コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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音色に君をのせて(完結。番外編更新中)
日時: 2017/04/08 08:54
名前: Ria (ID: L2AVnGiq)

眠れ眠れ


緑の息吹たちよ 健やかに


小さき華


芽生え 風になびく 僕の唄









初めてその歌声を聞いたのは、裏庭で。

声が高く、伸びのある綺麗な透明感のある声。

でも、どこか声に儚さを感じる。

触ったらすぐに消えてしまいそう—。

私はその歌声を、目を閉じて聞いていた。






——————————






初めまして、Ria(リア)と言うものです(^ ^)
更新は不安定です。
少なくとも1週間に1度の更新を目指して頑張りますが、更新できない時もあると思います(・_・、)
その時は気長に待っていただけると嬉しいです。
コメントも大歓迎です。
よろしくお願いします。


☆8月10日参照100!☆
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目次

>>1-74 本編

>>75 あとがき

>>80 キャラ紹介

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Re: 音色に君をのせて ( No.66 )
日時: 2016/11/27 23:55
名前: Ria (ID: qbtrVkiA)

立花 桜さん


だんだん話が重くなってきて私も悲しい気分です(
コメントありがとうございます。

Re: 音色に君をのせて ( No.67 )
日時: 2016/11/28 00:07
名前: Ria (ID: qbtrVkiA)

私は音を作ることをやめなかった。

毎日、学校が閉まるまで必死に音を探した。

家でもピアノはやめない。

「いい曲ね」

「…ありがとう」

「でも、何故かしら…。悲しいわね」

「…うん」

大丈夫。

私の音は間違っていない。

歌詞に合わせた、悲しい音。




「えっ…文化祭でですか?」

「あぁ。頼んだよ」

文化祭が近づいてきたある日。

私はステージで発表する機会を得た。

「…はい」

私も、変わらなくちゃ。

本当は、鈴音の歌声も聞かせたかったけれど。

「(鈴音…)」

学校に来れるような体じゃないのを、一番知っている。

それでも、あの歌声の伴奏がしたい。

そうしたら

音色に君をのせて

どこまでも飛んでいける気がするのに。

Re: 音色に君をのせて ( No.68 )
日時: 2016/12/06 20:47
名前: Ria (ID: 31lZGh9F)

文化祭まで残り3日。

やっとの思いでこの曲を完成させることが出来た。

何回も迷走した。

それでも、何とか終わらせることが出来た。

「(鈴音に…聞かせたいなぁ…)」

でもそれは不可能で。

「美鈴。今日鈴音の所行くけど…」

「いいよ。2人で行ってきて」

「そっか…。ピアノ頑張ってね!」

「ありがとう」

最近、大輝と乃亜は付き合い始めた。

周りも、私もやっとか、って感じだけれど。

2人を邪魔したくないのもある。

それ以前に…見たくなかったのだ。

苦しんでいる姿を。

この曲が完成するまで、鈴音は時間をかけていた。

それほど想いが詰まった曲。

彼の歌声が、後押ししてくれる。

僕のことはいいから

そう言っている気がするのだ。

「(文化祭…撮っててもらおう…)」

そうしたら、鈴音だって見れるから。

Re: 音色に君をのせて ( No.69 )
日時: 2017/01/03 10:08
名前: Ria (ID: 31lZGh9F)

文化祭前日。

だんだん満足できるような演奏が出来てきた。

それでも、まだ満たされないのは…。

「(鈴音がいないから…)」

分かってる。

今も鈴音は戦っているんだ。

気を改めて私は教室に入った。

今日は朝から文化祭の活動。

今日も、がんばろう。

そう自分に言い聞かせて。

「美鈴いる!?」

聞き覚えのある声に、反応する。

—乃亜。

「どうしたの?」

「それが…」

乃亜は今にも泣きそうな顔をしている。

その後ろには大輝もいた。

「鈴音には…言わないでって言われたけど…!」

その一言は、きっとクラスに聞こえていたと思う。

あぁ、どうして神様はいつも意地悪するんだろう。




「明日、病院移動することになったって…!」

Re: 音色に君をのせて ( No.70 )
日時: 2017/02/05 09:25
名前: Ria (ID: 31lZGh9F)

「そっか…」

知らないままが良かった。

そんなこと今知ったら…

明日、どんな顔をしてればいいの?

「…大丈夫だよ」

こうして、偽りの笑顔を見せ続ける?

「美鈴…」

ねぇ、鈴音。

今…。

物凄く…。

「会いたいよ…」

溢れる涙は堪えることが出来なかった。

学校なのに、クラスなのに。

今までどんな事があっても、我慢してきたのに。

「文化祭でピアノ、やるんだよね?」

「…ん」

「よし!んじゃあ行ってくるわ!」

「あっ俺も行く!」

「…やめて!」

クラスの男子がとる行動なんて、分かっていた。

でもそれは、同時に鈴音に負担がかかるのだ。

「私は大丈夫だから」

これ以上、心配をかけたくないから。

「明日…頑張ろう」

クラスでまともに会話できたの、今日が初めて—。

なんてことが今更頭に浮かんだ。


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