二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- リボーン〜水のキラメキ〜
- 日時: 2011/11/19 19:00
- 名前: ユキ (ID: Bhcs08zv)
- 参照: http://yuma-y1995@m2.pbc.ne.jp
ポケモン小説をかいてるユキです。
今回は‘家庭教師ヒットマンリボーン’の小説に挑戦です。前々から書き溜めていたもので原作沿いです。
↓は、主人公の設定とおおまかな動きと関係性です。
海音 雫(かいね しずく) 12歳.156cm.7/14.蟹座
・武と幼馴染で並中1年生
・‘文武両道’が似合う女子
・‘他人優先’と‘有限実行’が座右の銘
・美術部所属、環境委員の副委員長
補足
・ハーフの為、瞳はピンク/髪は淡い水色
・先祖はボンゴレ創立時から居て、‘水の使い’
と呼ばれていた
・属性は‘水’、武器は特殊な鎖と銃
(両方とも上着の袖、もしくはスカートの下)
・十年後は主に銃を使用
・両親は他界(詳しいことは本編で)
・マフィアを憎んでる、でもツナの考えを知り
ファミリー入り
・竹寿司の隣の家で一人暮らし中
綱吉達とは大の仲良し、恭弥さんは頼れる先輩(風紀委員を含む)、了平さんは楽しい先輩、黒曜組はそこそこ仲良し、髑髏は大親友♪
傾向...
・どちらかというと学園恋愛モノ、酷い扱いを受
る人は限られてます・・・
・NLCP多数、綱京/獄ハル/雲髑など・・
・ツナが結構勇敢
・山本がマフィアについてすでに知っています
・主人公の過去が暗いです
・酷い扱い...シャマル、バーズ、レヴィ、ジル
上記のことが許せる人は見ていって下さい!
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- リボーン〜水のキラメキ〜 ( No.115 )
- 日時: 2013/06/01 16:13
- 名前: ユキ* (ID: Bhcs08zv)
リング争奪戦標的50
「お前が海音だな」
〜それぞれの師、特訓〜
武達が飛び出して行ったのが昨日
「・・・暇」
貧血気味だけど、普段から慣れている為に家へ帰ろうとしたけど
『大人しくしてて、ね?』
綱吉に真っ黒い笑みを浮かべながら怒られ、未だに病院内
綱吉と武の手回しか知らないけど、今手元には描きかけの絵が
「皆がいないとつまんない・・・」
ブツブツと呟きながらキャンバスに絵の具を乗せていると
「お前が海音だな」
突如殺気と同時に声がかけられた
「誰!」
咄嗟に水容れの水で攻撃体制をとれば
「ふむ、反射神経はいいな」
「・・・アルコバレーノ?」
濁ったおしゃぶりを下げた女の子の赤ん坊が窓の淵にいた
・・・濁った?
