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逃走中のなりそこない【豪華2本立て】
作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 73ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON3 MM○○中 逃走中 ゼンカイif編 
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10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~

*43*

62:34

入札終了後……

吉良
(よし……なるべく動かない、比較的目立つ行動は避けられるミッションを押し通せた)

吉良
(オークションと聞いた時は柄になくATMを下ろすことを検討しかけたが、子供レベルの競合だった事が幸いか……)

吉良
「あとはハンターを伺いつつ、終盤に自然な流れで捕まるように………」

「あのー」

吉良
「ん?」

ビレッジ内にある斜面でコーヒーを飲む吉良に……
仗助が近づく

吉良
「君は……確か……」

仗助
「仗助、東方仗助ッス」

吉良
「ああ、東方ね……私に何か用かな」

仗助
「いや、大したことじゃねーけど……アンタその、プロフィール見たんだけど、ひょっとして出身は杜王町……?」

吉良
「ああ、あそこはいい町だ、心地良い所だよ……これだけ言えば充分かな」

仗助
「やっぱりそうか!奇遇だなぁ〜俺も杜王町出身なんスよ」

吉良
「!」

仗助
「こういうゲーム出ると、ダチとかはともかく同じ所に住んでる奴なんて中々会えないんだよなー」

吉良
「…………なるほど、あの町出身か」

仗助
「アンタどうして、あんなミッションに1万も出したンすか?」

吉良
「私は平穏が好きだからね、誰かを疑いかかるような心理戦はいらない、かといって体力勝負もしたくない」

吉良
「となれば、これが1番安牌だった」

仗助
「それに1万も……」

吉良
「むしろ1万で済んだだけ設け物じゃあないか」

仗助
「ほ、ほー……なるほど」

吉良
「そろそろいいかな、もう少しのんびりしたいがそうはいかなさそうだ」

仗助
「ん?何か要件が?」

吉良
「ちょっと用事がね……」


仗助
「どもっす……あ、最後に!」

仗助
「杜王町でまた会いたいから名刺くれない?」

吉良
「君が就活を初めて私が取引相手になったなら、またその時にでも」



仗助
「………ホントにたくっちスノーの言った通り、情熱を感じない平凡な男だったなぁ」

仗助
「でも、吉良吉影か……なんか、あの人とはまた町で会えそうな気がするな」


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