コメディ・ライト小説(新)
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- Re: 私のスクールライフ……? ( No.41 )
- 日時: 2017/08/31 23:45
- 名前: モズ (ID: Kot0lCt/)
- 参照: 毎日更新できたらいいけど無理
「学級委員はツラいのです」
北山里穂回
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長いようで短かった夏休みももう終わり。
読者の皆さんは楽しめましたか?
えっ、私? 私は良い思い出がたくさん出来ました。
特にお祭りのバレッタ。
そんな理由だと思わなかったけど、嬉しかった。
って、私は何を言ってるのでしょう。
ゲフンゲフン。
もう、9月なのです。
我が城山学院でのメインイベント、文化祭。
生徒会やら運営組織、一般生徒までもが忙しくやるこの時期。
クラス内では学級委員が忙しくなります。
今回はそんな私達学級委員のツラさを知ってもらうための回です。
これをしっかり読んで私達のツラさを理解してくださいね?
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里穂視点
はぁ、終わってしまいました。愛しの夏休み。
いつもなら夏期講習で埋め尽くされたカレンダーも
今年は遊ぶことでかなり埋まってしまいました。
仕方なく余った時間を夏期講習に回しましたが、
復習したりなくて、不安でいっぱいです。
「おはよう、里穂」
「おはよっ、里穂ー! 」
「まどか、柚花、おはようございます」
この二人は私の大切な友達です。
高校という新しい環境で初めて出来た友達。
友達を作るために学級委員になったら、
話しかけてくれた良い人達です。
まどかは少し面倒くさがりだけど友達思いで良い人ですし、
柚花は元気が過ぎますが彼女が笑顔だとこっちもつられて
笑顔になります。笑顔が素敵で羨ましいです。
人を惹き付ける何かでもあるのでしょうか?
「委員長だからって挨拶、固すぎだよ」
「そ、そんなことないですから!」
なんて、口では言ってますが。
どうしても固い言い方になってしまいますし。
まどかみたいに優しそうな言い方になりたいです。
「今時の女子にしては言葉が固いよねー」
「現代の若者は何かと言葉を略したり
変化させたりし過ぎなんですよ! 」
……なんて言ってますが。
若者言葉を何にも知らないのです。
最近ようやくそれな!とかりょ!を知りましたし。
あのお祭りに行くまで電球ソーダなんて知りませんでしたし。
やっぱり、女子らしくないんですね。
「あ、おはよー。里穂」
「あ、おはようございます。涼さん」
そう言えば夏休みが終わってから変化がありました。
私は涼さん、と呼び始めました。
そしたら涼さんは里穂、と呼び捨て。
正直、呼ばれると心が少し高鳴ります。
やはり、こういうのは恋しているからなのか。
私にはそんな経験がないのでわかりませんが。
だとすればこの恋は叶う訳がないのですが。
「学級委員、少し話があるのだけれど良いかしら?」
『は、はい……』
そして先生の無駄に長い話攻撃。
涼さんは半分寝ながら聞いてますね。
今ではこういう光景にも慣れましたが。
「ふはぁ~、話長かった~」
涼さんの凄いところは普通なところ。
ハーフでイケメンで優しくてとても良い人。
それで成績も私並みに優秀でハイスペックなのに
誰にでも自分から話しかけている人。
たまに抜けているところもありますが、私なんかにも挨拶してくれて。
本当に良い人だなと感じました。
しかし私は不幸でした。
「では、学級委員進めといてください」
放課後に会議。
しかも先生が主催しておいて私達に進めろと。
内容は文化祭の店の内容です。
波乱があるのは間違いないでしょう。
「と、とりあえず進めよっか……」
涼さんも動揺しているようです。
ですが、学級委員らしく進行しています。
涼さんの粋な計らいで私は黒板にクラスで出た意見を書くだけでした。
私は進行をするのが得意ではないのでありがたいです。
しかしクラス全員……馬鹿でした。
その様子は次スレで教えてあげます。
絶対に、見てくださいね?
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里穂、ごめん。作者のせいです。
そしてましゅさん、ごめんなさい。
里穂、キャラ崩壊止まらないっす。
ラブライブサンシャインの黒澤ダイヤのよう。
(調べてみればわかりますが……)
ようやく更新していきます。
時系列なんて無視して高速更新したい。
もう、オリキャラいりません。
- Re: 私のスクールライフ……? ( No.42 )
- 日時: 2017/09/03 14:53
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://From iPad@
こんにちはー!
