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魔天使マテリアル×妖怪ナビ・ルナ  ?
作者: ルル  (総ページ数: 238ページ)
関連タグ: 魔天使マテリアル 妖界ナビ・ルナ 
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*40*

ルア消えろマジ消えろ
月流〜久し振り!大丈夫!? 復活待ってますょ!
+++
しばらく千晶と話していると。
カラン・・・・
ウィンドミルのドアが開く音がして、ふとそちらに振り向く。
「紗綾さん。気分はどうですか?」
志穂と
「・・・暇だったから」
陸。
そして・・・・・・
「紗綾・・・・・・」
「・・・・雪、成・・・・・さん・・・・・?」
元マテリアルである、凍堂雪成だった。
「今日、先ほど、凍堂さんから電話で伝えられました。
今からウィンドミルへ行く、と・・・だから私も来ました」
志穂が手早く説明してくれる。
雪成の後ろにいた陸が、スタスタと歩き、レイヤから4つ離れた席に座った。
「伊吹さん、あのひと誰」
一言、小さく言う。
「・・・・雪成だ。元氷のマテリアル。この前力が消えてから、ココには来なくなっていた」
「・・・・来なくていいのに」
レイヤがぼそりと呟く。
「・・・俺初めて見た、あのひと」
陸は言い、沈黙していうサーヤを見た。

「紗綾さん、大丈夫ですか?」
志穂が心配そうにサーヤに声をかけてくる。
「・・・う、うん・・・・大丈夫・・・」
「紗綾・・・久し振りだな」
雪成が、静かに話し出す。
志穂は「私も向こうに行きますね」といい、カウンターに座った。陸の二つ隣である。
「・・・あの二人どういう関係?」
陸が志穂に問いかける。
「・・・よく、解りませんが。・・・紗綾さんが凍堂さんのことが・・・好きだということは確かだと思いますよ」
「・・・・・そう」
志穂は気づいていた。
陸がサーヤを好きだということを。
行動にも表情にも出さなかったが、ふとしたときにサーヤのことを見つめているときがあった。
(・・・・嫌、ですよね・・・・)
少し心配になった。
と、少し暗くなった店内に、千晶の声が響いた。
「え、と・・・!ゆ、雪成さんですよね!?きゃー、久し振りです!覚えてます!?私、佐川千晶です!」
顔を紅潮させ、千晶は雪成に詰め寄っていく。
「え、え・・・・・あ、ああ・・・・君か」
「覚えててくれたんですか!嬉しいです!」
千晶はぶっ倒れそうになるまで興奮しつづけ、結局最終的にはクラリとして倒れ、二回へと連れて行かれた。

「・・・・」
「・・・・」
サーヤも雪成も話さない。
レイヤは段々じれったくなってきた。
いや、仲良く話されても嫌なのだが、この雰囲気はどうも面倒だ。
「・・・・サーヤ、ちょっと」
サーヤに手招きをし、すばやくささやく。
「・・・話すのか、話さないのか?僕が待てるのそろそろ限界だ」
少し、いやかなりどす黒いオーラが漂ってきている。
(ひ・・・・)
「は、話したいけど・・・・でも、雪成さん・・・」
「・・・じゃあ先に僕が話してくる」
サーヤがえ?という暇もなく、レイヤはすっと立ち上がると、雪成に言った。
「・・・お前どうしてここに?」
「俺が来て悪いか?」
「ああ悪いとも。サーヤに近づくから」
「ほぉ、さらに姉ラブ度がましたか?」
「悪いか」
「ああ悪いさ。紗綾を困らせるだけだろ?」
「・・・・・」

最初はサーヤの緊張をほぐす為に雪成に話しかけようと無愛想な優しさを向けたレイヤだったけれど、この二人の相性の悪さは、めったにお目にかかれないくらい健在だった。
「ち、ちょ・・・・レイヤくん、雪成さん、なんでケンカ始めるんですか〜!」
サーヤがあの頃に戻ったような雰囲気で、二人を宥めた。
心の中で思う。
(・・・・ありがとう、レイヤくん)
レイヤには伝わったのか、ふぅ、と息をついて一歩下がった。
「・・・レイヤの姉ラブ、相変わらずというか、パワーアップしてないか」
「うーん・・・・そういえば、そうですか・・・ね」
「前からアップもダウンもしてはいない」
「しただろ」
「しましたね・・・」

レイヤの無愛想な優しさ。
やっぱり人は変わるものだ。
あの世界にいたときのレイヤとはまるで違う。
人のことを考えて、優しさを伝えられるようになった。
その成長を見て、サーヤは嬉しくなった。
それと同時に、雪成にも、明るく笑えるようになった。
+++
最後・・・・本当は、レイヤのおかげで二人が仲良く話せる
みたいな感じにしたかったのに、なんかレイヤがかわいそう・・・・
なにやってんだ私!

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