ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 理想郷
- 日時: 2010/08/14 13:59
- 名前: 金平糖 ◆dv3C2P69LE (ID: FwQAM/tA)
この物語の題材は『理想郷』です。
エデン、ユートピア、シャングリラや桃源郷……そんな数々の理想郷を舞台に様々なキャラ達が物語を繰り広げます!
楽しんでくれると嬉しいです!
多分微SF気味だと思います。
一日一回か二日に一回は更新を心がけていますが、意外と体力が持たなかったり……w
目次
序 >>3
第一話>>7-8>>24>>35-36
第二話>>37>>39>>41
第三話>>42-44>>47-48
第四話>>51>>54>>57-58>>61
第五話>>62>>65-67>>72-73>>76-77
第六話>>78-80>>89>>92>>96 幕間>>97
第七話
第二回目のオリジナルキャラ募集です。
良いと感じた物だけを採用させて頂きます!
期限は来週の木曜日まで!
皆様の個性豊かなキャラをお待ちしております。
募集用紙
名前【】
性別【】
年齢【】
性格【】
容姿・外見【】
口調【】
設定【】
住んでいる場所【】
サンプルボイス【】
【】
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- Re: 理想郷 オリキャラ結果発表 ( No.32 )
- 日時: 2010/07/10 15:05
- 名前: 柑橘類 (ID: O9GTNW/u)
>>29
私も大丈夫です。
動かしやすいようにしちゃって下さい。
採用してくださり、本当にありがとうございます。
- Re: 理想郷 オリキャラ結果発表 ( No.33 )
- 日時: 2010/07/10 15:10
- 名前: agu (ID: zr1kEil0)
どうやら金平糖さんと私は趣味が合う様ですね(笑)
応援させて頂きます。
無理をしない程度に頑張ってください。
- Re: 理想郷 オリキャラ結果発表 ( No.34 )
- 日時: 2010/07/10 17:04
- 名前: 金平糖 ◆dv3C2P69LE (ID: TQ0p.V5X)
りん様、了解です^^ではかなり憎たらしくさせてもらいますw
禰音 鏡幻様、了解です、この子には幸、不幸のジェットコースターに乗せますw
柑橘類様、いえいえそんなw有難うございます^^
agu様、趣味が合う人が居るというのは嬉しいですw応援の言葉有難うございます。
- Re: 理想郷 オリキャラ結果発表 ( No.35 )
- 日時: 2010/07/10 21:42
- 名前: 金平糖 ◆dv3C2P69LE (ID: TQ0p.V5X)
「隣に座りなさい」
「はぁ……」
勧められるがまま、私はライエルさんの隣の椅子に腰掛けた。
「あの、どういった御用で?」
アンタのせいでイチイのあんな怖い視線を浴びせられたんだ、とっとと話を終わらせてくれ。
そう思いながら私は左腕で頬杖を付いた。
ライエルさんは酒と氷の入ったグラスをカウンターに置くと、体の向きはカウンターのまま、
「別にそんな大層な話ではない、少しだけ君に聞きたい事があるんだ」
「聞きたい事?」
いつの間にか自分の眉間に皺ができていた。
何なんだよ、聞くな!と口に出かけた言葉を私は飲み込んだ。
「早速聞くが、何故君は彼の手を気持ち悪いと思った?」
何なんだよと言うのは行動だけではなく質問もで、先程飲み込んだその言葉を吐き出してしまいそうになった。
「理由は……ないです。ただ気持ち悪いと思ったから気持ち悪いのです」
「……どんな風に気持ちが悪かった?」
カウンターに体を向けていたライエルさんは、首だけ回してこちらに視線を向けた。
「気持ち悪いは気持ち悪いだと思うのですが……」
私は『何でそんな事聞くの?』と聞き返したくて堪らなかったが、とにかく早く話を終わらせたいので聞くのは我慢した。
「……そうか。ところで君は反政府活動をしているかね?」
「一応は……」
もうここからは何も考えないし意識もしない!ただ聞かれた事に答えよう。
私は現実世界から逃げるかのように自分の世界に入り込んだ。
頭の中をカラフルな色した動物達を笑いながら走らせた。
あくまで目と意識はその動物達に、耳と口とはライエルさんに傾けた。
「どこの組織だね?」
「復楽園会って会で活動してます」
「あの十代中心の組織か……」
それが何か?