コメント大丈夫だったかな?( ̄▽ ̄;)
短編の方にしようかなって思ってたんだけど、コメントしないでって書いてあったからこっちにしましたm(*_ _)m
もしこっちもダメだったら言ってね!!(゚ω゚;A)
少しだけど読み返ししてました( ᐛ )و
久しぶりに読んだら、なんかまた初めて読んだ時と違う感じがするんだよね。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。.
その感覚が好きで、よく読み返しをします笑←
毎日更新、ってできたらほんとにすごいよね。
小学生の時に大体そんな感じだったから自分がいかに暇だったのかを改めて痛感します。
あの頃、まさか将来(そんな大きい未来ではないかもしれないけど)こんなに更新スピードが落ちるなんて思いもしなかった。
早くしないとっていう気持ちが、すごく強かったんだろうなって思ってます( ̄▽ ̄)
でも今はなんか、早く更新なんて私には無理だって割り切っちゃったから……ずっと続くとは思えないけど結構気楽に小説書けてる_((Ф(・ω・`)
モズの小説はすごい面白いから、私も早く見たいとか思っちゃうけどやっぱり無理なく更新するっていうのが1番大事なのかなって気づけたからモズにも無理しないでモズのペースで頑張って欲しいですd('∀'*)
また来るね!(*゚▽゚)ノ
byてるてる522
- Re: 私のスクールライフ……? ( No.43 )
- 日時: 2017/09/03 22:36
- 名前: モズ (ID: /48JlrDe)
- 参照: 山紫水明って綺麗な言葉やな
>>42
カールが伊勢エビとなった家の子、モズです。
ちなみにこの話は本当でした。
出汁が美味かった(モズは身を食べてませんでした)
安定のクオリティーでお馴染みなてるてるからコメント。
なので返していきたいと思います。
てるてる、ありがとう。
参照を読んでくれてありがとうございます。
短編でも読んでくれてる人がいるみたいで嬉しいです。
その感謝からです。読みやすい方が良いので。
こっちは別に問題ないです。
むしろ、感謝御礼ですね。
読み返してもあんまり気付かない凡人モズには理解できないです。
ま、駄作スタートして駄作ナウですが。
それでも少しでもマシになってたら嬉しい限り。
毎日更新してる人が化け物だと思ってしまうね。
(毎日更新してる方、すみません)
ま、モズは暇人なのに更新しない野郎ですけど。
責任感があるのは素晴らしいと思うけどな。
気軽に書けていいな。
なんか、焦ってる。
そう言ってもらえて嬉しいです。
青春を堪能してない人間が書いてるので。
学校があんまり好きでないのに書いてます。
さながら、夢の世界ですね。
ま、今後は書いてるファンタジー?に専念したいので
これについては早ければ来年の4月には終わらせたいです。
もっと早ければ早くしたいですけど。
これを終わらせたらまた新作を書こうかなとも検討してます。
短編に関しては息抜きなのかもしれません。
他の人がスクールライフを書いているのを見て。
書きたくなって書いて、放置して。
でも、これはしっかり終わらせないと。
初めて終らせた作品にしたいですし。
これからもよろしくお願いします。
麦茶より緑茶派、モズでした。
- Re: 私のスクールライフ……? ( No.44 )
- 日時: 2017/09/06 02:00
- 名前: モズ (ID: fE.voQXi)
- 参照: Google、今宵は恨む
Googleによって2000文字を消されたモズです。
傷心状態です、また書かないとです。
盛り上がってて楽しく書いてたのに。
さて、里穂回の続きです。気分が続けば最後まで書きます。
そしてチェリーさんからのキャラもひょこっと登場します。
アイス、勘違いしてました。すみません。
なので、アイスって今度、呼ばせます。
傷心状態なのでとっとと書きます。
夏休み後から里穂は優のことは優と呼んでます。
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最初に意見を出したのはモブAですか。
説明なんて必要ないですね、単なる常識人です。
「喫茶店とかカフェ、普通にしたいっす」
黒板にチョークで書いていきます。
この書いてる音が心を落ち着かせますね。
「あ、私もカフェ、したいです」
続いて意見したのは坂田ゆきさんですか。
今までは芸能の仕事とかで忙しくてあんまり姿を見てなかったですね。
彼女はとても可愛らしいですし友達も多いように伺えます。
「なら、メイド喫茶しよーぜ」
そう意見をしたのは女好きのモブBですか。
ま、そんな意見が出るのは予想範囲内でしたが。
私はそのときには装飾を担当しましょう。
一応、黒板に書きますか。
「モブBに便乗するよー! 涼とか優になんかさせよー」
そんな意見を出したのはまさかの柚花。
ま、彼女は明るいですが言うことがたまに可笑しいですし。
でも、身内売りしてくるなんて、予想外です。
しかし、クラスの女子はそれに興奮してるようです。
「涼なら何でも似合いそうだな」
そう意見をしたのは涼さんと仲が良い男子。
そんなこと、言っても良いんですか?
