ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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絶対少女!! 
日時: 2010/06/04 19:00
名前: 夕月 (ID: ucWXZRi/)

こんにちは、夕月(ユヅキ)です!! (前は羽鳥、という名前でした。)
『白銀の少女』が終わったので、書くことにしました。
今回は【超能力】をメインにやっていきます!!

とにかく、頑張りますっ!!!

名前を変えました。 【ユエ】です。

◇   ◇   ◇   ◇

それは少しだけ歪み、おかしな日常。
道化師だなんて、言わないで?

主な登場人物>>1
第一章 空白の音とサヨナラ
>>6 >>10 >>19 >>26 >>27 >>30 >>36 >>39
>>43 >>46 >>49 >>55 >>60

第二章 真実は残酷だ。 夢は意地悪だ。
>>62 >>65 >>68 >>70 >>73 >>74 >>76 >>78
>>83 >>87 >>90 >>93

◇お客さま

アキラ(留依)様  夕月様  みどり様  ローズ様

こたつとみかん様  涼香(nanasi)様  白兎様

くれは様  神無月様  琥珀様  BiBiAn様

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Re: 絶対少女!!  ( No.83 )
日時: 2010/05/24 20:42
名前: ユエ (ID: 4to6kJuE)

はやく、はやく、はやくはやくはやくはやく!
───早く帰ってきてよ、お姉ぇ。

ちゃんと約束どおり、待ってるから。
私ハココニイルヨ! 

はやく帰ってこないと、私は不安でいっぱいになる。
“想像”されたものであるから、存在しないんじゃないか。

その言葉で、苦しくなるよ……。

◇   ◇   ◇

「エリカさん……?」

素晴らしい庭園で絵を描いているエリカさんに、声をかける。
ちなみにりあむは部屋に置いてきた。
エリカさんは振り返らずに、

「海雪のことでしょう」

と透き通った声で言う。 流石です、エリカさん。
エリカさんは手の動きを止める。
(屋敷から見える海の風景を描いている様子だった。)

ようやく振り返り、紅い瞳でわたしを見る。

「あの子も色々あるのよ、としか言えないわ……」

「やっぱり、そうですか」

「……絶対に自分のことを話そうとしないから………」

ふわっと風が吹き、まわりの花が揺れた。
そして、はらりと何枚かの花びらが舞う……。

───あ、この花びら。
さっき図書室で見た花びらだ!

「ん? 心音、花に興味でもあったかしら……?」

「え、エリカさんっ。 この花……っ」

「それはね、ミヤコワスレっていう花よ。
 ここではピンクしかないけど、他にも紫や白色もあるわ。
 ───たしか、海雪が大切に育てているのよ。

 庭園は海雪が管理する場所じゃないんだけどね。
 どうしても、って。
 どうしても、ミヤコワスレだけは、って言うから」

ミヤコワスレ、っていうんだ……。
でも、花と海雪ちゃんに何の関係が?

謎は深まるばかり、だよ。

◇   ◇   ◇

〜♪〜♪〜♪
突然、わたしの携帯がなりはじめた。
部屋へと向かう廊下の端っこに止まり、確認する。

───あ、時雨だ!

「もしもし、時雨?! 久し振りっ」

(久し振りですね、心音ちゃん。 楽しいですか?)

懐かしい? 時雨の声がする。

「うん、すごく豪華すぎてね困っちゃうけど……」

楽しそうに笑う時雨の声がする。
後ろからは、飛鳥と日下部さんの声がちらほらしてくる。
きっと、研究所にいるんだろう。

(そういえば、りあむくんとはどうですか?)

「……りあむ? え、楽しくやってるけど……?」

(……………そうですか。 では、また電話しますね。
 では、また今度)

プツン、と電話の切れる音がする。
時雨の長い沈黙は何だったのだろうか……。

ま、いいや。 時雨と喋れたわけだしっ!

「────貴方は鈍感なんだねぇ」
突然、背後から声がした。 りあむじゃない、心也くんじゃない。
でも聞いたことのあるような、少年の声。

「誰……ッ!」

わたしはすぐに振り返る。
そこには、口に棒つきキャンディーを銜えたりあむがいた。
───え、りあむ? 

