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*53*
だが
デデデ
「何言っとる?」
デデデ
「まだまだ高い!もっと安い弁当を出してみろゾイ」
これで終わらなかった
ジロウ
「へ?」
レオン
「は?」
サンドラゴ
「ひ?」
レオン
「はぁーーーーー!!?これ以上安くううううう!?」
ガオーン
「もうこれ以上なんて無理だよ!!」
サンドラゴ
「70ジーカより下ってなると………あーあーあー、ダメだねこりゃ、どう作ってもアタシらの方が赤字になる物しか浮かばないね」
フィーネ
「それに………そんな価格の料理では、味も栄養も全く取れないのでは………」
デデデ
「栄養なんか知ったことか!!見た目も悪くていいゾイ!!」
デデデ
「とにかく、ひたすら安い物を出さんか!!」
レオン
「…………!!」
その瞬間、1人の逆鱗に触れ
カワサキ
「………!!」
1人の料理人としての天秤が一気に金の方へと向かった。
カワサキ
「古い油で炒めた野菜クズ弁当!10ジーカでどうだ!」
デデデ
「おっ!」
フィーネ
「へ」
ジロウ
「ちょっ」
デデデ
「その調子ゾイ!」
サンドラゴ
「はァ〜〜〜〜〜!!!?」
レオン
「市場、全員撤退しろ!こんな所に居ても無駄だ!」
オーダイル
「このクソキングが!!」
ジロウ
「こんな所来るんじゃありませんでした!失礼します!」
レオンの掛け声とともに数名の弁当屋が通信を切っていき、愛想を尽かしてジロウ達も出ていく。
レオンは出る最中フィーネに耳打ちをした。
レオン
(たくっちスノーから事情は聞いている、こんな所にいるだけ無駄だ、別のアプローチを考えときな)
フィーネ
(………私はそれでも見届けます)
レオン
(そうかい)
これを皮切りに、最底辺弁当ラッシュは加速して行った。
「み、み、ミニ梅干し弁当……賞味期限切れ10ジーカ!!」
カワサキ
「水同然に薄めたコーンスープとパンのセットで……6ジーカ!」
「サラサラお米にたくわん1切れで5ジーカ!」
デデデ
「まだまだ安くならんのか!」
「え、ええ!?………流石にこれ以上は……」
カワサキ
「じゃあ俺………」
カワサキ
「1ジーカでいい!!」
全員
「え!?」
1ジーカ。
それはこの世全ての世界で使える金の中の中でも最低値、何を買えるか分からないレベルの代物である。
デデデ
「決定!決定!それに決定ゾイ〜!!」
それを聞いたデデデは嬉しそうに落札し、鈴を鳴らすが………
ガオーン
「ちょっと待ってよ!!1ジーカ!?それで弁当なんて作れるわけないじゃないか!」
ガオーン
「お菓子を買うのにも50ジーカはかかるんだよ!それでどうやって作るの!?」
カワサキ
「1ジーカでも儲かる弁当は……」
カワサキ
「サンドイッチね!」
フィーネ
「サンドイッチ?それは先程の蛇さんのような……」
ガオーン
「そうだよ!ヘビのお姉さんが出したのだって200ジーカはかかるんだよ!?」
カワサキ
「今やってみせるよ!」
そう言ってカワサキは懐から何かを取り出した。
カワサキ
「これが俺の作った特製サンドイッチだ」
カワサキは取り出したそれを皆に見せた。
デデデ
「おお、これは凄いゾイ!」
ガオーン
「えっ!?これが!?」
それは………サンドイッチのようにも見えるが、遥かに薄く……
フィーネ
「サンドイッチ……?私は一瞬ハンカチかと……」
カワサキ
「1斤のパン!1本のハムを10000分の1までうすゥ〜く斬る」
カワサキ
「これくらいの薄さなら1ジーカでも利益が出るよ!」
デデデ
「よろしいゾイ」
閣下
「明日からそれがワドルディ共の食事でゲス!」
ガオーン
「こんなのじゃお腹なんて満たせないよ!」