二次創作小説(新・総合)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 奇跡の星の日常物語~擬カビ小説~
- 日時: 2021/03/10 02:42
- 名前: 麻ふすさん (ID: PLnfHFFW)
どうも、麻ふすさんと申します。
ここでは一般的に「擬カビ」と呼ばれるジャンルの小説を書いていきます。
苦手だなー、と思う人は、即座に閲覧を中止してください。
基本短編をちょくちょく書く形になると思いますが、たまに長編も書くかもしれません。
文章力は皆無なので気をつけてください。
あと私独自の擬カビ設定などもございますので、そちらにもお気をつけください。
これらの小説は全てタブレット端末から投稿しているので、
スマートフォンなどから見ている方は改行の仕方に違和感を感じると思いますが
ご了承下さい。ちょっとずつ修正はしております。
私事ですがツイッターをやってます
@fususan250pskt
擬カビの絵とか描いてたりするので下手くそですが興味がわきましたらどうぞ。
たまに描いた絵に沿った物語を書く時があります。
まだ始めたてなので機能の事で試行錯誤しています。
ぱっと見て変な所があったら「頑張ってるなぁ」と思っててください。
小説更新について
それぞれの世界観を順番に書くわけではなく、その時書きたいと思ったお話を書くので
いとデザが2回連続で更新されたり、いーデザを長らく更新しないなどの事態が起きます。
ご了承下さい。質問があればお気軽にどうぞ。
ちなみに長編でない限り(長編なら〇〇編その1みたいな書き方するので)どこから読み始めても
大丈夫です。
✴閲覧数1300感謝です!
◉目次
擬カビ紹介>>1
大事な設定 更新1>>21
星を見守る女神様>>33
*.いーデザ
またいつもの毎日>>2
広い海>>6
もうひとつの魂達 その1>>10
もうひとつの魂達 その2>>12
もうひとつの魂達 その3>>13
もうひとつの魂達 その4>>15
もうひとつの魂達 その5>>16
もうひとつの魂達 その6>>17
嫌いなやつ>>20
ひとりめの奇跡物質>>23
喧嘩>>29
ハロウィン>>32
積み木>>34
お絵描き>>41
ふたりの魔女>>46
理解>>47
ちぐはぐ侵入作戦>>49
*.ふすデザ
雨の日>>3
鏡の中のお祭り>>14
家計>>19
ふたりめの奇跡物質>>25
秋>>30
クリスマスのお昼頃>>35
パーティの合間に>>36
バレンタインについて>>39
運命>>40
蝶>>44
*.いとデザ
忘れてはいけない事>>4
異端の暗黒物質 その1>>8
異端の暗黒物質 その2>>9
異端の暗黒物質 その3>>11
さんにんめの奇跡物質>>26
星の戦士>>28
犬猿の道化師と魔術師>>37
*.かかデザ
運命の線路>>5
終着点D-1>>7
料理をしよう>>18
終着点D-2>>24
よにんめの奇跡物質>>27
皆の姐さん>>31
仮面と白いはね>>38
家族一幕>>42
身長>>43
髪の毛>>45
機械の従者>>48
自分勝手>>50
*.失われた世界
もしもの話>>22
- 大事な設定 更新1 ( No.21 )
- 日時: 2018/09/23 02:42
- 名前: 麻ふすさん (ID: PFFeSaYl)
うちの擬カビの裏設定や、ここはこうなってるよー、みたいなやつ。
随時更新していきます。更新したら、
(題名)「大事な設定 更新1」みたいな感じにすると思います。
暇な時に見てってください。
いーソウル……この小説のシリアス担当を担ってくれる方々。
色々と複雑で捏造設定の塊です。
昔は元の人達の中にいた魂だけの存在で、体は持っていませんでしたが、
何かしらの原因により入れ物としての体を手に入れました。
しかし、元は魂だけの存在、ただの入れ物とはぴったり合わないので、
物理攻撃も魔法攻撃を食らっても直接的なダメージにはなりません。
作り物なので、体が負傷しても(たとえ首が飛んでも)すぐ治るし生きてます。
