コメディ・ライト小説(新)

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私のスクールライフ……?
日時: 2018/06/24 03:58
名前: モズ (ID: a0p/ia.h)



>>47……既出キャラ
>>49……綾斗近辺、先輩


 二年四月編>>61-63

Re: 私のスクールライフ……? ( No.56 )
日時: 2017/12/30 17:41
名前: モズ (ID: OypUyKao)

「年越し」



 年越しが近づいてきて、何故でしょう。夏休みのようになっている、友加里の室内。
冬休みに開催された、勉強会。参加メンバーは里穂、柚花、友加里、私。
冬休みの課題は休みが始まる前から既に分けられていたこともあり、里穂はもう終わらせたとか。
友加里はふわふわに見せかけた真面目だからある程度は進めてあるようで。
国語は既に終わらせている文学ガール、冬休みにはひたすら読書をする予定だって。
そして柚花はやはり何もしていなかったから、里穂に軽く説教をされていた。
けれども、この勉強会で柚花以外は勉強を殆ど終わらせられた。
これも成績優秀な里穂のお陰。いつもありがとうございます!
 その後はそのまま解散となった。よいお年を、なんて言いながらそれぞれの帰路を歩んでいった。



 それぞれが迎える年越し、そんなもの歩んでみなければわからない。





 

Re: 私のスクールライフ……? ( No.57 )
日時: 2018/01/10 01:27
名前: モズ (ID: XnbZDj7O)

 「雪と日宮」──移動中



 学年ではこの二人は有名だ。一部の女子は興奮してるとか友人が教えてくれた。
別の友人がそいつに向かって言い放った、その女子は腐女子だと。
そしたら言われた友人は「いや、知ってる」と素っ気なく返した。それが俺の周りで起きている。



 この二人、つまり鈴上雪と日宮裕斗は俺とは別クラスだが仲良くさせてもらっている。
学年で二人が有名なのは色々な理由があると思う。そうじゃなきゃ、有名にならないか。
一つ目に雪の可愛い大好き症候群だ、学年では裏でそう呼んでいる。
可愛い存在がとにかく好きという、女子みたいな奴。それが異常だから有名。
二つ目に日宮のギャップ。見た目は可愛いのに性格はクソだと雪は評していたが。
それは二人が仲良いからだろう。というのは、学年では日宮は怖いらしい。
俺にはよくわからないが、ゲームがやたら強かったりゴシップに詳しかったりだろうか?
人を脅すネタをたくさん持っている噂まである。だが、日宮なら問題ない。
そんな風に考えていたら、教室が少しざわつき始めた。



 なんだよと思って机に伏せていた顔を上げると、目の前には雪と日宮。満面の笑みを浮かべている。
教室の奴らは遠巻きにそれを見て、歓声を上げてる奴もいた。
手にホルンの立体的なキーホルダーを持ち、強引に雪と日宮に連れてかれた。
廊下にいた奴らは大名行列の如く、サーッと道を開けて話し続ける。
 正直、ここまで有名な二人に絡まれる俺はツラい。可哀想だと思っている。
漓尾にもそこをイジられる。二人のことは嫌いじゃない、友人としては好きだ。
が、強引に屋上に連れていこうとしているのはどうしても理解しかねる。

Re: 私のスクールライフ……? ( No.58 )
日時: 2018/02/10 10:01
名前: モズ (ID: Kot0lCt/)


 「雪と日宮」──屋上、実は二月設定



 キーンコーンカーンコーン



 屋上に連れられ、そこへの扉を開けた途端校内から授業開始の鐘が鳴り響く。
クソ、サボってまでのことかよ……。今まで授業にキッチリ出ていた俺には新鮮なことでもあるが。
今の授業は現代文だった筈だ、ならば問題ないか。本当に問題があれば漓尾に聞けば良い。テストをなかなか見せてくれないが国語類は見せてくれた。
まぁその癖、人のテストはお構い無しとばかりに見てくるのだが。



 そんなことを考えていたのに、雪と日宮は俺に話し掛けることも無く、何もしないのだ。
わざわざ授業をサボってまで連れ出したのだから、ろくなことはないと思っていたが。
ここまで何もないと怖い、携帯で時間を確かめると連れてこられてから約10分経過していた。怖い。



 さらに10分、雪が大きいため息をついて日宮に話し掛けた。



 「日宮、僕とさ綾斗をどうしたいの? 巻き込まないでくれるかな」



 この発言が真だとすると、元凶は日宮、雪は巻き込みか。
雪のその発言にようやく日宮がニヤリとして、話し始めた。



 「二月の学生の最大のイベントと言えば? 」



 そんなの、簡単だろ? ニヤリが止まらない日宮、何かを確信したような雪。
日宮がせーのでと言えば、三人同時に異なるものを解答していた。
その解答に驚いたらしく、日宮は



