二次創作小説(新・総合)

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北大路さくら劇場 終幕!!
日時: 2022/01/01 08:49
名前: モンブラン博士 (ID: pRqGJiiJ)

この作品は北大路さくらちゃんの魅力を少しでも多くの人に知って貰いたいと思い、執筆することにしました。カッコイイさくらちゃん、可愛いさくらちゃん。色々なさくらちゃんを堪能してほしいです!
それでは北大路さくら劇場、開幕です!!

Re: 北大路さくら劇場 ( No.22 )
日時: 2021/11/19 08:35
名前: モンブラン博士 (ID: pRqGJiiJ)

休日。北大路さくらはモンブラン博士と共に一軒の甘味屋へと入った。
隣り合って席に腰かけ、メニューを眺める。
さくらは桃色の柔らかなショートヘアに大きな緑色の瞳が特徴で全体的に童顔である。
今日は桜色花伝の牡丹柄コーデを着ている。細い腹や太腿、腕などを露出したさくらにしては大胆で派手な衣装である。

「モンブラン様は何に致しますか?私は抹茶パフェを頂きたいと思います」
「それでは、私も同じメニューにしようかな」
「かしこまりました」

メニューを注文し、運ばれてくる間に何気ない会話を楽しんでいると、やがてメニューが運ばれてきた。
透明な深皿には抹茶アイスを筆頭に抹茶ショコラや餡子やクッキーなど和洋折衷の菓子が盛り付けられている。
さくらは目を輝かせてそれを見つめた後、スプーンでアイスを掬って口に運んだ。すると、口の中に甘みが広がり幸せそうにする。

(あぁ……美味しいです)

その様子を見ながらモンブランもパフェを口に運ぶ。彼の方は特に表情に変化はなく淡々としているように見えるが…… 内心では物凄く感動していた!

(なんという滑らかさなんだ!?クリームにも拘っているようだね!それにこのほろ苦い味わい……。素晴らしいぞこれは!!)
2人はパクパク食べる手を休めない。

そして数分後……完食することが出来た2人はとても満足げだった。
お会計の際は流石にお金を払うと言って聞かないモンブランに対し、「ここは私が出します!」と言い張ったため、結局割り勘になったそうな……。

おわり。

Re: 北大路さくら劇場 ( No.23 )
日時: 2021/11/20 14:55
名前: モンブラン博士 (ID: pRqGJiiJ)

額に大の文字を刻み込み、顔に隈取、頭には大銀杏を結い右肩には桜吹雪のタトゥーを入れた超人、ザ・タトゥーマンは大口を開けて笑っている。彼の頭上には大きな鳥かごの中に監禁された北大路左近の姿があった。勝ったら取り戻せ、負けたら左近の命はないという人質のかかった試合に名乗りを上げたのは左近の双子の妹である北大路さくらだった。
彼女は真剣な瞳でタトゥーマンと対峙する。

「お兄様を奪還させて頂くべくこのさくら、馳せ参じました」
「妹が兄の為に戦うとは泣かせる演出だ。ちょうどいい。誰が本当の日本文化の継承者かどうか、この試合で教えてやる」

身長194体重240キロ。
圧倒的な体躯を誇るタトゥーマンは試合開始早々から掌底でさくらに襲い掛かる。
しかし彼女の華奢な体は吹き飛ばされることなくその場に踏み止まったのだ。ならばとタトゥーマンは右腕に装備されている巨大な十手で殴打するがさくらは攻撃を全て見切ってしまう。素早さではさくらが上なのだ。
瞬時に間合いを詰め、懐に潜り込むとタトゥーマンの腹にボディーブローを浴びせ、そのまま跳躍し延髄斬りを見舞う。
僅かにふらついた隙を逃さず背後に回ると軽々と240キロを抱え上げてのバックドロップ。立て続けに後頭部を攻められるがタトゥーマンは立ち上がり、ローリングソパット。強烈な蹴り技の連続を浴びるがさくらはその衝撃に耐えきった。

