コメディ・ライト小説(新)
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- フルーツ・ランク
- 日時: 2025/03/05 08:31
- 名前: 小説嫌いな医師 (ID: lCrzzWFh)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=14085
[はじめに]
初のコメディ・ライト小説を書いてみました!
ファンタジー小説に入れようか迷いましたが、考えた結果、こちらに提示することといたしました。
※読みやすくなるように、空白などを利用しております。
[あらすじ]
何故か突然、魔法少女になってしまった花咲中学校の生徒たち。一方で、「フルーツキング」と呼ばれるグループ組織が、学校や町の人たちを危険にさらしてしまう。しかし、「フルーツキング」が人間を危険にさらすのには、とある理由があって・・・。
※2月7日に更新いたしました。
[みなさんへ]
この小説は、作者が毎日管理しております。こちらに届いたコメントは、24時間以内に返信させていただきますので、よろしくお願いいたします。
※作者が体調不良などの場合は、各お話にて詳細をお伝えしていきますので、コメントを送信したのに、返信が来ないという方は、そちらを閲覧してください。
小学生を対象しておりますので、あえて分かりやすく、そして少しフィクションっぽくアレンジしております。また、お若い方にも読めるよう、常用漢字以外は使わないようにしています。
※一部に、誤字や脱字等があるかもしれません。見かけた場合はコメントにてお伝えください。
[目次]※ずいじ話を増やしていきます。
>>1第1話 私はりんご!
>>2第2話 いじられるということ
>>3第3話 そっか
>>6第4話 復讐
>>7第5話 一番きらいな授業
>>8第6話 三人の関係
>>9第7話 休み時間
>>10第8話 でも、りんごは・・・
>>11第9話 魔法は初めて!
>>12第10話 物や人を浮かす魔法※短編
>>13第11話 結局
>>14第12話 転校生※コラボ開始!※長編
>>15第13話 先生※長編
>>18第14話 そして、コロンは・・・
>>19第15話 演奏会
>>22第16話 友達になりたい!
>>23第17話 秘密のこと※長編
>>26第18話 とある作戦※長編
>>29第19話 一大事
>>30第20話 先生対生徒
>>31第21話 捜索※長編
>>34第22話 力を合わせて※長編
>>35第23話 戦いは初めて!
>>38第24話 れもんの異変
>>39第25話 最高の魔法少女は・・・
>>40第26話 りんごといちご
>>41第27話 れもんの力
>>42第28話 シャインマスカット
>>43第29話 イケメンバトル!?(長編)
>>44第30話 亀森先生(長編)
>>45第31話 りんごとコロン(長編)
>>46第32話 最高の魔法少女であり・・・
>>47第33話 日常茶飯事(短編)
>>48第34話 球技大会 前編
>>??第35話 球技大会 後編
※>>を付けて、各お話にリンクできるようにしました(>>のコピペOK)。
[注意していただきたいこと]
・荒らしとみられる行為をしてはいけません。
・この小説はフィクションです。
・この小説は、小説カキコにて連載しております。
・途中で気分が悪くなってしまった方は、閲覧をすぐに止めてください(1時間につき、5~10分程度の休憩をすすめます)。
・他サイトへの誘導とみられるスレは、対処いたしかねますので、ご理解ご協力をお願いいたします。
・この小説の各お話および本文(>>を除く)を別ページ(サイト)でご利用する場合には必ず、作者名(小説嫌いな医師)とこの小説名(「フルーツ・ランク」)を書いてください。
ぜひ、小説の世界をお楽しみください!
[前書き]
第1話の作成から、わずか3日で閲覧回数が140回を超えることができました。
また、第1話の作成から、24日で閲覧回数が400回を超えました。
応援していただきまして、本当にありがとうございます。
Q 一話に何分くらいかけて作っているのですか?
A 20から30分くらいですかねえ。1分間に100文字くらいのペースで書いていますので。結構、考えてみると、思いつくんですよねえ。それでいて、フルーツにしたりとか、いじられたりとか、他の話とはなるべくかぶらないように製作しております。
※第一話の「私はりんご!花咲小学校に通う、ふつうの小学生!」は、中学校(中学生)ということにしてください。申し訳ございません。
[「フルーツ・ランク」キャンペーン]
2025年「フルーツ・ランク」をお読みいただき、ありがとうございます。
「自分の作品を作者に見てもらいたい!」や「こんな設定にしてほしい!」などがあったら、コメントにて投稿してね!
