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マモノチューバーズ!全てはゼロのままに(完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 105ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 ファンタジー 配信者 
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コウモリさんは魔法で鉛筆を操作し、軽いメモを魔王に渡す

魔王
「これが魔界の歴史?」

コウモリさん
「あくまで俺の知る限りだから発言には気を付けな、お前の発言がこの先の歴史になる可能性がある」

魔王
「そこまでのことなのか?」

コウモリさん
「それほどなのさ、魔王ってのはな」

魔王
「そうか.....」

コウモリさん
「...お前としては、友人を作りたいだけの為にヘルチューバーになった」

コウモリさん
「だが他は違う...成り上がるため、金が欲しいため、人気者になるため、何かの憧れ...沢山の重い理由がある」

コウモリさん
「ま、お前には無縁な生き物どもだ、他人の考えてることなんざ分かりやしないんだから好きにやりな」

魔王
「つまりなにがいいたいのだ」

コウモリさん
「応援してるから迷惑かけない程度に友達作りしなって」

魔王
「最初からそう言わんか...!!」

コウモリさん
「悪い悪い」

ジャガー
「魔王様、鎧の準備ができました」

魔王
「ああ...今行く」

コウモリさん
「んじゃ、頑張りな」

コウモリさんは空を羽ばたき、事務所を抜ける

...
<マリアチャンネルだ、今回は改めて我と共に魔界の歴史を...

<純白チャンネルです、今回もイクサーパーティを...

<なー?新作ゲームはー?

...

そしてコウモリは、岩山にひっそりと開いている洞穴へ入る

リザードマン
「...ああ、お前か」

コウモリさん
「よっ」

その洞穴には焚き火と干された肉、石のナイフ、いつも来ている鎧が置かれている

ここはリザードマンの住みかなのだ

コウモリさん
「せっかく近代化したんだからお前もそういう生活したらどうなんだ」

リザードマン
「騒音だらけの鋼の町は...私には合わん」

コウモリさん
「けどなぁ、今となってはどこにもないんだぜ?」

コウモリさん
「傭兵を雇う冒険者ギルドも、酒場も、戦う意味もクエストも」

リザードマン
「...私は、時代遅れなのだろうか?」

コウモリさん
「どーだかね、確かに今どき家じゃなく洞穴に住んでるモンスターはお前ぐらいだ」

コウモリさん
「こうやって戦時の衣装を着ているのもお前くらいだし、今でも戦いが起こると信じているのもお前くらいだ」

リザードマン
「...最後のは、そうなるかもしれないだろう?」

コウモリさん
「だな、運命ってのは行動1つで大きく歪むって言うらしいしな」

リザードマン
「誰の言葉だ」

コウモリさん
「俺の友人さ」

リザードマン
「...運命、か。」

コウモリさん
「そーいや、魔王様が魔界の歴史を語るんだってよ」

リザードマン
「そうなのか!?見ないといけないな...」

コウモリさん
「お前の持っていた歴史の資料が役に立ったよ、へへ」

リザードマン
「あ、あれは趣味で集めてただけで...」

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