「喝采!裁き縄!」

さくらを罪人に見立てた縄で拘束し全身を締め上げるが、さくらは次の技が炸裂する前に力を込めて脱出。タトゥーマンは助走をつけて右肩の肩当てを丸鋸のように猛回転させながら突進するが、さくらは開脚で回避。コーナーポールに思いきり頭を鉢合わせさせたタトゥーマンの額は流血し、怒りで瞳孔の無い白い目が吊り上がる。


「テメェ、この借りはただではすまねぇぞ」

再び突進してくるタトゥーマンに何故か無防備で待ち構え、ベアハッグを食らうとさくらの小柄な体
を宙に投げ捨てられ、空中で背中合わせとなり、腕を極められ凄まじい勢いで落下し脳天を叩きつけられる。

「風雲いなせ絡みーッ!」

さくらも僅かに額から出血するが、すぐに手の甲で拭き取ると微笑む。

「試合はまだ始まったばかりですわ」

今度は逆にさくらの方が挑発を仕掛ける。だがタトゥーマンが先に仕掛けた時と同じく、次の瞬間、彼が繰り出してきたのは無謀にも接近戦だった。至近距離まで一気に距離を縮めると両腕を掴み合う。体格の差があり過ぎるせいか互いに全力を発揮できないかと思われたが、さくらが後方に倒れ巴投げでタトゥーマンの巨体を投げ飛ばす。地面に着地する寸前に身を翻して衝突を回避したものの、タトゥーマンは驚きを隠せない。あれほどの華奢な体躯でこの怪力は侮れない。遊ぶ余裕は捨て本気で戦わねば。
タトゥーマンは十手を展開して十八番である羅刹絡繰り人形を出現させると、口上を言った。

「古今東西~!御用とお急ぎでない方は見てって頂戴!」
「まあ♡」

さくらは突如として始まった絡繰り人形の芸に喜び拍手をするが、童子人形が不気味に口を開けて襲い掛かってきたではないか。
さくらは咄嵯に木刀を抜き取って構えると、薙ぎ払うように振り払い、木片を散らす。それでも童子人形の動きは止まらない。次は二体の傀儡が同時に拳を振るってくる。さくらは前転をして避けると同時に横一文字に両断すると、もう一体が飛び上がり襲いかかろうとするところへすかさず踵落としを炸裂させて破壊する。

「テメェにはいきなり俺の最高傑作である矢射り人形で勝負するしかねぇようだなあ~!!」

その名の通り矢を構えた太夫人形はさくらを的に見立てて次々と矢を放っていく。
まるで雨のような連続射撃を受け続けるが、彼女は一歩たりとも引かない。
タトゥーマンは一瞬、さくらの実力を認めるがこのままでは拉致があかないと判断し、ついに自身の最強必殺技に捉える。
相手の両足を極め、ブリッジしながら地面に叩きつける「大江戸八百八町落とし」を発動した。さくらは側頭部から流血するが、根性で技から逃れる。
息は乱れダメージは蓄積されているが兄を救うという鋼の意思は揺るがない。

Re: 北大路さくら劇場 ( No.24 )
日時: 2021/11/20 14:54
名前: モンブラン博士 (ID: pRqGJiiJ)

胸や肩や脚を矢に射抜かれ、もはや立っているのもやっとのはずだが、さくらは攻撃に転じてきた。
タトゥーマンの顎を蹴り上げ、後方に倒れかかったところを肘鉄でダメ押し。倒れたところに首4の字を極める。

「これで終わらせていただきます。タトゥーマン様、大人しくお兄様をお返しくださいませ」
「て、てやんでぇ。この程度の攻撃で俺が参ると思うかーッ」

血流を首筋に一気に集めて極太にする「大黒柱首」でさくらの首4の字を耐えきろうとするが、さくらの脚は細くて短い分間隔がなく通常よりも密着した状態で技を極められるメリットがあった。メリメリと細い脚が鎌のようにタトゥーマンの首にめり込んでいく。タトゥーマンの脳裏をよぎったのは自分が斬首される光景である。
ここでさくらも北大路劇場を全開にして、最後の攻防に挑む。

