ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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絶対少女!! 
日時: 2010/06/04 19:00
名前: 夕月 (ID: ucWXZRi/)

こんにちは、夕月(ユヅキ)です!! (前は羽鳥、という名前でした。)
『白銀の少女』が終わったので、書くことにしました。
今回は【超能力】をメインにやっていきます!!

とにかく、頑張りますっ!!!

名前を変えました。 【ユエ】です。

◇   ◇   ◇   ◇

それは少しだけ歪み、おかしな日常。
道化師だなんて、言わないで?

主な登場人物>>1
第一章 空白の音とサヨナラ
>>6 >>10 >>19 >>26 >>27 >>30 >>36 >>39
>>43 >>46 >>49 >>55 >>60

第二章 真実は残酷だ。 夢は意地悪だ。
>>62 >>65 >>68 >>70 >>73 >>74 >>76 >>78
>>83 >>87 >>90 >>93

◇お客さま

アキラ(留依)様  夕月様  みどり様  ローズ様

こたつとみかん様  涼香(nanasi)様  白兎様

くれは様  神無月様  琥珀様  BiBiAn様

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Re: 絶対少女!!  ( No.42 )
日時: 2010/05/02 21:41
名前: ユエ (ID: AfPwTfPW)

アキラさん

甘ったるい声・・・はまだ謎で。
出ましたよ、れおんくん^^
れおんと飛鳥のバトルを書きたかった!笑

nanasiさん

れおん気に入りましたか!!
嬉しいです^^笑

Re: 絶対少女!!  ( No.43 )
日時: 2010/05/03 18:45
名前: ユエ (ID: 0VC4e9y5)

【絶対者】

その言葉がわたしの頭の中を、駆け巡る。
ぐるぐると、時計の針のように。 駆け巡り、止まらない。
止まらないし、止められない。

───素晴らしい能力だ。

反射的に、声のした方向へ体を向ける。

───“絶対者”だ。 神に等しい。

人影をとらえ、右腕を伸ばし指先からエネルギーの塊を飛ばす。

───それは、神に等しい素晴らしい能力!

バキィイイイイイイイッ!
体育館のステージがバラバラになる。

「危ないなあ……、まったくもう」

立ち込める煙の中から、一人の少女が姿を現す。
腰まで伸びた黒髪。 大きな漆黒の瞳。
あまり見かけないセーラー服。

わたしは、こいつを、知っている。
二年ぶりに会う。 最悪の再会だよ。

「どうしてここにいるのかな……!
 【反射少女】、北條美羽!」

ニコ、と北條美羽(ホウジョウ・ミウ)は微笑む。
わたしたちと同じ能力者、【反射少女】。
どんな攻撃も能力も、全て反射させる能力だ。

「お久し振りー☆ “神に等しい”能力者さん!
 ───“絶対者”の泉心音っ」

ピースサインをしながら、美羽は言う。

「もう会わないと思っていたのに……な!」

わたしは全力で美羽のところまで走る!
走るのはけっこうはやい方なんだよね。

そして、目の前で止まる。

「この北條美羽に、攻撃しても無駄。
 全部全部ぜーんぶ、反射されてオシマイ。
 自分自身に攻撃するってことくらい、知ってるよねっ?」

ニヤ、と不気味に笑う。

「分かってるよ」

「そりゃ、そうだよねーっ☆
 ていうか、忘れられるはずがないよね……?」

五月蝿い。

「“二年前”のことは忘れられない仕組みだもんね」

黙れ。

「勿論、あの場所にいた能力者全員、忘れてない」

喋るな!

「───“恐ろしき神の能力。 素晴らしきその能力”。
 あははっ、はははは! ははははははは!
 ちゃーんとコントロールできなきゃね……?」

わたしの顔を覗きこみ、ニヤッと笑う。
本当に、こいつは、二年前と、何も、変わらない、奴、だ!
もう喋るな、黙っていろ、五月蝿い───!!

「あなたは“絶対”に───!」




「無駄でしょ」



わたしが振り上げた右腕を掴む美羽。
ひどく冷たい、氷のような瞳と声。

「全て反射されるんだからね」

ゆっくりと右腕を下ろし、

「心音は美羽に攻撃できない」

思いっきりわたしを吹っ飛ばす!
そうだ、美羽は空手とか柔道やってるんだった……!

