完結小説図書館
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~
*4*
三話「依頼」
「…エルザ…。」
「ああ、どうしたものか…。」
後日、最強チームで少年の依頼を行く事になり列車に乗っていた。
ナツはいつも通り酔っているが、グレイは誰とも目を合わせようとしない。
「今日の朝も二人とも無視し合ってたの…。」
「それは重症だな。」
電車が目的の駅に止まり、ナツが元気になる。
ルーシィとエルザ、ハッピーはやれやれという様にため息をついた。
依頼人の家は、少し豪華だった。
ルーシィの時に見た家よりは遥かに小さいが、普通では大きいほうだ。
ガチャリ、とドアを開ける。
するとカシャリ、とフラッシュが起きた。
いきなりの眩しさに全員が目をつぶる。
「な、なに!?」
「ああ!貴方達が魔導士様ですか!」
年老いた声が聞こえる。
どうやら、依頼人の様だ。
カシャリカシャリ、と写真の音が聞こえる。
「ああ、すいません!とても美しいので!」
依頼人の男の発言に、全員は驚いた。
「貴方の桜色とかもう美しい!桜が頭に咲いているようだ!触っても!?」
「頭が春って言いてぇのか!?」
ナツの叫びを合図に、男は全員のいい所をペラペラ喋ってきた。
「金髪魔導士さんとか、目が美しい!」
「え?は、はい。」
「猫は、もう愛おしいですね!」
「あ、あい。」
「黒髪魔導士さん!雪国生まれですか?肌が白い!なのに勇ましい!」
「ああ、どうも(気持ち悪…)。」
「鎧の魔導士さん!秀麗な顔立ち!人形のようだ。」
「あ、ああ…?」
マシンガントークをされ、全員はポカン、としていた。
男は息切れをし、息を整えてから全員を見る。
「申し遅れました。私は『シャロット』と言います。」
「俺は、ナツだ。」
「アタシはルーシィです。」
「おいらハッピー!」
「グレイだ。」
「エルザです。」
シャロットは全員の名前を聞くと、顔を緩ませた。
「美しい名…!ナツ様、ルーシィ様、ハッピー、グレイ様、エルザ様!!」
「おいらは様付けしないんだね…。」
少しがっかりしたハッピーは部屋の隅っこにいった。