また、作者の年齢と誕生日を当てられた方には、りんごからのコメントも投稿させていただくね!(雑談提示版を見ると、ヒントが書いてあるかも!)
※25歳2月11日→25211(例)
※あまりにも不快な内容ですと、返信できない場合がございます。
- 第21話 捜索 ( No.31 )
- 日時: 2025/02/11 13:15
- 名前: 第21話 捜索 (ID: lCrzzWFh)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
ついに、「フルーツ・ランク」は第20話を突破いたしました。今まで、ご協力いただき、本当にありがとうございました。第1話開始から、24日(今まで15日を足していなかったので、1日追加)が経ちましたが、未だ「日アイ」の人気を超えることはできておりません。これからも、より多くの方々に楽しんでもらえるよう、日々、努力してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
[とあるコメント広場]
「うーん、なんか、もう完全に魔法じゃなくなっちゃったね」
「なんか、現実的じゃないから、俺は嫌かも」
「もう少し、具体的な文章がほしい!」
「展開がちょっと早いかも。もっと長文にしてほしいな」
まずは、1スレ目について。確かに、これじゃ魔法って感じはしないんですよね。非日常ともちょっと違ったような感じで・・・。ただ、「コメディ・ライト」にしたからには、日常茶飯事なストーリーは避けたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。2スレ目について。現実的じゃないのは、そうかもしれませんね。まず、作者は現実的になるようには作っておりませんので。あと、嫌っていうのなら、読まないでくださいよ。こちらも、無理に読んでもらいたくはありません。3スレ目について。具体的な文章については、作者の思考(すなわち語彙力)の問題だと捉えております。現時点では、作者は国語が苦手なこともあり、難しいことですが、しっかりと文章の構成をまとめないと、読者が減ってしまうのも事実です。なので、これからは、なるべく情景を増やして、読者に分かりやすく説明していきたいと思っております。最後に4スレ目について。展開が早いのですね。確かに、どうしても台詞が出てくる部分は、どうしても展開が早くなってしまう傾向があるかと思いますので、そういう部分を気を付けたいと思っております。また、展開をゆっくりすることは、文章を分かりやすくすることにもつながると思いますので、気を付けていきたいと思っております。長文になるかは分かりませんが、なるべく長文にして、読書家に読んでもらいたいです。
りんごたちのチームは、学校の裏側を探していた。
「大樹、秀平、どこー?怒らないから出てきなさーい」
これは、絶対怒るやつだ。先生の甘い口調が、逆効果になっている気がする。
(ああ、こんなとき、行方不明になった人を見つけられる魔法があればいいのにな・・・)
りんごは、心の中でそう思っていた。魔法だって何でもある訳じゃないのは分かっている。
でも、こういうときに使える魔法があれば・・・大樹と秀平を助けられれば・・・。
とりあえず、当てずっぽうでコロンに聞いてみる。
「コロン!行方不明になった人を見つけられる魔法ってないかな?」
ある訳ない。そんな魔法、魔法の教科書には載っていなかったし・・・。
コロンは、顔を飛び出す。
「あるよ」
「そうだよね、ないよね・・・って、ええっ!?」
りんごは、つい驚きで大きな声を出してしまった。すぐに口をふさぐ。
りんごは、後ろの方にいたので、みんな足を止めて、こちらに注目した。
「りんごさん?どうかしましたか?」
「い、いえ!何でもないんです、はは!」
りんごは焦る。もし、コロンと話しているなんて言ったら、みんなどう思うだろうか。
そんなことを考えていると、先生は再び前を向いて歩きだした。
(ふう・・・)
何とかバレずに済んだ。再び、そっとポケットの方を向く。
「コロン、さっきのって本当・・・?」
「もちろん!でも、結構むずかしい魔法だよ?」
コロンは、こんな時でも暢気でいた。りんごは、藁にもすがる思いでコロンにその魔法を聞いてみる。
「難しくてもいい!とにかく大樹や秀平を探したい!」
りんごは、とにかく必死だった。コロンがポケットの中から出てきて、りんごの横に来る。
「あんなにいじられていたのに?」
それはそうだ。りんごは、今まで大気や秀平にいじられてきて、散々な思いをしてきた。
「確かに、私は大樹や秀平にいじられて、騙されて、物を勝手に隠されて・・・。色々なことされたけど、見過ごせないよ!だって、同じクラスだもん・・・!」
