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*159*
女は倒れていた。
あたりが暗すぎて、顔はよく見えない。
でもこの女に邪気や悪意は無いことは、ルナとタイが保証した。
「う…ぅ」
女は時折、苦しげなうめき声を漏らす。 女は今、鳴神に背負われていた。
「こっちでかなり時間取っちゃった……スネリの家に戻ってたらあっと言う間に一ヶ月経っちゃうよ」
ルナはゆっくりしたかった…などと呟きながら溜息をつく。
「しかたないな。今妖界の空間は乱れている。何処からでも人間界へ繋げるだろう。それに…あの女は感じ的に人間だろう。この世界の医者にかかれるわけがない」
タイの言葉は全くその通り。つまり一刻も早く人間界で医者に行かなければならないのである。
「そろそろ出口です!」
ゆのりの声が響いて、後ろからサーヤたちの「やったねー」や、「あっけなかったな」等の声が聞こえた。
「えっと、この宮殿をでたらすぐに人間界への道を繋げます!気を抜かないで!」
ルナの言葉に了解と言う言葉が返される。
そして目の前が明るい光に包まれた。
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