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*159*
【TALK】
なぜかめっちゃいい所で、作者登場です笑
いや、ちゃんと意味あって登場したんですよ?実は前回のTALKが7月22日だったので、1か月記念的な?
別に22日に何かあるってわけでもないんですけどね。あ、友達の誕生日付だ。
まあ、そんなことは置いておいて……今回はテンション高めな美樹ちゃんと、まさかまさかのあのお方との組み合わせでお喋りしちゃいます!!
それでは、どうぞ!!
「こんにちは!ここでは初めまして、ですよね!?枝下美樹です。”えだした”じゃなくて”しだれ”です!」
おお、私の愛しの美樹ちゃん〜〜〜!!
「あたしの愛しの華憐さん〜〜〜!!」
ノリがいい人と話すと、こんなに気分がいいんだね!
「あたしもそれ思った!」
ふふふ
「うふふふ」
「あの……ごめんなさい」
「え?このイケメン、誰ですか?華憐さん」
こらこら美樹ちゃん。顔との距離が近いってば。
紹介しましょう、この方は……
「どうも逢坂亮です。いつも弟がお世話になってます」
「なんと!この方が徹のお兄様!?超イケメン!ていうか、めっちゃ似てる!!」
「あはは、それは褒め言葉と受け取っていいのかな?それとも貶してるのかな?」
「性格も似てる……」
「やだなあ。僕は徹ほど優しくないよ」
「認めた!というかそれ以上と言う宣言をした!!」
はいはい、美樹ちゃん。イケメン見てテンション上がりすぎですよ。早速本題に入りますよ〜?
「はあい」
「うん、そうだね。尺も短いわけだし」
何か亮さん、現実的な事言うね〜。まあ、いいや。それでは本題。『恋に落ちた瞬間って?』です。つい最近のものでもいいし、初恋の話でもいいし……。
「それじゃあ、まずあたしからいきます!……って、なんか宣言するの恥ずかしいな」
照れない照れない。
「わ、分かってるわよ!」
いきなりのツンデレ――!?
「もう知らない。さっさと話しちゃうんだから!!……あたしがとある人に恋したのは中学2年生の秋よ。その頃からだんだんと、情報屋としての才覚が目覚め始めていたの。その当時、あたしは本当に情報にしか興味がなかった。人間関係なんてお構いなしで情報を手に入れてたわ。そんなある日、裏で全ての糸を引いているとまで言われていたKさんに目を付けられたの。そこから、無視といういじめの一種のようなものが始まった」
何かシリアス展開の予感――
「だけど、あたしには全く効果がなかった。だって、クラスメイトに興味がなかったんだもの。あたしは話しかけられなくったって全然平気だった。それに痺れを切らしたKさんが屋上にあたしを呼びつけた」
わーお。超お決まり王道展開!
「で、屋上に行ったら案の定複数の女子に囲まれて、あんたどういうつもりよ!?みたいなことを言われてたら、偶然通りかかった凜がそれを止めに入ってきた。Kさんは凜のことが好きだったから何も言えなくて女子たちを連れて去って行ったわ」
おお!!まさに凜は王子様なんだね〜〜〜
「そうなのよ!……じゃなくて、当時のあたしはこんな感じじゃなくて凄い冷めてたから助けてくれなくてもよかったのに、なんて悪態をついたのよね。そしたら凜、何て言ったと思う?」
え?分かんないなあ。やっぱり超カッコイイんでしょ?
「そりゃそうよ!このあたしに好かれるんだから」
……。
「え?そこ、コメントしてよ!?まあいいわ。で、結局何て言ったかっていうと……
もう、後悔したくないんだ。
って言ったの!!もうその瞬間に惚れた!!」
キャ――!!そりゃあ、好きになる!!キザだけど、様になるね、凜なら!
「でしょでしょ!?今でもあの光景思い出せる……」
って、美樹ちゃん!美樹ちゃんの話、少女漫画の王道みたいで凄い面白かったけど、亮さんの話を1つも聞けてない!それに、先程から亮さんが凄い怖い顔してるんだけど!?