ただ、魂に直接干渉するような攻撃なら、少しの衝撃でも
大きくダメージを受けてしまいます。
ふす暗黒物質……かつて暗黒物質の白い方々(ゼロ、ミラ、その他)「ゼロ軍」と
黒い暗黒物質(マター、リアル、ダゼロ、マインド等)の
「ダークマター軍」に分かれて戦争していました。
結果ゼロ軍が勝ち、ダークマター軍の皆さんを部下にしましたが
ダークマターさんは未だに忠誠を誓いきれず、主の扱いが雑です。
ふすソウル……ふすソウルも別人で、元の人達の中にいましたが、
カービィに倒されたあとは、その中からはいなくなり、
ソウルしかいない、別の空間に飛ばされました。
実質「死んだ」のと同じです。
その空間は、空もあり、山もあり、海もあり、動物も虫もいますが、
ソウル達以外には誰も存在していません。
彼らだけの監獄です。
ポポポ様……基本的にいーポポ様しか存在しませんが、
いーポポ様は今力を失っており、ポップスターに侵略者を入れることを
阻止出来なくなっています。失われた力は、
「いとカビ」として別の世界観の均衡を保っています。
バットエンド(終着点)……長い線路のようなそれぞれの世界観は、
選択肢(分岐点)を間違えると、バットエンドに辿り着いてしまいます。
バットエンドを迎えた世界は切り離され、なかったものになり、
選択肢を間違えたところからまたやり直しとなります。
でも、稀に切り離されたまま消えない事があり、
その場合、バットエンドの世界が孤立した、イレギュラーな世界になります。
かかデザ……かかデザの世界は、別の世界観でバットエンドを迎えた者達の
魂で構成されています。また、別の世界観のカービィの魂が
必ずしもカービィとしての役割を与えられる訳ではなく、
かかカビ君は他4つの世界観ではない、
失われし世界(旧デザイン)でバットエンドを迎えたマルクの魂が
カービィとしての役割を与えられたものです。
それが原因で(旧マルクも左だけ髪が伸びる(のにもまた理由がある)
かかカビの左側の髪だけが長く伸びるのです。
かかニルさん(ネタバレ?注意)……かかニルさんは分類は暗黒物質ですが、
長であるゼロ様も彼の存在を知りませんでした。
とりあえず今は面倒を見ていますが、彼は一体……?
かかマターくん……彼はゼロ様の命令しか聞きません。
というのも、他の人の命令なんか聞かなーい(^-^)みたいな軽いものではなく
ゼロ様の命令を聞かないと行動が出来ないのです。
さすがに普通に生活する分には自分の意思で動きますが、
生活に関係のない事はゼロ様に言われないと何もしません。
声も出しません(ゼロ様に出せと言われたら喋る)
なので、長い間ゼロ様の命令がなかったりすると、電池切れのロボットのように
全く何も出来なくなります。
かかマインド様とかかディアスさん……ダークマインド様とネクロディアスさんは
腐れ縁、切っても切れない旧知の仲です。
といっても、特別仲が良さそうには見えないし、そんなに喋らない。
でも二人はズッ友((何も言わなくても通じ合えるのです。
今後は二人の絡みも書いていきたい。
- ????・もしもの話 ( No.22 )
- 日時: 2018/08/25 02:50
- 名前: 麻ふすさん (ID: PFFeSaYl)
※4つの世界観のどれでもない、失われし世界のお話。
「ねぇ、もしもさ、僕達以外にも「僕達」がいたら、面白くない?」
「ハァ?なに言ってんノ」
淡い紫色の髪の毛を、左側に寄せてリボンで結んだ少女が、
黒く長い髪の毛をふたつに分けて、歯車のようなゴムで結んだ少女に問いかける。
「だから、僕達以外の僕達」
「それが訳分かんないんダヨォ。頭でも打ッタ?」
「物分りの悪い奴なのサ」
「ハァ!?キミよりかは!物分りイイと思うんだケド!」
黒髪の少女がむきになると、紫髪の少女はにっこり笑う。
「ふふ、まぁ説明してあげるけどサ、
僕達以外の僕達っていうのは、まぁ簡単に言うと……パラレルワールドみたいな」
「パラレルワールド?そんなモノホントにあるのカイ?」
「だーかーら、これはあったら面白いなって話なのサ」
「ふーん……キミにしてはつまらない話するネェ」
