コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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妹さんの誕生日
日時: 2015/08/16 07:50
名前: 独楽林檎 (ID: e6h1dNNB)

初めまして。

独楽林檎と申します(これ「こまりんご」って読みます)。

ちなみに、小説カキコに投稿するのは本作品が初めてなので、初々しいところなどあると思います。

もしも読んでいただけるのであれば、誤字、脱字など指摘していただければ幸いです。

それでは、よろしくお願いいたします!


〜来てくださった方〜

てるてる522様

美奈様

はるた様

Garnet様

参照2300、ありがとうございます!


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Re: 妹さんの誕生日 ( No.93 )
日時: 2015/04/06 21:15
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: vLlTyC08)

 次の日。

 つまり、今日は妹さんの誕生日!

 それでも火曜日だから、学校はあるわけで。

「いってきます!」

 ここ1週間、学校に行くときはいつも玄関を飛び出していた。

 でも、今日はその必要が無い。

 昨日までにいろいろやったし。

「おいっ、アオイ!」

 後ろから声がかかった。

 そういえば、1週間前の「あんた」とは違って「アオイ」になったんだよね、呼び方。

「はい!」

 返事をして、妹さんを見る。

 でも、妹さんは何も言わない。

 ん?

「何か言うことはないのか?」

 言われたけど……何か言うことがあったっけ?

「えーと、今日のパーティ、成功させましょうね!」

「違うな」

「じゃあ、えっと、お互い頑張りましょうね!」

「さっきのと大体同じじゃないか。違うぞ」

「えーっと、えーっと……何を言わせたいんですか?」

 分からないから、聞くしかない。

「バカぁ!」

 ひいっ!

「何のためのパーティーだよ、あたしの誕生日を祝うためだろ!」

 あっ。

「あっ、じゃねぇ!一番大事なこと忘れんな!」

「えっと、えっと、誕生日おめでとうございます!」

 危ない危ない。

 この「妹さんの誕生日」の言葉が一つの単語として頭に植え付けられてた。

「……まあいい。おまえも司会をしないとはいえ、パーティー係として頑張れよな」

 ……人間関係の変化を感じる。

「はいっ、分かりました!」

 会話しながら歩いていた私たち2人は、もう学校の門までたどり着いていた。

「じゃあ、家に帰ったらすぐに村咲家へ来ること!挨拶も荷物もいらない、とにかく早く来いよな!」

「はい!」

 この私たちの話を始まりの合図として、

  今日が始まる。

Re: 妹さんの誕生日 ( No.94 )
日時: 2015/04/07 20:48
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: vLlTyC08)

 今日の日直は真矢。

「キヲツケ、レイ!」

 帰りの挨拶がすごく急いでる!

「「「「「さようなら!」」」」」

 どたばたばたばたっ、と廊下を……走ったらだめだから、パーティー軍団全員早歩き。

 でも私は当番の関係でどうしても30秒遅れる。

 それでも大丈夫!

 私の早歩きと階段昇降は、誰にも負けない!

「とおおおおおおおおおおおっ!」

 背を屈めて足の回転Maxで!

 背を屈めたら床から足の付け根までの距離が短くなる、つまりその分前に足がよく伸びる!

「てりゃあああああああああっ!」

 階段を2段飛ばしとかはダメだから、1段1段をフルスピードでいくっきゃない!

 感覚としてはそのまま斜めに落ちていくこと!

 階段に足が触れている時間、1段につき0.01秒!

 この時点でエミや真矢たちに追いつくことができる!

「速っ!アオイ、何も違反をしてないくせに速い!気保理、私たちもスピード増強よ!」

「イエッサー!」

 と言って少しペースを上げるけど、君たちは1段飛ばしている上に遅いのだよ!

「ま、待ってええええええええええぇぇぇぇぇぇぇ」

 エミ、よくそんなに息が続くね!

 なんてことを思っている間に、私は一番乗りで靴箱に到着!

 急いで靴を履きかえる!