そのりんごの必死の顔を見て、コロンも理解した。
「・・・分かった。じゃ、クローバー集めて」
「クローバー?なんでクローバーなの?」
「いいから!早くクローバー集めて!」
「でも、クローバーなんてないよ・・・?」
「校庭に行けば、あるでしょ!」
「えー、校庭まで戻るのー・・・」
りんごは、駄々をこねる。
「それしか方法がないの!早く行こう!」
コロンは、自慢の羽を使って、校庭に向かって進みだした。りんごは、先生と離れていいか迷った。
ここで先生から離れたら、後できっちりと怒られるだろう。しかし、前みたいにコロンがいなくなって
しまったら大変だ。仕方ないと、りんごはコロンについていくことにした。そして、校庭に辿り着く。
そこは、教科書が散乱していたままだった。見捨ててしまい申し訳ないと、
りんごはコロンと一緒にクローバーのあるところへ行く。
「にしても・・・なんでクローバー・・・?」
不思議だと思いながらも、りんごはクローバーを摘み取った。
「これでいいの?」
「うん!じゃあ、そのクローバーを見つめて、クローバーにお願いしてみて!」
「お願い!?クローバーに!?まさか、本当に叶うわけ・・・」
「大樹と秀平!」
コロンは、りんごを怖い顔で見つめてきた。
「ううっ・・・分かったよ・・・」
さあ、気持ちを切り替えて、クローバーに集中する。これは、あの時の個性魔法を使ったときと一緒だ。
あの時は苦戦したけど、今回は大丈夫そうだ。
「クローバーさん、大樹と秀平の場所を教えて・・・お願い・・・!」
りんごは、目を瞑り、必死で祈る。もしかしたら、本当にできるかもしれない。
目をゆっくりと開けると、クローバーが浮いているのが見えた。
「えっ!?これって物や人を動かす魔法!?」
「似てるけど、ちょっと違うんだ。このクローバーは、そのお願いを必ず叶えてくれるんだよ。
ただし、成功率はめちゃくちゃ低いけどね」
そう思うと、今回初めてで成功したのは奇跡のようなものなのかと、りんごは悟った。
クローバーは、りんごを見るなり動きだした。
「案内してくれるんだ!行こう、りんごちゃん!」
「・・・うん!」
りんごたちは急いで、大樹と秀平の場所に向かう。一体、このクローバーは、どこまで行く気なのだろうか。
その頃、谷口先生のチームは・・・。
谷口先生は、ゆっくりと脚を止め、生徒の方に振り返った。
「さあ、そろそろ休憩にしましょう」
「はーい!」
れもんは、りんごに声を掛けようと後ろを振り返る。しかし、そこにりんごの姿は無かった。
先生に急いで報告する。
「先生!りんごちゃんがいません!」
「なんですって!?」
先生も生徒も焦り出す。その時、後ろの方からいちごが走ってきた。いちごは、りんごに変装していた。
「はあっ・・・はあっ・・・ごめんなさい!眠ってたら遅れちゃって!」
いちごは、とても疲れていた。しかし、声はまるでりんごのようだ。
「校外でも眠るとは!心配したんですからね!」
先生は、いつも以上に怒っていた。その怒りには、心配な心もあった。
「ごめんなさい!もうしません!」
先生は、あきれたように、そのまま近くにあった公園に入っていった。他の生徒も、先生について行く。
とりあえずは、公園で休憩を取るということだろう。しかし、れもんだけは、いちごを不思議そうに見ていた。
「れもんちゃん、どうかした?」
(まずい・・・バレる・・・)
「ううん・・・何でもない・・・」
れもんは、何かに気づいていたようだが、気のせいだとその場を後にした。
(ふう・・・何とかバレずに済んだ・・・さて、りんごになりすませたことだし、アレをやるか・・・)
いちごは、つい笑ってしまう。
「ふふ・・・ふふふ・・・」
「りんごちゃん、具合悪い?大丈夫・・・?」
れもんは心配になる。りんごが突然笑うなんてこと、今までなかったからだ。
「大丈夫、大丈夫w早く休憩しよw」
いちごは、笑いながら公園へと入っていった。れもんも心配になったが、もしかしたら長く歩いて疲れたのかもしれないと、いちごをそっとしておき、公園へと脚を踏み入れた。この時、まさか大樹と秀平が
大変なことになっているとは、誰も思いもしないだろう・・・。
今回は、お話を久々に書き上げたので、長編とさせていただきました。残り2話で、とりあえず行方不明は解決させようかなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
- Re: フルーツ・ランク ( No.32 )
- 日時: 2025/02/07 15:40
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
ご無沙汰してます。
あの、私ともコラボは厳しいですかね?
