ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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----もう一度、君に逢えたら----
日時: 2011/07/23 17:16
名前: 雅 ◆QU/0I6a5/6 (ID: pUqzJmkp)

こんにちわOR初めまして!雅(みやび)と言います
シリアスで書くのは3回目です。
前は、優香(ゆか)で書いてました^^
ウチの事を知ってる方や、そうでない方もどうぞ見てって下さい^^

でわココでルールを・・・
*・*・ルール・*・*
★荒らしはダメ(来たとしてもシカトします)

★チェンメ、コピーも駄目

★作者の事が嫌いな人は、はいUターン

上の3つの事が守れる人は、私の新作楽しんでください☆

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Re: ----もう一度、君に逢えたら---- ( No.15 )
日時: 2011/07/29 18:10
名前: 雅 ◆QU/0I6a5/6 (ID: pUqzJmkp)

次の日。昨日の出来事を引きずったまま、学校へ行った。
 「・・・おはよー・・・・・」
そう言って、教室のドアを開けた。なんか重いな・・・。
自分の席まで行って椅子に座ろうとした瞬間、誰かに腕を引かれた。
 「なっ、なに?!」
バッと後ろを振り返ると、心配そうな顔で李香と弥栄が立っていた。
 「ど、どうしたの?2人とも。そんな顔して」
今の私の心情を2人に悟られないようになるべく普通に接したつもりだった。が、無駄だったようだ。李香に突っ込まれた。
 「どうしたのじゃないよ。それはこっちが聞きたいわ」
 「どうもしてないよ。寝不足なだけ」
そう言って誤魔化した。けど、2人は不満だったらしく、
 「来て」
それだけ言って、私はまた腕を引かれた。
 「・・・?どこ行くの?HR始まっちゃうよ」
 「サボる」
サボる?!弥栄が言うならまだしも、真面目な李香が言うなんて・・・。何がしたいんだろ・・・?

 されるがままに、2人についていった結果。屋上に着いた。
 「おぉ〜!ココ来るの久々だね」
 「感動してる場合じゃないでしょ。ここで話がしたいの」
私の感動の声もさらりとかわされ、李香は私に座るよう促した。
私は、素直にその場に座り2人の話を聞くことにした。
 「でね、話って言うのは」
最初に口を開いたのは、弥栄だった。
 「教室に入ってから、弥生、元気ないじゃん?だからどうしたのかなって思って。
弥生、昨日まで元気だったんでしょ?李香から聞いたよ」
 「え・・・」
私は視線を、地面から李香に移した。
 「言ったよ、弥栄にも。玲也君の事も、昨日の事も」
 「そう・・・」
再び視線を、地面に戻した。『玲也』って言葉を聞くと、昨日の事を思い出しちゃって心が痛む。
 「で、どうしたの?言える範囲でいいから、言って?」
李香と弥栄の優しさが嬉しかった。私が何かあった時は、言いたくない事は言わなくていいって、深く追求しないから。
でも、言いたくない。
李香に申し訳ない気がするから。
 「李香ぁ・・・、李香、ゴメンねぇ・・・・・」
突然、涙が出てきた。自分でも分からない。当然、李香はビックリしたようで、
 「弥生?なんで謝るの〜?!」
 「うっ・・・ひっ・・・・・」
喋ろうと思っても、うまく言葉が出ない。それでも李香は、待っててくれた。それがまた泣けてきて・・・。
 
 やっと涙が止まった時に、私は昨日の事を話そうと決心した。
 「・・・大丈夫?弥生」
 「うん、ありがとう。弥栄」
私は、姿勢を整えて李香の方へ体を向けた。
 「李香」
 「ん?」
いざ話そうとしたら、また涙ぐんできた。
 「あ、のね・・・。私・・・」
 「うん」
 「玲也・・・玲也と・・・」
 「玲也君と?」
玲也という言葉を聞いた李香の目は、ちょっと悲しそうだった。
 「ケンカ・・・したのぉ・・・・・」
 「ケンカ?」
 「うん、昨日電話かかってきてね・・・」