「行っくぞおおぉぉ!」

 結局、私を先頭に村咲家へと走る私たち。

 その時間は、今までで一番輝いているような気がした。

「アオイ!6年生組も早いな!」

 妹さんと合流した。

「水曜日ですから!それに、みんな早くパーティーやりたいんですよ!」

「そうか!……で、あの超人野郎は何であんなに早いんだ!?」

 妹さんに指さされてその方向を見ると、村咲家の玄関には春宮さんがいた。



  え、ええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?



 何で!?階段のところで追い抜いたのに!

「まあいい、確かにアイツは超人野郎だ!」

 いや、それって本当に超人なんですね!

「真矢様ー!これではほとんどの確率で前方の3人に追いつけませんー!」

「根性よ、気保理!もうすでにパーティーの用意は整っていると聞いたわ、急ぐっきゃないのよ!」

 と後ろから声が聞こえた時、私と妹さんは村咲家に到着!

「どけ、超人野郎!鍵を開けないと始まらないだろ!」

 つくづく、妹さんって凄い!

「……」

 台詞を三点リーダのみで終わらせた春宮さんも、凄いよ!

「ほら、アオイ!家に入れ、すぐにパーティー始めるぞ!」

 はい!

Re: 妹さんの誕生日 ( No.95 )
日時: 2015/04/07 17:28
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: vLlTyC08)

 <番外編> 〜妹さんの誕生日招待状〜

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*

  招待状

 あなたを、村咲楽美の誕生パーティーに招待いたします。

 次に書くことにご注意ください。

・当日は必ずこの招待状を持って御来席ください。
・スタンディングビュッフェになります。紙皿、箸、その他食器具をご持参ください。
・午後3時より開始いたします。それまでに会場に到着なさっているよう、お願いいたします。
・その他注意点はパーティーの司会がご説明致します。

                                パーティー係:青永葵

*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜

Re: 妹さんの誕生日 ( No.96 )
日時: 2015/04/11 00:49
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: vLlTyC08)

  ガチャッ、ゴンゴン!

 の音の後に、

  キィィィィィイ—————ン……

 とあのうるさいヤツ!

 すでに、分身した(!)春宮さん(1)が飲み物を配り終わっていて、次はお楽しみ会形式でパーティーを進めるんだけど……

 これ、スピーカーの接続やりにくい!

「アオイ!あんたどれだけ下手なのよっ、私がやるから貸して!」

 くうっ。

「真矢はこれ得意なの?」

 言いながらスピーカーの入力線とコンセントにつなげた銅線を真矢に渡す。

「あたりまえでしょ!私たちが今まで何を頑張ってきたと思ってる……の!」

 あっという間に線と線をつなげた真矢は、マイクを持ってステージに飛び乗った。

 階段から登れよっ!

 このセリフは喉の奥に押しとどめた。

 で、ついに!

「今から、村咲楽美の第9歳お誕生日パーティーを始めます!」

 始まったあああぁぁぁ!

 何だかこれだけで感動してる。よくぞ生きてこの時まで来れたなぁって。←

 少し涙目でステージを見ると、真矢の横にはプログラムを大きく印刷したのがあった。

『1始めの言葉  :山海真矢
 2お楽しみビンゴ:風堅気保理
 3食事     :村咲笑
 4爆笑ネタ披露 :プラチナ
 5その他色々  :青永葵
 6終わりの言葉 :青永葵』

 これ、「:」の横には主催者の名前があるはずなんだけど……

 ……え、

  ええええええええぇぇぇぇぇぇぇっ!?

「なんで終わりの言葉の主催者が私になってるんですか!?」

 小声で妹さんに問う。

「は?パーティー係なんだから当たり前だろ?それくらいアドリブでつけろ」

 えー……。

「考えられません……何を言えば……」

「大丈夫だろ、舞台に上がったらパッと浮かんでくるから」

 焦っている間に、次のイベントが始まる。

「プログラム2番、お楽しみビンゴです。気保理!」

「はい!」

 返事をした気保理は真矢同様ステージに飛び乗る。

 お願いだから階段からゆっくり登ってよ、考える時間が減ってしまう……。

「ビンゴの用紙は会場入り口でお渡ししたプログラムに記載されています。まずはルール説明をします!」

 プログラムもらってないよ!

 春宮さん(2)にもらってこないと!