ちなみに身内売り、二人目ですね。
「……さて、他に意見はありますか? 」
まさかの無視ですか。何故かにっこりしているのが怖いですが。
そして手を挙げたのはまどか。
まどかはまともな意見を出してくれるでしょう。
「私もカフェとかしたいです。ゆきちゃんのスイーツ食べたいし、
柚花のピアノ久し振りに聴きたいし。
それに執事とかメイドとか私はしないけど楽しそうだし。
あと、お客さんを投げてみたいです」
うん、まともな意見……じゃない!
まず、私欲が詰まりすぎてる。
まぁ、カフェらしい意見ですしここは良いですが。
というか、メイドしないんですか。
それに関しては私も同感ですね。
ですが、最後のは何なんですか!
食事したお客さんを投げたら、リバースですから!
というか、人を投げるカフェなんてあり得ませんから!
柔道を現在進行形でしていてもそれは駄目です!
まどかのこうしたぶっ飛んだ意見に馬鹿どもは本性を剥き出した……。
「涼くんに執事させたら客、集まるの! 」
「優くんにはメイドを着させたいよね」
「イケメン喫茶でがっぽがっぽだよっ」
女子はイケメン喫茶という意見で団結してます。
というか、優はメイドなんですか。頭、大丈夫ですかね?
がっぽがっぽとか、言葉古い人がいますし。
「柚花にメイドを着させるべきだ! 」
「ゆきにも着させるべきだろ」
「優にメイド……面白そうだな」
男子はメイド喫茶で団結してますか。
このクラス、優にメイドさせるのは確定事項なんですか。
というか、優が今まで喋ってないのも恐怖です。
さすがに傷付いてるのでしょうね。
目が死んでます、意識があるのかもわかりません。
「里穂、これ、どうする? 」
涼さんのこの問いにどう返答すればいいか迷いましたが、
一つだけ言うとするなら……
「喫茶店はやめましょう、優は大火傷します」
「うん、目が死んで喋らない優は傷付いてるからね」
やはり、優は傷付いてました。まぁ、クラスからメイドやれと言われてますし。
……、御愁傷様です。
「……、ちゃんとした意見はありますか? 」
メイドか執事かで盛り上がる教室に涼さんの声が響きました。
すると、あっという間に静かになりました。
ここまで冷静な涼さん、凄すぎて尊敬します。
「……、執事とかメイド、駄目? 」
「優が死んじゃう。それでもやりたいならご勝手に」
一人の女子の問い掛けにいつも通り笑って返す涼さんですが、
クラス内はとても静かになりました。
涼さん、圧を出すプロですね。
その後はまともな意見がたくさん出て、意見が纏まりました。
文化祭の店の内容は決まり、みんなは帰ります。
が、私達は紙に纏めないとなりません。
「今日はお疲れ様でした、いろいろと」
店の内容を書きながら私は言いました。
涼さん以外に誰もいないこの教室、私の声が響きます。
「うん、お疲れ様だったね」
夕焼けがほんのり涼さんを照らしてます。
照らされた涼さんはいつものようににっこりしてます。
その笑顔にとても安心感を覚えます。
そう言えば、感謝を伝えなければ……
「夏祭りのとき、バレッタをありがとうございました」
感謝を伝えるだけなのにとても恥ずかしかった。
本来なら相手の目をしっかり見て感謝を伝えるべきなのに。
涼さんの目を見ることが出来ません。
「ううん。感謝の気持ちだから良いって。
いつも助けられてるからそれくらい当たり前だよ」
そんな言葉を微笑んで言っています。
その言葉が私に向けられていると思うと、尚更顔を見れません。
「こちらこそ、いつも感謝してます。
今日だって、クラスを纏めてくれましたし……
今度、何かお礼をさせてください」
好きとかそういうのじゃなくて。
いつもお世話になっていますしこの感謝は伝えたい、ちゃんと。
「別に良いのに」
「いや、させてください! 」
「俺もいつもお世話になってるのにー」
「バレッタのお礼も含めてしないと。落ち着かないです」
「えー、あ、じゃあ」
「な、なんですか? 」
「里穂のスイーツ食べてみたい」
「私の、スイーツ? 」
「そう、里穂のスイーツ」
一切、意味がわかりません。
涼さんが私なんかより女子力があって甘党なのは知ってます。
涼さん自身でもよく作ってるのでたまに貰います。
凄い美味しくて、毎日食べたいくらいです。
でも、私のスイーツとは?