黒髪の少女は適当にあしらうと、その場を立ち去ろうとした。
「待ってまって。話はこれからなのサ」
「まだ続くのカイ?」
「うん。パラレルワールドの僕達は、全く違う僕達なのサ」
「なにソレ」
「ある世界の僕達はとても仲がいい。
ある世界の僕達はとても信頼しあってる。
ある世界の僕達はとても仲が悪い。
またある世界の僕達は……って」
紫髪の少女がそう言うと、黒髪の少女は明らかに嫌そうな顔をした。
「ウワッ、なにそれ、やっぱり頭打ったヨネェ」
「違うのサ。実際にありえる事」
「あったらイイなーって、幻想の事じゃナイノ?」
「そうそう、これはほんとにある」
「変に言い切っちゃッテ。キミらしくないネェ。確証でもあるのカイ」
半分からかいのつもりで黒髪の少女が言うと、紫髪の少女はうなずく。
「あるよ」
「ヘェ……」
「興味わかない?」
「残念ながらネェ」
黒髪の少女は今度こそその場を立ち去ろうとする。
「じゃあ最後にひとつ」
「まだ何かあるのカイ?」
「これで最後」
紫髪の少女も立ち上がり、黒髪の少女を見て言った。
「僕達が僕達であるとは限らないのサ……僕達は別の誰かになる」
「ハァ?ちょっと、どういう事ダヨォ」
「ふふ、これが最後だって」
紫髪の少女は黄色く縁取られた煌めきの羽を展開すると、
空へと飛び立っていく。
「……結局、なんの話だったノ?」
黒髪の少女は理解出来ず、とりあえず歩き始めた。
「別の誰かッテ……ボクは、ボクじゃいられないってコト?」
急になんだか不安になってきた。
まるで、自分が自分ではいられなくなってしまうような、底知れない恐怖感。
「……別の誰か……カァ。じゃあ、ボクは誰になるのカナァ」
恐怖を紛らわす為に、小さく笑ってみた。
(旧デザはかかデザの世界観や人物に大きく関わってくる世界です。
失われし世界、という言い回しについてですが、
旧デザの世界が、その世界軸のカービィがバットエンドのまま「諦め」
そもそもなかったものにされてしまったからです。
ちなみに旧マルはかかカビに、旧マホはかかメタになっています。)
- いーデザ・ひとりめの奇跡物質 ( No.23 )
- 日時: 2018/09/02 14:34
- 名前: 麻ふすさん (ID: PFFeSaYl)
※だいぶ間が空きましたが私は元気です。
つったかたーの方でミラマタ企画に参加させてもらった記念のミラマタ回その1。
いーデザの暗黒物質は貴族イメージ+会社です。
「あれ、今日は仕事服じゃないの?」
「え?あー……間違えてパーカー着てきちゃった」
同じ暗黒物質で相棒のダークゼロが、自分の服を指さして言う。
昨日も疲れたから、疲労がとれなくて頭が回らなかったんだろうな……。
でも、普段着で仕事するなんて、なんかちょっと新鮮かもね。
「今日は特別大事な仕事があるわけでもないから、ゆっくりやろーね」
「あはは、ゆっくり過ぎて中途半端な君には言われたくないなぁ」
「それどーいう意味?」
お昼ご飯の時間。
この時間だけはほんとに邪魔されたくないよね、ゆっくりご飯食べたいよね。
味わいたいよね、ご飯。しっかり。
でも邪魔が入るんだよなぁ……なんでだろうなぁ……。
「ミラクルマター」
「……は」
「なんだその声は。何か文句でもあるのか」
「いやぁないですけど。なんの御用で?」
お昼ご飯の時間に邪魔してくるのは大体ダークマターさん。
この人、お昼ご飯の時間にも仕事してるけどいつご飯食べてるのかな。
「昼食を食べ終わったら買い出しに行ってくれ」
「ボクじゃなきゃ駄目ですか?」
「マインドとリアルは別の仕事がある。当然ゼロ様やゼロツー様には頼めない。
ダークゼロは全く違うものを買ってくるから論外」
「へいへい行ってきますよ。なに買うんですか」
いつもこの態度だけど、ダークマターさんは表情ひとつ変えない。
そういえば笑ってる所とか見た事ないなぁ……。
「とりあえずこれを頼む」
そう言われてダークマターさんからメモを受け取ったよ。
あ、今日の買い出しはいつもより少なめだ。やった。
「買い忘れのないようにな」
「はーい」
そもそもダークマターさんってご飯を必要とするのかな……?
