ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- killer killer girl =断罪の花=
- 日時: 2010/05/17 16:15
- 名前: アキラ ◆cctlnLXfPA (ID: PA3b2Hh4)
登場人物>>62
■をpに直して下さい。
イメソン htt■://www.youtube.com/watch?v=5wbzn8jUnm0&feature=related
画像
フィアhtt■://star.ap.teacup.com/yellowboy02/img/1273887632.jpg
悪魔参考:ウィキペディアより
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- Re: killer killer girl =断罪の花= ( No.31 )
- 日時: 2010/05/03 19:19
- 名前: アキラ (ID: BLbMqcR3)
.
「我々の勢力の糧となり、永劫に 『killer』 となる事で決まった!!」
ロスト
年々、王国内で多発している、「失楽園」によるテロ。
彼らは、人々の心の中に生まれた絶望をエサとし、群がり、その魂を奪い、人間を切り刻む、残虐な組織。
ロスト
それが、「失楽園」。
大司教の下したフィアへの刑罰。
それは、「killer」 となり、ハーデル王国のためにその組織を崩せというものだった。
「それは……、つまり……」
フィアが震える唇を開く。
ロスト
「失楽園の……メンバーを殺す、という事ですか?」
「さよう」
シエルを召喚した時、彼の手によって一人の神父が命を奪われたが、フィアは涙も流さなかった。
しかし、それは彼女がその時あまりにも様々な感情が、彼女を襲ったからであり、その神父の事に感傷できなかったからだ。
また、血を見る。
今になって、あの神父の表情が浮かぶ。
「それを拒むのであれば、お前を処刑する」
「……………」
「お前は幼いが悪魔を宿す。 それは我々にとってリスク以外の何物でもない。 しかし、ロストを抹殺したいのも一理ある」
「だから……私を使うのですね」
フィアだけではなく、シエルを使う。
「我々は神に仕える。 元同胞を殺したくはない。 頼む。 受けてくれ」
「………………」
──ボクはいいよ。 キミが消えるより、よっぽど。
(でも、人を殺すのはシエルなのに……)
──ボクは悪魔だ。 それくらい、朝飯前さ。
どこか嬉しそうなシエルの口調。
それはそれで複雑だが、フィアは決めた。
「分かりました。 ……私は教会の 「殺し屋」 として、働きます」
ⅴ
フィアの噂はもう教会内に広まっていた。
「悪魔憑きのシスターですって」
「どうやら、殺し屋を選んだらしいよ? 命が惜しくなってさ」
「気味が悪い。 あの髪の毛も呪いなのよ」
「ねえ、アヴィン。 どう思う?」
シスターにそう話しをふられ、パイプオルガンを弾いていた少年がその手を止める。
どこか浮世離れした美形の少年は、少し考えてから、
「いやー。 べっつに自分は………」
そこまで言ってから、
「もういいや。 面倒くさいから考えるのやーめる」
「はぁ? おい、アヴィン。 真面目に考えろよ。 シスターだぜ、シスター」
アヴィンと呼ばれた、黒髪にエメラルドグリーンの瞳をした美形の少年は、面倒くさそうに、
「だーかーらー。 自分はどーでもいいんだって。 その女、見た事はあっけど、喋った事ねーし。 悪魔だろーがどーでもよくね?」
またオルガンを弾き始めた。
美しい讃美歌の音色。
「アヴィンの面倒くさがりっぷり、どうすればいいのかしらね」
「ほっとけ。 あいつはああなんだ」
- Re: killer killer girl =断罪の花= ( No.32 )
- 日時: 2010/05/03 19:22
- 名前: アキラ (ID: BLbMqcR3)
補足説明☆
本来なら、アダムとイブがエデンの園を追放される事を言うのですが。
ここでは、ハーデル王国(聖域)に反発する、反政府組織みたいなものwwwwと思って下さい(^^ゞ
失楽園は本来、「Paradise Lost 」 というらしいんですが、パラダイスっつっても……
というわけで、「ロスト」 としてます。
これからは、「ロスト」と表記しますので(>_<)
- Re: killer killer girl =断罪の花= ( No.33 )
- 日時: 2010/05/04 13:35
- 名前: アキラ (ID: BLbMqcR3)
.
