コメディ・ライト小説(新)
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- フルーツ・ランク
- 日時: 2025/03/05 08:31
- 名前: 小説嫌いな医師 (ID: lCrzzWFh)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=14085
[はじめに]
初のコメディ・ライト小説を書いてみました!
ファンタジー小説に入れようか迷いましたが、考えた結果、こちらに提示することといたしました。
※読みやすくなるように、空白などを利用しております。
[あらすじ]
何故か突然、魔法少女になってしまった花咲中学校の生徒たち。一方で、「フルーツキング」と呼ばれるグループ組織が、学校や町の人たちを危険にさらしてしまう。しかし、「フルーツキング」が人間を危険にさらすのには、とある理由があって・・・。
※2月7日に更新いたしました。
[みなさんへ]
この小説は、作者が毎日管理しております。こちらに届いたコメントは、24時間以内に返信させていただきますので、よろしくお願いいたします。
※作者が体調不良などの場合は、各お話にて詳細をお伝えしていきますので、コメントを送信したのに、返信が来ないという方は、そちらを閲覧してください。
小学生を対象しておりますので、あえて分かりやすく、そして少しフィクションっぽくアレンジしております。また、お若い方にも読めるよう、常用漢字以外は使わないようにしています。
※一部に、誤字や脱字等があるかもしれません。見かけた場合はコメントにてお伝えください。
[目次]※ずいじ話を増やしていきます。
>>1第1話 私はりんご!
>>2第2話 いじられるということ
>>3第3話 そっか
>>6第4話 復讐
>>7第5話 一番きらいな授業
>>8第6話 三人の関係
>>9第7話 休み時間
>>10第8話 でも、りんごは・・・
>>11第9話 魔法は初めて!
>>12第10話 物や人を浮かす魔法※短編
>>13第11話 結局
>>14第12話 転校生※コラボ開始!※長編
>>15第13話 先生※長編
>>18第14話 そして、コロンは・・・
>>19第15話 演奏会
>>22第16話 友達になりたい!
>>23第17話 秘密のこと※長編
>>26第18話 とある作戦※長編
>>29第19話 一大事
>>30第20話 先生対生徒
>>31第21話 捜索※長編
>>34第22話 力を合わせて※長編
>>35第23話 戦いは初めて!
>>38第24話 れもんの異変
>>39第25話 最高の魔法少女は・・・
>>40第26話 りんごといちご
>>41第27話 れもんの力
>>42第28話 シャインマスカット
>>43第29話 イケメンバトル!?(長編)
>>44第30話 亀森先生(長編)
>>45第31話 りんごとコロン(長編)
>>46第32話 最高の魔法少女であり・・・
>>47第33話 日常茶飯事(短編)
>>48第34話 球技大会 前編
>>??第35話 球技大会 後編
※>>を付けて、各お話にリンクできるようにしました(>>のコピペOK)。
[注意していただきたいこと]
・荒らしとみられる行為をしてはいけません。
・この小説はフィクションです。
・この小説は、小説カキコにて連載しております。
・途中で気分が悪くなってしまった方は、閲覧をすぐに止めてください(1時間につき、5~10分程度の休憩をすすめます)。
・他サイトへの誘導とみられるスレは、対処いたしかねますので、ご理解ご協力をお願いいたします。
・この小説の各お話および本文(>>を除く)を別ページ(サイト)でご利用する場合には必ず、作者名(小説嫌いな医師)とこの小説名(「フルーツ・ランク」)を書いてください。
ぜひ、小説の世界をお楽しみください!
[前書き]
第1話の作成から、わずか3日で閲覧回数が140回を超えることができました。
また、第1話の作成から、24日で閲覧回数が400回を超えました。
応援していただきまして、本当にありがとうございます。
Q 一話に何分くらいかけて作っているのですか?
A 20から30分くらいですかねえ。1分間に100文字くらいのペースで書いていますので。結構、考えてみると、思いつくんですよねえ。それでいて、フルーツにしたりとか、いじられたりとか、他の話とはなるべくかぶらないように製作しております。
※第一話の「私はりんご!花咲小学校に通う、ふつうの小学生!」は、中学校(中学生)ということにしてください。申し訳ございません。
[「フルーツ・ランク」キャンペーン]
2025年「フルーツ・ランク」をお読みいただき、ありがとうございます。
「自分の作品を作者に見てもらいたい!」や「こんな設定にしてほしい!」などがあったら、コメントにて投稿してね!
また、作者の年齢と誕生日を当てられた方には、りんごからのコメントも投稿させていただくね!(雑談提示版を見ると、ヒントが書いてあるかも!)
※25歳2月11日→25211(例)
※あまりにも不快な内容ですと、返信できない場合がございます。
- 第4話 復讐 ( No.6 )
- 日時: 2025/01/18 08:14
- 名前: 小説嫌いな医師 (ID: lCrzzWFh)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
もう許せない!
