ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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しかくセカイ。 完結
日時: 2011/04/30 20:13
名前: アキラ (ID: ET0e/DSO)

やっぱり、アレですね。
携帯だと打ちにくい。
まぁ、どうでもいいけど。笑


□登場人物

イノウエ
井上 サクラ

      16歳 白と茶の混じった髪の毛
      ある事件からの後遺症で精神ともに障害がある。
      自分は夢の中の住人だと思っている。
      

ミゾブチ
溝渕 なぎ

       12歳 年齢の割りに大人びている少年。
       サクラを好きで、彼女に振り回される毎日を過ごしている。


ツキミサト マユリ
月見里 繭理 

          
       16歳 ゴスロリで僕っこの少女。
       髪が限界的に短い。
       同性愛者。


サメウラ  レイジ
早明浦 零時

        25歳 基本的デンパな人。 変。
        近所で喫茶店を開いている。
        サクラが恋しがる「王子さま」。
        本当は落ち着いた性格。

サメウラ  カナ
早明浦 華奈

        20歳 零時の弟。 頭イッてる人。
        自分の名前がかなり大嫌い。
 
        

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Re: しかくセカイ。 ( No.34 )
日時: 2011/03/31 09:18
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
参照: 皆さんへのコメ返は今週中に返します!

繭里ちゃん=愛しい←
零時はサクラに 「妹」 という価値観を抱いてます。
アイラブイモート!
華奈は……、あまりキャラよくつかめてない笑
>右左さん


受験合格おめでとうござます。
あれ死ぬかと思いましたよね。 もう勉強したくないでふ←
サクラはちょっと可笑しい子ですけど、可愛がってあげてください
>yuriさん


クオリティなんて無いです←
もう玉砕覚悟でやっちゃってます。 てか玉砕してます。
でも壊れても書きたいので書いちゃいます! 応援よろしくです
>神埼虚空さん

Re: しかくセカイ。 ( No.35 )
日時: 2011/03/31 10:13
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
参照: 皆さんへのコメ返は今週中に返します!


早明浦 華奈は生まれつき自分の名前が大嫌いだった。
男なのに女みたいな名前をつけられ、よく学校の出席で名前を呼ばれるとキレていた。 
殴り、殴り、蹴り、殴り。
華奈にとっては舐められることがとてつもなく嫌悪するべきことであり、そういう見下した目で見られないために、幼いころから髪を脱色し、近寄りがたい雰囲気を醸し出していた。

「早明浦さん、いつもすいません」
「おい糞ガキ。 今度その女に俺の名前を喋らせてみろ。 マジでヤりにくるからな」
「ちょっとちょっと! 愛しのリトルマイシスターになんてこというんだお前はっ! ダメです。 お兄ちゃんは認めません。 断じて認めないぞっっ」
「うるせえ」

ここの喫茶店がなかなか繁盛しないのは、この二人に原因があるとなぎは確信している。

「いいから、お水! 持ってきてくださーい、お客さんでーす」
「はいはーい、持っていくよっ。 俺のプリンセス」
「きゃはっ! お姫様? わたしお姫様なの?」
「そうだよー。 サクラはお姫様。 誰が何と言おうと、俺のプリンセスシスターだよっ」

お姫様、という言葉にサクラの目がきらめく。 幼い子どもが母親の御伽噺を聞くかのように。
零時は兄のように、サクラの頭を撫でた。

「もしかして、零時がわたしの王子様なの?」

なぎがチラッと他の客を見る。 最後の一組が会計を済ませ、出ていくところだった。 

「ちがうよ」

視線を、零時に移す。

「俺はキミの王子様じゃないんだよ」
「………………そっか」

残念そうに肩を落とし、サクラが苦笑してなぎを見る。

「違った」
「そう簡単に見つからないよ」

内心ホッとする自分に嫌悪感を抱きながら、なぎは答えた。
そういう自分は笑顔を作ることもできないのかと、自分自身に落胆した。 






「REIZI」で無料の水を飲みほした後、サクラはテーブルに突っ伏して眠ってしまった。

「すいません」
「ああ、大丈夫。 他のお客さんはもう来ないから」

だからこのままえ、と零時が呟く。
こうしてみるとサクラは幸せだ。 手を焼いてくれる人間がいて、自分を否定しな人間がいて。 それをすべて夢の中だと片づける精神は、理解できないけれど。

「こういう場合、糞ガキはどういう解釈をすんだァ?」
「夢の中の自分がまた眠ってる……って言ってました。 目が覚めてもここは夢で、自分はもう一回起きなきゃいけないって」
「おめでたい頭だな」

タバコに火をつけながら、華奈が吐き捨てるように言う。

「…………最近さぁ、物騒なこと増えてるだろ」
「幼児連続殺人事件ですか」
「その手口が残酷だとかで、精神異常者だって言われてっぞ」

なんでそこでサクラを見るのか。
なぎはすべてがわかった。

「どういう手口なんですか? そこまでは知りません」

興味もないけれど。
そう自分に言い聞かせる。 隣でサクラの寝息をききながら。


「体中にキスマークつけて、四肢切断されて、胸にナイフで十字架つけられてる」


 ザー……

        ザー……

                   
                   ザー……

脳内に響いてきたのは、


「おい、なぎ?」

異変に気付いた零時の声じゃなくて、


ぁぁぁぁぁああぁぁああああああああぁぁぁぁぁぁあああぁぁあああぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁあああ、、


遠く昔に残響した、サクラの叫び声だった。


「─────っ、おえ、ええっ」


堪らなく頭が痛くなり、嘔吐感が押さえられなくて胃液を床にぶちまけた。
体の痙攣が止まらず、鼻水と涙と汗がいっぺんに出てくる。
壊れてる。
自嘲気味に吐きながら薄笑いする。 こんなの、サクラより自分の方が狂ってると思ってしまう。
無力さに歯を食いしばると、唇を噛んだのか血の味がした。



Re: しかくセカイ。 ( No.36 )
日時: 2011/03/31 10:18
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
参照: 皆さんへのコメ返は今週中に返します!


              第2章
            『サツジンキ』



おとうさんは、わたしを げいじゅつひん って言ってた。

かわいいんだって。 きれいなんだって。

だけど、体にはあざもあるし、切ってるし、だからきたないよって。

そう言うと、指のつめをはがされた。

痛くて、ぎゃあぎゃあさわいでいたら、そっとやさしい顔になって、

「きれいだね」

だきしめて。

げいじゅつひん は、おとうさんの言うことを聞かないとダメらしい。

だから、だから、だから、だから、だから、

わたしはこの狭いセカイで、げいじゅつひん になった。

たった一人、おとうさんだけの げいじゅつひん に。

Re: しかくセカイ。 ( No.37 )
日時: 2011/03/31 12:51
名前: 右左 (ID: 8hgpVngW)

おとうさんんんんんんんんんっ!
やっぱり華奈くんかわいいですね嫁に欲しいです。
という事で恒例のアレを。


「アキラさんっ、華奈クンを下さいいいいいっ」

Re: しかくセカイ。 ( No.38 )
日時: 2011/04/01 07:42
名前: 緑紫 (ID: rb3ZQ5pX)
参照: あれ?なんか頭が重くてぐらぐらするよー助けてー

覚えておいででしょうか、緑紫です。
御久し振りですなぁ。

なぎ君カッコいいですね!! 私と2歳違いなのになんだあの異常な大人っぽさ!!笑

あっきゃんの生み出すキャラクターは皆大好きです。
美味しく頂きませう((ちょい待て

んじゃこれから部活とかいうふざけたものがありますので、これにて失礼致します!!(^o^)丿


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