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マスターさんは晩御飯に悩んでいる。(完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 78ページ)
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*75*

...

メイヴと立香はベランダから空を眺めながら話す

「ねぇマスター、数えてる?今日は私が貴方に召喚されてちょうど半年なのよ」

「半年...か、もうそんなに経つんだ...女王から見てどうです?この町は」

「そうね...私はまあ楽しいわよ、クーちゃんもいるし...でもクーちゃんは楽しかったのかしらね?」

「...ああ、まさか私のよく知る作品の監督が、カルデア本部に居たなんてな」

「名字も変えてのらりくらりと生きていたってね...クーちゃんもアレでよく気付いたものよ」

「...女王、正義の味方って彼から見ればなんだったんだろう?」

「単純よ...単なる人形、正義の味方に限らず市民もスタッフもなにもかもみんな...自分の思い通りになればいいと思ってる、少なくとも彼はそういう人間だった」

「だから何?」

メイヴはベランダから景色を見渡し、一望しながら話す


「少なくとも貴方は彼と違い、愛してくれる奴がいる、利用する奴はいない...そしてそれに応えてるのは貴方自身、もう充分、正義の味方になれているはずよ」

「...私が?」

「だから貴方は...私を、あいつを、街を裏切らないで」


「ずっと...そばにいなさいよ、立香。」

「...ああ、そうしたい」

全てが終わった、何かが変わった、正義の味方に近付いた、女王とも対等に話せるようになってきた...始めに出会った頃と比べ立香も成長した...そのはずなのに立香の顔はどこか浮かばれない

「ねぇ、女王...リストラされた人のサーヴァントってどうなるんだろ?」

「そんなの帰るに決まってるじゃない...あっ」

「やっぱり...クー・フーリンさんも、他のサーヴァントも帰るんですね」

「...そうよね、クーちゃんはここに残る必要もないし...」

「散々コキ使われて、必要じゃなくなったらお払い箱というのも酷い気はしますけどね...なんとかしてあげたい...」

「...相変わらずサーヴァントの事を考えるのね」

「サーヴァントだからというわけじゃないさ、誰かが困っていたら出来る限りのことをしてあげたい」



「それが私の憧れた正義の味方なんだから...」

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