「里穂が作ったスイーツ食べてみたいな。
最近スイーツ作ってばっかで怒られてるし」
スイーツ作ってばっかで怒られてるって女子かよ。
でも、それで感謝を伝えられるなら……
「はい、作らせてください! 」
「楽しみにしてるよー。仕事終わったし帰ろっか」
「はい! 」
スイーツなんてあんまり作らないけど頑張ろう。
あげるからには美味しいものをあげたい。
そんな気持ちと涼さんと一緒に下駄箱まで降りた。
「それじゃ、気を付けてね」
涼さんはやっぱり笑って一人で帰っていきました。
「涼さん、素敵です」
歩いててそんな言葉が出てきました。
でも好きとかわからないけど。
涼さんは普通に素敵で尊敬できる人間です。
そうして、家に帰りました。
ーーーーーーーーーーーー
「あの、今までのお礼です」
とある日の朝早く、約束通りの時間。
にっこり笑って教室にいた涼さんに渡しました。
「ありがとう! カップケーキとトリュフだね。食べても良い? 」
「あ、はい……美味しいかはわかりませんけど」
そして何故か持っていたフォークとナイフでカップケーキを口に運び、
「美味しいよ、これ! デコレーションも可愛いし色鮮やか。
ドライフルーツも良いアクセントになってるし」
「それにトリュフも甘くて美味しいよ。
また、スイーツ作ってよ」
正直、美味しいって言ってもらえて嬉しかった。
笑顔で食べてくれて良かった。
こんなので感謝を伝えられるなら、
「はい、作らせてください! 」
涼さんと少し近づいたような気がしました。
ーーーーーーーーーーーー
「学級委員はツラいのです」終わり。
珍しく長く書けてびびってます。3000字ですよ!3000字!
いつもは書けないですけどね。
里穂ちゃん回になってます。
涼くんとはどのようになるのか?
それも気になるんじゃないでしょうか。
そしてつっこめ!優くん、メイド!
もう、可愛い系男子になっている優くん。
女子にも男子にもメイドにされそうでした。
涼くんの圧でそれを防げて良かったね。
優
「涼には感謝しかしてないよ。メイドしたらたぶん死ぬと思うもん」
お疲れ様、優。
そしてチェリーさんからのキャラ、地味にいました。
今後、ちゃんと出てくれるのでお楽しみに。
まだ書こうとしましたが、それを忘れたのでそろそろ失礼。
まどかと柚花の設定忘れてたモズでした。
- Re: 私のスクールライフ……? ( No.45 )
- 日時: 2017/09/23 13:58
- 名前: モズ (ID: T0oUPdRb)
- 参照: アイスその壱
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「ツキは光らない」
文化祭。それは中学校や高校などが新入生を増やすために行うイベント。
だけど、それをしている生徒にそんな気は一切なく、普通に楽しんでいるイベント。
まぁ、きっと私には関係ないんだろうけど。
今年も仕事で潰れちゃうんだろうな。
「はぁ~……」
そんな溜め息を吐いて教室に向かう。夏休みが終わってからまだ少ししか行ってない。
さすがに休みすぎかな……でも、仕事だし。
ガラガラ、と教室の戸を開けた。
「あ、おはようございます、ゆきさん」
「うん、おはよう~。委員長」
こうして挨拶を交わしたのは私のクラスの学級委員の北山里穂ちゃん。
私は勝手に委員長って呼んでる。
仕事がない日はこうして早く学校に来るから委員長と絶対に挨拶する。
最近、勉強してないし少し復習とかしないと。
委員長はよくわからないけど何かを書いてるし。誰かと話すこともないからな。
よ~し、勉強しよ!
