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【第七話】
『これが...令呪?』
「はぁ...今日も一日頑張ろう、ジャック」
「うん!」
いつものようにカルデアに来た私たちだが...今日はなんだか様子が変だ
目の前に沢山の人が集まり何かを見ているようだ、誰かが昇進でもしたのか?
ここからじゃ見えないしジャックに見せよう
「ジャック、肩車するから見てくれないか?」
「わかった」
「あ、おい藤丸!見ろよあの紙!」
「見ろと言われてもこんな遠くちゃ見えるわけないじゃないか...」
「じゃあどいてやるから!ほら見てこい!」
「まさか私のこと?異動とか転勤だったらやだなぁ...」
紙になんて書いてあるんだ..?
【今年の令呪起用可能マスター】
【××××】
【○○○○】
...
【藤丸立香】
「え?」
「お前、令呪使いに選ばれてるぞ」
「何いいいい!?」
...
私の机に令呪の説明書が置かれていた
令呪、手に魔力を込めた紋章を宿したもので...マスターとしての資格、これを得て初めてサーヴァントを使途するマスターとして認められる証のようなものだ
これを掲げて命令すれば...サーヴァントはどんな事でも聞く、しかし消費型で回復には丸一日かかる
これはサーヴァントを正しく導けるようなエリートのみに許される力だ、こんなものが私の手に...
「よう!よかったな!令呪を宿せるんだぞ?」
「あ、ああ...そうは言われても何に使えばいいのか...」
「一体何したら令呪使いになんてなれるんだよ~?」
「さあ?私には分からないよ...そうだ、令呪のテストをしにCチームに行こうかな」
Cチームはサーヴァント訓練係、我々が栄養管理しているサーヴァントを鍛えてくれるありがたい方達だ、同期でも私は頭が上がらないぐらいには助かっている
...
Cチームの皆に説明すると思いの外驚かれた、令呪云々の事より使用権について
「え!?もう令呪を使うのですか!?」
「試しておきたいんだ...ジャックはどこ?」
「は、はい...貴方のサーヴァントはあそこです」
私はジャックが入る個室に向かう、ジャックは天井から次々と落ちてくる板をあっという間に刻んでいた
「やってるやってる...えーと説明書を書いてあった使い方は...ジャック!」
「令呪を得て命ずる、私の元に来るんだ!」