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*23*
「まずは芽を取るところからか」
袋からジャガイモを取り出すと眼が出ていた...出ていたのだが...なんだこの芽は、紫色じゃないか
「何にせよ切り取っておこう...」
芽を切った後ジャガイモを四等分にしてレンジに入れ、ハムと白菜を刻んでいく
「...さて、次はハムを炒めてっと」
余ったらジャガイモの肉巻きでも作るか
そういえばジャックは静かだな...何しているんだ?
...
まっしろなせかい なにもない
ときどき わたしたちはここにくる
いつもはなんにもみえないけれど
たまーに おかあさんのだいすきなひとがこっちをみている
「貴方...またここに?」
「わからない ここがなんなのか なにがおこっているのか」
『あの人』 は わたしたち をじっとみている
「...相変わらず何も知らないわけね、まあいいわ、貴方には関係のないことよ」
「おかあさんはどこにいるの」
「マス...立香の事ね、少なくともここにはいないわよ」
ここにおかあさんはいない、でもここにあの人がいる
「じゃあ もういい かえる」
「そうね、貴方はここには必要無いからあいつの居る場所へとさっさと行きなさい」
「本当はあいつを呼ぶつもりなのに...なんでいつもサーヴァントばかり寄ってくるのよ」
こえをききながら わたしたちはねむる
そろそろ おかあさんにあえるかな
夢はどっちだろう
おかあさんにあっているほうなのか
ここがゆめなのか
あるいは...
...
「ジャック」
「ん」
こんなところで寝ていたのか...この季節に布団も掛けずに眠るなんて風邪引いてしまうではないか
「もうちょっとしたはご飯が出来るから、風呂入っちゃって」
「わかった、ごめんねおかあさん」
「ああ、今日もたくさん作るからね」
沢山料理を作って、ジャックが明日も頑張れるように...
さて、今日の献立をメモしておかないと
【ジャックの今日の晩御飯】
『ハムと白菜とジャガイモの炒め物』
...あと、近いうちに健康診断があるから私のメニューも書かないとな
『残り物と白米、具のない味噌汁』
こんなところだろう、さて...料理もできたしジャックが風呂から上がったら私も入らなくてはな...