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*44*
たくっちスノー
「ねぇ大地、雪にも聞いて欲しいんだけどフィーネ見てない?」
大地
「逃走者なんだからマップ機能で確認すればいいじゃないですか」
たくっちスノー
「ごめん今日タブレットはアサルに託してる」
大地
「バカがよぉ」
たくっちスノー
「まぁとにかく!知り合い各自にも話しておいて」
大地
「たくっちスノーさん」
大地
「あなた、フィーネ姫の何を恐れているんですか?」
たくっちスノー
「恐れる?俺が?」
たくっちスノー
「それは聞くな」
大地
「…………」
「否定はなさらないのですね」
…………
61:25
ミッション開始まで残り1分ほど。
仕事を終えた介人達はサークル内で囲んでいた
介人
「いいなぁー精進料理食べてみたいなぁ」
ガオーン
「なら今度僕が作ってあげるよ!」
大地
「あ、介人さん達、そういえばガオーンさん以外もここにいるのはなんでなんです?」
介人
「ショータイムのおじさんもここに呼ばれてたんだ、だから一緒に見物したいなーって」
大地
「なるほど…ところで、フィーネ姫見てない?ピンク髪でドレス着て…」
プラーク
「…………」
大地
「…さっきから凄い目で見てる人の主人」
ブルーン
「それでしたら、食事を運んでいたら自分もお腹が空いたと食堂へ…」
大地
「はぁ!!?」
………
ジロウ
「いや、ここに来る時に事前にリサーチしておいてよかったです!」
ジロウ
「時空の中でも10本の指で数えられるほどの名料理人、コックオオサカの弟子のお店がこんな小さな村にあるんですから」
サンドラゴ
「その割には客が居ないようだがねぇ」
タロウ
「逃走中だからな」
フィーネ
「………?」
…………
大地
「なにか思えばやっぱりコックカワサキの店に来ていたのか、逃走中している時は全ての店を畳めとあれほど言ったのに」
大地
「まぁあの人がここに来てしまったからには仕方ない、火も使うな食材に何もするな、適当に切ったサラダで茶を濁しておけ」
カワサキ
「わ、分かったけど……ナイフって人に向けるものじゃないんだけどさ………」
大地
「アンタの場合は死活問題、最悪時空を超えた戦争になるんだから当たり前だろ!いいから野菜切ってドレッシングかけてそれを提供しろ!」
大地
「………メル叔母さんの飯とどっちがまずいんだろ」
…………
ジロウ
「うん!いいですねこのサラダ!」
タロウ
「だが調理は一切していない、素材がいいだけだ」
サンドラゴ
「それは言えてるかもね、まぁ腹の足しにはなるでしょ姫さんよ」
サンドラゴ
「悪いねェ、こういう時って普段閉めてんだけどたくっちスノー様ならこういう時開けさせるだろうしサ」
フィーネ
「そうだったのですか!?なんだか悪いことをしたようで………」
サンドラゴ
「いーよいーよ、また後でたくっちスノー様からうまいものでも………」
バァン!
食事の途中にオーダイルが駆け込んできた!
フィーネ
「貴方は先程の………」
オーダイル
「さ……サンドラゴ!助けてくれ!!数字が多すぎて何がなにやら……」
サンドラゴ
「なんの領収書だい?………おや、アンタにしてはえらく高い買い物したねェ」
サンドラゴ
「一食あたりおよそ5000万?何食わせたらそうなるのさ」
フィーネ
「それ……まさか先程の精進料理の代金!?」
オーダイル
「今回ぐらいは特別に自腹で材料費でも出そうとしたらこの額なんだよ!!どうなってんだ!?」
サンドラゴ
「そりゃ精進ってのはいいモノ使わなきゃ意味無いからねぇ……仕方ない、アタシからたくっちスノー様に掛け合っていくから事情話しときな」
サンドラゴ
「しかし毎食毎食こんな額となると出費が半端ないねェ」
ジロウ
「それはそうですよね、王様って凄いですねこんなの払えて」
タロウ
「いや、もしくは払ってないのかもな」
フィーネ
「………」
サンドラゴ
「………だがコイツは、稼ぎのにおいがするねぇ」
………
たくっちスノー
「え?この国の王………デデデ陛下について?」
フィーネ
「少し気になることがあって……この村の主はどのような方なのでしょうか」
たくっちスノー
「んー……あまりこういう事は言いたくないけど、お前と正反対のタイプだな」
たくっちスノー
「なんか、またろくでもないことしそうな感じがするから気をつけた方がいいぞ」
たくっちスノー
「じゃ、1分後にはミッション始まるんで備えといてくれ」
フィーネ
「ええ、それではまた!」
たくっちスノー
「……………ふいー、もう疲れた」