いつも着込んでるから分かりにくいけど、あの人すっごい痩せてるし、
なんか……大丈夫なのか?
買い出しはぶっちゃけ言うと楽しい。
自分で自由に動けるし仕事仲間はいないので、気がだいぶ楽。
「えーと、次は……にわとり、うずら。え?なんのこと?」
珍しいな……ダークマターさんがこんな簡潔的なメモを……。
いや、本当に大丈夫?
「えーと……どういうことなんだ?何を買えばいいんだボクは」
わ、分からない……。
「……両方買っちゃえ。どうせボクのポケットマネーじゃないしね」
噂では買い出しの費用はマインドさんが負担してるらしいからね!
がんがん使っちゃおう!
その頃ダークマターさん。
「……鶏と鶉、何故か勢いだけで書いてしまったが……種類を書くのを忘れていた……」
「どうした、ダークマター」
「ゼロ様……あいつは、鶏と鶉どっちを買ってくるのでしょうか……」
「……??飼うのか?うちで?」
「……あぁ、その選択肢もありますね……」
「お前、明日は仕事休んでいいからな?」
結局、ボクは鶏と鶉本体と卵を買ってきた。
やらないよりやる後悔、買わないより買う後悔!
ダークマターさんは案の定、次の日休んでたけど、
鳥達のお世話係に任命されてたよ!本人の意思はどこへ!
(なんかいーミラのテンションを掴みかねた。
ダークマターさんもうちょっと……その、ちゃんとした人です、
なんかギャグ世界線なんで、こうなりまして)
- かかデザ・終着点D-2 ( No.24 )
- 日時: 2020/11/10 02:18
- 名前: 麻ふすさん (ID: PLnfHFFW)
※シリアス回。
終着点はなぜか今のところかかデザしか書いてないのね。
ちなみに私はギャグでもシリアスでもマルマホがとても好きです。
僕達はもう会うことは無い。
_____会うことは許されない。
他人から見たらなんてことない、小さな問題に見えるだろう。
……そう、本当に、なんてことない。
だって彼は……カービィは、許してくれたから。
笑顔で、優しく、僕に手を差し伸べてくれた。
でも、駄目なんだ……ごめんね、カービィ。
君が僕を許してくれても、僕は自分を許すことはできない。
身勝手だって思うよね、自分でやったことなのにさ。
僕は彼を「騙した」。「利用した」。僕を友達だと思ってくれていた彼を。
彼にとっては浅い溝でも、僕にとっては、深くふかく、果てなどない、決して癒えない大きな傷。
気が付けば自己嫌悪に陥っている。最近の悪い癖だ。
自分でも計り知れない程の、憎悪と、後悔と、悲哀の感情が、心の盃から溢れ出しては心に染み込んでいく。
心が廃れないためにあるはずの盃も、意味を成さない。
そろそろ自分も、こんな負の感情の塊みたいな自分に嫌気がさしてきた。
僕がいくら僕自身を責めようと、時間の無駄だ。
意味がない。
負の言葉はなんの意味も持てない。なんの成果ももたらさない。
そういってまた、自己嫌悪に陥るんだ。抜け出す道がない。
そんな僕の顔を覗き込む影が1人だけいた。
夕日に焦がれた鼈甲飴みたいな髪の色をした、同い年くらいの青年。
綺麗な色をした髪の毛とは反対に、彼の表情はとても不機嫌なものだ。
彼はその不機嫌な瞳を僕に向けている。
「……何?」
「何、じゃないヨォ。まだあのコト、悔やんでるノ?」
「お前には関係ない」
僕がそう冷たくあしらうと、彼は呆れたように僕を睨んでから、そっぽを向く。
そのうち、彼はどこかに行ったかと思うと、何かを手のひらに乗せて戻ってきた。
手のひらに乗せたものを無造作に僕に投げ渡すと、僕の横に腰をおろす。
「……ソレ、キミ好きデショ」
「……」
渡されたものへ視線を落とすと、それは淡い桃色をした貝殻の欠片だった。
所々欠けてはいるけど、夕日に照らすと虹色に光って見える。
貝殻なんて綺麗なもの、僕は好きじゃないのにな、と思ったけど。
「……そうだね……好き、っていうか、大切だったもの」
大切だった。大切にしてくれてた。僕が壊してしまった。