でも、りあむにしては冷たい瞳をしているような……?

「オレのこと忘れちゃったの? 哀しいな」

違う、こいつはりあむじゃないっ!
思い出したよ、【寒冷少年】のれおんって子だ!
この前、美羽と一緒に暴れまくったガキだ。

どうしてれおんがここに……?

「バトルするつもりは、まったくないからねぇ」

と言われたが、一応心構えはしておく。

「あの憎き兄貴は元気?」

「兄貴……? 誰のこと?」

れおんに兄なんて、いるのか?
すると、れおんは驚いた顔をする。

「あれっ、教えてもらってないのかなぁ?
 ───ま、知らないなら良いや」

それだけ言うと、スウッと姿を消した。
何だったの、あの子……?!
兄貴って誰のこと? 何をしに来たの?



でも、りあむにソックリだったよな。
右目の下にあるホクロと、冷たい瞳がなければ、完全にりあむだよ。

そろそろと、わたしはりあむの部屋へ戻った。

Re: 絶対少女!!  ( No.84 )
日時: 2010/05/24 22:42
名前: くれは ◆2nq4FqQmFc (ID: Rk/dP/2H)

早く心音ちゃんにりあむ君とれおん君の関係を知って欲しいです><;
てかユエさん表現の仕方めちゃめちゃ上手ですね…

読んでるこっちまでハラハラできます(*´∀`)

Re: 絶対少女!!  ( No.85 )
日時: 2010/05/25 16:58
名前: アキラ (ID: PA3b2Hh4)

れおんくんが大好きだァ──(>_<)──
れおんくんのお兄さんって……まさか!!?

Re: 絶対少女!!  ( No.86 )
日時: 2010/05/25 21:40
名前: ユエ (ID: tuHQgCts)

くれはさん

まだまだ未熟者ですよっ(>_<)
でも嬉しいお言葉です!
ありがとうございますっ!!


アキラさん

れおんくん人気だぁ♪笑
そのまさかですよ(・m・ )

Re: 絶対少女!!  ( No.87 )
日時: 2010/05/28 22:29
名前: ユエ (ID: bcCpS5uI)

「りあむ……?」

静かに、りあむの部屋の扉を開けた。
ちゃんとりあむがいるかを確かめて、安心して。
いつものように、微笑んだ。

「何だよ、真っ青な顔して……」

「りあむってさ………、一人っ子、だよね?」

「…………。 ………どうして?」

───え。 どうして、って?
どうしてその質問をするのか、ということでしょう?
わたしは変に不安になってきた。

「ぁ……、いや、そのっ……。 なんとなく………!」

「ふうん、そう。 ───うん、おれは一人っ子だよ?」

「だ、だよねー! ごめんね、変なこと訊いてー」

わたしは、れおんくんとりあむが兄弟なんじゃないか、と疑ってしまった。
だから、こんなこと訊いちゃったんだよ……。
あぁ、もう。 何なんだ、わたし。

◇   ◇   ◇

おれとれおんが双子だということは、エリカさんしか知らない。

そして、れおんと闘った心音にこんなこと言えなかった。
でもいつか言わなくちゃいけなくて。

心音がいきなり、一人っ子だよね、と訊いた瞬間。
おれの心臓は止まってしまうかと思った……。

◇   ◇   ◇

「その花と、海雪ちゃんに何の関係があるんだよ?」

「ごめん……。 分からない、です」

さっきから、わたしは駄目だ。
いつものわたしじゃなーい!

りあむがわたしの異変に気がついているのが、分かる。

なんか涙出てきたかも……。
何なのよ、本当に。 わたしおかしいよ。

「言いたいこと、あるんだろ」

「ふぇッ?!」

「おれに言えないこと?」

りあむが、わたしを見つめた。
真っ直ぐに、真剣な眼差しがわたしを捉えている。
……ぅ、りあむのこの瞳、苦手なんだよね。

「別に、そうじゃない………けど……!」

「無理しなくていいから、ね?」

「ぅう…………………」

わたしがうめき声を漏らした瞬間だった。
突然、部屋の扉が勢いよく開け放たれた!

バンッ!

そして、気絶したエリカさんが吹っ飛んで来たのだった。


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