背中に激痛が走り、わたしは床に仰向けに倒れる。
いたたた……痛すぎでしょ、これ。

「何も変わらないね、心音」

ゆっくりと近づく美羽。 

「たった一人───」

美羽が言いかけた瞬間、美羽の周りにたくさんの炎が現れた。

「なッ?!」
慌てて、美羽はあたりを見回す。

「……厄介な能力者だね」

静かに、エリカさんがやって来た。
わたしたちの学校の制服を着て。

Re: 絶対少女!!  ( No.44 )
日時: 2010/05/03 19:25
名前: アキラ (ID: BLbMqcR3)

描きたいバトルとかありますよねぇ(*^^)v

2年前……?? なにやら何かありそうです。

そして我らがエリカ様! キタ────(^.^)────

Re: 絶対少女!!  ( No.45 )
日時: 2010/05/05 16:29
名前: ユエ (ID: NSuGMJPT)

アキラさん

あ、ありますありますーっ!!
二年前……。 まだ秘密、です。
エリカ様来日ですよーっ←

Re: 絶対少女!!  ( No.46 )
日時: 2010/05/05 17:23
名前: ユエ (ID: NSuGMJPT)

「えッ……。 エリカ、さん?!」

わたしは思わず声に出してしまう。
指先で炎を弄びながら、無表情で近づいてくる。
どうしてエリカさんが制服を着て、ここに?!

「くれない……ッ、エリカ……!」

チッと舌打をしながら、美羽はエリカさんを睨む。

「……久し振りね、【反射少女】の北條美羽」

ひょいっと小さな炎を、美羽に向けて放つ。
美羽は周りに見えない壁を作り出す。
この壁で、全てを反射するのだ。

「忘れちゃったああ? 美羽は【反射少女】だよッ」

バシッという音がして、炎が跳ね返される。
その炎はエリカさんのところまで来て───!

「エリカさん、炎がッ……!」

「───この“二年”という年月は便利ね」

そう言った瞬間、エリカさんは炎に包まれた!
嘘……うそ、でしょ?!
エリカさんが死んじゃうよッ?!

「あはははっははッ、あーはははっははは!」

美羽が笑う。
だが、その笑い声は次第に小さくなっていった。
───なぜなら、

「私は紅家の次期当主、紅エリカよ。
 その証拠はこの瞳。 そして、私の能力」

ゆっくりと、炎の中からエリカさんが出てくる。
しかも、火傷ナシ。 無傷で普通に。

「なななッ、どういうこと?!」

無表情で、エリカさんは言う。

「……私は【紅炎少女】よ」

一言だけ言い、エリカさんは両手から炎を放つ。
ぼうっとしていた美羽は、いそいで見えない壁を作る。
ちょっとだけ遅かったようで、美羽が後退する。

「美羽はッ……! 全て反射するんだよおおお!」

バキッ。
そんな音がして、大量の炎が再びエリカさんを襲う。

「これくらい炎浴びれば、終わりでしょっ」

だが、再びエリカさんは無傷無表情で出てくる。

「ッ、どういうことッ」

「言ったはずでしょー」

適当に言いながら、両手で炎を生み出した。

「この“二年”という長い間で、私は成長したの。
 炎に愛された紅家。

 私、炎は効かないの……っ!」

「〜〜ッ!」

今までより巨大な炎を放つ!
ギリギリで、美羽は壁を作り反射させようとする。
美羽の顔が苦しそうに歪む。

つ・ま・り?
エリカさんには炎攻撃が効かないってことだよね?

しかも、【炎に愛された紅家】って言ってたし。
紅家の人に、炎は無効なのかな?

「もしかして、苦戦かなっ? 美羽」

突然、知らない少年の声が体育館に響いた。

「……! れおん!」

ピタリ、と美羽とエリカさんの攻撃も止まる。
“れおん”と呼ばれた少年。

棒つきキャンディを口に銜え、少し意地悪そうな顔をした少年。
───誰かに、似てる。 いや、気のせいだよね。

少年が一歩、足を踏み出す。
その瞬間、周りの空気が凍りつく。

「オレ、初めて見たかも……。 【絶対少女】」

「へっ?! わたし?!」

「うん、そうだよ。 ……オレの名前はれおん」

ピッとまっすぐに、右腕を伸ばす。
その瞬間、バキバキと大量の氷がわたし目掛けてやって来た。

ん? ───氷? 

「“絶対”に氷はなくなる」

フッと音もなく氷は消える。
すると、満足げな顔でれおんは笑った。

「───分かった」

わたしはれおんを指差した。

「あなたでしょう。 みんなを凍らせたのは!」

「……ピンポーン☆ 正解だよぉ。
 オレの氷の上から、美羽の反射をカバーさせて。
 【反射する氷】の完成だよ」

だから、わたしの能力も時雨の能力も効かなかったのか!

「じゃ、正解したから賞品あげるー☆」

パチン、と指をならす。
すると、バキン、と大きな氷の塊が二個落ちてきた。

「……! 心音!」

エリカさんが、二つの氷を指差す。
……え?

「飛鳥? 時雨?」

氷になった飛鳥と時雨だった。


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