許可を頂けるなら、オリキャラを1人入れて置きますが…?
確かに、何故投稿者名がタイトルと同じなのか気になっていました。
しかし、行方不明の男子生徒やいちごたちの行方はどうなるのやら…。
- Re: フルーツ・ランク ( No.33 )
- 日時: 2025/02/07 17:53
- 名前: 小説嫌いな医師 (ID: lCrzzWFh)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
謎の女剣士さん、このサイトでの会話スレは、お久しぶりですね。まずは、新作を読んでくださり、ありがとうございます。現在、中々いいアイデアが浮かばなくて、困っています。
コラボについてですが、本当にごめんなさい。コラボはNGとさせていただきます(偽物れもんさんの件とは関係なく)。名前がフルーツでない限り、コラボはNGとなっていますので・・・。その代わり、新しい小説を書く時には、コラボしてもらいたいです。ただ、「フルーツ・ランク」のみは、キャラが限定されておりますので、ご了承いただければと思います。本当に悩んだのですが、オリキャラですと、イメージが別の小説に流動されてしまう気がしまして・・・。ちなみにですが、「今までの荒らし行為を踏まえた提示版」は、実はもともと、「れもんさんへ(れもんさん以外はコメントしないでください)」という、れもんさんとのコラボを図るための提示版だったんですよ。ただ、さすがに20ページもあったら、分かっちゃいますよね。新しいスレを作るのも、アレだと思ったので、コラボの終了した提示版に、再利用させていただきました。なので、結構前のスレには、私とれもんさんの会話が書かれていますので、そちらを閲覧してくださればと思います。また、新しい小説を作ることになりましたら、お誘いしますね。
やはり、件名と名前が被ってるのは不思議ですよね。私が編集した時には、名前の欄はなくて、勝手に名前が被ってしまったといった感じでして・・・。なので、恐らく小説カキコ側の問題なのかなと思っております。まあ、いいですけどね。これはバグみたいなものとして。
続編は、明日の朝に投稿させていただく予定ですので、よろしくお願いいたします。
- 第22話 力を合わせて ( No.34 )
- 日時: 2025/02/11 14:11
- 名前: 小説嫌いな医師 (ID: lCrzzWFh)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi
一方、りんごとコロンはクローバーを追いかけていた。
(けっこう早い・・・)
人間であるりんごにとって、クローバーとコロンのスピードに追い付くのは難しいことだった。
(ああ、瞬間移動できる魔法とかないかな・・・)
そんなことを考えていると、大きな扉の前でクローバーはヒラヒラと落ちてしまった。りんごが、急いで
クローバーを両手でキャッチする。そして、扉を見る。まさか、ここに大樹と秀平がいるというのだろうか。
「コロン、行こう?」
コロンは、震えているようだった。りんごがドアノブに手を差し伸べたところで、コロンが呼び止める。
「ちょっと待って!なんか感じる・・・強力な何かを・・・」
「それって・・・つまり・・・」
りんごは、ドアノブに手を触れようとしたが、やっぱりやめた。コロンの言うことは守っておいた方がいい。今までコロンと過ごしてきて、それがやっと分かってきた。そして、さっきまでは晴れていた空が、急に暗い雲で覆われた。風も強く、凍えそうな寒さだ。
「多分、この中にいるんだ・・・”フルーツキング”に所属しているフルーツが・・・」
「それって、もしかして、前にみかんが変身したやつ!?」
りんごも不安になってくる。
「きっと、そうだと思う。確信はないけど、この気配、みかんの時と似てるから・・・」
りんごは身震いを感じた。しかし、それでもドアノブに再び手を差し伸べる。
「何してるの!?中にはフルーツがいるんだよ!それは、命に関わるようなことなんだよ!」
コロンは必死でりんごを止めようとする。りんごは、真剣な顔でコロンを向いた。
「いま助けなくて、どうするの!せっかく、ここまで来たのに、このまま見捨てるの・・・!?」
コロンは、はっとなる。あのマイペースだったりんごが、今では物凄く頼もしく見えた。
(やっぱり、最高の魔法少女になるのは、りんごちゃんだ)
そう思いながら、コロンはりんごに近づく。
「確かに、大樹も秀平も、本当はいいやつだし、助けたいって気持ちはわかるよ。だけど、だけど・・・」
コロンは、りんごの前で涙を流す。
「りんごちゃんを、この前みたいに遭わせたくないんだ・・・!」
「どうして?それを言ったら、私だって、コロンにあの時みたいな目には遭ってほしくないよ?
