日本語文章ルール 「01:句読点」

句読点をつかう

近世に西欧言語が入ってくるまでは、日本語で句読点は使われていませんでした。

したがって、句読点のある文章が「日本語のあるべき姿」なのかは少し疑問ですが、現代では文章理解の上で、非常に重宝する記号として定着しています。ただ、ときには句読点を外した本来の姿に戻してみると、掛詞的ダジャレやことばあそびなどの『重ね』のウィットの効いた、より味わい深い文になることもありますね。句読点に頼りすぎない文章を作ってみるのも、ときには面白いですね。

さて、句点には「。」「.」、読点には「、」「,」などがあります。
英語のピリオドや数字の小数点には「.」が、日本の公文書には必ず「,」が使われますが、小説本文では、一般的に、句点は「。」読点は「、」を用います。

■句点(くてん)……文章の終わりを表すしるし。
■読点(どうてん)……文章のなかで、意味のかたまりを区別したり、一呼吸おくためのしるしです。


( )や「 」の直前では、読点「、」を使わない

おそらく、文章のはじまりと終わりの切れ目がはっきりわかるので、重複する効果について省略したものだと思われます。


会話の場合「 」の外側に句点を打たない

本来、文章の最後には「。(句点)」をつけます。
ただし、文法・文章作成上は
  会話1「……。」
  会話2「……」。
のどちらも誤りではなく、正しいです。

商業出版物(お店で売られている雑誌や書籍など)では、字数と改行の問題の調整上、文法的な理由からでなく、慣例的(かんれいてき……なんとなく皆でそうするようになった習慣のこと)な約束事のようです。
「 」には、直前の読点省略と同様、句点と同じ効果もある(文章の切れ目がはっきりわかる)ので、重複する効果記号を重ねがけしないということのようです。


箇条書きには句点「。」を打たない

思わず打ってしまいそうですが、箇条書きでは、通常は体言止めを基本形式とし、長くなっても準名詞の扱いです。
箇条書きは、江戸以前の日本語らしい名残もあるそうですね。

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