りんごは、廊下を歩いていた。周りの声がちらほらと聞こえてくる。しかし、りんごにとって、そんなのはどうでもいい。今まで私をいじってきたやつは許さない!そんな気持ちでいっぱいだった。その時だった。スカートにある右のポケットが動いた気がしたのだ。
(えっ・・・)
まるで中に生物が入っているみたいだ。左右に激しく揺れている。りんごは、周囲に気を配り、人気がなくなったのを確認して、そっとポケットから取り出してみた。それは、羽の生えた黄色い熊だった。りんごの手のひらから、羽を使って飛んでみせる。その熊は、めちゃくちゃ小さかった。一瞬、ぬいぐるみにも見えた。一体、どうやってポケットの中に入ってきたのだろう。
「ぷはぁ」
(く、く、く、くま!?しかも、なんでしゃべってるの!?)
あぜんとしているりんごに、その熊は話しかけてきた。
「こんにちは!りんごちゃん!」
や、やっぱりしゃべってる・・・。りんごは、ちょっぴりおびえながらも話しかけた。
「なんで、熊がしゃべってるの・・・」
いきなり出てきて、しかもしゃべりだしたのだ。おどろくのも無理はない。
「あ、そっか。自己紹介がまだだったね!ぼくはコロン。顔の形がクリみたいだから、そう名付けられたんだ!話すと長くなるんだけど、実はぼく、りんごちゃんのキーホルダーから出てきたんだ!」
コロンは明るい声だった。まるで、まだ幼い男の子と話しているような気がした。
「キーホルダー・・・?」
りんごがカバンを確認すると、たしかに朝つけていたはずのキーホルダーがなくなっていた。まさか、コロンがキーホルダーから変身したというのか。
「まさか、あなたが・・・?」
「そう、ぼくはキーホルダーから生まれてきたんだ!きみを助けるためにね!」
よくわかんないけど、とにかくこれは魔法の力ってことだよね。だとしたら・・・。
「あ、ちなみに時間を止めたり動かしたりしたの、ぼくの魔法だよ!おもしろかったでしょ?」
なに!?コロンの仕業だったのか。おかげでひどい目にあった。けど、りんごは不思議と怒りがわいてこなかった。コロンの仕業ってことは、コロンは魔法が使えるということなのだ。考えてみれば、すごいことではないだろうか。
「・・・あの、そろそろチャイムが鳴っちゃうから・・・」
「あ、その点はだいじょうぶ!また時間を止めておいたから、焦る必要はないよ!それより、りんごちゃん、さっきクラス全員に復讐しようとしてたでしょ?」
ギクッ。ばれてしまった。どうしてわかったのだろう。こっそり見ていたのか?それとも、まさかこれも魔法の力!?だとしたら、すごい!
「別に・・・してないよ・・・」
りんごはとっさにうそをついた。
「うそ、ついてるでしょ?ぼくには、りんごちゃんのこと、なんでもわかっちゃうんだから!」
「・・・・・・」
りんごは何も言えなくなった。おそろしい、まるで占いみたいにすべてが暴かれているようだ。りんごは怖くなって、急いで廊下を走る。
(んっ・・・)
コロンが着いてきた。
「ちょっと待ってよ!まだ話があるんだって!」
りんごは、もう必死で走った。
「ついてこないで!みんな怖いの!もうこれ以上、私のことを付きまとわないで!!」
「無理だよ!だって、りんごちゃんを最高の魔法少女にする、それがぼくの使命なんだから」
「えっ・・・?」
りんごは急に止まりだす。そして振り返る。コロンもりんごの前で止まった。
「そうだよ、ぼくはりんごちゃんのために生まれてきたんだ!だから・・・」
コロンが話している途中、りんごが急に目の前に来た。
「ほんとに、ほんとに魔法使いになれるの!?」
りんごの目は輝いていた。今まで、ずっと夢見てきた魔法使いになれるというのだろうか。
「はあ・・・それがぼくの使命だからね」
「やったー!」
りんごは、思わず飛び跳ねてしまった。そこに、コロンが口をはさむ。
「ただし、魔法使いつまりは魔法少女になるには、すっごーく大変な練習をしないと・・・って、どこ行くの!」
「ちょっと他の教室も見てみるー!」
りんごはそう言って、コロンを後にして走り出してしまった。
「はあ、まったくもう・・・」
コロンは先が思いやられながらも、ゆっくりとりんごに向かって飛び出した。
「すごい!ここも!ここも!ここも時間が止まってる!」
「ぼくの時間を止める魔法はすべての時間が止められるんだ。それより、そろそろ教室に戻った方がいいよ。この魔法には期限があって、あと1分くらいで効果が終わっちゃうから」
しかし、時間が止まっていることに夢中なのか、りんごはまったく聞く耳をもたない。そして、いきなりコロンの前に顔を寄せてくる。
「ねえ!ほんとに時間が止まってるよ!なんでこんなことできるの?っていうか、なんでコロンは動いてるの?」
興味津々に聞いてくる。
「あの、そろそろ時間が・・・」
「すごい!すごい!すごい!すごい!」
だめだ、全然聞いてくれない。もう残りの時間はないし・・・。
「いい加減にしろやー!!」
コロンは、さすがにキレる。りんごが急いでこちらに戻ってきた。
「ごめんごめん!それで、なーに?」
「なーにじゃないよ!もう時間が元に戻っちゃうよ!早く教室に戻らないと!」
コロンが急いでいる様子を見て、りんごもあわてる。
「え、そうだったの!?じゃあ早くしないと!」
コロンは急いでポケットに入る。りんごはそのまま教室に向かって走り出す。
(なんか、さっきから走ってばっかり。つかれたー!)
