コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 仲矢金物堂日誌(仮)著:俺
- 日時: 2012/08/01 16:58
- 名前: すずか (ID: 39RfU1Y2)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2a/index.cgi?mode=view&no=327
昔のやつの続きを書こうと探したら見つからなかったから、どうせだし新しく書こうとした次第。ちなみに特に終わりはないです。思いのまま行き当たりばったりでストーリーが進行します。
相も変わらずコメディ一途で行く気満々です。
コメントとか貰ったらちょっとテンション上がって一時的に頑張ったりするかもしれません。
※大好きな某ゲームキャラクターと、大好きな某漫画キャラクターをモチーフにした人物が登場します。多分どちらも、元ねたを知ってる人は多分分かります。気付いた人は生温かい目で哀れんでください。
※参照はシリアス・ダークにて書いてる小説です。厨二病と妄想の権化です。
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- 16 ( No.20 )
- 日時: 2011/12/04 04:11
- 名前: すずか (ID: QxOw9.Zd)
土壇場で塁に出た卓巳。ここから大逆転劇が始まる!?
「ストライク、バッターアウト!」
「ストライク、バッターアウト!」
予定調和のように三振する惣菜屋の三村さんと着物屋の川本さん。若干士気が上がってたベンチも一瞬で冷めた。
「そろそろ帰る準備でもするかの」
「いやはや、今年も勝てんのか」
俺期待されてねーな。いや確かに今まで1つもボールにかすってなかったけどさ。というわけで俺の番。
「雄人くんファイトー!漫画的な展開起こしてーっ!!」
「うおおおおっ!!」
打つ!仲矢の為に打つ!!
今までとは段違いにならない気迫という皮を被った欲望を発散している俺にびびったのか引いたのか、すげー変な顔をするピッチャー。俺今そんなに怪しかったか?
そんなことはどうでもいい、今は打つ!仲矢に褒めてもらう!
ピッチャーの動きを凝視する。全てがスローモーションの様に動き、ピッチャーの手から球が離れようとしたその時、奇跡が発生する!!
「きゃああああっ!?」
「!?」
ゴスッ。
「いってえ!?」
「デッドボール!」
今嫌な音がした!俺の頭から嫌な音がしたゴスッて!!何か鳴ってはいけない音がした!!!
たった今発生した現象をダイジェストでお伝えしよう。
突風が吹いた。仲矢のスカートが捲れ上がってピッチャーの視線がそっちに行って目測を誤った。目測の誤った球で俺が負傷した。以上。しかも俺は仲矢のパンツ見れなかった。
何はともあれ、塁には出れた。とんでもなく格好悪いけど。褒められるどころか笑われるけど。
「よ、よおラッキーじゃん雄人」
「若干頬がひくついてるじゃねえか卓巳」
「気のせいじゃね、くくっ」
「今明らかに笑ったよなお前」
現に今卓巳に笑われたわ。すげえ嘲笑われてる気がする。俺じゃねえじゃん今の失態。相手のピッチャーじゃん。
「……回ってきたな」
「きゃーっ!お兄ちゃん頑張れ—っ!!」
俺とは比べ物にならない黄色い声援ですね仲矢さん。ちょっと悲しいですよ俺。
しかしまあ、主人公体質の店長に回ったならもう勝負は決まったわ。
カコーン。
「ホームラン!」
何て王道なことをしてくれるんだろう。捻りも何もない。
- 17 ( No.21 )
- 日時: 2012/02/01 23:22
- 名前: すずか (ID: qR5RLktN)
「という感じでサヨナラ勝ちした」
「お前何も活躍してねえな」
開口一番それ言うか。その通りだけど。言い返せないけど。
結局何かグダグダのうちに終了したソフトボール大会の二日後。月曜日は祝日だったので、存分に筋肉痛を堪能した。俺そんなに運動してないかな。
朝のHRが始まる前のうだうだした時間で、俺は村山にソフトボール大会の模様をダイジェストで説明していた。
名前で誰だか分かる人は記憶力が良い人。そう、商店街御一行の1人、駄菓子屋村山さんの実の息子である。
「そもそも、お前が出れば良かったんじゃねーの。俺とか卓巳よりよっぽど運動神経良いじゃんか」
「バスケ部の試合だったんだよ。それよりうまい棒買わね?5円」
「買った」
駄菓子屋の息子とあって、大量の駄菓子を常備している村山。しかもちょっと安めにクラス中に売りさばく。前に何でか聞いてみたら、賞味期限が本日付でアウトな品物を売り払いたいらしい。商才あるよな。駄菓子程度の値段だったら財布も紐も緩むし。
「つーか仲矢が来ねー」
「そうだな。いつもこの時間には来てるけど」
「今日一日俺は何を見て過ごせば良いんだ?」
「黒板見ろよ」
真っ当に突っ込まれた時、教室後ろの扉がガラガラと開いて、若干域を切らした仲矢が飛び込んできた。そのまま俺の後ろの席に座る。なんとも運の良いことに、俺と仲矢は席が前後ろなのである。今年1年分のくじ運使い切ってるかもしれん。
「せーふせーふっ!おはようっ!」
「おー、おはよう」
「おはよう。やけに遅かったけどどうしたんだ?寝坊?」
仲矢が寝坊してる姿想像したら可愛すぎてやばかったけど心の中で必死に留める。
「いやー、ちょっとトラブルがありましてですねえ」
「トラブル?制服のリボンが見つからないとか?」
「やけにピンポイントだな」
仲矢が制服のリボンをわたわたとして探してる姿想像したら以下略。
「違うんですよー。お兄ちゃんがね」
「店長がどうした?また何かやらかしたのか?」
「今度は何したんだよ新さん」
店長のいらんことしい癖は村山にまで轟いていたのか。
「今回は何もしてないよー」
今回はって付くところがもう駄目だよな。
「お兄ちゃん風邪引いちゃってね、熱が39度オーバー」
「普通にやべえな!?」
39度超えってほんとに風邪か?インフルエンザとかじゃないよな?
