ダーク・ファンタジー小説

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嫌いだ【作者より】
日時: 2019/03/14 22:11
名前: riyal (ID: Zodo8Gk0)

嫌いな人。
恨んでる人。
許せない人。

じゃあ。

殺っちゃえばいいんじゃない?

『あたし、君みたいな奴って』

冷たく嗤ってさ。

『嫌いだ』
***
はい。riyalです。
スレを立てるのは初めてです…!
なので初心者を見る目で見てくださると嬉しいです←

それでは。

目次 >>2
歳を食った作者より >>104

Re: 嫌いだ【オリキャラ募集中】 ( No.65 )
日時: 2016/02/14 16:18
名前: riyal (ID: bUOIFFcu)

第23話 カイン

「カハハッ…あー、突っ撥ねられちゃったなァ」

お気に入りの中のお気に入りであるルキちゃんにこうも冷たくされれば、ちょっとは傷つくってもんだよね。

「ンー、じゃ、向かおっと」

傷ついてばかりでもいられない。
言われた場所に向かって歩き始めた。

***

『…カイン遅いなぁ…』
「時間は指定したんですか?」
『してないけど、急ぎで来るように言ってあるし…遅かったら置いてくとも言ってあるのに』
「ま、カインが早めに来たりなんてしたら、天地がひっくり返るとウチは思うけどね」

にひひ、と笑うウキを横目に悶々とする。
早めに調査行って調べたいんだけどなぁ…。

「カハハッ♪待った?」

…来た。

『…遅い、カイン』
「カハッ、ごめんごめん。いや〜、仕事久しぶりでさァ」
『今日は殺らないよ?調査だけ』
「えーッ!」

いつものようにヘラヘラ笑う、カイン。

「あのう、ルキちゃん、この方は?」
『んっとね、カインっていって、あたしやウキと同業者』
「ボクはカイン。よろしくね」
「よろしくお願いします」

カインの性格上、敬語がしっくり来ないようで、不満を言う。

「うー、なんっかカタいなァ」
「…敬語は、癖なので」
「ふゥん…ま、いいか」

カインは飄々とした性格で、人を騙すのが得意だ。
いつでも何処でも、その非常に中性的で美人な顔立ちに笑みを浮かべている。その顔は藍色の髪の所為で右目が隠れているが、美人なことに変わりはない。

そんな外見の割に、気に入った子に手を出されるのが大嫌いだ。
カインのお気に入りにもし手をかけようものなら即殺りだろう。
矢のように飛んできて首を射抜く。

黒ずくめの衣装に、十字架のアクセサリー。
コレがカインの目印だ。
ウキの臨戦態勢と似ている。

だからなのか、

「カイン、ちゃんと頼むよ?」
「任せてよウキ?侮ってもらっちゃ困るよ」
「そうだけど。邪魔になるなら帰ってもらうからな?」
「ならないから大丈夫大丈夫」
「そうかぁ」
「カハハッ、その通りその通り!」

カインとウキは、仲が良い。
カインにウキがお気に入りなのかと訊けば、そうじゃないと返ってくるけど、何故なのか不明。
ただ、「ルキちゃんと...双子なんて...羨ましいにもほどが...」なんてぶつぶつ呟くだけだった。あたしと双子なのが何で羨ましいんだろ...。

『此処かな?』
「おおーッ、立派なお宅だねェ?」
「幾らくらい盗めそうですかね…」

たどり着いた家は、豪奢な三階建ての家だった。
中からガサゴソと音がした…ような気がした。

Re: 嫌いだ【オリキャラ募集中】 ( No.66 )
日時: 2015/03/24 23:32
名前: 緋狼 (ID: yVzoEsG0)


カイン登場させて下さり、ありがとうございます。

おぉ、口調も完璧です!!(笑

これからも頑張って下さい!楽しみにしてます!

Re: 嫌いだ【オリキャラ募集中】 ( No.67 )
日時: 2015/03/25 12:42
名前: riyal (ID: bUOIFFcu)

緋狼さん
おぉ!口調が大丈夫だったかどうか心配で心配で((
これからもよろしくお願いします!