私は、李香に昨日の事を全部話した。
時々、ちょっと悲しそうにしてたけどそれでも李香は、最後までちゃんと聞いてくれた。

 「そっか。ごめんね、弥生」
 「ふぇ?何で李香が謝るの・・・?」
 「私のせいでこんな事になっちゃったから・・・」
 「違うっ!!李香は悪くない・・・私が、私がもうちょっと冷静になっとけば良かったの・・・・・」
また、涙が止まらなくなった。いくら拭っても、今度こそは止まらない。弥栄がティッシュを貸してくれた。
 「ありがと・・・」
そのティッシュを受け取り私が顔を拭いたのを見計らって、李香は言った。
 「私、玲也君と遊びに行くの断る」
 「・・・・・はっ?!」
 「だって、弥生は私の為にしてくれたのにこんな事になっちゃったんだもん・・・!わたしだけ楽しんでおけない」
 「だめ・・・!これは私と玲也の問題!李香は関係ない・・・」
 「でも・・・」
私は本気だ。それでも李香は、納得いかないようだ。
 「・・・李香、ここは弥生に任せよう・・・?李香が行くか行かないかは、李香の自由だけど・・・。」
と、弥栄が気を利かせてそう言ってくれた。
 「そうだよ、私が玲也とケンカしたからって李香が断るのはおかしい」
私と弥栄の言葉にやっと納得したのか、
 「・・・分かった」
そう言ってくれた。

Re: ----もう一度、君に逢えたら---- ( No.16 )
日時: 2011/07/29 20:27
名前: 雅 ◆QU/0I6a5/6 (ID: pUqzJmkp)

あれから一週間。学校が終わり、夏休みがやってきた。
玲也とは、まだ気まずいまま。
 夏休みが始まる3日前、私は李香から呼び出された。
 「どうしたの?李香」
私と李香は、校庭のはじっこにある大きな木の下で話すことにした。
 「うん、あのね・・・。この前の事なんだけど」
最初は何の事か分かんなかったけど、すぐにピンときた。
 「あぁ!屋上でのこと?」
 「うん。私ね、あれから色々考えたの。やっぱり・・・」
ごくん、と唾を飲み私は次の言葉をドキドキしながら待った。
 「行く事に・・・しました」
この言葉を聞いた途端、ホッとしたのかショックだったのか分かんないけど力が抜けて、その場に座り込んでしまった。
 「弥生?!大丈夫・・・?」
 「うん、へーきへ—き。ごめんね?力抜けちゃった」
 「私ね、今でも不安なの。ホントに行っていいのかなって・・・。それなら行くなって話だけどね・・・」
馬鹿だよね、と力なく李香は笑った。
 「そんなことない。むしろ安心した」
 「安心・・・?なんで?」
 「だって李香、絶対自分のせいだって思いこんでてそうだったから」
 「ごめん・・・心配かけて」
 「いいよ。・・・楽しんできてねっ!報告待ってる」
 「・・・うん!」

そう言い、私たちは立ち上がった。
 「じゃぁ、よい夏休みを」
 「うん!・・・李香!!」
 「ん?」
 「夏休み・・・弥栄と3人でどっか行こうねっ!!」
李香は、顔をニッとさせて
 「モチロン」
そう言った。

 「「じゃぁね」」
そう言いながら手を振り、私たちは別れた。

 その3日後の夏休み。まだ李香から連絡はない。
 「つまんないなぁ〜」
なんか、今年の夏休みは嫌な予感がする。

Re: ----もう一度、君に逢えたら---- ( No.17 )
日時: 2011/07/30 21:33
名前: 雅 ◆QU/0I6a5/6 (ID: pUqzJmkp)

あれから数日後、李香から連絡があった。
ちょうど私が昼寝から目が覚めたとき、電話がかかってきたのだ。
 「はいは〜い・・・弥生でーす。誰ぇ〜・・・?」
寝起きだから、記憶も曖昧。
 「弥生?寝てた?ごめんごめん、李香だよ」
 「ふぇ?・・・李香?」
しばらくボーっとしてると、やっと目が覚めてきた。
 「あ、あぁ!李香、どうしたの?」
 「うん、あのね・・・」
 「うんうん」
 「明日玲也君と遊びに行く事になったんだ!!」

--------ドクッ・・・!