りんごは急に立ち止まった。
「どうしたの?早く教室に戻らないと!」
コロンがちょこんとポケットから顔を出してきた。りんごはコロンを見る。
「だって、もう・・・疲れたんだもん・・・はあっ・・・はあっ・・・」
「疲れたって、どんだけ運動不足なのよ!ほら、急いで!そんなんじゃ最高の魔法少女になれないよ!」
そういわれた瞬間、りんごの心が燃えてきた。そうだ、こんなことであきらめていては、最高の魔法使いになんてなれるわけがない。りんごは再び走り出す。そして、なんとか時間がもとに戻る10秒前に席に座ることが出来た。
「やればできるじゃん!」
コロンがほめる。しかし、それに対応できるほどの余裕はない。
「はあっ・・・はあっ・・・」
なかなか息が整わない。こんなに走ったのは生まれて初めてだ。りんごは座ったまま、机の上に体を倒す。そして、時間が元に戻った。
「それでは、授業をはじめます・・・ってりんごさん!また寝てるんですか!早く起きなさい!」
あの厳しい先生がより一層厳しくなる。
(寝てるんじゃないのに~・・・)
りんごは走って疲れているのだ。しかし、そんなことを言ってもだれも信じてくれないだろう。だが、りんごはとても起き上がれる状態ではなかった。結局、りんごのせいで授業が10分おくれ、先生やクラスのみんなに怒られてしまった。
(なんで、いつもこうなるの~!)
りんごは涙目になる。コロンがポケットからこっそりと顔を出し、りんごにこそこそと告げる。
「だから早く教室に戻ればよかったのに」
今だけはコロンにも反論できない、りんごなのだった。
今回は、ちょっとしたおちを考えてみました。この話は、りんごが魔法少女になるきっかけを作った話なので、これからの展開につなげられればなと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。次回からは、さらに魔法っぽく仕上げていき、ゆくゆくは他の魔法少女(まだ未定ですが)も登場させていきたいと思っております!これからも小説を頑張って書いていきますので、よろしくお願いします!
- 第5話 一番きらいな授業 ( No.7 )
- 日時: 2025/01/18 08:49
- 名前: 小説嫌いな医師 (ID: lCrzzWFh)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
なんと、3日で閲覧回数が120回を突破しました!ほんとうにありがとうございます!これからも、頑張って更新していくので、よろしくお願いします!
授業は中盤。やっとりんごは息が整ってきた。にしても、さっきの休み時間は、めちゃくちゃ走ってしまった。でも、これで少しは体力不足が治ったかもしれないと思った。
「えーと、なので3rj9e2ekは1sinw92に転送させて・・・」
現在、技術の授業をやっている。技術は、りんごの一番苦手な授業だ。3rj932ekとか1sinw92とか意味が分からない。
(ひまー・・・)
めちゃくちゃ暇だった。技術の分からないりんごにとって、この時間はめちゃくちゃ長く感じるのだ。しかも、この学校から配布されたタブレットは、めちゃくちゃ動きが悪いし、こんなんで作業が進むわけがない。そのとき、再びちょこんとコロンが現れた。
「ちょっと、出てきちゃだめ!」
りんごは周りにばれないように話す。
「あれ、話してなかったっけ?ぼくはりんごちゃん以外には見えない体なんだ!だから安心して!それより、作業がぜんぜん進んでないね。時間止めてあげよっか?」
時間を止める?ただでさえ、長く感じる時間を止めるなんてとんでもない!
「ううん、大丈夫。一人で頑張るから」
「そう?でも、みんな次のステップに進んでるし・・・」
「ほんとに大丈夫だから。マイペースな私にこれは難しすぎたんだよ、きっと」
コロンは少し考える。
「うーん・・・わかった!じゃあ、困ったときはぼくを呼んで!いつでもポケットにいるから!」
そう言って、コロンは再びポケットに入った。にしても、なんか違和感がある。当たり前なんだけど、すごく気になって仕方がない。しかも、いくらばれないって言ったって、さすがに少しは気にしてほしい。いや、私が気にしすぎなのか?
とにかく、作業を進めようと思った。再び、画面に顔を向ける。しかし、そこには難しい用語ばかりが書いてあって、どこをどうすればいいのかがわからない。かといって、先生を呼ぶのも面倒くさい。それに、先生に手伝ってもらったら、またクラスのみんなに笑われてしまうだろう。だからといって、コロンに時間を止めてもらうと、作業は進むけれど、時間が伸びてしまうのはいやだ。どうにか、効率よく作業をできないものだろうか。そうこう考えているうちに、りんごは眠ってしまっていた。コロンがそれに気づき、りんごを起こそうとする。
「起きて!ねえ起きてよ!また、みんなに笑われちゃうよ!」
しかし、りんごはぐっすり眠っている。こうなると、次のチャイムが鳴るまでずっと起きられなくなるのだ。よって、コロンがどう言ったところで、起きてくれるわけがない。コロンはそう分かり、ある作戦を思いついた。
(よし!)