「あそこの会はもう無くなっているぞ」
「……えっ」
何も考えない、意識しないと決めていた矢先に私は現実世界に引き戻された。
「復楽園会の会長の曽根タツマは親戚の遺産が転がり込んで来たらしくてな、その金で理想郷在住権を手に入れたと今日の朝聞いたんだ。
副会長の相田ユウも曽根タツマと結婚して、二人とも理想郷に行き、会は二人の急な脱会後の混乱時に政府直属の治安部隊に襲撃され無くなったと聞いたんだが」
私は急いで携帯電話を見た。
「本当だ……でもそんな、曽根会長も相田副会長もあんなに理想郷を憎んでいたのに……」
そこには同じ復楽園会で友人であるユカリから『復楽園会は無くなった。私は会長と副会長に呆れる』と素朴なメールが着ていた。
突然の事過ぎて私は呆れる気も起きなかった。
ただ、えぇぇぇぇぇぇぇえ!と言う驚きの声が頭の中をグルグル回っていた。
「愚かとはそう言う事なのだ、彼等は結局は愚かな人間だ」
ここで初めてライエルさんの言葉に納得をした私は、
「ライエルさん、貴方の言う通りだよ……すごい愚か」
肯定の言葉を呟き、頬杖を止めた。
ライエルさんは一回だけ目を瞑った後すぐに目を開き、口を開けた。
「……最後の質問と行こうか」
あぁ、やっとこの会話から抜け出せる。
復楽園会が無くなった事は一旦置いといて、私は落ち着きながら一回頷いた。
とっとと質問しろ、早くしろ……
「君は何故、反政府活動をする?」
- Re: 理想郷 オリキャラ結果発表 ( No.36 )
- 日時: 2010/07/10 23:05
- 名前: 金平糖 ◆dv3C2P69LE (ID: TQ0p.V5X)
その質問は私を困らせ、返事に困った。
数秒間の間私とライエルさんの間で沈黙が流れた後、急いで探し出した答えを頼りない弱々しい声で私は呟いた。
「それは……ヘルに住んでいるなら反政府活動をするのは当たり前だから……」
必死で探した答えがこれだった。
よく考えてみると、私は何故反政府活動なんかをやっているのだ、明確な理由も無しにやっていたのか、もしくは周りの空気に流されていたのか……
もう頭の中には、かつて自分の所属していた会が無くなった事は『隅っこの米粒』程度にすら覚えてなかった。
何だか悔しい気持ちになって、頭の中がぐちゃぐちゃで、大声で叫んで逃げ出したくなった。
私は制服のスカートを両手でぎゅっと握った。
「そうか……君はどうやら私の見込み違いかもしれんな。
たかがその程度で政府に反するのならば、君はすぐに止めた方が良い」
「……っ!!」
その言葉で、思わず目の前の男に殴りかかりそうになった。
何が見込み違いだ!勝手に人を決め付けるな!この……クソジジイ!!
しかし、彼の言っていた事はあながち間違いじゃない所か、正解だった。
明確な理由が無いのに行動をすると言うのは、時間をドブに捨てているような物だ。
つまり時間の無駄だ。
「質問に答えてくれて有難う、礼を言う」
私の言った事は『理由』ですら無く『その程度』だったのだ。
苛立ちや混乱、悔しさなどのその全てを抑え付けながら私が椅子から立ち上がると、イチイが幸せそうな顔をしながらこちらへやって来た。
こっそり話を聞いていたのだろう。彼女の顔は心底嬉しそうだった。
幸福に包まれたその顔はまるで『私が反政府活動をしないのはマツワと違って明確な理由が有るからよ』と私を馬鹿にしているように見えた。
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