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*52*
「っきゃああああああああああ!」
「オッサン!!」
「が、あ………!」
ソリタリオが、腕をのばす。
グレイの腕を掴み、優しくささやいた。
「…私の首飾りを、とれ…!」
「えっ?」
「これが、鍵だ…!造型魔導士…お前が来てくれて…呪いが、解けた…。」
バタリ、そういって倒れ伏せた。
グレイは未だにショックで、足が動かない。
「オッサン!しっかりしろ!」
「……メイキースよ…氷の子に…御加護、を…。」
「!?なに、これ…!」
ソリタリオの生が終わった。
同時に、小屋が腐敗していく。
全員は外に出ようとするが、グレイは動こうとしなかった。
「行くぞ!」
「っ、あ…。」
ナツに抱えられ、グレイは動揺する。
そのまま、小屋の外に出た。
「う、そ…。」
衝撃だった。
ソリタリオと、街は生体リンクで繋がっていたのだ。
町中が腐敗し、息の根など微塵もなかった。
「……呪いが、解けた…?」
呪い、の意味が分かった気がする。
永遠に、生きなければならない呪い。
それが解かれて、喜んだのだろうか。
腐敗の街と、ソリタリオ。
いつしか、傍にあったスズランは枯れ果てていた。
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