りんごは、しばらくして起き上がった。
「あー・・・よく寝たあ・・・。あれ、時間がまた、止まってる?」
コロンが目の前にいた。りんごは、まだぼーっとしている。コロンは腕を組んでにらんでいた。
「そのとおり!りんごちゃんはいくら呼んでもおきなかったから、時間を止めたんだ。さあ、作業が終わるまで時間は進めないよ!」
りんごは、眠気が一気に覚める。
「それだけはやめて!お願い、時間をもとに戻して!」
りんごはコロンに必死にお願いをする。
「だめだめ!そんなことをしたら、どうせ作業をいつまでもやらないじゃないか!だったら今すぐ終わらせた方がいいって」
「ねえ、お願い!ちゃんと後でやるから!」
「君をずっと見てきたけど、そんなことは一度もなかったよ!宿題を今まで一回もやってないのに、そんなの信用できないね!」
りんごがどんなにお願いしても、コロンはまったく信用してくれない。いつから、こんなに頑固になってしまったのだろうか。
「もういい!」
りんごはすねて、そのまま眠ってしまった。
「あ、こら寝るな!寝たところで時間は進まないぞ!」
りんごはそう言われ、ゆっくりと起き上がる。
「わかったよ。やればいいんでしょ、やれば」
こうして、作業が開始する。
「これは、こうかな?」
「ちがうちがう!これはこっちだよ!」
「たしか、これを転送するんだよね」
「それじゃなくて、こっち!」
こうして、やっと作業が終わる。
「つかれたー・・・」
りんごは机の上に倒れる。
「よく頑張ったね!これで作業は完了だから、時間をもとに戻すね!」
止まっていた時間がもとに戻る。コロンはポケットの中に戻る。
「では、これで授業を終了・・・って、また寝てる!りんごさん、早く起きなさい、りんごさん!」
「もう・・・うるさいなあ・・・」
いま、めちゃくちゃ疲れているのに。
「うるさいなあ・・・じゃありません!いいから早く起きなさい!」
別に寝ているわけでもないのに、また寝ていると勘違いされてしまう、りんごなのだった。
(ちゃんと作業終わらしたのに、なんで怒られるのー・・・)
りんごは、少しずつ変わってきています!授業を通して、今まで面倒くさいと思っていたことも、段々とやる気になってきているということです。そして、これからは、りんごにも友達ができたり、魔法少女になれたりするのかもしれませんね。これからも応援をよろしくお願いします!
- 第6話 3人の関係 ( No.8 )
- 日時: 2025/01/18 16:55
- 名前: 小説嫌いな医師 (ID: lCrzzWFh)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
最近、修平と大樹の出番が少なかったので、久々に登場させていこうと思います。
もしかして、「日アイ」より人気ある・・・?わけないか。
ついに給食の時間。給食の当番は、AとBに分かれていて、りんごと修平と大樹はAの方だった。そして、今日はAが当番の日だ。当番の人は、給食室まで行って、分担された物を運んでいくのだ。修平と大樹は、より一層なかよくなっていた。りんごは、それを見て許せないと思った。
(私をだました2人・・・。絶対にゆるさない!)
その時、またコロンがポケットから出てきた。2人は周りにばれぬよう、こっそりと話した。
「だめだめ!復しゅうはしちゃだめだって!」
「なんでだめっていうの!まだこれからやるのに」
「だからだめなんだよ!どうせろくでもないことやるんでしょ?」
コロンが上からいく。こっちの方が先輩だというのに。
「なんだと、このー!」
りんごは持っていた角缶で、コロンをめがけて当てようとした。
「やってごらんよ。ぼくは体内に魔法が循環しているから、当たっても痛くないんだ」
りんごは、何とか怒りを抑えた。ここでやってしまっては、周りから更に変な人だと思われる。
「絶対ゆるさないからね」
りんごは、怒りを何とかこらえた。あとで、こらしめてやる。
「ふふ・・・りんごちゃんこわーい!」
そう言って、すぐにコロンはポケットの中に隠れた。都合の悪い時だけ隠れて・・・。りんごは役に立たない魔法使いだなと思った。
りんごは、階段の前にきた。この学校の階段は、けっこう段数が多くて大変なのだ。
「はあっ・・・はあっ・・・」
角缶は、りんごにとっては重く感じる。階段に苦労していたりんごを、大樹が素通りする。
「おい、りんごおそいぞー!非力だなw」
「なっ・・・」
りんごは怒りが込み上げてきた。しかし、これも事実。言い返すことができなかった。りんごは、頑張って一段、一段と上がる。コロンはポケットの中ですやすやと眠っていた。まったく、こんなにマイペースなのは誰に似たのだろうか。だが、りんごを助けてくれる人は一人もいなかった。
やっと階段を登り切った。あともう少しで教室だ。やった!
その時、後ろから誰かに押された。
「えいっ!」
(えっ・・・!?)