「・・・ママの友人の人」
「そうだ、オレの名はラル・ミルチ
貴様の母親とは悪友でありライバルだ」
ママの若い頃の写真で、ママの肩に乗って写っていた人だった
私の目の前に移動したラル・ミルチさんは私を見上げ
「貴様、名前はなんだ」
名前を聞いてきた
「・・・雫」
「雫、か
いい名だ、いかにもアイツが好むタイプだ」
「ラル・ミルチさんは「ラルでいい」・・・ラルさん」
「まぁ、それでいい で、なんだ」
「私に何の用でしょうか?」
ラルさんはゴーグルをかけながら、ニヤリと笑った
あ、なんか嫌な予感
「簡単だ、雫を鍛えにだ」
的・中☆
『・・・なぁ親父』
『どうした武』
『オレに・・・時雨蒼燕流を教えてくれ』
『・・・覚悟はあんだろうな、アレはお遊びじゃねーんだ』
『あぁ、オレにも護りてぇもんが出来たんだ』
『フッ いい目をする様になったじゃねーか』
『それじゃあ!』
『来い、教えてやる』
「・・・ラルさん、皆の様子見ることと私の特訓
なにか関係あるんですか?」
「雫が担う役割に関係している
まぁ、コイツの場合・・・オレが元身内を見たかっただけだ」
「・・・なんか堂々と言い切られた」
「次だ」
『まぁ、その年にしちゃ上出来だぜ』
『何言ってんの?手加減してんだよ』
『・・・しょーがねえ』
『甘いね、死になよ』
『・・・・・・お前はまだ井の中の蛙だ。こんなレベルで満足してもらっちゃ困る』
『・・・・・・・・・』
『もっと強くなってもらうぜ、恭弥』
『やだ』
「目で追えるか、雫」
「ギ、ギリギリ」
「追える様になっておけ」
「はい!」
『コロネロ師匠』
『なんだコラ!』
『もう半日も寝転がっているぞ
いつになったらトレーニングが始まるのだ?』
『もう始まってるぜコラ。体を鍛えるのをやめるトレーニングが』
『なっ、何を言っているのだ!?それでは強くなれんぞ!!』
『・・・普通はな。だがお前の場合、パワーはもう充分だぜ
お前に必要なのはもっと別のもんだぜ、寝てろコラ!』
『う・・・うむ』
「パワーは・・・十分」
「しかしパワーを貯める、それがアイツには重要だ」
「その間の時間を稼ぐ・・・」
「だいぶ理解してきたな」
『俺に見えてなかったのは・・・・・・自分の命だ・・・・・・』
『本当ブザマ極まりねーな』
『な!?』
『いいか、今度そんな無謀なマネしてみろ
いらねー命は俺が摘んでやる』
『シャマル・・・』
『自分のケガは自分で治せよ、男は診ねーんだ
ったく、この10日間に何人ナンパできると思ってんだ』
「アイツの場合はどうだ」
「暴走を抑える」
「当たりだ」
「やった♪ ラルさん、気持ちは分かるけど
お願い隼人の師匠だから狙い定めないで」
夕方、ラルさんはボンゴレが所有しているホテルに泊まるらしく
一人でスーパーから帰っていると・・・
「あ、ハル」
「雫ちゃん」
「え?!なんで泣いてるの?!」
前を泣きながらハルが歩いていた
「どうしたの、えぇっと、家来る?」
「お邪魔します」
即答(汗
ボロボロと泣くハルの手を引き部屋に帰宅
とりあえず座らせて、ココアを出せば
「雫ちゃん・・・どうしましょう〜〜〜」
一気に泣き出した
「なに、どうしたの?」
「獄寺さん、また無茶してました・・・」
「うん、見た
・・・あのさ、ハル」
「・・・はい」
「隼人の頬に紅葉が増えてたんだけど・・・まさか」
「・・・ハルに関係ないって言われて思わずやっちゃいましたーーー!!」
「またぁ?」
「だって!ツナさん達が、また、危険な事に巻き込まれて、強くなる為に特訓してるって
居ても立ってもいられず、ツナさんと獄寺さんの分のお弁当、差し入れに行ったら
獄寺さん無茶してて、ツナさんとかに怒られてて、心配したって、言ったら、ハルには関係ないって」
「言われて、悲しくなっちゃったの?」
「はい・・・獄寺さん、心配してるのは、ツナさん達だけじゃないのに」
グスグスと泣くハルを慰めつつ、私は苦笑した
全く、二人して不器用なんだから・・・
「ハル」
「なんですか?」
泣きすぎて真っ赤になった目で見上げてくるハルを抱きしめつつ
私は言葉を選びながら隼人がそんなこと言った理由を説明した
「男の子ってね、女の子に自分の弱いとこ見せるの嫌がるの
一時期武もそれでさ、よく喧嘩してたの」
「そうなんですか?」
「うん、だから明日、一緒に謝りに行こう?
で、私も心配なの、って伝えるの」
「・・・はい」
To be continue...