5
フィアの荷物は全て、“封印の間” の地下室に移動させられた。
朝の巡礼にも参加せず、ただロイドが現れた時に、
「彼らを……殺す……」
まざまざと記憶にある、神父の死に面。
彼にも、愛する家族がいただろうに。 その命を奪った罪悪感はないが、恐怖がこみ上げてくる。
「私……本当にこれでいいのかしら」
「ボクはキミに従うよ。 キミにしか……従わない」
影から、シエルが現れる。
「シエル……」 「またえらく不便な所に閉じ込められたね……フィア」
甘い声で名前を呼ばれると、心細さが高ぶる。
「想像してた悪魔と違うわ」 「ボクが?」 「もっと、怖いのかと思ってたけど……。 シエルは、優しい」
チクリと、シエルの心が痛んだ。
表情にそれは出さず、ゆっくりとフィアを抱きしめる。
「……フィアの魂が、心地いいからだよ」
シエル自身、驚いていた。
自分のような悪魔が、人間に心を許すなんて、考えもしなかった。 よりによって、こんな少女に。
「シエル……ごめんね。 これから、ロイドのメンバーを殺すのは……あなたなのに」
「ボクは悪魔だから。 気にしないで。 それよりフィア。 ボクはキミが心配だ」
そっと、灰色の肌の腕を伸ばし、フィアの透き通った白髪を撫でる。
「キミは、弱い。 弱いけど……あたたかいな」
弱いくせに、あたたかい。
でも──嫌じゃない。
ⅴ
オルガニストのエインズワース・アヴィンは、巡礼の時美しい音色を奏でる、シスターたちからも一目置かれている美少年だった。
どこか東洋風の黒髪に、エメラルドグリーンの瞳。
首にかけている十字架のネックレスは、アヴィンだけデザインが少し違うものだった。
「アヴィン」 名前を呼ばれ、その手を止めてアヴィンが振り返る。
そこに居た司祭を見て、 「んあ?」 と変な返事をした。
「……あなたも、その身を天使に宿した身。 エルバドール嬢の気持ち、お分かりでしょうか」
「さーてね」
興味も無さげにそう言い、オルガンに向かう。
「そいつ……エルバドールって奴、悪魔に憑かれた奴かー?」
「そうです。 ……幼いながら悪魔を召喚するなんて、恐ろしい事です。 ……あなたも挨拶くらいは」 「悪魔、なんでショ? その子」
アヴィンが表情を崩さずに、
「そんなのと俺が会って、ダイジョウブなのかねー」
「悪魔は、エルバドール嬢にご執心みたいですから」
皮肉気味に司祭がそう言い、溜息をつく。
アヴィンがん〜と唸り、指を口に咥えた。
「悪魔、ねぇ。 その子がロイドに入るって事は……ねーの?」
「……分かりません」
「ダメじゃん、それじゃ」
アヴィンはやれやれと首をふり、椅子から立ち上がる。
「場所、どこ?」
「え?」
「面会してあげる。 メンドくせーけどー」
- Re: killer killer girl =断罪の花= ( No.34 )
- 日時: 2010/05/05 12:25
- 名前: アキラ (ID: BLbMqcR3)
カキカキけいじばんで
「フィア」 を描きました。
イメソンの下にあるので、見て下さい(^^ゞ
マウス書きでハッキリ言って 「変!」 です。
- Re: killer killer girl =断罪の花= ( No.35 )
- 日時: 2010/05/05 16:28
- 名前: ユエ (ID: NSuGMJPT)
なんだかアヴィンくんが気になる……。
フィアちゃんが殺されなくて良かったです!!
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