Re: 嫌いだ【オリキャラ募集中】 ( No.68 )
日時: 2016/02/14 16:25
名前: riyal (ID: bUOIFFcu)

第24話 素性

『「「「………?」」」』

途端、中から聞こえてくる怒声。
怒声っていうか…金切り声?

《おい、足むくんできたから台になって!》

外からでも聞こえる程の大声。
この声は...ミナミ?

《は?1人じゃ足りないんですけど?あー、疲れた疲れた。ついでに肩揉んでよ》

使用人に向かって言っているのだろうか。
ていうか、1人じゃ足りないって、使用人何人いるんだろう。

《…ぁ…そう……ゎ………ね……ん》

急に声のトーンが落ちた。何故?
まさか…気づかれた?

危険なのはわかっていて、もう少し声の聞こえるところまで近づいていく。

《だからさぁ…うん……うん、いや、そうじゃなくて》

…ただ、電話だからトーンが落ちたみたいだ。
無駄に心配して損した。

《んじゃ、そろそろいい?…うん、じゃあね》

ガタガタ音を立てながら椅子に座るミナミ。

《あーあ、昨日は災難だったなぁ。アレ誰だったんだろ?ていうか、サン…だっけ、私に逆らおうだなんて100年早いのにさ。あー、嫌だ嫌だ》

………。

《っつーか、ミナミの猫被った姿にまんまと騙されてやんの、マジウケるわ!その割に碌に喋りゃしないしさぁ…ハハッ、ちゃっちゃと殺っちゃいたかったんだけど》

………。

《あーでも、散々痛めつけて苦しめて、嬲り殺すって手もあるか。軟弱だしさ、その方がいいかな?よし、明日また痛めつけてやろ、学校あるし》

…そういうことか。
成る程ねぇ…。

ふつふつと怒りが沸いてくる。
サンを馬鹿にして、サンを見下して、あまつさえサンを殺そうとしている。その上、サンを軟弱だって?ふざけんな。

………。

「ルキちゃん?」
「どうした、ルキちゃん」
「アレ、どうしたのォ?」

許せない。
許せない、許せない、許せない、許せない…。

次の時まで待っていられない。
明日以降に見逃せば、サンが虐められてしまう。

さっさと仕事を終わらせてしまうことにした。

Re: 嫌いだ【オリキャラ募集中】 ( No.69 )
日時: 2016/02/14 16:29
名前: riyal (ID: bUOIFFcu)

第25話 稼働

ルキちゃんが動き出した。
目に殺気を漲らせ、音を立てながらその場を立ち上がる。
ウチら3人が怪訝そうに見てくるのも気にせず、そのまま前に進む。

何かを察したハルレが止めに行こうとするも、何かに弾かれたように引っ込んだ。
…多分殺気に弾かれたんだと思う。

「カハハッ、スイッチ入っちゃったかなァ?」

心底可笑しそうに笑う、カイン。
いつもの少し胡散臭い笑みではなく、心の底からこの状況を愉しんでいるような笑顔。

スイッチの入ったルキちゃんと、相変わらず笑っているカインに溜息を吐きつつ…そろそろウチらも動き出すことにした。

暗殺稼業や殺し屋をやっている身であるが故なのか。
それともただ単にちょっと頭おかしいのか。

…こういうシチュエーションは、中々にクるものがある。

本来ならばここで動き出すのは無謀にも程があるが、決められたシナリオなんて無視して暴れまわるのも面白い。

背後に忍ばせたピストルを確認しつつ、ルキちゃんの後に続く。勿論ハルレもカインも。

「ゾクゾクするなァ…カハハッ♪」

この状況だと言うのに訳の分からんことを言い始めるカインはさておき、まぁ、こういうのも悪くない。

少し頭のイカれた4人が、
サンを虐めたらしい金持ちの女の子を、
使用人やその他の人も巻き込んで、

-----殺りに行く。


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