- リボーン〜水のキラメキ〜 ( No.116 )
- 日時: 2013/07/29 18:24
- 名前: ユキ* (ID: Bhcs08zv)
リング争奪戦標的51
「・・・綱吉、アナタの守護者に私はなりたいの」
〜‘水’〜
修行3日目、今日はディーノさんが大事な話があると言ってオレ達に集合をかけた
バジルくんとリボーンと一緒に召集場所の病院に行けば
水色地に黄色の花柄という浴衣に身をつつんだ雫が全員分のお茶を煎れていた
「おはよう雫」
「おはよう綱吉」
ディーノさんは情けない表情で雫を見たり、キレて暴れかけるヒバリさんを抑えたりと忙しなかった
その後、コロネロとお兄さんが合流し、全員揃ったのを確認したディーノさんは
パン!パンパン!!
手を打ち鳴らし、注目を自分へと向けた
「今から全員に伝えておかなくちゃいけない事がある」
「改まってどうした、ディーノ」
「・・・ある人からの伝言だ
‘八人目の守護者が各陣営に一人ずついる’」
「八人目の・・・守護者?」
ディーノさんの言葉に首を傾げると、リボーンが勢いよく立ち上がった
「・・・どういうことだ、その守護者は初代以来現れず、これからも現れないはずじゃ」
「私が、説明する」
雫はリボーンの睨みに怯えることなく、口を開いた
「私は・・・綱吉と同じで初代ボンゴレファミリーの直系なの
守護者の名は・・・・・レイ」
雫が初代守護者の名前を口にした途端、赤ん坊は雫に銃を向けた
「ウソをつくな」
「嘘?こんな真面目な場面でそんなこと言う訳ないじゃない
証拠は・・・これよ」
若干、泣きそうな雫が袂から出したのは
ボクが跳ね馬から受け取った指輪に酷似した指輪だった
「代々、水を操ることに長けた者が受け継ぐ家宝よ
一昨日、隼人や武の指輪を見て気になったからママの形見をひっくり返したら出てきた
・・・・・・ただ、指輪と一緒にあった古びた手紙には
‘リングをジョットに習い二つに分けた。片方は私が、もう片方は妹に預けた。このリングを受け継ぎし者が現れし時、停まった時が動き出す’
と書かれていたわ」
山本武は雫の肩を抱くと、自分の膝の上に座らせた
にしても・・・あのアフロのガキ、煩い
赤ん坊は反論出来なくなったのか、舌打ちをすると雫から目を逸らした
「おい、相手にもリングを所持してる奴がいるってことは・・・」
「隼人の推論で、あってる」
「でも、水を操る子は雫だけなんじゃ・・・」
「それについては、オレが説明する」
跳ね馬は雫の頭を撫でると、一枚の紙を机の上に出した
「なんだぁコレは?極限にチンプンカンプンだぞ」
「でも、なんか家系図っぽいっすね」
「獄寺、アタリだ」
跳ね馬は紙に唯一青く表示された名前を指差してから、雫を見た
「ココ、これは雫だ
それから五代程遡ると・・・その初代の時にのみいた守護者、レイに行き着く
でだ、レイの横にもう一つ名前があるだろ?コレがおそらく手紙に書かれていたレイの妹だ」
「ワォ、かなり分裂してるけど・・・全部雫の遠縁になるのかい?」
「こんなにいたんだ・・・」
レイ、とか言う人から雫まではほとんど一直線なのに
反対に妹の方はいくつにも枝分かれしていて、正直嫌気がさしてきた
「・・・ディーノさん、ヴァリアーに・・・私と同じ血を引く人がいるんですね」
「あぁ・・・・・・」
雫は冷静に言葉を紡いだ様に見えたが、指輪を握っている手が震えていた
沢田綱吉と獄寺隼人も気づいたのか、順番に頭を撫でていた
「何故初代以降、その守護者がいなかったのだ?
