完結小説図書館
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*16*
『クリスマス特別編』
「夢のサーモン祭り」
今日はクリスマス...貧乏と言えどジャックという子供が居る以上私にとっても無関係な行事ではない。
小さな女の子が喜ぶようなプレゼントを事前にダ・ヴィンチさんから聞き、デパートにまで寄って買えそうなものを探しているのだ
「人形かぬいぐるみかどっちかだな...」
後欠かせないものといえば、クリスマス料理
七面鳥だとかケーキだとか、そういうのをよく聞くが私の家の場合個人的にチキンナゲットが好きなので大量のチキンナゲットを用意してくれたのだ、母さんいつもありがとう
「ナゲットの詰め合わせを買ってこの間の蓮根をチップスにすれば...ん?」
私はナゲットの袋に手を取り出した瞬間、信じられないものを見た
『鮭の切り身30円』
安い、信じられないくらい鮭が安いのだ
巷ではあらゆる魚が中々捕れずに値上げしていると聞き買うのはいつも慎重にしている魚が...
どういうことだ、何故クリスマスに鮭を安売りしてるんだ、この日は鮭でも食ってろという何者かの陰謀か?
だがそんなことはどうでもいい、鮭が安いなら今のうちに買わなくては!!
「すいません!鮭ください!!」
...
私という奴は...安いからって衝動買いしてしまった
鮭フレークにサーモンの刺身に鮭の切り身、鮭尽くしだ
ナゲットは買えなかったがこれだけあればパーティー規模のものが作れるな
すぐさまレシピを検索し紙に書いて献立表を作った
しかし聖夜だというのに私は一人で料理作りか...いややめよう、まだ家族と過ごせるだけマシだし、泣いてないし、これ隠し味だし
...
まずはご飯だ、ご飯を炊きながら鮭をレンジにいれ、温める間にレタスを刻む
レンジから出した鮭の骨を取りだし、卵二個と一緒に放り込み、米を入れ、最後にレタスと塩コショウ、醤油を入れてじっくり炒める
検索すれば案外色んな料理が出てくることが驚きだ、子供の頃は鮭なんて焼くか寿司ぐらいでしか聞かなかったのに
「よし、まだまだ余ってるな...次!」
クリスマスに変なテンションで鮭料理を作る私
よくよく考えると意味不明だな、一人でよかった
ジャックはひとまずダ・ヴィンチさんに預けたが...来るんだろうなぁあの人