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*36*
二人っきりになったティーはヒカルに問い詰めた
ティー
「おい、ヒカル!」
ヒカル
「うん」
ティー
「お前、一体何者なんだ?」
ヒカル
「わかんない」
ティー
「分からないって...自分のことだろ!?」
ヒカル
「分からないから探しているの」
ヒカル
「自分が何なのかを 」
ティー
「じ、自分探しってそういう意味だったのか?」
ヒカル
「他の意味があるの?」
ティー
「今のお前には知る必要もない事だ...それで、どこまで分からないんだ?」
ヒカル
「全部、服以外は何も持っていなかった」
ティー
「...じゃあ、どうやってモンスターボールを?」
ヒカル
「名前を教えてくれた人がくれた」
ティー
「名前ってヒカルって名前をくれた人か?」
ヒカル
「くれたんじゃなくて、教えてくれたの、ホウエンのおばあさんがヒカル、ヒカルって言ってたから」
ティー
「その婆さん多分違う人と勘違いしてないか?」
ヒカル
「それであの人は僕を知ってるのかなと思ったけど、名前だけしか知らなくて」
ヒカル
「それで...どこかに知っている人はいるのかなと思って歩き回ったけど結局」
ティー
「お前...まさかそのためだけにホウエン地方を!?」
ヒカル
「うん、カントーってところやジョウト、シンオウにイッシュにカロスって所にも行ったけど、勘違いばかりで僕の事をだーれも知らない」
ティー
「そして最後にアローラが残ったわけか」
ヒカル
「うん」
それを聞いたティーは頭を抱え考え込む
ティー
(なんかおかしくね?いくら地球広しと言えどそんな歩き回って情報ゼロなんてありえるか?誰も知らないなんて...まさか、時空の旅人か?)
ティー
「ヒカル、ウソはついていないだろうな?」
ヒカル
「うん」
ティー
「じゃああの時だ、自分に初めて会ったときお前は七歳と言っていた...あれはなんなんだ?」
ヒカル
「記憶を失って七年経過したんです」
ティー
「嘘つけや!!いいか!?アニポケ世界はな、10歳以上じゃないと法律でモンスターボールは持てないんだよ!つまりお前は17歳ということになるが!自分はおろかハプウより年下にしか見えないぞ!!」
ヒカル
「じゃあ知ってるの僕が何なのかを」
ティー
「.....」
ヒカル
「ティーさん僕はですね、チャンピオンなんていう称号にも、バッジなんていうよくわからないものも、貴方が追っているギャングにも、島を巡って修行することも興味が湧きません」
ヒカル
「知りたい...知りたいんです、僕が何なのかを」
ティー
「そこまでの事なのか!?」
ヒカル
「だって怖いじゃないですか、自分が何なのか分からないなんて」
ティー
「で、でもよ...それでいいのか?」
ヒカル
「はい」
ティー
「.....」
ヒカル
「約束、守ってくださいね」
ティー
「ああ分かったよ...ヒカルが何なのかこっちでも調べてみる」
ヒカル
「うん」
ティー
「おい待て!最後に一つだけ聞かせろ」
ヒカル
「なに?」
ティー
「お前にとってポケモンは何だ?」
ヒカル
「...おみやげですかね?」
ティー
「おみやげだぁ?」
ヒカル
「うん、名前と一緒について来たお土産...では戻りましょうか」
ヒカルがハプウ達の元へ戻っていくのをティーは見守っていた...そしてヒカルが見えなくなると、ティーはマネキンを取りだしスーツをかける
ティー
「システマー、最初の対象はヒカルだ」
ティー...またの名を【偉大なるマガイモノの王】たくっちスノー
そして、このスーツもキャラクターならざる者【マガイモノ】なのだ
冒険好きのマガイモノメイカーが作り上げたあらゆる状況に対応出来る生きたスーツ...そしてそのスーツの中に存在する意思をたくっちスノーが『システマー』と名付けたのだ
システマー
【たくっちスノー様、彼はどうでしたか?】
ティー
「見りゃ分かるだろ、あいつは0点だ」
システマー
【了解しました、ヒカル氏は0点と、ちなみにたくっちスノー様は何点なんでしょうか?】
ティー
「30点くらいで頼む」
システマー
【かしこまりました...他の方々は?】
ティー
「またゆっくり話す機会があったときにテストしよう...」
システマー
【しかしたくっちスノー様も大変ですね】
ティー
「大変なのはお前だって同じだろ?ポケモン図鑑を出したりボートになったりお疲れ様」
システマー
【いえ...ところで、burstハートを集めるというのは】
ティー
「そっちも本気さ、そのついででテストしようってわけだから」
システマー
【ええ...おっと、急ぎましょうか】
ティー
「ああ!」