「あ、世を乱す悪党どもは大人しく成敗されるが良い~!!」
「カンラギャハーッ!」

最後の断末魔と共にタトゥーマンは盛大に吐血し、そのまま動かなくなった。
こうしてさくらは無事に兄を悪から取り返すことができたのだ。
おわり。

Re: 北大路さくら劇場 ( No.25 )
日時: 2021/11/20 15:17
名前: モンブラン博士 (ID: pRqGJiiJ)

「あの、卵かけご飯とはどのようなお料理なのでしょうか?」

さくらの素朴な問いに平安名すみれは内心では目が飛び出しそうになるほど驚いたのを悟られないように平静を装って、自慢の金髪の縦ロールを弄びながら言った。

「アンタ、そんなことも知らないの?作ってあげるから来なさいったら来なさい」
「かしこまりました、すみれ様」

誰に対しても様付けで呼ぶさくらに対し妙な優越感を抱きながらもモデル風の歩きですみれは目的地までたどり着いた。

「それで、私の家なんだね・・・・・・」
「しょうがないったらしょうがないじゃない。さっさと準備しなさい」

澁谷かのんは苦笑しながらもすみれの要望に応えることにした。それは勿論、北大路さくらに美味しい卵かけご飯を食べて貰いたいという思いからだった。
材料を用意した後はすみれに後を任せる。すみれもかのんと同等程度の料理スキルがあり、すみれに良い出番を渡したいという気持ちも手伝いここは彼女に任せることにしたのだ。
すみれはカウンターに座るさくらを一瞥して口角を上げると、茶碗に盛った白米の中心部に片手で卵を割ると、適量の牡蠣醤油をかけてから差し出した。

「さあ、食べてみなさいったらみなさい!」

さくらは礼儀正しく手を合わせてから卵かけご飯を口に運ぶ。卵で黄色くコーティングされた白米は卵の旨味と甘み、醤油の塩味と香り高さがマッチした絶品料理だった。非常に簡単で材料費もかからない料理があったのかと驚きながらもさくらはあっという間に完食してしまった。

「すみれ様。大変美味でございました」
「ギャラクシー!」

こうしてすみれはまた1人、卵かけご飯のファンを獲得することができたのだ。

おわり。

Re: 北大路さくら劇場 ( No.26 )
日時: 2021/11/25 05:05
名前: モンブラン博士 (ID: pRqGJiiJ)

北大路さくらはキラキラと目を輝かせて、嵐千砂都の手の動きに集中している。
場所は千砂都がアルバイトをしている移動式のたこ焼き屋。たこ焼きを食べたことがないというさくらの為に千砂都が振舞ってあげているのだ。

「はい!たこ焼き1つ、お待ちどおさま!」

千砂都がにっこりと笑って透明プラスチックのケースに入った8個入りのたこ焼きを差し出すとさくらの頬が紅潮した。

「これがたこ焼きなのですね!」

完璧な丸に焼き上げられた茶色の塊には薄茶色のたこ焼きソースと青海苔と鰹節とマヨネーズがかかっている。王道のたこ焼きだ。さくらは爪楊枝で1個突き刺し、息で軽く冷やしてから口へ運ぶ。トロリと溶ける温かい生地の甘味に青海苔と鰹節の香り高さが食欲をそそる。上にかけられたマヨネーズが具材の旨味を各段に増している。蛸とキャベツの歯ごたえも最高に良い。

「大変美味しゅうございます」
「えへへ。良かった♪」

さくらは上品ながらも1つ、また1つと美味しそうに食べ進めていく。
夜のたこ焼き屋で流れる静かな時間はさくらのお腹も心も満たすのだった。

おわり。


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