見た限り、直接ではないが子孫が沢山いるではないか」
確かに・・・
笹川了平の疑問にボクも頷くと
雫は静かに、まるで童話でも読むかの様に話始めた
‘昔、無愛想な姉と大変愛らしい妹がおりました
妹はその愛らしい美貌から、ある上流階級のお嫁さんに
反対に無愛想な姉は力があった為、近所の自警団の一員に
姉は妹の結婚式には出なかったけれど、大切にしていたブローチを妹に贈りました
数年が過ぎた頃、自警団はマフィアになりましたがやっていることは変わりませんでした
そんなある日、ファミリー内で裏切りが起こり
妹がその抗争に巻き込まれてしまいました
姉が駆けつけた時には旦那は事切れており、妹もその子供達もボロボロでした
子供達とブローチを大切に守っていた妹を見た瞬間、姉の目の前は真っ赤に染まりました
『あぁ神よ、何故私でなく妹に試練を与えるのですか
神よ、あなたが妹を見捨てるというのなら、私はあなたに背きましょう』
姉は妹達に危害を加えた者を全員血の海に沈めた後
ファミリーには一通の手紙を、妹にはリングの半分を託して姿を消した’
「これが、初代以降・・・水の守護者が現れなかった理由よ」
雫はソッと、リングに触れるとそう締めくくった
「・・・雫」
「どういう経緯で初代がボンゴレから離れたのか分からない、でも・・・
・・・綱吉、アナタの守護者に私はなりたいの」
真っ直ぐオレを見る雫
断る?まさか・・・
「断る理由が見つかんないし、むしろ雫がオレの守護者になってくれると嬉しいな!」
「オレ達だって歓迎だっての」
「うおーーーー!!雫が仲間になると極限に心強いぞ!!」
「まぁ、頑張りなよ」
「一緒に強くなろうぜ!雫」
To be continue...
後書きという名のスライディング土下座orz≡3
・自分で書いてて着地点見失う...
・加筆修正するかも
- リボーン〜水のキラメキ〜 ( No.117 )
- 日時: 2013/07/29 22:36
- 名前: ユキ* (ID: Bhcs08zv)
リング争奪戦標的52
「日本へ発つ」
〜闇からの訪問者〜
「遅いぞ雫!!」
「っ!」
ラルさんの修行は正直、体が悲鳴をあげるくらいキツい
今日の修行は山林での模擬戦闘
しつこい!
ラルさんの直属の部下の方達、総勢20名ちょいを一人で相手するというものだ
「貴様は晴の守護者に比べれば戦闘経験がある、しかしその程度では先の戦いで死ぬぞ!!」
「まずこの模擬戦闘で死にそうなんですけど?!」
「安心しろ、貴様の母親も全く同じ修行をしているからな」
「どこで安心すればいいんですか!!」
でも、綱吉達の足手纏いにはなりたくない
その一心で修行に打ち込んだ
「・・・・・・(もう少しで覚醒しそうだな)」
イタリアの某所
「スクアーロが持ち帰ったハーフボンゴレリング、初代以来の水の守護者の出現
この二つにより、9代目の了承も得られそうです」
「近々次期ボンゴレボスの披露式典も開かれるでしょう」
「これでいよいよファミリーの実権は9代目の直系、実の息子であるボスのものですね、XANXUS様」
一人の男の周りに集まる六つの影
「・・・ボス、機嫌悪い?」
「鮫はどうした」
側に立っていた影が男に話しかければ、男は低く、一つ足りない影について問うた
「すぐに来る、匂いがするもの」
影の言う通り、すぐに男の前の扉が勢いよく開いた
「う゛お゛ぉい、お呼びかボス」
スクアーロは男の側に控える影を見て
「(あ、これボスさんキレてる)」