「それでねー、雄人くん。申し訳ないけど、今日はバイトの代わりにお兄ちゃんの看病手伝ってくれないかな。いつも通りバイト代は出すから」
「勿論良いよ、暇だし」
「ありがとー」
「雄人なら適役だな、風邪引かないし」
遠回しに馬鹿って言ってないかこいつ。
- Re: 仲矢金物堂日誌(仮)著:俺 ( No.22 )
- 日時: 2011/11/26 16:25
- 名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: amGdOjWy)
すずか様、鑑定が終了しました!!
当スレにお越しください。
- 18 ( No.23 )
- 日時: 2011/11/28 20:41
- 名前: すずか (ID: t2m2G5GC)
そういうわけで、放課後である。卓巳も誘ってみたけど、『俺馬鹿じゃねーから止めとくわ』って言われた。オブラートも何もなく馬鹿って言いやがったアイツ。
だがしかし考えるんだ。卓巳がいないということはつまり、金物堂まで仲矢と二人っきりで歩くというわけだ!!そう考えると付いて来なくて良かったわ卓巳。
「ごめん雄人くん、今日の夕飯の材料とか買って来なくちゃだから、先に行っててくれるかな?」
「あ、はい」
現実は甘くなかった。
金物堂までの道を1人寂しく歩き、到着した時に軽く瞠目した。何で『開店中』の看板が出てるんだ。39度なんだろ店長。慌てて引き戸を開ける。
「店長!?」
「……あー、雄人か」
うわマジで体調悪そう。レジカウンターにぐったりと体を預けて、虚ろな目でこっちを見ながら力無く手をあげる。かなり顔が赤い。どうでもいいけどイケメンって弱っててもイケメンなんだな。
「何で店開けてるんですか!?寝ててくださいよ!!」
「……つい癖で」
「癖とかそういう問題じゃないですよ!?」
動く気配がないし動いてもらうのも気が引けるのでガラガラとシャッターを閉めて看板を回転させ、『閉店中』の文字を表にする。そのまま中に入って、レジカウンターまで駆け足。
「え、もしかして今の今まで店番してました?」
「何人か来られたが……何故か俺を見た瞬間Uターンされた」
「当たり前です」
いかにも病人風情の人が営んでる店とか入りたくないよね。何かうつされそうだし。
「ほら、とりあえず奥入ってください。立てますか?」
「……ぁー」
「ちょっ、てか熱っ!!熱すぎでしょ店長!?」
立った瞬間ぐらりと体が傾いたので、慌てて支える。これはやばい!39度ってこんなに熱いんだな!!カイロも驚愕の熱さだわ!!
ぱっと見の体つきは華奢なほうだけど、身長は高いし割と筋肉質だからか、結構重い。中々大変だったけど、何とか奥まで送って布団で寝てもらう。
「もー……仲矢が怒りますよ」
「……すまん」
うわ、店長がしおらしい。ちょっと表情がしょんぼりしてる。レアだ。これはかなりレアだ。写真に撮りたいレベルだけど流石に不謹慎だな。
- 19 ( No.24 )
- 日時: 2012/01/29 00:13
- 名前: すずか (ID: sjdSvJ4p)
「何かして欲しいこととかないですか?」
「……一発ギャグ」
「熱出してまで何馬鹿言ってるんですか」
相変わらずこの人はぶれないな。変な方向で。とりあえず、額に乗せる用の冷たいタオルでも用意しておけばいいか。
「ちゃんと寝てて下さいよ!」
「……風邪を引いて寝ない馬鹿がいると思っているのか?」
「さっきいましたけど。ついでに今目の前にいますけど。無自覚にとんでもないブーメラン放ってますよ店長」
バイトの時にちょくちょく家にはお邪魔してるので、大体の家具とか部屋の配置は把握してる。確かキッチンは2階だったはず。何で2階なんだろうなキッチン。不便じゃないのかね。
「えーと……」
キッチンはあったがタオルがない。勝手ながら部屋を物色するうおお洗濯物カゴ中身入り!?見てはいけない物を発見してしまったな物凄く見たいが!!見てなかったことにしよう名残惜しいけど!!どうせ見ても店長のしか入ってないとかいうオチだろうけどな!!コメディであってラブコメじゃないしなこの話!!
近くの棚を見てみると、引き出しにラベルが貼ってあった。どうやら服の棚らしい。
『お兄ちゃんの』『美鈴保の』『ハンカチタオル』『バスタオル』『石鹸』『歯ブラシ』『風呂桶』後ろ3つ嘘だろこれ。銭湯みたいなラインナップになってるじゃねーか。好奇心で開けたらマジで風呂桶があってびびった。
とにかく、ハンカチタオル引き出しを開けると、探していた手頃サイズのタオルが見つかった。でかでかと『弓』ってプリントしてあった。弓好きだな店長。
キッチンに戻ってタオルを濡らし、ついでに洗面器に氷水をくむ。店長が食べれそうなものはないかと冷蔵庫を物色すると、アリナミンVとオロナミンCが冷凍庫にあった。何凍らしてんだよ、瓶のままだと駄目だからってわざわざコップに入れ替えてまで。オロナミンCだけ持ってく。あとバファリンも見つけたからそれも持ってく。
「店長ー、濡れタオルです」
「……それをどう使うんだ?」
「ギャグ用じゃないですあなた用です。一発ギャグに固執しないでください絶対やりませんから」
「そうか……」
何でしょんぼりしてるんだよこの人。
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