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*65*
ということで借り物競争に戻りたいと思います。
ちなみに走順はコチラ。
只今は、睦彦VSミツバのとこです。
【紅組メンバー】
炭治郎(禰豆子) 輝 善逸 ミツバ しのぶ(計5{6}名)
走順:しのぶ→ミツバ→炭治郎&禰豆子→善逸→輝
【白組メンバー】
睦彦 つかさ 霊夢 フラン 美鈴(計5名)
走順:霊夢→睦彦→美鈴→つかさ→フラン
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〈花子side〉
ミライ騒動が一段落して、俺たちは再び競技を進めることになった。
もちろん、この運動会が終われば瀬戸山はこの世を去る。
運動会の間だけという、制限時間付きの楽しみ。
桜『それでは、気を取り直して借り物競争リスタートです』
夏彦『紅組のミツバVS白組の睦彦。どうぞお楽しみにー!』
睦彦「行くぞ胡桃沢! 転ぶなよ」
仁乃「う、うん。任せて!」
ミツバ「よ、よし行くよ、宵宮さん!」
有為「はいっ」
本当にこんなことで良かったんだろうか。
刻羽は嬉しかったって言ったけど、それは本当の気持ちなのかな。
もしかして、俺たちを安心させるために、そういう嘘をついたなら……。
寧々「花子くん、……どうしたの?」
花子「あ、ああいや、なんでもない」
寧々「睦彦くんのことなら、大丈夫よ。それに、私たちが暗い顔してちゃ、ダメじゃない」
なんでヤシロは俺の気持ちが分かるんだろう。
不思議だな……。
でも、そうだよね。一番悲しいのに、精一杯笑っているのは俺じゃなくて刻羽たちだもん。
俺がこんな顔しちゃ、いけない。
花子「うん、ありがとうヤシロ(思わず寧々の手を掴んで)」
寧々「……は、花子くん?」
茜「…………………なんで七番様がアオちゃんの手なんか掴んでいるんですか」
………ん?
恐る恐る視線を下に向けると、ヤシロの手を掴んだはずの指は、アオイちゃんの手の中にあった。
あからさまに嫌そうな顔で、Gでも見るみたいに俺を睨む1番。
葵「え、えっと……」
花子「アオイちゃん………俺、本当は君のことが……」
茜「フーッ フーッ アアァァァァァァァァァァ!!(花子に金属バットを向けて)」
花子「え゛」
何もってんのこの人。
そ、そ、それ……金属バッド、何で持ってんのさッ!!
そして、背中からも冷たい視線を感じる。
ゆっくりと振り向くと、俺の視線と彼の視線がパチッとぶつかる。
そいつは腰に下げた剣の鞘から、退魔用の剣を取り出すと、刃先を俺の喉元に当てた。
輝「はい動かない」
光「輝兄! ちょ、ちょ、ちょっと待ってくれよ!」
輝「僕の言ったことは正しかっただろ」
花子「お、俺はただ、ちょっとからかっただけで……わうッ」
茜「七番様ァァァァァァァァァァァァ!!(# ゚Д゚)」
花子「…………しょ、少年……(両手を上げて)」
茜「あああ、あんなに可愛いアオちゃんの手を掴んで、その挙句………許さないッッ」
花子「お、落ち着いて話し合おう……ヒェッ」
1番が俺に向かって金属バッドを振りかざす。
それと、少年のお兄ちゃんが霊刀を抜くのがほぼ同時だった。
冷や汗がダラダラと流れ、視線だけ横にずらすと、少年が俺を庇うように手を広げている。
花子「しょ、しょうねん………!」
光「だだだ、大丈夫だ花子! オレがなんとかするからな……ッ」
輝・茜「光(後輩)、どきなさい(どいてくれるかな?)ニコッ」
花子「ギャ―――――――――――――――――――ッッッ!!!」
炭治郎「お、お、落ち着いて話し合いましょう!」
しのぶ「仲良くしましょう。ね、冨岡さん」
義勇「コクコクコク」
もっけ「くっくっく」
もっけ「ななふしぎ、よわってる」
もっけ「我ら、このときをまっていた」
もっけ「ななふしぎ、ころすぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!(ズドドドドドドドド)」
花子「わぅわぅあぅあぅ―――――――――ッッ!」
八雲「柚木くん来世で会いましょ!」
花子「8番!!? つ、つかさ助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
必死の叫びも、遠くのテントで放送に集中しているつかさには全く届いていない。
じりじりと、1番と源会長の悪の手が伸びる。
ヤシロと少年が必死に庇ってくれるけど、ヤバい死にそう………。
遠くで、ピストルの発砲音が聞こえ、黄色い歓声が聞こえた気がするけど、余裕がない俺には聞こえていないのと同じ。
あ、刻羽も3番も、今は走らなくていいからこっちを見てよ………。
1番の金属バッドと源会長の霊刀が眼前に迫る。
やばいやばいやばいやばいっ。
花子「白杖だ―――」
輝「杖代は呼ばせないよ」
ど、どうしようどうしようどうしようっ。
一回、この人の攻撃食らったことあるけど、マジで痛いんだよっ。
それに、ヤシロや少年を守りながら包丁で戦うのはかなりキツイ。
茜「覚悟!!」
1番のバッドが俺の脳天に当た……………らなかった。
え? と、思わず、固くぶっていた目を開いた。
1番の金属バッドを両手でつかみ、鈍器が俺の脳天を打ち砕くのを防いでくれたのは。
中学校指定の長袖体操服に、同じく体操服の短パン。
やたらと背が引くく、黒い眼鏡を付けている女の子。
花子「お、遅いよ…………むう」
むう「みんなお待たせっ! ろくきせ作者のむう、ただいま参上!」
むうってば、いつもいつも俺らを虐める癖に、物語の進行がおかしくなる時に限って現れる。
……自分で書いたくせに……。
おっと、これを言っちゃうのはどうやらダメみたいだ。
ということでここからは、むうに代わって話を語ってもらおう。