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*66*
〈ろくきせシリーズ初の! むうside☆〉
みなさんこんばんにちは!
ろくきせ物語の立役者にして、物語のスムーズな進行を監督する美少jy)殴
紅羽(くれは)むうです☆
あ、ちなみに紅羽っていうのは、ろくきせの皆が考えてくれた苗字なんだ。
元ネタは仁乃の……アレね。アレアレ!(どれだよ)
こっそりキメツ学園に忍び込んだ私は、キャラたちが変なことをしないか監視していました♪
ちなみに私は、七不思議が4番シジマメイちゃんと能力が似てる。
紙とペンさえあれば、キャラたちを自由自在に動かせられるんです。
ってことで、今回はメイちゃんと協力して、みんなの行動を監視してたんだけど……。
・・・・・・・・・・・
茜「覚悟おおおおおおおお!」
むう「ちょ、ちょっと待った――――――――――っ!!」
みんなと久しぶりに顔を合わせようと、応援席のテントからコーナーへ足を踏み入れた私。
そこで見たのは、花子くんが茜くんと源会長にガチで殺されそうになっているという修羅場。
『よーぃ、どん!』
『よっし行くぜ胡桃沢、ぶっ飛ばすぞぉぉ! って、わっ、ちょ、お前速っ、うおっ』
『いけいけミツバ―ーーー!』
『睦彦いっけえええええええ!!』
『ミツバ―! グシャ―――ッっと頼むねー!』
『バカ言わないで! 僕可愛いんだから!』
向こうで聞こえる歓声と、ピストルの発砲音。
会場全体が熱気に包まれて、ワーッという叫び声が次々に上がっている。
そんなときにこのお二人は一体何をしているんだろうか。
ねえ、茜くん! 源先輩!
輝「むうさん。久しぶりだね。ちょっとどいてもらえる? ………虫が湧いちゃってるから」
ひいッ。
いつもはニコニコと穏やかな源先輩が、今は笑顔っちゃ笑顔なんだけど、裏にどす黒い何かが。
源会長に霊刀を突きつけられた花子くん。
庇ってくれる寧々ちゃんや光くんを避けて戦いたいけど、相手が相手だけに何もできないようだ。
その横では三人の様子に気づいた炭治郎やカナヲ、柱のみんなや紅魔館メンバーたちがオロオロ。
花子「たたたた助けてむうっ! つ、つかさったら全ッ然気づいてくんなくてさぁ!!」
茜「チッ。下劣なエロガキが。こっち見ないでくれます?」
花子「じゃあ、どこ見ればいいのさッ」
茜「ハァ――――ッ。床と壁でも見とけ」
むう「落ち着こう茜くん! ちょっと落ち着こう!! ほら、ほらぁアオちゃんが引いてるよぉ」
葵「茜くん……? な、なにして……」
茜「あああ、アオちゃんッ!? 大丈夫! ただの野球だから!」
桜『おっと、仁乃睦コンビ速いです。有為ミツコンビも段々追い上げて行っています』
流石にそれは……無理がありすぎるんじゃない?
葵ちゃんは、有為ちゃんの能力で霊力を分けてもらってるから、怪異の姿が見えてる。
ミツバ『宵宮さんもうちょっとスピードあげるけどいい!?』
有為『はい。あのカッコつけ野郎をフルボッコにすればいい話ですね?』
ミツバ『そう、あのクソダサツンデレヘボ太郎を、この可愛い僕が倒す話!』
むう「エロビデオみたいに?」
ミツバ『そう、エロビデオみたいに! って、わ、近眼先輩っ、急に話に入ってこないでよっ』
むう「近眼先輩ってなに!?」
ま、まあいいや。コホンコホン。
近眼なのはしょうがないし、マジカルアイの本でも見て視力付けよっと。
葵ちゃんの目に映っている光景は。
金属バッド片手に、鬼の形相で花子くんを見下ろしている茜くん。
野球だうわ―いではない。絶対。
むう「言っとくけどね、ここは私のノートの上! 私を怒らせたら、ただじゃ済まないから!」
睦彦「おおお、むう邪魔ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
と、どんどん加速する仁乃ちゃんに引っ張られながらコースを走っていた睦彦が、向こうから駆けて来た。
……ちょうど私が立っている位置は、コーナーのど真ん中だった。
つまり、必死に走っている走者にとっては物凄いメーワクなところにいたのだ。
そして、そんなところにいたものだから、私たちは派手にぶつかる。
むう「ぎゃああああああああああああああっ」
睦彦「て、テメーがそんな位置に立ってるからだろーが! じゃあなこのヘボ眼鏡っ」
大丈夫?の三文字さえ交わしてくれない睦彦は、気の毒そうにこっちを見つめる仁乃ちゃんの手首をつかんで、走って行ってしまった。
コーナーに仰向けに倒れる私の上を、もっけちゃんがドスドス踏みまくる。
そして。
もっけ「ぶざまー」「ぶざまー」「へぼめがねー」
むう「へ、ヘボ眼鏡………」
ミツバ「やーいヘボ眼鏡ー」
有為「そんなところで転ぶとフレーム曲がりますよ? 近眼先輩」
むう「う゛っ」
もっけちゃんもミツバくんも有為ちゃんも酷い!
有為ミツコンビめぇぇえ、毒舌×毒舌=毒舌の二乗。
悪意のない『眼鏡』いじりがグサグサとか弱いハートに突き刺さった。