コロンは、私を助けてくれて、時には厳しく言ってくれたりもして、本当に嬉しかったし、本当によかったよ。コロンはね、私にとって、ともだちって気がするんだ」
「とも・・・だち・・・?」
「そう。前までは、ともだちがいなくて、寂しかったけど、今はさみしくないよ。コロンがいてくれて、本当に嬉しいと思ってる。でも、これ以上、コロンに無理してほしくない!だから、お願い、私も一緒に行かせて!だめ・・・かな・・・?」
コロンは、深く考える。もし、これでりんごが危険な目に遭ってしまえば、コロンのりんごを最高の魔法少女にするという約束は、破られてしまう。しかし、ともだちであれば、どんな時でも一緒に立ち向かっていくべきではないのだろうか。
「分かった。じゃあ、”フルーツ・チェンジ”しよう」
りんごは、嫌そうな目でコロンを見る。
「”フルーツ・チェンジ”って、あのくすぐったいやつ・・・?」
「そうだよ!」
「こんな外じゃ出来ないよー!」
りんごは、どうしても拒否するようだ。もう、二度と、あのくすぐりには遭いたくない。
「・・・ごめん。ぼくが悪かった。ぼくだけで行ってくるから・・・」
コロンが顔を俯き、ドアノブを開けようとしたところで、りんごは呼び止めた。
「待って!分かった!”フルーツ・チェンジ”するから!」
コロンは、立ち止まり、ちらっとこちらを見た。
りんごは、目を瞑り集中する。前に魔法史の授業でやったことを、思い起こせばいいだけだ。
ゆっくりと目を開けると、目の前にあの時と同じ、赤色の丸い形をした魔法が現れた。
ずっと見ていたかったが、そんな時間はない。急がないと。
「フルーツ・チェンジ!」
りんごは、そう唱えた後で、すぐにくすぐりが来ても大丈夫なように備えた。くすぐりが来ると分かっていれば、耐えられるはず。あの時と同じように、急にくすぐりが、りんごを襲ってきた。
「んっ・・・ひゃっ・・・あっ・・・またっ・・・んっ・・・はあっ・・・はあっ・・・」
りんごは、くすぐりが終わり脱力してしまった。
たった5秒間の短い時間だったが、りんごにとってはとても長い時間のように感じた。
「これで・・・いいの・・・?」
まだ、少しくすぐったさが残っている。まあ、のちに消えていくと思うけど。
「うん!ばっちり!じゃあ、そのままジャンプしてみて!」
「ジャンプ?こう・・・?」
りんごは、思い切ってジャンプしてみると、一気に建物の屋根の上まで飛んでしまった。
りんごは、慌てて足をふらつかせる。
「うわああああああっ!!」
そのまま、地面に倒れ込んでしまった。コロンが駆けつける。
「りんごちゃん、大丈夫!?」
「これ、どういうこと・・・?」
りんごは、服や顔を汚しながらも、コロンに問う。
「これも魔法の力なんだった・・・。”フルーツ・チェンジ”してる時は、いつもよりも力が強くなるんだ。だから、ジャンプは高く飛べるし、走れば速く走れる。そしてもちろん、与えるダメージも強くなっているんだ」
「それ・・・先に言ってよ・・・」
「ははは・・・ごめんごめん」
りんごは、ゆっくりと起き上がった。にしても、あんな高い所から落ちたのに、キズは一つもついていない。これが魔法使いということか。
「行こっか、コロン」
「でも、キズは・・・」
「もう大丈夫。それより、早く大樹と秀平を助けないと!」
「・・・うん、そうだね。でも、危ない事だけはしないでよ。あと・・・」
「はいはい、分かったよー」
りんごは、軽く返事をして扉を開ける。ここが、「フルーツ・キング」のアジトだろうか。
「ちょっと、まだ開けちゃだめだよ!何があるかわかんないし・・・」
こっそりと開けてみると、そこには涙目で立っている大樹と秀平がいた。しかし、魔法の服を着ていなかった。まさか、誰かが中に入ってくるとは知らなかった大樹と秀平は、すぐさま体を隠した。
