完結小説図書館
<< 小説一覧に戻る
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~ 130~ 140~ 150~ 160~ 170~ 180~ 190~ 200~
*188*
「なんで…?」
「さあ、教えないよ?…いや、ユリを渡してくれるなら、教えてあげてもいいよ?」
「こっちがお断りよ!破魔よ、悪を浄化する眩き輝きとなれ!」
綾美の力が、発動する。
眩い破魔の力は、まっすぐに敵に向かっていく。
「くっ…」
少しひるんだが、植物の蔓で攻撃を防ぐ。
「ん…」
すると、ユリが軽く声を上げ、目をゆっくりと開ける。
「ユリさん!」
「ユリ!」
みんなが嬉しそうに、声を出す。
「あ…わたしは…しょ、植物…の…」
「―――ユリ?」
かたかたとふるえながら言葉を発するユリに、鳴神が不思議そうな声を出す。
―――ドクン
さあ、目覚めろ
自分自身の力を思い知るがいい
さあ、自分の力を、解放しろ
―――ドクン ―――ドクン
さあ、ともに行こうではないか
おまえも、自分がなにか知りたいだろう?
さあ、本当の自分の姿を、知るがいい
―――ドクン ―――ドクン ―――ドクンッ…!
―――――ドクンッ!!!
ユリの周りの植物が、不気味に揺れ動いている。
そして、紗綾と綾美には、首筋に電流のような痛みが危険を警告している。
―――それは、近くに悪魔がいるということ。
また、ユリの体を覆っているのは…
「灰色の…靄…?」
灰色の靄は、悪魔であるという象徴。
「ユリさんが…悪魔…!?」
―――さあ、激闘の幕開けだ。
PR