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6人の役者
作者: 紫桜  (総ページ数: 86ページ)
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*3*

♯3 「桜羽 晃(オウバ コウ) 」

春のお祭りは、今週の日曜日。
今日は木曜日。

いつもの僕なら急すぎるって、怒ると思うけど、華ならいつでもOKだ。

ほくほくした気持ちで部屋に戻ると、僕の机にお金が置いてあった。


1500円。


一瞬、このお金はなんなのかが分からないでいた。
けどすぐに、現実に戻された気分になっていた。

つまり、このお金がなんの意味を示しているのかが分かったということだ。

これは、今日の夕食用のお金だ。

たいていは、キッチンや冷蔵庫に用意してあるんだけど、
今日はなかった。その代わりだろう。

でも、この金額はおかしいだろう。
1500円って・・・。

近くのコンビニで、弁当とか、パンとか、おにぎりとかを買うのには多すぎる。

え、もしかして、材料を買って作れと。
母さんと、父さんはそういっているのか?

・・・。作れない事はないけど、2人はよく知ってたな。
僕が、ある程度は料理ができることを。
いつも、家にはいない2人が・・・?

少し疑問はもったが、まあいいや、と、素直にそうすることにした。



だが、すぐに僕の2人への諦めや、呆れは復活した。

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