 「は? 」



 そう、溢していた。では、振り返って行こう。



 まず俺は迷うことなく『吹奏楽』と答えた。吹奏楽部でまた校内ライブをするのだ。
実は吹奏楽部は二ヶ月に一度の校内ライブを行う。目的は個人個人のソロ育成と技術の向上、コンクールに向けて練習量を増やすこととされている。
部長が華菜になってからもそれは変わらず、今月はバレンタインをテーマに頑張っている。
嬉しいことにホルンにメロディーがある曲もあるから、漓尾、まどか、友加里で練習中だ。
それだけではない、現在の二年生で作詞作曲が趣味の部員がいるのだが。
そいつの曲が趣味のレベルではなく、最近では音源提供もし始め、作詞作曲家になりつつある。
って話が長くなりすぎたか。



 次に雪。巻き込まれる良い人。こいつは『装飾』と答えた、学生最大のイベント要素、全く無し。



 日宮は『バレンタイン』と答えた。馬鹿だろ、バレンタインなんて必要ない。



 日宮はバレンタインだからチョコ欲しいなー、とか言ってたが俺は別に興味ない。
雪も太る、と女子のようなことを言ってるし。現代文の授業をサボってまでの話ではなかった。



 残り20分。日宮は屋上に置いてある布団と枕を持ってきて寝ようとしていた。
それに倣って雪も寝ようとしているが、既にうとうとしていた。



 「悠ちゃん……白ちゃん……えへへ」



 既に寝ていた、寝言が酷い。から、屋上から離れずに完全に授業をサボることにした。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 次回予告!



 「綾斗くんは語りたい」



 



Re: 私のスクールライフ……? ( No.59 )
日時: 2018/02/18 21:28
名前: モズ (ID: Ft4.l7ID)

 「綾斗くんは語りたい」──プロローグ



 黒い壁、黒いカーテン、黒い机の上にはさらに黒いノートが置かれていた。
よく見掛ける安価なノートではなく、高価そうに見えるのは気のせいであろうか?
そのノートだけは大事にしているのか、表紙には何も書かれておらず、傍にはゴム手袋が置かれていた。



 「このノートが目に見えぬか! 」



 某時代劇のように真っ黒いノートを掲げる漓尾先輩。その場には何故か綾斗先輩はいなかった。



 「そのノート、誰のなんですか? 真っ黒ですけど」



 当たり前のことを聞く友加里、まぁおおよそ察しは付いているが一応、聞いているのだろう。
その質問を待っていたかのように掲げていたノートを隠すように持ち、



 「綾斗が置いていったんだよ、大事にしている筈のこのノートを」



 これで綾斗先輩の怒りに触れるなんて思ってもいませんでした。

Re: 私のスクールライフ……? ( No.60 )
日時: 2018/04/01 22:19
名前: モズ (ID: T0oUPdRb)

 短編系脱力系。


 「綾斗くんは語りたい」



 そのノート、綾斗先輩が大事にしているであろうそのノートは真っ黒。何故、真っ黒なのだろう?
そんな私の疑問は無視するように漓尾先輩はパラパラとページを捲っていく。
独り言をぽつぽつ呟きながら1ページずつ、真剣な眼差しで見ている。
これが綾斗先輩のノートでなければどれ程カッコいいシーンなのだろうか。
 廊下からはコツコツと誰かの足音が近付いていた。それに気付いて私は練習を再開した。
見捨てたのではない、保身のためだ。そう自らに念じて最悪の可能性を案じて練習を再開した。
友加里は足音には気付いてないものの、漓尾先輩のようにノートは見ておらず、練習していた。
漓尾先輩にも注意を呼び掛けるべきだろうが、この声があちらに聞こえていて、それが先輩ならば……。
巻き添えを食らうことは間違いないだろう、悪いのは漓尾先輩だから……。



 結果。漓尾先輩は綾斗先輩に怒られました。理由はそのノートに勝手に触れたこと、見たこと。



 その鋭い眼光をこちらにすれば、怒りをこちらにも向けるように



 「お前らは見てないよな……な? 」



 その様子に怖気ついて二人して震え声ではい、と返事することしかできなかった。
 その後に知ったお話なのですが、吹奏楽部には裏部長がいるそうで。
その人は誰よりも吹奏楽を愛し、誰よりもここの吹奏楽部員のことを研究しているそうで。
現部長の華菜先輩はその人物にLIMEにてよく頼っているそうで。
 まぁこれはこれで別のお話ですが……。



 「本当に助かるよ、○○。本当に吹奏楽のこと大好きだよね」



 「そんなことはない。だが、漓尾の態度だけは何とかならないのか? 」



 「それは多分無理ゲーだと思う、漓尾はあのままが良い状態だから」



 「人のノートを見るのが良い状態ってどうかしてるだろ」



 「そうかな、まぁ知らない方が良いこともあるよ。それよりももうすぐ先輩たちの卒業式だね」



 「……どういうことだ、それは」



 「漓尾のこと? 」



 「そうだ、知らない方が良いこともあるって」



 「本人に聞いてみたら? いつものお返しってことで」



 「……聞いてみる」



 桜が咲いて、そして散る。その間に何かを卒業するもの、そして新たな場所へ向かうもの。
その時、何かが変わるのかもしれない。人のことは知りすぎても知らなすぎてもいけない。
人とは、最終的には面倒なのだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 綾斗くんは語りたい、予想外なラスト。



 一ヶ月に一回更新できたら良い方だと思います。


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