ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

しかくセカイ。 完結
日時: 2011/04/30 20:13
名前: アキラ (ID: ET0e/DSO)

やっぱり、アレですね。
携帯だと打ちにくい。
まぁ、どうでもいいけど。笑


□登場人物

イノウエ
井上 サクラ

      16歳 白と茶の混じった髪の毛
      ある事件からの後遺症で精神ともに障害がある。
      自分は夢の中の住人だと思っている。
      

ミゾブチ
溝渕 なぎ

       12歳 年齢の割りに大人びている少年。
       サクラを好きで、彼女に振り回される毎日を過ごしている。


ツキミサト マユリ
月見里 繭理 

          
       16歳 ゴスロリで僕っこの少女。
       髪が限界的に短い。
       同性愛者。


サメウラ  レイジ
早明浦 零時

        25歳 基本的デンパな人。 変。
        近所で喫茶店を開いている。
        サクラが恋しがる「王子さま」。
        本当は落ち着いた性格。

サメウラ  カナ
早明浦 華奈

        20歳 零時の弟。 頭イッてる人。
        自分の名前がかなり大嫌い。
 
        

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19



Re: しかくセカイ。 ( No.54 )
日時: 2011/04/14 16:25
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

なぎが格好良く見えてよかったです。
お母さんへの言い訳はしておいてください。
叫びたもれ!笑
>右左さん

Re: しかくセカイ。 ( No.55 )
日時: 2011/04/17 13:21
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)




               ◇



雨が降っていた。

雨というと、あまりいい思い出はない。 小学生のとき、好きな女の子と相合傘をしているところを見られて、からかわれて、その男子たちを半殺しにしてしまった。 親は呼ばれるわ、警察には注意されるわ、自分としては面白くなかった。

「ジメジメしてるし、嫌なんだよなァ。 てか零時はどこ行きやがった」

店の定休日。
一人部屋でテレビを見ながら華奈が悪態をつく。
こんな雨の中、外に出る人間の神経を疑う。 雨嫌いの華奈にとっては、雨の音すら嫌悪していた。

「あ? メール入ってっし」

サイレントにしていたからか、気づかなかった。
パコッと受信箱を開くと、


『 愛しのマイリトルブラザー! 傘! 傘を持ってきておくれぇ! 雨に滴る俺もカッコいいとは思うけれど、風邪をひくのはいやだああっ 』

零時からだった。
受信時間は、今から10分ほどまえ。

「───やなこった」

そのまま打ち、携帯電話を放置する。 あぐらをかいで、じーっとテレビを見ていた。

「この犯人、まァだ捕まってねぇのかよ」

近所で現在6件の被害が出ている、連続幼児殺人事件。
被害者の背中に美しい彫刻が彫られているので、同一犯として見られている。
興味がない、と言えば嘘になる。
華奈にとって、身近にいる少女が関係しているかもしれないのだから。

「───月見里 繭里」

数日前、突然現れたゴスロリ少女。
彼女は確かに、 「狂おしき少女の血肉」 のモデルが彼女だと確信していた。

「糞ガキの親せき……にしても、俺らじゃなくあのガキの所に行けばいいだけだよなァ」

嫌な予感がした。

「“あの絵” のモデルが “井上サクラ” だって知ってんのは、わずかな人間だけなはずだぜ……? あんな放浪娘にどうやって知れんだよ」

あの絵。
忌々しい、あの絵。
少女の肉体を引き裂き、心を抉り出し、その柔らかで純粋な身体を穢した、気味の悪い絵。
芸術品として少女の人生を狂わせ、破滅に追いやった、あの絵。

「マジで生きてんじゃねぇのか? あの糞ヤロー」






               
               ◇





迂闊だった。

アパートに帰って、眠っているはずのサクラがいなくて、なぎは目を見開く。
少し、外に出ただけだった。
雨が降っていたから、傘をさして、近所の売店で菓子パンを買ってきただけだった。

それだけなのに。

「サクラ……?」

声が上ずる。
いるはずの人間が、いない。

「サクラ?」

彼女が寝ている間、たったの10分の間に。
サクラはいなくなっていた。

「サクラっ!」

緊張と焦りでなぎが叫ぶ。 サクラが一人で出かけることなどない。 いつもなぎを連れて外に出る。
今日も一人で出たのか?

「嘘だろ、糞がっ」

居ても立ってもいられなくなり、アパートから出る。
どこにいったのか、検討がつかない。

「早明浦さんの所……? でもありえない。 ぼくとしか行ったことないのに……」

頭によぎるのは、最近起きている殺人事件。
似すぎている。
サクラが被害にあったあの事件と、似すぎている。

「……あ、」

思い当たる所が、一つだけあった。
サクラが自分を見失い、夢と現実の狭間で生きていた、あの屋敷。




Re: しかくセカイ。 ( No.56 )
日時: 2011/04/17 13:25
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)




              第3章
             『カンキン』




おともだちだよって、男の子がわたしの前にあらわれた。

わたしが触ると、くすぐったいと言った。

「なまいきね」

男の子はそう言われて、いっしゅん、おどろいたようになったけど。

「ここでなにしてるの?」

「わたしね、げいじゅつひんなの。 お父さんにね、絵をかいてもらってるの」

「どうしてそんなに血だらけなの?」

「おかしなこと言うわね。 絵具の赤だと、リアリティがないのよ」

痛いのはいやだった。

だけど、お父さんはわたしを愛してくれている。

ときどき、へんな男の人たちもくるけれど。 だいじょうぶ。

なぎだけは、わたしに何もしないから。


Re: しかくセカイ。 ( No.57 )
日時: 2011/04/17 13:32
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)





月見里 繭里は、異常だった。

それは彼女がレズビアンだからでも、奇抜なファッションに身を包んでいたからでも、ましてやマゾだったからでもない。
彼女の存在そのものが、異常だった。

もともと、彼女には母親がおらず、父親と二人で暮らしていた。
不満はなかった。
裕福とまではいかないが、普通のサラリーマンの父親は、厳しい所もあったが、優しい父だった。

ただ、一つ。

若い少年たちを家に呼ぶことを除いては。


繭里が男性を嫌ったのは、父親の影響だった。






保留

Re: しかくセカイ。 ( No.58 )
日時: 2011/04/17 18:07
名前: 右左 (ID: 8hgpVngW)

華奈クンが出てきてたので大分うれしいです! いえーっ
ちなみにあだるとちるどれん今ロックされてますが、また開きますのでっ今からでもっ
pcを変えるとのことで一旦ロックしてましたごめんなさいー

それにしても華奈クン達とサクラ達の関係って何でしょうかね、不思議です


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19