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- 東京怪物使節団
- 日時: 2015/03/19 19:34
- 名前: あげは (ID: WylDIAQ4)
怪物ー怪しいもの、化け物。
一体誰の為に私たちは生きているのだろう。
何の目的で生きているのだろう。
そんな事を思った3人の生物がいた。
どうも。あげはと申します。
えー、どうぞよろしくお願いします。
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- Re: 東京怪物使節団 ( No.31 )
- 日時: 2015/04/20 18:42
- 名前: あげは (ID: WylDIAQ4)
午後12時30分。
そろそろ約束の時間。
和哉は出かける準備をしていた。
「大丈夫ですか。何かあったらすぐに連絡してください」
「美由紀ちゃん。俺のこと心配してくれてるの〜?」
へらへらと笑う和哉。
「うるさい。さっさと行けよ、かすや」
「俺の名前は和哉!」
自分を指さして叫んだ。
和哉はハァとため息をついて
「じゃあ、行ってきます」
「「いってらっしゃい」」
和哉はとぼとぼと部屋を出て行った。
- Re: 東京怪物使節団 ( No.32 )
- 日時: 2015/04/24 19:09
- 名前: あげは (ID: WylDIAQ4)
午前12時45分。
和哉は駅前のカフェに着いた。
あたりをきょろきょろ見て、依頼人を探した。
「和哉さん」
後ろから声をかけられた。
彼は後ろを振り返った。
そこには黒髪で髪が肩にかからないぐらいのショートカットにした紺のパーカーとジーンズをはいた小柄な男がいた。
「どうも。ファックスを送った、下野裕貴です」
下野裕貴 しものゆうき
身長164㎝
性格は…そこらへんの若者と一緒だ
「下野さんね。えっと…聞きたいことが山ほどあるんだけど…」
「あの文面の通りです」
和哉が質問する前に裕貴がさえぎった。
「で、それは分かったんだけど…何で俺の名前知ってるの?」
「テレパシーです」
(…中二病かこいつ)
心の中で和哉は侮辱した。
「中二病ではないです。」
心を読み取ったかのように話した。
「俺は、あなたたちと同じ『怪物』ですよ」
和哉の顔が一瞬固まった。
「狼男なんです」
- Re: 東京怪物使節団 ( No.33 )
- 日時: 2015/04/30 17:15
- 名前: あげは (ID: WylDIAQ4)
「え…?狼?」
「狼男です」
そう言ってほほ笑む裕貴。
「ここじゃ何なので、場所を移しませんか?」
そう言って和哉を気にせず、歩き始めた。
和哉はあわててついていく。
「どこに行くの?」
彼は気にせず、歩調を早める。
和哉はそれについていくのが精いっぱいになってきた。
裕貴はある建物の前で立ち止まった。
「ここで話しましょう」
そこは
「俺らの事務所…!」
「ここに、悠一さんも、美由紀さんも、いるんでしょ?」
弥生さんは学校でいませんけど、と彼は次々に彼らの名前を呼んだ。
「…お前、いったい何者なんだよ」
和哉は鋭い眼を更に鋭くさせて、聞いた。
「だから、あなたたちと同じ『怪物』ですよ」
裕貴は事務所へと入って行った。
「はじめまして、こんにちは」
美由紀が素早く反応して、彼から離れた。
悠一はパソコンの画面から目を離して、ゆっくりと振り返った。
「あなたは誰ですか」
美由紀が警戒して、きつい口調で言った。
「下野裕貴です。ファックスを送りましたよね?」
悠一が驚いて、眼を見開いた。
「…そんなもの届いてませんよ」
美由紀は彼から目を離さずに、答えた。
「つまらない嘘、吐くんですね」
「ごめんね、彼女ちょっと警戒してるんだ。届いたよ」
裕貴はゆっくりと笑い
「大丈夫です、悠一さん」
「!!」
とっさに悠一は胸元から銃を取り出した。
- Re: 東京怪物使節団 ( No.34 )
- 日時: 2015/05/02 20:26
- 名前: あげは (ID: WylDIAQ4)
「お前、何で知ってる」
「テレパシーです。中二病ではありません」
裕貴は左手の人差し指を立て、上から下へと動かした。
悠一の銃が下りる。
「俺は、皆さんと同じ『怪物』なんですよ」
笑っていた目が鋭い目つきに変わり、片方の口角をあげた。
「あなたたちと一緒に仕事をしたいと言っているだけじゃないですか。そんな物騒なものは締まってください。美由紀さんも」
美由紀のジャケットの胸ポケットに入っていた果物ナイフを、右手の人差し指を動かして取り出した。
「おい!お前…」
和哉が階段を上ってきた。
「別に危害を加えたりしませんよ。和哉さん」
「仲間に入れてほしいだけです」
両手に持った凶器を空中でぐしゃりと握りつぶした。
「こんなに平穏な環境で、本当に満足してるんですか?」
三人が目線を合わせた。
「僕たちをどうしたいんだ」
裕貴はチロリと上唇をなめた。
「あなたたちと仕事がしたいんです。入れてくれなきゃ…」
目線を美由紀に向けて、手で銃を作った。
「あなたから順番に、殺しますかね」
手を上に向けて、彼は力を込めた。
白い天井に、弾の痕と煙がついた。
三人は自分の命が危ういことにいまさら気がついた。
- Re: 東京怪物使節団 ( No.35 )
- 日時: 2015/07/27 19:12
- 名前: あげは (ID: 2gJpuHi8)
その時、階段を上がってくる音が聞こえた。
「たっだいま〜!!って何してるの」
弥生が一瞬にして、金色の髪を蛇に変えた。
「はじめまして、弥生さん。俺は、下野裕貴です」
裕貴はにこやかに挨拶をすると、もう一つ、手で銃を作った。
「敵じゃないですよ弥生さん。危害を加えるつもりはないんです」
その言葉に弥生は蛇をうならせた。
「俺の仲間たちの武器を奪ってる時点で、敵じゃないと判断できるか」
隣にいた和哉は牙をむき出した。
「そうだ。そもそも、俺にしろと言ってる時点で、敵だと思わざるを得ないだろ」
裕貴は眼を見開きながら、高笑いをした。
「なぁに、言ってるんですかぁ?俺たちは『怪物』じゃないですかぁ。仲間なんですよ、仲間」
弥生が一匹の蛇を裕貴の顔面に伸ばした。
「俺は、お前と仲間などと思いたくはない」
作った銃を弥生と和哉に向けた。
「俺は、あなたたちと仕事がしたいんですよ」
両手に力を込める。
銃弾は二人の髪、すれすれをかすめた。
「入れてくれないなら、俺があなたたちを殺して、俺がこの事務所のボスになります」
「わかった入れてあげる。その代わりちゃんと働いてお金を入れてよ」
裕貴は笑って、銃を下した。
「わかってますよ。これからよろしくお願いします」
だが、事務所の緊張感は解けなかった。
彼らは相変わらず、警戒していた。
美由紀は新しいナイフを極秘ルートから調達していた。
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