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マモノチューバーズ!全てはゼロのままに(完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 105ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 ファンタジー 配信者 
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*13*

魔王
「いいものと言われてもな...他に何があるというのだ」

ジャガー
「確かにパッと浮かびませんよね...akumazon色々売ってますし」

魔王
「何百もあるものから1つ選べなんて無理に決まっている」

ジャガー
「...同情します」

魔王
「他に何か...うむ、えーと...」

...再び、扉を叩く音が響く

リザードマン
「失礼する」

ジャガー
「またあんたか!」

魔王
「...用件は我か?」

リザードマン
「はい」

魔王
「分かった、我がそちらに向かう...」

ジャガー
「しかし魔王様!」

魔王
「動画を撮るのは今日でなくてもいいだろう...ジャガー、お前は商品を代わりに探しておいてくれ」

ジャガー
「ですがあの人は...!!」

リザードマン
「魔王様!」

魔王
「...」

ジャガー
「分かりましたよ、もう!好きにしてください!」

魔王
「...拗ねてるのか?」

ジャガー
「そんなことありませんっ!」

魔王
「それならいい、リザードマン今行く」

リザードマン
「はい」

魔王はワープ魔法でリザードマンの近くへ...

ジャガー
「...魔王様」

...

魔王
「待たせたな」シュンッ!

リザードマン
「ま、魔王様!?いつの間に!?」

魔王
「瞬間移動...とやらだ、ジャガーがいないときは面倒だからこうして動いているが...何か変だったか?」

リザードマン
「...い、いえ何も!」

魔王
「それで、我と話が?」

リザードマン
「ええ...聞かれると立場的にまずいのでこちらへ...」

...

魔王とリザードマンは公園のベンチで話をする

魔王
「それで、お前がここに来たのは...コウモリがお前に何か言ったか」

リザードマン
「...ええ」

魔王
「コウモリは何と?」

リザードマン
「魔王様が初めて何かをやりたいと言ったんだから好きにすればいい...と」

魔王
「そうか...奴はどうなろうと知ったことではないとも言っていたからな」

リザードマン
「...何故あのような忠誠心の欠片もない者を使い魔に?」

魔王
「誰にも言わぬと約束してくれるか?」

リザードマン
「はい、私はあなた様の忠実な僕ですから」

魔王
「...我は奴を部下として使い魔に雇ったのではない、相談役...いや、そういう言い方ではないか」

魔王
「と...ともだち、という者だ」

リザードマン
「...はぁ、友人ですか」

魔王
「悪いか?」

リザードマン
「いえ、自信の悩みを相談できる相手と考えれば、相談役兼友人というのも悪くはないと思いますが」

魔王
「コウモリは空を飛び、我に色んな情報を話してくれるんだ」

魔王
「話を聞くだけでも楽しかったものだが...ある日、不思議なことに我は奴の話す出来事に1つ、興味を持った、話を聞くだけではなく、それを成し遂げたい」

リザードマン
「それが...ヘルチューバーで?」

魔王
「そうだ...だって、楽しそうだから」

魔王
「我はコウモリに...見せてもらったんだが、憧れを持ったんだ」

魔王
「我もあんな風に、沢山の生き物から愛されたい...」

リザードマン
「...」

魔王
「すまん、変な話をしてしまったな」

リザードマン
「いえ...モンスターが、そんなことを思ったりもするのですね」

リザードマン
「我々リザードマンは、常に戦うことしか考えていませんから」

魔王
「それでいいのか?」

リザードマン
「それが私の生きる道ですから」

魔王
「そうか...そういうわけで、我は大きなヘルチューバーになって、愛されたいんだ」

リザードマン
「分かりました、そこまで言うのであれば...少しは待ちます」

リザードマン
「ですが辛くなったり、嫌なことがありヘルチューバーを辞めたくなればすぐにコウモリにお知らせください」

魔王
「分かった」

リザードマン
「引き留めてしまってすいませんでした」

魔王
「ああ」

魔王はリザードマンと分かれ、事務所へとワープする

これは...戦いを忘れ、『意味』を失ってしまった魔王が、再びモンスターに囲まれる生活を目指すお話である


第二話 END

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