A-White』と書かれていた。
紙の中央にデカデカとサインスペースがあり、
上記説明文を読むにここに白の筆跡でサインがあれば在席名変更は晴れて成功する。

「そっか……わざわざ校長先生に合わなくても、ここで書いちゃえば良いんだね」
「バウ」

白が書類にサインすると、ポチエナは慣れた動作で紙を首輪に掬った。
そのまま顎と地面で首輪を挟んで圧迫し、首輪の簡易施錠を成立させる。
そのまま校長室に向かって行くポチエナを白は無言で見送ったが、
校長室の前でポチエナは固まって、白の方向をジッと見た。
どうやら、白が二階から居なくなるまでこれ以上の行動はしないつもりらしい。
白が素直に引き下がり、一階に戻った辺りで、扉の開く音がした。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達【2】 ( No.41 )
日時: 2016/07/05 19:27
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: DqYpyOBj)

いつものように家に帰って、ミルバの昼食を食べる白。
クラスの話と、在席名の話はしたが、気絶した話は省いた。
午後の間はキャスファーの街を観光したりせず、自室に居た。
一年から四年まで継続して使う教科書から該当の症状を割り出すためだ。

時間は飛んで午後六時。四六時中調べていたわけでは無いが、
特に「これだ」となるような物は見当たらなかった。
自分が今までより賢くなるのは好きなので、白は勉強が好きだ。
だが、今日のような先の見えない作業だけは酷くげんなりしららしく、
夕食の後の風呂の中で、白は半分眠りこけた。

「うーん……載ってないって事は大した事じゃないのかもなぁ……
こういうのは精神病に分類されるのかな? 本のジャンル変えてみようかな……
いやでも、そういう本も一通り見てみたはず……
まだ見てない本は………………えっと……」

白は自分の濡れた髪をだらだらと擦っている。
ふと目を開けると、脱衣場のカーテンに小さく黒い文字を見つけた。

「…………『Defeated part2』……私がまだ見てない本の名前だ……!!
じゃなくて……一体だれがいつこの文字を……」

白が辺りを見回したり、耳を澄ましたりするが、犯人は見当たらない。
カーテンに描かれた黒い文字を指で擦ると、それは以外にも抵抗無く消えた。
そして、白の指にはインクや黒粉などは一切付着していなかった。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達【2】 ( No.42 )
日時: 2016/07/09 16:18
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: DqYpyOBj)

白は自室に戻って電気スタンドの電源を付ける。
読んでない本の名前などとうに忘れてしまっている。

(呼ばれるような感覚と、さっきの黒い文字……
何か相関性があるはず、例えば……こう……)

白が机に肘をついて考え事をしていると、目の前の本のカバーに変化が訪れる。
その本は白い。だが、タイトルとは全く別の場所に何か文字が書かれているのだ。
『私が何か見えない化け物に憑りつかれてしまったとか……』と。

「なにこれ……また黒い文字だ………………え、これは……
私……私の思ってる事が、文字になって出てきているの……?」

俄かには信じ難い事だと白は感じたが、文面はそれで辻褄が合う。

「なんでも良いから、念じてみようかな……」

白は脳内で考え事をしながらベッドのシーツを見つめると、
そのシーツに『この黒い文字は誰のもの?』と浮かび上がって来た。
完全に白の思考が白の視界に反映されている。
次第に、部屋は数字の羅列や記号や文章で埋め尽くされる。白がそう念じているからだ。

「す、すごい……書こうと思った事が全部現れる!!」

途端に我に返り、白は自分で書いた文字をすべて擦って消していく。
その作業の中でも白はかなりの興奮状態にあった。

(これは……誰にも言えないけどすごい事だ……!!
私は……あの呼ばれる感覚で超能力を手に入れちゃったんだ……)

「『目に見える範囲になんでも書ける能力』……名前が欲しいかな……
うーん……これぐらいはカロス由来で……『ブラックライツ』で、ひとまず……」

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達【2】 ( No.43 )
日時: 2016/07/13 23:28
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: DqYpyOBj)

- 第3話 Puzzle Girl『ちょっとした質問』-

自分の身に宿った能力は誰にも洩らさなかった。ミルバとて例外では無い。
きっとバレてしまえば技術科棟の黒装束の怪しい大人が訪問に来て
ひっ捕らえられたら最後、芸術棟で良い様にこき使われ、
用済みになれば農業科の牛の餌にされてしまうに違いないのだ。

「白さん?」

白の妄想物語は柳田の声でプワッと消えた。
現在一時間目、白の顔は柳田にとって酷く授業に無関心な物に見えたらしい。
もっとも、自分の身に起こった事を鑑みれば仕方の無い事だと思われるが。

「は、はい」
「眠そうな気はしませんが、ちゃんとノートは取っていますか?」

柳田が不服そうな顔をして質問をする理由は、白が筆箱すら出して居ないからだ。
多少意地悪な顔に見えなくも無い。白は少し心臓が跳ねる。

「はい、取ってます」
「ほんとですか? 今すぐ開いて見せてみなさい?」

柳田がチェックメイトしにかかるが、白は迷わずノートを先生に見せた。
そこにはちゃんと丁寧に板書が移してあるでは無いか。

「え……?」
「こ、こんな感じで大丈夫ですか?」

昨日の夜の事なのに、もう既に白は能力の有効性を把握している。
もちろん、板書はブラックライツを使って今の一瞬で仕上げたものだ。

「……ぜ、前年度の成績も良かったですし、大丈夫そうですね。
ただし、先生が色付きで書いた場所はその通り書くと良いでしょう」
「あっ……すいません」

勿論と言えば勿論だが、白は黒しか使えない。


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