もしもあの時、僕があのまま彼と友達でいれたなら、きっと僕は、幸せだったんだろうな。
「いつまデモ考え過ぎナイデサ、素直にすればいいノニ」
「いい。別に。これで」
僕がそう言って立ち上がると、彼も一緒に立ち上がる。
歩き始めると、その2歩後ろをついてくる。
「……もう会う気はないんだネ?」
「……」
「そっか……それじゃあ、仕方ないね」
彼はたぶん今、異国の言葉を発したのだろう。僕には何を言ってるか分からない。
僕の本音を聞いて、演技する必要がなくなった、というか、演技を忘れた。
そう考えてるうちに、彼は僕が手に握っている貝殻を強引に取り上げると、道の横の茂みの奥へと投げ捨てた。
「これでよし」
「あーあ、せっかく綺麗だったのに」
「キミにはもう必要ないんデショ?だったら、持ってる意味ないヨォ」
「まあ……そうかもね」
そう言ってから彼を置いていこうと歩き出すと、彼はしつこく僕の後ろにくっついてきた。
「まだなにか用あるの?」
「ないヨォ」
「じゃあなんでついてくるの?」
「別ニ。進行方向が同じなダケ」
そんなこと言うから、僕は構わず歩き続けた。
(カービィと色々あった後に、カービィに二度と会わなくなったマルクのお話。
シリアスだけどそこまでキツいのじゃあないね。うん。
それはそうと台風凄いね。みんな気をつけてね)
- ふすデザ・ふたりめの奇跡物質 ( No.25 )
- 日時: 2018/09/13 19:08
- 名前: 麻ふすさん (ID: PFFeSaYl)
※ミラマタ企画参加記念その2。
更新が遅いですが失踪してませんよ。
「んー…………駄目だ」
「何がですか」
「やる気が出ない」
ミラクルマターがべのんっ、と机の上に伸びると、横に立っていたダークゼロが
腰の辺りを思いっきり蹴りあげた。
「いたっ!?」
「あんたが命令をこなさなくて怒られるのは僕なんです。
あんたが失踪して探しに行くのも僕なんです。そろそろ怒ります」
「まーたそんな事言って。どうせ僕の方が実力も立場も上なんだからさ、
仕方ないでしょ」
ダークゼロはそれを聞き流すと、今度は机を引っ張った。
当然、机の上に伸びていたミラクルマターは床とご対面。
声も出さないまま叩きつけられた。
「さ、行きますよ。今日は帰り際にも用事があるので時間がないです。早くしろ」
「ちょっと……上下関係どうなってんの……?」
「僕も不思議です」
「えぇ……」
「ちなみに、今日ナンパし出したらご飯抜きなんで」
「なんで?」
それ以上は何も言わずにダークゼロは部屋を出て行ってしまった。
「……」
ミラクルマターは無言で立ち上がると、そのままダークゼロについて行った。
「んー」
「あの……そろそろ、女たらしの事どうにかして欲しいです」
ダークゼロとダークマターが並んでゼロに訴えかける。
「え、どうにかって……?」
「どうにか」
「うーん、降格したらもっと仕事しなくなるか……うん、飯抜きが妥当だな」
「だから軽いんですよ。刑が。罰が」
「でも……」
その様子を見て、2人は揃って頭を抱える。
「なんというか……失望って感じです」
「あぁ、我々はこんな軍団に負けたのか……」
「聞こえてるぞ」
「まぁ。当分の飯抜きと掃除係はあいつに任せるので、いいですか」
「いいんじゃないか?」
「決定でいいですね。あの人に自炊を覚えさせましょう」
ダークゼロが籠に入った野菜や果物をミラクルマターに手渡す。
それを受け取ってから、とてつもなく困惑した表情になるミラクルマター。
「はい」
「何これ」
「食料です」
「サバイバル生活みたいな言い方しないでよ。調理は?」
「自分でしてください」
「なんで?」
「自炊を覚えろ」
唐突にタメ口を聞いたのは聞かなかった事にした。
「じすい……自炊?うーん、自炊ね……」
「掃除係も宜しくお願いします」
「あー、うん分かった……………………え?」
「失礼します」
疑問を投げかけようとした時には、もうダークゼロの姿はなかった……。
「………………えぇ……」
(女たらしだからって仕打ちがひどすぎでしょ!!Byふすミラ)