いきなりだったので、体勢を立て直すことはできず、そのままあともうちょっとの所で倒れてしまった。そのまま角缶も床への衝撃で、中が開いてしまい、中に入っていたみかんは廊下にあふれてしまった。「カーン」という金属音に、周囲の人は思わずこちらに注目する。りんごは、痛みに耐えながら、すぐに後ろを見た。そこには、半笑いしている秀平がいた。
「ばーかw」
りんごにそれだけ言って、その場を去っていった。なんて最低な男なんだろうか。りんごは、思わず涙目になる。
「ちょっと待ってよ!絶対わざとでしょ!」
秀平は振り返る。
「うるせえな!お前、そんなことより、早くみかん拾った方がいいんじゃねえの?先生にばれたら叱られるぜw」
(くっ・・・)
ここは引き下がるしかなかった。事実を言ったところで、りんごの不注意とされてしかられてしまうだろう。そうなる前に、なるべく早く拾わないと。きっと、中は汚れていないから大丈夫なはず。焦ってみかんを拾うりんごを、修平は笑って見ていた。
(ひどい・・・最低・・・)
りんごからは、その一言しか思い浮かばなかった。今まで、好きだった秀平に、こんなことをされたのだ。本当に悔しすぎる。しかし、今のりんごに復讐できる方法なんてない。せめて、魔法が使えたらいいのに。そしたら、いくらでも復讐できるのに。そんなことを考えているうちに、足音が聞こえてきた。先生だ。こっちに向かってくる。この光景を見たら、先生はなんと言うだろうか。確実に叱られるのは間違いない。それだけはいやだ!このままじゃ、評価もCにされてしまうかもしれないと、急いでみかんを角缶の中に入れておいた。なんとかばれずに済んだ。
「りんごさん、立ち止まってないで、早く教室に入りなさい」
「は、はーい・・・」
ふう、本当にギリギリセーフだった。もしばれていたら、ただでさえ機嫌の悪い先生が、もっと鬼になっていただろう。りんごは、急いで教室に入る。そして、角缶をテーブルの上に置き、配膳を始めた。
「あぶなかったねー」
コロンがポケットからこっそり、顔を出した。
「うん。なんで時間止めてくれなかったの?」
「ごめん、眠ってて・・・」
コロンは大きなあくびをする。それと同時に、教室から誰かが入ってきた。みかんだ。みかんはりんごの同級生で、いつも遅刻してくる。顔はかわいくて、ちょっとギャルみたいな部分がある。
「ちーっす!」
先生が、みかんの前にやってくる。
「みーかーんーさーん!!あなた、4時間16分13秒おくれですよ!どんだけおそいんですか!」
先生が鬼になる。自然と口調も早口になっていた。
「だってー、なかなか起きられなかったんだもーん。ってかさ、そんな細かい時間言われても仕方なくないすかー?そうやって叱られても、よくわかんないんですけどー」
あの鬼のような先生に対抗できるのは、この学校でみかんのみだろう。
「あら、今日もやる気なのね。いいでしょう、休み時間にりんごと一緒に職員室に来なさい」
「あ、招待状っすね。わかりましたー!」
あれを招待状と思えるところもすごいなと、りんごは感心してしまう。自分だったら、絶対に落ち込んでいただろう。なんでも前向きにとらえられるのが、みかんのすごいところだ。
「あ、りんごーおはよー!」
「お、おはようございます・・・」
りんごは、正直ギャルは苦手だけど、相手からどんどん、私に近づいてきた。
「今日も堅苦しいねーw大樹、秀平、まーたりんごのこといじめたり、してないよねえ?」
みかんは大気と秀平に問いかける。みかんは、運動が得意であり、怒らせるとまずいことになるのだ。2人はとっさにうそをついた。
「し、してませんよ!ねえ、秀平さん!」
「お、おう、おれたちは友達だからな!ほら!」
秀平は、大樹とりんごの肩を組んできた。みかんが来た瞬間、この2人は急に性格が変わるのだ。りんごは嫌そうにしている。
「ふうん。ならいいけど」
「あの、みかんさん、今日あなた、当番ですよ」
大樹が言う。
「当番?なにそれ?聞いてないんですけど。私はあなたたちとは違って、当番って今知ったばかりなの。だから、いきなり言われても困る。ってことで、私は当番やらないから。3人ともよろしくねw」
そう言って、みかんは自分の席に行ってしまった。修平は腕組をやめる。
「なんだよ!あいつさ、俺らのことを見下しやがって、ちくしょー!」
大樹は思わず、小声で口に出す。
「仕方ないよ、みかんさんは、ああいうキャラだし」
秀平も言ってきた。そう、みかんはめちゃくちゃプライドが高い人なのだ。そして、めちゃくちゃ口論してくるため、先生でさえも面倒くさくて話せない。いわゆる、不良って感じだろうか。こうして、何とか配膳は終わり、全員が席に座った。日直の合図で「いただきます」をする。
(はあ、やっと給食だ・・・)
今日は、本当にいろいろなことがあった。変な熊は出てきて、いっぱい走って、そしていっぱい怒られて・・・。でも、とりあえずみかんが来てくれれば安心だ。もう、今日一日は、大樹と秀平にいじられることはないだろう。りんごは、いつも通り、ゆっくりと給食の時間を楽しんでいた。そして、あっという間に時間は過ぎた。前の席にいる大樹と秀平がこちらを向く。
「早くしないとまずいぞー!あと3分だぜ!」
「そうそう、急がなきゃみんなを待たせちゃうよー?」
こっちだって、それなりに急いでいるのに。そんなことを言われると、腹が立ってくる。そして、りんごは大樹と秀平の応援?によって何とか、時間ギリギリで間に合ったのだった。
(もう、給食の時間が短すぎる!せめて、1時間くらいあればいいのに!)
