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*87*
零代目
「コウモリがメイドウィンだとバラす前、ジャガーが魔界のメイドウィン扱いとなっていたな」
魔王
「ああ、そうだ」
零代目
「俺の時空でもジャガーは魔界のメイドウィンだったよ」
魔王
「そうか」
零代目
「...この時空のジャガーも、魔界を束ねているメイドウィンのようだ?」
魔王
「と言うと?」
零代目
「ピラミッドの構図だ、てっぺんがジャガーでまん中がコウモリのような管理するメイドウィン、一番下がお前のような世界で生きる生き物」
魔王
「つまりジャガーは魔界という広い世界から見た魔王ということか」
零代目
「その通りだ...魔界はこの世界だけじゃない、多分ドラゴンクエストとかファイナルファンタジーとかの世界も管理してる」
コウモリさん
「ドラクエはともかくFFに魔界なんてあるのかー?」
零代目
「知らん」
零代目
「後々知ったが、つまり、この世界のメイドウィンこそコウモリだが...【魔界】という存在をまとめて束ねてる者がジャガーだ」
魔王
「ほう」
零代目
「...だからといって、自分勝手は許しがたいが」
アイム
「お前には言われたくない」
零代目
「さっきも言ったが俺は交渉だ、合意の上でやっている」
零代目
「魔界の魔王が皆『マリアーゼ』の性を持つことは知っているか?」
魔王
「そうなのか!?」
零代目
「黒影ほど完璧さは求めない、ただ側にいればいいとは奴の弁だ」
魔王
「では、至るところに我の親戚がいるような?」
零代目
「親戚...というのは違う、『マリアーゼ』という名字を付けられたにすぎんただの人形だ」
零代目
「それでも解放するか?ジャガーはお前を愛していない、人形遊びにすぎないんだぞ?」
魔王
「しかし...」
零代目
「ジャガーを解放して、お前が幸せになるのは勝手だ、だがそうなった場合、誰が代わりに苦しむと思う?」
零代目
「全時空の魔界だ、ジャガーを野放しにするといずれとんでもないことになる、最悪俺の作った戦争の歴史が本当に引き起こるかもしれないだろう」
コウモリさん
「そこは万丈だじゃないのな」
零代目
「万丈って誰だよ」
コウモリさん
「知らねーのかよ...それにさ、あいつ分かっててやってるんだから、最初びっくりしたんだぜ?」
コウモリさん
「さー、計画を始めようって時に、既にジャガーが介入していたんだよ」
コウモリさん
「お?わけがわからんって顔してんな、これを見ているお前さん」
コウモリさん
「最初のシーン、プロローグとやらを思い出してみな」
...
【プロローグ】
魔界。
人間の世界の真下にある、モンスター達の世界。
その昔はモンスターは人間を襲い、人々もまたモンスターを襲う、争いの時代であった
終わりの無い戦いに互いが疲労していたある日、万物を操るほどの圧倒的な魔力を持ち、巨人を遥かに凌ぐ力を持つ最強のモンスターの女が現れました
女は魔法を使い、魔界と人間界に結界を張って世界を切り離し、モンスター達から祝福されました
女の姓は、『マリアーゼ』
マリアーゼはモンスター達に平穏を与え...『魔王』と呼ばれ皆に尊敬されたのでした...
..僕、【ジャガー・メイドウィン・ブラウン】は、そんな世界のメイドウィンを任されています
そして...今の魔界を作ったマリアーゼ一族の世話係も。
零代目
「俺が作ったこの歴史に」
コウモリさん
「奴は当たり前のように上がり込んでやがったのさ」
第十三話 END