「嘘!?……本当だあ。亮さん、どうしたんですか?お腹痛いんですか?」
「いや、お腹は痛くないよ。……んー、どこかでリンって名前を聞いたことがある気がするんだけど……まあ、気のせいかな。それじゃあ僕の番だね。僕はねえ、まだ初恋を続けてるよ」
「え?どういうことですか?」
「んー、そのまんまだよ。初恋の子をただ思い続けてるんだよ。もうすぐで10年かな?」
「じゅ、10年!?長いですね!」
「そうかな?あの子のことを考えていたらあっという間だったよ。それに、ここに戻ってきたのもあの子を探すためだし」
「以前は別の所に?」
「うん、そうなんだよ。僕も徹も桜田出身なんだけど、僕が7歳の時に父の転勤で付いて行くことになったんだよ。それで、母が10年すればここに戻って来れるからって言ったから、その子にも10年したら戻ってくると約束して現在に至るんだ。まあ、既にあの子は僕の記憶の中にある家には住んでいないみたいだけどね」
「それじゃあ、もう見つけるのは難しいんじゃ……?」
「そうかもね。それでもなぜだかここに居るような気がするんだ。それに……」
「それに?」
「ちょっと候補が見つかってね」
「おお、よかったですね!」
「うん。その子が本当に”あの子”なのかこれから探るよ。と言っても簡単な質問で見極められるんだけどね。……それはさておき、恋に落ちた瞬間だったよね?恋に落ちた瞬間、かあ。ちょっと話すの恥ずかしいね」
大丈夫!いつだってあなたの考えはダダ漏れですから。
「……絞め殺したくなるのは僕だけかな?」
「ええ、多分」
「そうかい」
美樹ちゃん、ナイスフォロー!
「何か、もしああ言わなかったら本当に華憐さんが殺されそうだったので……。目が本気でした」
ですね。ああ、怖い怖い。
「何か言った?」
いいえ、なんでもないですよ?亮さん。
「そうかい。それじゃあ話そうかな。僕がその子に恋をしたのは桜の咲く季節だったよ」
桜の、季節……。どこかで聞いたような……。
「その日はすごく風が強くてね。桜が尋常じゃないくらいに散って、舞い上がってたんだよ。まさに薄桃色の桜吹雪だよ。そんな中から可愛らしい女の子が出てきたんだ。当時の僕はお伽話からお姫様がそのまま飛び出してきたのかと思ったよ。多分その時に恋をしたんだ」
何て言うロマンチックな展開なんでしょうか。でもなぜだか新鮮な感じがしない。何でだったっけ。いや、当に気付いてるんですけどね。
「華憐さん、何ぶつぶつ言ってるんですか?」
あ、いやなんでもないよ。美樹ちゃん。
いやー、人それぞれ恋の形ってあるものですね。
10年以上私も生きているわけですが、一度も恋をしたことがありません。それはただ私の恋心に気付いていなかっただけなのかもしれませんが。
それでも気付かなかったということはそれは本当の恋ではないと思うのです。
――恐らくこの物語は私の願望を叶えたいという思いで書いているのではないでしょうか。
実際、アイデアが浮かんでそのまま文章に作り変えて執筆してきた作品なので、なぜこれを書き始めたのかは分からないんです。でも最近はそのような気がしてきました。
――恋が実りそうで実らない焦燥感。失恋するとわかっていても伝えたくなる気持ち。失恋した後の後戻りできないという何とも言えない寂しさや悲しみ。
このどれもがこの小説に登場してきた感情ですが、私はどれも体験したことがありません。それでも、こんなことをしてみたい、あんなことをしてみたいという思いが恋桜のキャラクターたちを動かすことが出来るのだと思います。
というわけで、恋桜の新たな一面を知っていただけたでしょうか?
「YES!まさか、そこまで作者が深い所まで考えていたとは思わなかったわ」
美樹ちゃん、それ褒めてない。
「嘘!?」
はあ。亮さんはどうですか?
「ちょっと、華憐さん!?溜め息つかないでくださいよ!聞いてます!?」
「僕もそうだね、新たな一面を知れたかな。徹や美樹ちゃんだっけ?君たちがどんな恋をしているのかは分からないけれど、皆それぞれ何かを大切にしながら生きてるってことを学べたよ」
ふむふむ。最後に上手く締めてくれました!!
それでは、3000文字を超えたので今日はこの辺で。
またお会いしましょう。
「さようなら!」
「さようなら、かな」
って、ああ!!
質問1つしかできてないーーー!!