りんごはそう思いながらも、食器を片付けるのであった。
新しいキャラを追加してみました!りんごとみかん、これから仲良くなって、お互いに魔法少女をするのかもしれません!この後も期待です!
※これは、作者の想像であり、必ずしもこうなる(ネタバレになる)とは限りません。
- 第7話 休み時間 ( No.9 )
- 日時: 2025/01/18 18:37
- 名前: 小説好きな医師 (ID: lCrzzWFh)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
今回は、少し魔法少女っぽくしていきますよ!なんと、閲覧回数が150回を突破しました!これも私のおかげですかね?<(`^´)>(えっへん)!え?早く続きを読ませろ?ああ、ごめんなさい!では、お話に移ります!
給食の後は休み時間。給食でおなかを満たし、そのまま自分の席で時間ギリギリまで熟睡。これが、最高なのだ。
「う~ん・・・」
しかし、休み時間は男子がうるさいのも事実。相変わらず、教室で野球ごっこをしている。野球のボールに見立てた丸いティッシュが、りんごの頭の上に乗っかる。そっと、男子がティッシュを取る。まったく、なんで教室でやるんだろう。野球ってふつう、外でやるんじゃないのかな。
急に周囲が静かになる。りんごは目が覚める。
(あれ・・・また時間が止まってる・・・)
りんごは時計の針を見て気づいた。コロンがりんごの目の前に来た。
「りんごちゃん、大変だよ!」
コロンはやけに焦っている。
「なにが大変なの?」
もう!まだ眠っていたかったのに・・・。
「みかんちゃんが動いてるんだ!」
「動いてるって当たり前でしょ。人間なんだもの」
とにかく、早く寝たいという気持ちでいっぱいだった。
「一時的に時間を止めてるんだよ!なのに、ぼくたちと同じように行動できてるんだ!」
ああもう!話がややこしくなってきた!
「えっと、つまり・・・?」
「実際に見た方が早いね。ぼくについてきて!」
コロンは、そう言って飛んでいく。りんごは、仕方なくついていくことにした。
「ねえ、どこまで行くの?」
「職員室。多分、あそこにみかんちゃんはいるはずだから」
そして、ようやく職員室に来た。扉を開けると、そこにはみかんがいた。みかんは、こちらに気づき、立ち上がった。
「あ、りんごちゃん。どしたん?」
「な、なんで・・・動けるの・・・?時間は止まっているのに・・・」
実は、りんごとコロンは、キーホルダーから変身するときに、お互いに魔法がかかっていたのだ。しかし、みかんにはかかっていないはず。
「ああ、これ?私、実は魔法使えるからさw」
魔法!?魔法ってあの・・・!?
「みかんちゃんって魔法使いだったの!?」
りんごは驚く。
「そうそう、りんごちゃん、ところであなたも魔法使いになりたくない?」
「なりたい!」
りんごは即答で答える。
「オッケーイ!じゃあ、こっちに来て」
「だめだ!りんごちゃん、いくら何でもおかしい!」
コロンが必死にりんごを止めようとしてきた。せっかく、魔法使いになれるチャンスだというのに。
「なんでよ!」
「魔法使いがぼくたち以外に存在するとは思えないもん!」
りんごは、コロンの忠告を無視して、みかんの方に向かった。みかんは、にっこりとする。
「ほんと、あんたってバカだよねw」
「えっ・・・?」
みかんは、いきなり恐ろしい魔物に変身した。大きなみかんの魔物みたいだ。これも魔法の力なのだろうか。初めて見る魔法に、りんごはドキドキする。
「ねえ、これも魔法の力なの!?」
りんごは、興味津々にみかんに聞く。
「その通り!魔法の力はすごいんだよ!さあ、早く魔法使いになれる方法を教えてあげるから、ついてきてよ!」
「だめだ!そいつは悪い魔法使いなんだ!だまされるな!」
コロンが必死に叫ぶ。
「じゃまなやつね。えいっ!」
そう言った瞬間、みかんの手から、コロンに向かって勢いよくオレンジ色の魔法がかかる。
「わっ!」
コロンは、あっという間に、みかんの姿になってしまった。
「フフフ・・・。この魔法がかかれば、見た目がみかんになって、さらに魔法が封印される。つまり、あなたが今まで魔法で使っていたその羽も、もう機能しないってことよwさ、行きましょ!」
みかんは、りんごを連れ去る。りんごは足をドタバタさせる。
「コロン!」
「りんご!」
(だめだ、魔法が本当に使えなくなってる・・・)
りんごは、そのままどこかへ連れ去られてしまった。
「んっ・・・」
りんごは目を覚ました。あたりは、何も見えなかった。一体、ここはどこなのだろうか。
「コロン!コロン!」
何度呼んでも返事はない。その時、奥からみかんの魔物が見えた。相変わらず笑っている。
「コロンはどこ!」
りんごは怒っていた。いきなり、こんなことをされて、許せない。
「まあまあ、落ち着いて。魔法を教えてやるからさw」
なぜか、いまのみかんは、悪い奴にしか見えなかった。
「魔法なんていらない・・・それより、コロンを返して!」
あれは、生まれた時から大事にしていたキーホルダーから生まれた魔法使い。りんごにとっては、ずっと大切なものなのだ。
「へえ。魔法が欲しくないと?だったら、生かしてはおけないねえw」
その声はいつもとは違い、すごく不気味だった。なんだろう、この雰囲気。なんかわからないけど、めちゃくちゃ恐ろしいものを感じる。それは、魔法の使えないりんごにもわかるほどの威力だった。
りんごは、足がすくんで動けなくなる。これも、魔法の力だろうか。とにかく、逃げたいのに逃げられない。
(たす・・・けて・・・)
「終わりな!!」
りんごに向かって、あの時と同じオレンジ色の魔法がこちらに向かってきた。このままだとまずい。この魔法が当たってしまったら、コロンとの思いでがなくなるかもしれない。せっかく、巡り合えたというのに・・・。
(コロン・・・!)