自身の身にこれから起きる事を大体予想した
冷や汗を流しながら男に近づいたスクアーロ
案の定、机の角に頭を叩きつけられたスクアーロ
男の側に控えていた影はスクアーロに近づくと、頭から出血していないか手慣れた手つきで確認した
影がスクアーロから離れたのを見て、男は指に嵌めていたハーフリングを外し
「偽物だ」
粉々に砕いてみせた
「・・・やってくれましたね」
「ヤダ!スクちゃんの手間は無駄だったってこと?」
「ふ〜〜〜〜ん、頭いい奴いんじゃん王子スゲー楽しみ♪」
「時間稼ぎにしちゃ、力入ってるね」
影がざわめく中、スクアーロは盛大に舌打ちをした
「・・・相手側にも水がいた」
「「「「?!!!?」」」」
スクアーロは立ち上がると、男を見た
「ソイツはオレを知っていた、そして・・・・・・彼女が死んだのは5年前だとよ」
「・・・ハッ、なるほどな」
男は愉快そうに笑うと、椅子から優雅な動作で立ち上がった
「日本へ発つ
奴らを・・・根絶やしにする」
ザワッ
夕方、耳元で風が鳴った
「ラルさん」
「どうした」
「いえ・・・今、暁が」
姿は見えない(こないだの事件で力使いすぎて実体化できないらしい)
けれどいつも側にいる暁の操る風に修行を中断してもらったら
‘・・つ・・’
「暁?」
‘きをつけて’
‘黒いぐんだんが来た きをつけて’
「黒い軍団・・・?」
「至急奴等の居場所を探れ!!」
暁の伝えてくれた事に疑問を感じていれば、ラルさんが慌て出した
「悪い雫、貴様についてやれなくなった」
「え?」
「・・・ヴァリアーが動き出した」
「そんな・・・」
まだ後四日は猶予があったんじゃ・・・
「なんだって!!ランボが雷のリングを!?
なんでだよ!あいつ5歳だぞ!!おバカだぞ!?」
「いろいろ事情があるんだ」
バジル君との修行を終えて家に帰ると
どっかへ行こうとするバジル君の親方もとい沢田家光もとい父さん
って父さんだったんかい!!バジル君のお師匠さんって!!
ちくしょう!少しだけどカッケー!とか思ったオレ馬鹿!!
しかも父さんの部下の一人がヴァリアーが日本に来た事に気がついたらしく
父さんは急遽本部のあるイタリアに行くらしい
父さんが守護者の安否を確認しとけと言うから、とりあえず雫の所に行こうと走っていれば
「ツナ君!!」
「京子ちゃん?」
京子ちゃんが息を切らして駆け寄ってきた
「どうしt「ランボ君達帰ってきてる?!」いや・・・」
蒼ざめてへたり込みかける京子ちゃん
咄嗟に抱きとめると、涙目でオレを見上げてきた
「どうしよう!ハルちゃんとランボ君達を連れてモールにいたんだけど・・・
ちょっと目離した隙にいなくなっちゃったの!!」
「え・・・」
「ハルちゃんと手分けして探したんだけどいなくて!」
「分かった、オレも探すから
そうだ、ハルは?」
「ハルちゃん‘獄寺さんにも聞いてみます!’って」
京子ちゃんを慰めて走り出せば
ブワッ
「なっ!」
「きゃっ」
強い追い風が吹いてきた
「くっ」
・・・リボーンには向かい風みたいだけど
‘いそいで!’
風に紛れて聞こえてきた声は黒曜の時に聞いた雫の幼馴染の声
っ!!
京子ちゃんの手を引いてスピードをあげれば
(リボーンの奴ちゃっかり肩乗りやがって・・・)
「うわああ!!助けてぇ〜!!」
「ランボ!!フゥ太!!イーピン!!」
「ツナ君!アレ!!」
ようやく見つけた三人は黒い服を着た男に追いかけられていた
男は何の躊躇もなく三人に向かって刀を振り下ろそうとした
瞬間
ドゴオッ!