「春宮さん!プログラム頂戴!」

「……これ……」

 と言って手渡されたときには、もうすでに4つの数字が出ていた。

「あわわっ」

 プログラムに付属していた小さくて軽いペンで数字に丸を付ける。

「10は……ここ、15は……ここ、5は……ここ、25はここ……いきなりリーチ!」

 このビンゴ、普通とは少し違う。

 もちろん数字は5×5で並んでて消す数字は箱から取り出してランダムで出てくるんだけど。

 その数字が、1〜25のどれかだけっ!

 そして、私のはどうして曜日が5つのカレンダーよろしく数字がきれいに並んでるわけ!?

 疑問に思っている間にも、どんどん数字は出てくる。

 で、前にある大きな紙に書き込まれていって。

『8 24 3 4 12』

 出てくる数字全てが持っている紙に当てはまったことなんて今までに一回も無かったから、凄く気持ちいい。

『14 18 22 1 7』

 1が出たことで、またもやリーチ!

 となったところで。

「ビンゴ、なったぞ!」

 コウが立ち上がった。

 確認のために気保理がコウのカードを見るから、少しの間ビンゴが中断される。

 よしっ!今のうちに終わりの言葉を……。

「OK!コウが最初のビンゴです!」

 ざわっ、と拍手が起こる。

 とは言っても7人分……じゃないっ、春宮さんが5人いるから11人分!

「じゃあ、コウ、景品の中から一つを選んでください」

 景品は合計で5つある。

 小説「雪の降る学校」、漫画「7つのビー玉」、図書カード1000円分、野球グローブ、三色スミレの植木鉢。

 そして「7つのビー玉」は少女向けだから、コウが選ぶとしたら野球セットかな……と思っていたら。

「じゃあ、スミレ」

 なんでスミレを選ぶんだ!?

「はいっ、拍手!おめでとうございます!」

 大きめの袋に入れられて、コウに渡される三色スミレ。

 コウは受け取ってからステージを降りて、私がいる会場の出口付近に移動して。

「コウの奴、いよいよやるんかいな?」

「知れへんわ。とにかく見ものやで」

 やるって何を……

 見ものって何を見る気で……

 そんな疑問は、コウの次の一言で……もっと増えた。

「ほい。やるよ、三色スミレ」

 そう言いながらスミレを差し出すコウ。

「いいの?」

 私、まだビンゴなってないよ?

 ていうか、どうして私に渡すの?

「よくなかったら、渡してねぇよ」

 そう言われたら、受け取るしかないでしょ?

「ありがとう」

 言って、紙袋を受け取る。

 それを見た妹さんとキンさんとギンさんは。

「あれって気づいてるか?」

「気づいてへんのとちゃう?」

「兄貴が分かりやすい矢印出しとんのに……俺、同情してまうわ……」

 どういう意味なのか、全く分からないのは私だけ?

「……おう」

 とだけ言って、コウはもとの位置まで戻った。

 その顔が真っ赤に見えたのも、私だけ?

Re: 妹さんの誕生日 ( No.97 )
日時: 2015/04/11 01:22
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: vLlTyC08)

 ビンゴはまだ終わっていない。

『9 16 17』

 と、再開して3つ目で!

「ビンゴだ!」

 妹さんが手をあげた。

 確認のため、さっきと同じようにビンゴが中断される。

 よしっ!今のうちに終わりの言葉を……と思った途端に、

「はーい、ラミがビンゴでーす」

 早いって!

 すぐに妹さんは「7つのビー玉」を持って元の場所に戻る。

 速いって!

 またビンゴは動きだす。

『11』

 と、1文字でただけで!

「おっ、ビンゴやで!」

「いや、俺がな!?」

 ギンさんが挙手。

 ビンゴが中断されて、私がプログラムのところに『い』と書いた時点で、またもやっ!

「はい、ギンがビンゴです!」

 早いって!

 次に妹さんが叫んだ。

「会場をもっとよく見ろ!もう一人いるだろーが、手を挙げてる人間が!」

 それをきっかけに会場を見回すと、唯一お客さんとして出席している春宮さん(3)が手を挙げていた。

 おぉっ、それならその確認の間に……って春宮さん(3)、ステージまで歩くことに瞬間移動を使わないでよっ!

 これを書ける時間が短くなるから!


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