りんごは、その光景に恥ずかしくなる。りんごも、すぐに目を下に逸らした。
「あの・・・その恰好・・・なに・・・?」
「えっと、その・・・」
ぶどうの形をした大きなフルーツは、こちらに向かって歩いてきた。見た目はぶどうなのに、目や口があって、まるで着ぐるみのようだ。これも魔法の力だろうか。
「おっ、やっと来たかw待ってたよ、りんごw」
りんごは、その甘ったるい声に身震いした。
「なんで・・・私の名前知ってるの・・・」
「ふふw」
ぶどうは、嫌らしいような笑みを浮かべてきた。
ぶどうとりんご、りんごにとっては初めての戦いだが、一体どちらが勝つのだろうか・・・。
- 第23話 戦いは初めて! ( No.35 )
- 日時: 2025/02/12 17:25
- 名前: 小説嫌いな医師 (ID: lCrzzWFh)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi
「おっ、やっと来たかw待ってたよ、りんごw」
りんごは、その甘ったるい声に身震いした。
「なんで・・・私の名前知ってるの・・・」
「ふふw」
ぶどうは、嫌らしいような笑みを浮かべてきた。
「君が有名だからだよ。フルーツキングであれば、誰でも知っていることさ。それより、君は前にみかん
を倒していたね」
「ち、ちがう!」
「言い訳はいらないんだよwそれより、なんでここに来たんだ?最低の魔法しか使えない魔法少女がw」
りんごは、顔を俯かせ、だまっていた。たしかに、まだ魔法は全然知らない。使えるのはほんの一部の魔法だけ。だけど、それでも・・・。
「大樹と秀平を助けに来た。それだけだよ」
ぶどうは、りんごの言葉に、一瞬固まる。その後、すぐに大笑いした。
「・・・ぷっ・・・ぐははははw大樹と秀平を助ける?いいか?いいことを教えてやる。大樹と秀平の服は、全部俺がいただいた。もっと言えば、俺たちは魔法が使える服、魔法の服を摂取することで、その人が覚えた魔法を全て習得できる。つまり、俺の体の中にはいま、大樹と秀平の魔法の力が備わっているということだ。つまり、その魔法の服をより多く食べれば食べるほど、俺たちフルーツキングは強くなれる。つまり、大樹と秀平は魔法の力を失い、俺はその魔法の力をてにいれた。お前らだけじゃ勝てるはずないってことだよwしかし、これを見てしまっては仕方ない。生かしてはおけないな!」
ぶどうの顔が一変する。
「相手はどんな魔法を仕掛けてくるかわからないから気を付けて!」
「うん・・・!」
初めて感じる、強力な魔法。その雰囲気で、どれだけ恐ろしいのかが分かってくる。
「ツブルームス!」
ぶどうがそう叫んだ瞬間、剣士のような形をしたぶどうが次々と姿を現した。身長は小さく、小人みたいだ。
「さあ、わが手下よ、行けっ!」
その手下は、りんごとコロンの方へ向かって走り出す。りんごは、怖くて逃げだそうとするが、
手下はずっとついてきた。
「ぐはは!逃げているようじゃ勝てないぞ!」
ぶどうが上から目線に主張する。
「りんごちゃん!ぶどうは体の表面が弱点なんだ!だから、そこを狙って攻撃すれば・・・!」
「分かった!」
体の表面に殴りかかるも、ゼリーのように素早く身をかわされてしまい、りんごはそのまま床に転んでしまった。そのスキをついて、手下はりんごに襲い掛かる。りんごは、顔を上に向けて目をつむる。もう、それしかできなかった。
「りんごちゃん・・・!!」
コロンが叫ぶ。その時、光のような速度で何かが走ってきた。まばゆい光だったが、それによって手下は成仏していた。りんごは、さっきまでの集団が一瞬にして消えたことに、おどろいていた。
(何が・・・起きたの・・・?)