「がはっ!!」
男が真横に吹っ飛び、壁に激突した
「ボンゴレファミリー晴の守護者にしてコロネロの一番弟子、笹川了平、推参!!!」
「お兄ちゃん!!」
お兄さんなんかド派手な登場ですね!!
じゃなくって!
「こちら02
目標を捕捉、攻撃します」
「同じく03
02と共に目標に攻撃します」
「05
02と03に合流します」
「04
写真で見た男を補足、そちらに攻撃します」
吹っ飛んだ男とは別の影がランボ達の所に三人、オレと京子ちゃん目がけて一人突っ込んできた
ビシィッ
ドガァン!
ビュッ
「こっち、くんな!!」
ガッ
なんとかオレの所に来た奴は殴り飛ばし、皆を見れば
「ったく・・・何でアホ牛がリングを〜っ」
咥え煙草でダイナマイトを構える獄寺君に
「もー大丈夫だぜ」
竹刀で敵を牽制しつつ三人を庇う山本に・・・
「そいや、さっ!」
鎖を使って三人から敵を引き離す雫
「み、みんな!」
「家光の奴、何とか間に合ったみてーだな」
京子ちゃんの手を引いて近寄れば、雫の後ろ飛び出してきたハルが京子ちゃんに抱きついた
「ハル!」
「r・・・師匠が他の守護者の所に行けって言ってくれてさ
暁が教えてたらしくてすぐに武と合流して、隼人のとこ行ったらハルいてビックリした」
「しかもランボ達見てないかって言うから慌てたのな〜」
雫がフゥ太の背中を押すと
「ツナ兄・・・怖かったよーっ!」
勢いよく泣きついてきた
一緒に泣きついてきたイーピンを見ればボロボロ
・・・ボロボロ?
「イーピン戦ったのか?!」
「出来る、イーピンだけ」
フゥ太をおぶり、イーピンは京子ちゃんが抱っこ
ランボもハルに抱っこされた
「しかし思ったより骨のない連中だったな、楽勝だぞ!」
「そいつは甘えぞ、こいつらはヴァリアーの中でも下っぱだ
本当に恐ぇのは」
「! 上!!」
リボーンさんの言葉を遮って雫が叫べば
同時に高く跳躍した黒い影
10代目達を護る様に構えれば・・・
「・・・・・・雷のリングを持つ俺の相手はパーマのガキだな」
「!」
「邪魔立てすれば皆消す」
背中に備えてある棒みたいなのを掴んだ敵、に
「・・・・・・変なヒゲー」
『ブッwwwwww』
鎖を構えていた雫が思ったことをオブラートに包まずに言って
オレ含めて全員吹き出した為シリアスムードが吹っ飛んだ
「なっ!」
ガキ(しかも女子)に初対面で言われた敵はショックだったのか
棒から手を離してリアルorzになった
「待てェwwwレヴィwww」
聞き覚えのある声が響き渡ったその瞬間
「一人で狩っちゃダメwwwよwww」
「他のリングの保持者もwwwそこにいるみたいだしねwww」
無数の影が笑いながら出てきた
「ダメwww王子笑い止まんねーんだけどwww」
「・・・・・・プッ」
「貴様等まで笑うなぁ!!!」
後から出てきた女のツボにもハマってるのか、女は親父の顔を見るなり視線を逸らして笑った
ザッ
「出たな・・・まさかまた奴を見る日が来るとはな・・・・・・XANXUS」
リボーンさんの真面目な声色に笑いを引っ込ませ様と頑張るが
オレ達も相手も笑いが引っ込まなかった
(そのおかげかアホ女と笹川は怖がるところか爆笑してる)
ザッ
出てきた威圧的な男
「・・・・・・・ブッハァ!」
も笑い出した
「な・・・ボスまで・・・」
「ヤベェwwwボスのツボにハマったんだけどwwww」
「クイーン達、戦線布告、しに来たのに・・・」
「少し待ってちょうだいww」
唯一笑ってなかった雫(言った本人だしな)は
「アリア、四人を連れて安全な所に」
〔アウッ♪〕
自分の使い魔を出すと、アホ女と笹川とフゥ太とイーピンを無理やり乗せて帰した
相手さんはそこでようやく笑いが収まったのか静かになったが
相手の女から凄まじい冷気が発せられた
「へぇ・・・アナタがクイーンの相手?」
「・・・かもですね」
睨み合う雫と女
「・・・退け」
ボスと呼ばれていた男は女を後ろにやると、手の中で力強く燃える炎を出した
「まさかボス、いきなりアレを・・・・・・!!」
「俺達まで殺す気か!?」
慌てて女の背後に隠れる敵
雫も何か勘付いたのか、オレ達の前に立って
「っ!」
水の壁を出現させて防御体制に入った
くそっ、オレ達じゃアレを相殺できねー
「(雫、ゴメン!)」
全員して衝撃に備えていれば
ガッ!
