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*17*
「えーと次は鮭を四等分、ジャガイモを半月切り、玉葱を薄切り...と」
...気が付けば一時間、ずっと鮭を捌いていた、最初に作った料理が冷めないうちにとやっていくうちに最後の鮭を使いきっていた
無我夢中すぎた...えーと作るたびに献立表書いてたんだった
献立表を見ると真っ黒だった、ハイテンションにも程があるぞ私
一息付いていると携帯からバイブレーション音が鳴る...カルデアから?まさかここまでやって仕事に来いと?
「もしもし?」
『ダ・ヴィンチちゃんだけど?』
「なんで私の電話番号知ってるんですか」
『それはいいよ、君の英霊がそろそろお腹すいたみたいでさ、もういいかな?』
「あっ、はい...今日はありがとうございました」
『いいってことだよ、それにしても...あの子本当にロンドンを騒がしたっていう「ジャック・ザ・リッパー」なのかい?何の問題も起こさなかったからさ』
「ええ、いつもは普通の少女みたいなものですから...戦えと命じたときぐらいですかね、危なっかしいのは...」
『ふーん...まあそんなことはいいさ、今日はクリスマスだ、分かるかな?』
「...言いたいことは分かりました、今日は多いんで来たって構いませんよ...ていうかここ最近ずっと私の家で晩御飯食べに来てるような...」
「不満かい?美女を家に入れて食事なんて、こんな羨ましい聖夜はないぜ?」
確かに羨ましいかもしれない、その美女の中身がレオナルド・ダ・ヴィンチでなければの話だが
何が悲しくて中身男性の女性と夜を共にしなくてはならないのか、どうせなら元から女性だった人が良かった、
「...まあとにかく、鮭料理はいっぱい用意しましたので、来たかったらどうぞ」
「ふーん、いっぱいか...期待しておくよ」
「はいはい」
電話は切れ、私は携帯を机へと移す
さて、この部屋の小さなテーブルに...沢山の料理が入りきるだろうか?
ひとまず皿を詰める限り...と、移してる最中インターホンが鳴る
来るの早いよ...