日本語文章ルール 「07:接続詞」

「または もしくは あるいは」の使い分け方

口語(ふだんしゃべる言葉)ではどれも同じ意味として使いますが、法律(や行政)用語では、きっちりと使い分けられているようです。小説を執筆する上で通常必要な範囲かどうかはかなり謎ですが……。区分(ごとの関係)を誤解のないように読み取ってほしいときや、現実の試験や、登場するキャラクターが弁護士のセリフで、もしかしたら役立つかも……?

または
「同等な二つの事柄」を並べるときに使うようです。
【例1】 AまたはB
「同等な三つ以上の事柄」を並べるときは「、(句点)」でつなげていって一番最後に「または」をつけます。
【例1】 A、BまたはC
【例2】 A、B、C、DまたはE
といったぐあいです。これはわりと簡単です。

もしくは
さて、ここからちょっと複雑になってきますよ~。上の「または」で並べられる対等な事がらのうち、さらに細かく分類できる事柄を並べたいときに「もしくは」が使われます。木(の枝)をイメージするといいでしょう。
【例1】 AまたはBもしくはC
Aとの関係でみると、BとCは一つのグループなのですが、厳密に分けるとBとCは違うということを示したいわけです。また、以下のような合わせ技の用法もあります。
【例2】 AもしくはB、CまたはDもしくはE
AとBは1つのグループ、DとEも1つのグループ、Cだけで1つのグループ、つまり全体として見ると、大きく3つのグループがあるよ、ということを示しています。
だんだんわけがわからなくなってきましたね。もしかしたら、当サイトの小説掲示板を例にとるとイメージしやすいかもしれません。一応やってみます。
【例3】 コメディライト小説掲示板、シリアスダーク小説掲示板、複雑ファジー小説掲示板、または二次小説(紙ほか)掲示板もしくは二次小説(映像)掲示板
二次小説は1つのジャンルですが、板は1つではなく「紙ほか板」と「映像板」の2つに区分されて存在しています。
一方、コメディライト、シリアスダーク、複雑ファジー小説掲示板のそれぞれについて見ると、それ以上に板は分かれていないので、単独で区分されているということです。

あるいは
「または」とおなじく「同等な二つの事柄」を並べるときによく使われるようです。
それ以外では「もしかしたら…」「ひょっとして…」という「思いつきに近い考え」や「(わずかだけど)一応そういう可能性もある」というニュアンスで使われたりもします。