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*77*
30話「独りじゃないよ」
「みんな……。」
「いってきな、」
そして、また浮遊感に襲われる。
元の鏡の中だ。
目を開けるのさえも、辛い。
それでも、と。
(駄目だ…やめろ…アイリ…!)
「っぐぁあ……!」
「こいつ、殺す、殺す、殺す……。」
ナツの首を絞めるアイリをみて、グッと目を見開く。
「やめろよ…!」
「グレイ?」
「全部、全部傷つけるな…!ナツを、放せえええええええ!」
何時の間にか、水晶じゃなくて何かの紋章になっていたグレイの片目が光る。
「なに、これえええ!?」
「グレイが暴走した!」
「…兆年孤独唄は、孤独にする。」
ポツリと、リッカが呟く。
「そっか!グレイは今…、」
「アイリにその魔法をかけたのね!」
「…独り!!!!!!!いや!!!」
思いきり叫び、アイリの目に光が戻る。
ナツをすぐに放し、泣きながら倒れた。
「いやいやいやいやああああ!」
『…アイリは、独りじゃないよ。』
アリアの声が、胸に響く。
「…あり、あ…ごめ…ん…。」
『大丈夫…独りじゃ、ない…。』
「…男の子は……。」
『あの子なんだよ、でも僕等の勘違いってだけ。…罪を感じないで…』「よか、た……!」
ころん。
アイリが縮み、人形に戻る。
アリアとくっついて、一つの人形になった。
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