李香の言葉を聞いた瞬間、何故だか胸が疼いた。
 「そ、そうなんだ〜。楽しんできてねっ!!」
 「うん!じゃぁ、また明日報告するね」
 「うん、バイバイ」
そう言って、携帯を切った。

--------ドクドクドクドク・・・・・
なんでかな?さっきから胸がドキドキする・・・。
 「また、嫌な予感がする・・・」
でも、私の勘が当たったことなんて今まで一度もないから
そんなに深く気にしなかった。そして、また私は眠りについた。

Re: ----もう一度、君に逢えたら---- ( No.18 )
日時: 2011/08/03 11:49
名前: 雅 ◆QU/0I6a5/6 (ID: pUqzJmkp)

-------プルルルルル・・・ッ
 「・・・・・っ?!」
突然の電話の着信音に驚いて、私は飛び起きた。
携帯の画面を見ると日付が変わっている。どうやら、あのまま寝てしまったようだ。
-------プルルルルル・・・ッ
もう一度画面を確認する。相手は・・・李香だ。
あれ?この時間ならまだ遊びから帰っていないはず・・・。
 「もしもし?」
 「あっ・・・・弥生?!どうしよう、どうしよう・・・!!」
電話越しに聞こえる李香の声はひどく震えている。 
なんだろう?凄く胸がざわめく・・・。
 「李香?何があったの?」
 「玲・・・っ、玲也君が・・・っ!!!」
 「------っ?!」
その時微かに、電話の奥から救急車のサイレンが聞こえた。
まさかと思ったけど、李香の状態から判断すれば・・・-----!
 「李香っ落ちついて!今どこっ?-------分かった。待ってて、すぐそっち行くから!!」
私は、李香から居場所を聞き、家を飛び出した。
------玲也、玲也が・・・・っ---------

5分ぐらい走ったところで李香から聞いたその場所についた。
 玲也は・・・いない。やっぱり救急車に・・・・・。
 「・・・・・李香っ!!」
その場で呆然と立っている李香に、私は声をかけた。
私の声に気づいてふり返った李香は、私の顔を見たとたん大粒の涙を流し始めた。
 「弥生ぃ・・・・・私、っ・・・どうしよう、私のせいだぁ・・・」
そう言ったかと思うと、その場に力なく座り込んでしまった。
 「李香・・・、李香は悪くない。・・・何があったの?」
 
*保留します*

Re: ----もう一度、君に逢えたら---- ( No.19 )
日時: 2011/08/03 11:50
名前: 雅 ◆QU/0I6a5/6 (ID: pUqzJmkp)

>>018の続きです

李香が泣きやむのを待って、私はもう一度声をかけた。
 「・・・李香、何があったのか話して?」
 「・・・・・・うん」
李香は、さっきの記憶をたどりながら話し始めた。
 「私たちね、信号待ってたの。それで青になって・・・、ホントに青だったんだよ?それなのに・・・」
李香の話によると、こうだ。
李香と玲也は、信号が青になったから横断歩道を渡ろうとした。
だけど、信号無視した車が突っ込んできたのだ。
李香が引かれそうになった所を玲也がかばって・・・引かれてしまった。
 「運転手は捕まったけど、でも・・・玲也君は・・・・・」
そう言って李香はまた涙を流した。私も涙が出そうになった。
 「大丈夫・・・きっと大丈夫だから・・・。玲也の所行こう?場所、分かる・・・?」
李香は、コクンと頷いた。
とにかく玲也に会いたい。私にも責任はある。謝りたい・・・この前の事。ヒドイ事いっちゃったこと。

私たちは、玲也が運ばれた病院へ向かった。


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