それで教科書の問題とか参考書の問題を解いたりしてるとクラスのみんながやって来る。
「おはよ~、ゆきちゃん! 昨日のドラマも観たよ。演技、上手かったよ~」
「本当、それな! 主役の千尋ちゃんより可愛いんじゃない? 」
「わかるわかる~! 」
読者モデルをしているけどその縁でドラマに出させてもらった。
それが昨日も放送された。そうすると、彼女たちは媚を売るように私を褒める。
でも、千尋ちゃんは可愛いし演技も私なんかとは比べ物にならないよ。
みんなみんな、サイン目当て。そんなの、わかりきってるから。
「……あ、うん。おはよ~」
だから、元気よく私らしく挨拶は出来ない。
委員長は私を読者モデルじゃなくて一人のクラスメイトとして接してくれる。
そういう委員長がいるからとても嬉しいんだけどね。
そしてまた戸が開いた。
「ほ~り~、おはよ~! 」
来たのは須々木優。馬鹿らしいけど先輩たちには可愛いといじられ、
先日の話し合いではメイドにさせられそうになった、
トラブルメーカーで被害者の須々木優。
ちなみに「ほ~り~」は委員長、つまり里穂ちゃんのニックネーム。
委員長は優の挨拶をさらっと流してました。
彼の異名は「ネームメーカー」と私は心のなかで呼んでます。
私にもニックネームを付けられました……。
「あ、アイスいるんだ! おはよ~! 」
「あ、おはよー」
多分、「ゆき」から連想して「アイス」になったんでしょうね。
「んー、元気? 」
「元気だよ。それでどーかした? 」
「ううん。なんか、挨拶が少し暗かったから悩みごとでもあるのかなーって」
……こいつ、挨拶で人の心理状態を読めるか!?
いや、そんな訳ない。うん、あり得ない。
「いやいや、そんなのあり得ないから! 」
「そーだよ。ゆきちゃん、無駄に可愛いんだから悩むことなんてないよ」
「それなそれな! 芸能の仕事してるし不便とかなさそー」
「わかるわかる~。羨ましすぎて恨むわー」
おーい、さらっと暴言吐くなよ。同調するなよ。
もう、なんなんだよ。仲良くしようとしてもサイン目的なのはわかりきってるから。
あれ、誰と話してたっけ?
「おーい、アイス? アイス? ……ゆきー? 」
「なにー? 」
「なんか、ごめん」
「いや、優は何も悪くないよ」
「でも、ごめん……」
そう言って、優は席に戻ったけど。
私が学校に来るとこのやりとりが毎回ある。
そして私は罪悪感に魘される。
すべての原因は彼女たちだけど。
その悪口を言っちゃうのは駄目な気がして……。
「はぁ~、もう嫌だ~」
シャーペン握って机に伏せる。溜め息はどんどん出るばかり。
勉強しても全然集中できてなかったし。
あ、また戸が開いた。誰だろう。
「里穂ー、おっはよー」
「里穂、おはよ~だね」
そう言って入ってきたの先日の話し合いでやらかした組。
名前は……石橋柚花と安土まどかだったよね?
もし合ってなかったら申し訳ないけど。
って、柚花が私の席の方に近付いている……!?
「ゆきー、おはよー! 今日は学校なんだね」
「柚花、お、おはよう。うん、学校だよ」
柚花の朝から元気なところは凄いな。というか、柚花、普通に可愛いのになー……。
「あ、おはよう……ゆきちゃん」
柚花が私のせいで落ち込んでる優と話している。からか、まどかが私の席にこっそりやってきた。
「あ、まどか……だよね。おはよ~」
少し内気なのかな。人見知りなのかな。まどかってどんな子だったっけ?
話し合いのイメージが凄いけど案外、普通の子だった気がする。
クラスに感化されて可笑しくなったんだ、あの時は。
「うん。名前、覚えてくれたなら嬉しいよ。いつも忙しくて大変だね。
今期もドラマをやってるんだっけ? 」
思ったよりぐいぐい話すタイプだったりするのかな。
「まぁ、もう日にちも経ったし覚えるよ。それと、ドラマにも出させてもらってるよ」
「凄いね、ゆきちゃんは。モデルもしててドラマに出て……これ、女優になるの? 」
「……え」
あ、考えてなかった。今はドラマに出させてもらえて感謝しかなくて。
普通に仕事するか、芸能界に入るのか。
それとも、ただ単にモデルを続けるのか。高校生だししっかり決めないとか……。
「あ、ごめんね。私なんかがぐいぐい話しちゃって。じゃ、柚花の方に行くね」
「……あ」
行っちゃった。まどか、優と同様に自虐しがちなのかな。
これ、私が完全に悪い。ごめん、まどか!
そんな感じで学校での朝が始まる。
あぁ、もちろんのお話なんですけど……。
「みなさん、続き読んでくださいね? 」
「アイスー、誰に言ってるの? それ」
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ぱーとわんでした
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