りんごは、最後に願う。お願い、助けに来て・・・!
「りんごちゃーん!!」
コロンの声が聞こえてきた。最後に、コロンの声が聞けて、よかった・・・。コロンは、みかんのようにころころと転がってきた。そして、再びオレンジ色の魔法に当たる。
「なにっ!?」
なんとか、りんごを守る。そして、それと同時に魔法の封印効果も消えていた。
「もとに・・・戻った・・・!」
りんごは少し安心した。
「最高の魔法少女になるりんごちゃんをいじるのは、このぼくがゆるさない!」
コロンが言う。この時だけは、いつもより格好よく見えた。
「最高の魔法少女?無理に決まってるw」
コロンは怒りと嫉妬に満ちていた。そのまま、今までに見たこともないほどの魔法の力が、一気にみかんに当たる。
「うわーっ!!絶対に、許さない!お前ら人間を、われわれ、フルーツキングは・・・許さないからな・・・!!」
こうして、みかんは成仏していったのだった。何も見えなかった暗闇が晴れる。みかんが消えたことで、魔法の力がなくなったのだ。そしてここは、学校の近くの公園だったのだ。全然気が付かなかった。
「よかったー」
コロンは、へとへとになっていた。
「だいじょうぶ!?」
りんごはコロンを心配する。
「うん・・・それより、早くしないと時間が・・・」
「元に戻っちゃうんだっけ?急がないとね!」
コロンはポケットの中に入る。りんごは学校に向かって走り出す。公園は、通学路の途中にあるから、学校までの道のりもすぐわかる。にしても、まさかみかんが悪い魔法使いだったなんて、いまだに信じられない。でも、いいよね。今は、コロンがいるし、もう一人ぼっちじゃない。そう考えた瞬間、心があったかくなった。りんごは、また一つ成長した気がする。
まさかの、みかんが敵だったというお話です。少し、魔法少女っぽくなってきたでしょうか。これからは、フルーツキングや魔法少女、魔法についても詳しく書いていきたいと思います。何人パーティーにするかは、まだ未定です。おそらく、2か3人になるとは思いますが・・・。
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- 第8話 でも、りんごは・・・ ( No.10 )
- 日時: 2025/01/19 11:48
- 名前: 小説好きな医師 (ID: lCrzzWFh)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
「はあっ・・・はあっ・・・」
りんごは、何とか時間に間に合うことが出来た。急いで授業の準備をして、席に座る。時間がぴったりと元に戻る。
「では、授業を始めましょう。日直さん、おねがいします」
「きりつ!れい!着席!」
こうして、5時間目の授業が始まる。今日の5時間目は魔法史だ。魔法史というのは、昔の魔法使い、いわゆる魔女を勉強する科目である。なんと、おどろくことに、魔法史という科目があるのは、花咲中学校だけらしい。はじめて、そのことを聞いた時には、りんごもおどろいたものである。さて、今日は、その魔法史の一元魔法について勉強する。魔法というのは、力と公式があって、少しだけ理科や数学に似ているところがある。
「それでは、今日は一元魔法について勉強します。魔法には、力と公式で成り立つものがほとんどだと前の授業で言いました。そこで、今回は、基本的な魔法の一種である、一元魔法の勉強をしましょう。まず、その人にだけ持っている個性のある、魔法のことを個性魔法といいます。個性魔法の使い方はいたって簡単で、魔法の力の消費力も少なく、何度でも使えるのが特徴です。では、みなさん目をつむってみてください」
まさか、本当に魔法が使えるのだろうか。だとしたら、ワクワクする。りんごは、静かに目をつむる。ちなみに、なぜ花咲中学校の生徒が魔法を使えるかもしれないのかというと、この学校指定の制服に魔法の力が使われているからだ。しかも、この魔法の力は特別で、選択をしても落ちないらしい。一見、ただの制服だが、実は特別な制服なのだと、入学式の時に先生に教えられた。また、魔法史の授業は1日に1時間ある。ただ、魔法を使うには、相当な知識と体力が必要だと、初めの時間に教えられた。にしても、目をつむるだけ?これで、本当に魔法なんて使えるのだろうか。
「目をつむったら、ひとまずぼーっとしてみてください。私が合図を出すまでは、ぼーっとしていてください」
まるで、催眠術のようだと思った。だが、問題はない。りんごにとって、ぼーっとすることは最も得意なこと。他のみんなが苦戦している中、りんごはすぐにぼーっとしてしまった。そして、そのまま眠りに・・・。
「りんごさん!」
「ふえっ・・・」
りんごが目を覚ます。いつの間にか眠っていたようだ。
「眠っていたら、魔法が逃げちゃいますよ!ほら、もう1回!」
「はーい・・・」
あくびをしながら、返事をして、もう1回やってみる。意外と難しいということに気づいた。なかなか、ぼーっとしているのは楽じゃないし、ぼーっとしないようにしようとしても、逆に意識してしまう。また、ぼーっとしたら今度は眠くなってしまうのだ。5時間目だからというのもあるのだろうか。よりによって、給食の後にやるなんて。
(早く終わんないかな・・・いつまで、これ、やればいいんだろ・・・)
りんごは、段々ひまになってきた。何もしないというのは、こんなに難しいことなのか。
「さ、そろそろいいでしょう。ゆっくりと、目を開けてみてください」
言われた通り、目を開けてみると、目の前に丸い浮遊物があった。しかし、触ることはできず、透けてしまう。りんごの場合、色は赤だが、どうやら人によって色々な色があるらしい。
「さて、もし目の前に浮かんだ物が見つかれば成功です。これが、一元魔法の元となる魔法です。では、試しに使ってみましょう。その魔法をじっと見つめて・・・そしてフルーツ・チェンジと唱えてみましょう」
え、それだけ?ただ、じっと見つめて、フルーツ・チェンジって唱えるだけでいいの?