それは、りんごにもコロンにも理解できなかった。少しして、谷口先生が走ってきた。その後ろには、生徒がいる。そして、校長先生のチームも駆けつける。
「間に合ってよかった・・・。りんごさん、勝手にいなくなっちゃだめですよ!」
りんごは、涙をこぼしながら、先生に飛びつく。
「ごめんなさい!!」
先生のおかげで、りんごは助かった。それがりんごにとって、とても嬉しかった。先生は、そんなりんごの頭を、優しく撫でていた。今日の先生は、いつもと違い、何だか優しく思えた気がした。
いきなり、クラスの全員が集結してきた。しかも、先生も含めて全員、魔法の服になっている。
「く、くそっ!どうして、ここが分かったんだ!」
ぶどうは、突然の出来事に焦る。れもんが口を開く。
「クローバーに、りんごちゃんの場所を聞いたんだ。それで、分かっちゃったよ。りんごちゃんは、いちごちゃんになりすましていたこと、そして君が日直さんだってこともね」
そう言われ、ぶどうは焦り出す。
「俺が日直さん!?そんなわけないだろ!」
「いちごちゃんが言ってたよ。日直さんもなりすまししてるって」
「あいつ!秘密やぶりやがったな!くそっ!もういい!次は勝ってやるからな!覚えてろよ、りんご!」
ぶどうは、そのまま走り去ってしまった。
「おい、服返せよー!」
「きゃああ!」
他の女子も、大樹と秀平の姿に気づいたのだろう。すぐに手で顔をおおっている。
大樹と秀平は、急いで追いかけるが、ついていけるはずがなかった。
後日、大樹と秀平は再び、魔法の服を購入することになったという。
そして、今では大樹と秀平はりんごに優しくなった気がする。
「困ってることねえか?」
「ここは、こうやって解くんだぜ!」
りんごが大樹と秀平を助けに来たからか、あれから大樹と秀平がりんごをいじってくることはなくなった。そのことに、りんごは嬉しくなっていた。
その頃、フルーツキングの集結している、大きな城、フルーツ城では・・・。
「なんで、お前はりんごでさえも倒せないんだ!それでもフルーツキングの所属か!」
大きな椅子に腰かけたフルーツ。その名はドリアン。どうやら、りんごを倒せなかったことに怒りを上げているらしい。
「ドリアン様、申し訳ございません!」
ぶどうは、土下座をして謝るも、ドリアンの怒りは大きくなっていた。
「せっかく、りんごを倒せるチャンスだったというのに!りんご一人も倒せないとは!」
「ごめんなさい!でも、大樹と秀平の服は食べましたので、強くなりました!」
「誰が大樹と秀平の服を食べろと言った!私が命令していたのは、りんごを倒す、そして服を奪うことだ。そんなことも出来ないとは、フルーツキング失格だな!」
「ごめんなさい!でも、まだフルーツキングやりたいんです!」
「お前みたいなやつは、フルーツキングにはいらん!もうどっかへ行っとれ!」
ドリアンに怒られ、ぶどうはうなだれながら、その場を立ち去った。ドリアンの怒りからして、
とてもその場にはいられなかった。フルーツ城を出た所で、ぶどうはりんごを憎む。
(これも、あのりんごが悪いんだ!俺は、今まで日直という重要な役を果たしてきたというのに・・・
あいつは遅刻はするし、忘れ物はするし・・・くそっ!次会った時は、許さねえからな!)
ぶどうは、手をぐっと握りしめながら、何処かへ歩くのであった。
谷口先生はというと、しばらくは立ち直れなかった。どうやら、日直さんがとても気に入っていたらしく、まさか、その日直さんがフルーツキングだったなんて、誰も思っていなかったからだ。騙されたという悲しみと、もっと一緒にいたかったという悲しみが一気に込み上げてくる。谷口先生は、職員室の椅子に座り、深い深いため息をついたのだった。
とりあえず、大樹と秀平がりんごをいじることはなくなり、一件落着かと思いきや、フルーツキングという、恐ろしい存在が段々と明かされてきました。次回からは、そろそろれもんさんが・・・かもです!
まだ言えませんが、次回のお楽しみということで、よろしくお願いいたします!
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