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killer killer girl =断罪の花=
日時: 2010/05/17 16:15
名前: アキラ ◆cctlnLXfPA (ID: PA3b2Hh4)

登場人物>>62




■をpに直して下さい。




イメソン htt■://www.youtube.com/watch?v=5wbzn8jUnm0&feature=related




画像
フィアhtt■://star.ap.teacup.com/yellowboy02/img/1273887632.jpg



悪魔参考:ウィキペディアより

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Re: killer killer girl =断罪の花= ( No.56 )
日時: 2010/05/17 10:54
名前: アキラ (ID: PA3b2Hh4)

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黒翼を生やし、シエルがナナに襲いかかる。

「邪魔だな、こいつら」 

──喰っちまえ。 魂ごと、だ。

ナナの体から、低いサタンの声が響く。
シエルの甘い囁きなどではない、恐怖しか生み出さない声色。

「シエル!」 

影と影がぶつかり合う。 どうにかなってしまいそうなほど、恐ろしかった。
闇の呪縛が広がる。

「あっひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」

奇声をあげながら、ナナが影を拡げる。
シエルの翼が影に囚われ、身動きができなくなった。
その肺の部分に、ナナの影が突き刺さる。


「心臓を突きさしたら………どうなるのかなぁ?」
「やだ……っ、シエル!」

何もできない。
ただ、震えているだけのフィアは、あまりの恐ろしさに立つ事も忘れ、ただただ、シエルの名を叫んだ。

──早くやってしまえ。 喰わせろ。

「心臓の位置が分かんないんだよ」

ナナは、まるで食事のメニューを考えるように、シエルの灰色の肌をなぞる。
ペロリと舌を出し、まるで、シエルを喰らうのが楽しみだというように。

「やめて……お願いよ……シエル……」

黒い涙を流しながら、フィアが懇願した。
もう、誰も何もいらない。 シエルだけ。

シエルだけが、フィアの心だった。

「心臓を抜き取って、魂を砕くんだよ」

狙いを定め、影の先端がとがる。

「やめて……」
「非力なキミが、悪魔を手にしたところで……なにも変わらんないだよ」

助けて。

叫ぶ。 叫ぶ。 叫ぶ。
影が、シエルに迫る。

「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」



Re: killer killer girl =断罪の花= ( No.57 )
日時: 2010/05/17 11:26
名前: アキラ (ID: PA3b2Hh4)

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咄嗟に目を閉じ、その光景から目を背けた。
ひどい嘔吐感と、頭痛。 どうにかなってしまいそうだった。

音は何ひとつ聞こえず、永遠に続く闇だけが周囲に漂った。
しかし。

「なーにやってんだ。 お前ら」

低い男の声に、フィアが顔を上げる。
そこには、光があった。

「お前たちは、できる子だろう?」

長めの茶髪に、切れ長の瞳。 年齢は二十代中頃ほど。
白いロープを羽織り、一目で神父だと分かる。
その傍らには、

「…………天使?」

紫がかった髪の、綺麗な男性の姿をした天使が、シエルを狙っていたナナの影を、遮断していた。

「な、なに?」 

──神父ダ。 

ナナが面喰い、少しさがる。 シエルから影は消え、血を流しながら倒れる。

「シエルっ」 「ザカルト、お前のショーだ」

神父の男がニヤリと笑い、ナナを見る。

「あいつらを狩れ」

ザカルトと呼ばれた天使は、恭しく主である神父に跪き、何かをボソボソと呟いた。
すると、闇を払うように突風が吹き荒れる。

「うわぁっ」 ナナの細い体がその風に巻き込まれ、宙に浮かぶ。
それを確認したザカルトが、手を下に指し示す。 すると、風は物凄い勢いで、ナナを地面に叩き付けた。

「ああああああああああああああああああっ」
「肋骨にヒビぐらいは、イッたかね」

満足気に男はそう言い、命令を下す。

「魂を狩れ、ザカルト。 昇天だ」

ザカルトは忠実に命令を護り、ナナに十字架を当てる。

「あああああああああああああああああああああっ」

暴れ、苦しむナナ。 喉元を掻きむしろうとするのをザカルトは沈痛な面持ちで見つめ、

「…………可哀想に」

小さく小さくそう呟いた。

──おい、ナナ。 ここは退くぞ。

「ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ」

ジタバタと暴れまわるナナ。
ザカルトは冷静に十字架を、ナナの額に当てる。

──このっ、外道天使共がッッ!!

サタンが思わず影を放ち、ザカルトが怯んだすきにナナの体を操る。

「うぅ………痛い………」

──お前ガ ぼやっとしてるからダ。

「足も腰も……ズキズキ……」

──ボスにこってり絞られろ。

ナナは納得いかないような表情でザカルトを睨みつけ、体中から出ている影を掴んだ。

──ほら、連れてかえるぞ。

「…………」

ナナの体内からサタンが現れ、翼を生やす。 体を抱きあがられ、ナナは大人しくサタンにつかまっていた。

「逃がすかよ」

神父がザカルトに指示を出すが、それより先にサタンがナナを連れ、飛び去ってしまった。
見えなくなった影を睨みつけ、悪態をつく。

「そんな事より……」

チラと、気を失っているシエルと彼を抱きしめているフィアを見て、

「聖域に帰るかな……」

Re: killer killer girl =断罪の花= ( No.58 )
日時: 2010/05/17 11:48
名前: みおぽ (ID: eF5NV5N3)

この書き込みを読んでから、1時間以内に10個の掲示板にこの書き込みをコピーして貼って下さい。そうすれば、あなたの願い事は叶うでしょう。もし、貼らなければ、願い事を逆のことが起こるでしょう。とても奇妙ですが当たってませんか?

Re: killer killer girl =断罪の花= ( No.59 )
日時: 2010/05/17 11:49
名前: アキラ (ID: PA3b2Hh4)


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          †



薄暗い大広間。 一人の青年がグラスをテーブルに置き、優雅に踊る一人の少女を見つめていた。

「やっぱり、シーヴァの悪魔は踊りが上手いね」

感心しながらそう言い、その少女を手招きした。
少女はぞっとするような無表情で、青年に近づいた。

青年は少し伸びた黒髪に大きな双眸を持ち、驚くほど整った美形だった。

少女の方はフランスドールのような容姿で、黒いゴスロリの服を着ている。 年齢は、まだ十代前半ほど。

「メーテル、そんなにシーヴァが恋しい?」

青年の質問に、少女は頷く。

「シーヴァlove だね。 相変わらず」

少女は何も言わない。

「そういえば、ナナが今遊んでるみたいだけど……シーヴァとあいつが居ないと、退屈で退屈で」

少女は何も言わない。

「あれ……ナナが帰ってきたみたいだけど」

少女は、何も言わなかった。

Re: killer killer girl =断罪の花= ( No.60 )
日時: 2010/05/17 11:50
名前: ゆいな (ID: eF5NV5N3)

この書き込みを読んでから、1時間以内に10個の掲示板にこの書き込みをコピーして貼って下さい。そうすれば、あなたの願い事は叶うでしょう。もし、貼らなければ、願い事を逆のことが起こるでしょう。とても奇妙ですが当たってませんか?


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