りんごは、想像以上に簡単なことでおどろいた。そうだと、りんごはコロンに聞いてみる。
「この魔法ってコロンにも効くのかなあ」
「どうだろう、ぼく人間じゃないし。ぼくの使っている魔法は外縁魔法ってやつで、何元とかそういうのじゃないから・・・」
「そうなの!?」
初めて知った。そっか、魔法には人間のみが使える魔法、動物のみが使える魔法があったんだ。すごいすごい!でも、ちょっと怖いな・・・。
「それより、やらないの?」
コロンは机の上に寝そべっている。ずいぶんと気持ちよさそうだ。
「うん、ちょっと怖くて・・・」
りんごは、その魔法を見て答えた。失敗したらどうしようかと思うと、やれる気がしない。コロンがよいしょと起き上がった。
「そんなんで怖がってちゃだめでしょ!りんごちゃんを最高の魔法少女にさせるんだから!」
りんごはコロンに聞く。
「さっきから、最高の魔法少女ってなんなの?私は別に、まだ魔法使いでもないんだし」
一体、コロンは何を言っているのだろうか。コロンはうつむく。
「神様に言われたんだ。りんごちゃんを最高の魔法少女にさせて、この街を救ってほしいって」
神様なんているはずがないと思っていたが、この時だけは信じられた。コロンの真面目な顔からして、うそはついてなさそうだ。
「えーっと・・・つまり・・・?」
りんごはあやふやになる。いきなり、そんなことを言われても難しい。
「はあ、次期にわかるからいいでしょう。さあ、だまされたと思ってやってごらんよ」
しかし、まだりんごは恐れていた。
「早くしないと!ほら・・・」
赤色の魔法は、少しずつ小さくなっていき、やがて消えてしまった。
「えっ・・・消えちゃった!どうしよう!」
りんごはあせってコロンに聞く。
「魔法の期限がきれたんだ・・・。でも、大丈夫!また唱えれば出てくるから」
コロンは、羽を使って宙を飛び、くるりと回って見せる。
「ほら、時間を止めたから、早くやろう?」
「う、うん・・・」
コロンって、今までこうやって魔法を現わしてたんだ・・・。なんか、ちょっと可愛い・・・。そして、りんごは再び、目をつむりぼーっとする。
「・・・もういい?」
りんごは目を開けようとする。
「まだだめ!っていうかしゃべらないで!魔法が逃げちゃうでしょ!」
「ごめんごめん・・・」
にしても、時間が止まっているからすごく静かだ。さっきまでのざわめきがうそのように消えている。おかげで、すぐにぼーっとすることができた。
「・・・もういいよ!」
りんごはゆっくりと目を開ける。再び、目の前には赤色の丸い形をした魔法が現れた。
「さ、今度こそやらないと!さすがに、これ以上は時間止めてあげないからね!」
なんか、一言余計な気がするんだよなあ。まあ、いいや。とにかくやってみよう!
「フルーツ・チェンジ」とは、一体どんな魔法なんだろう。これから、もっと楽しいことが待っている気がする、りんごなのだった。
とりあえず、第8話はここで終了とします。ついに、魔法少女にチェンジって感じでしょうかねえ!次回が楽しみです!次回は、他のキャラ(名前は未定)も登場させていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします!そして意外と、先生も魔法使いになっちゃったりして!ちなみに、魔法には一元魔法、二元魔法、三元魔法、四元魔法まであります。つまり、方程式と同じです。魔法の特徴は数学、威力は理科で表わせるということです(詳しく書くと長くなってしまうので、ここまでにしておきましょう)。それでは、次回はとりあえず初の、りんごの変身シーンってことでよろしくお願いします!
※間違えて、小説好きな医師と書いてしまい、申し訳ございませんでした。私と、小説好きな医師は、同じ家族ですが、同一人物ではないので、ご了承ください。
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