「待てXANXUS、そこまでだ」
相手ボスの足元にツルハシが突き刺さった
「・・・ツルハシ?」
「?」
「ここからは俺が取り仕切らせてもらう」
「と・・・・父さん!!?」
「なっ、10代目のお父様?!」
To be continue...
- リボーン〜水のキラメキ〜 ( No.118 )
- 日時: 2013/09/19 14:04
- 名前: ユキ* (ID: Bhcs08zv)
リング争奪戦標的53
「命をかけて証明してもらいます」
〜試される覚悟〜
「待て、異議ありだ
チェルベッロ機関など聞いたことがないぞ
そんな連中にジャッジをまかせられるか」
ツナの親父の異議にチェルベッロの奴等は冷たく突き放した
オレの隣に立つ雫も機関の名前を聞いたことがないのか眉間に皺がよっていた
「本来 7種類のハーフボンゴレリングはボスの持つ1組と門外顧問の持つ1組、計2組存在し
2組のリングを合体させた完全なるボンゴレリングの状態で継承されるものなのです」
「ですが 今回異例の事態となってしまいました
2人がふさわしいと考える7名が食い違い、それぞれが違う人物に一方だけ配ったのです」
「・・・要するにオレとXANXUS、2人のファミリーが戦えばいいんだ」
ツナの言葉に
オレは刀を構えなおし、雫は銃に弾を装填し、獄寺は花火を引っ張りだし、笹川センパイはファイティングポーズをした
「そうです
真にリングにふさわしいのはどちらか」
「命をかけて証明してもらいます」
チェルベッロの一言に一気に走る緊張
「場所は深夜の並盛中学校
詳しくは追って説明いたします」
『ヘッ?』
しかしそれは、対決場所を教えられた途端オレ達の間から消え失せた
「それでは明晩11時 並盛中でお待ちしています」
「さようなら」
バッ
チェルベッロが消えてもフリーズしたままのオレ達
VARIAの奴等が不思議そうにこっちを見てくるのを感じながら
「ひ、雲雀さんに咬み殺されるーーーーー!!!」
ツナの悲鳴を皮切りに、オレ達は
「ど、どうするんすか10代目!!」
「ヒバリは極限に学校を大事にしておる!もし校舎が破損したら・・・!!」
「間違いなくこっち来るよな・・・」
「流石に今回は逃れられないよね・・・」
「ひぃ〜〜〜!!と、とりあえず明日、明日もう一回集合!」
『はい!/おう!』
あっという間に家へと走って帰った
「・・・・・・」
武もさすがに起きてるよね・・・
明日から始まる生死をかけたリング争奪戦
しかも舞台は普段私達が通ってる学校
・・・恭弥さん、ごめんなさい
絶対怒るよね、とか考えながらも私は銃に代々受け継ぐ特殊弾を装填しなおし
ベッドに身を沈めた
まだ震えが止まらない・・・
「ハハッ、情けないな・・・」
『いいか、ツナ』
『例えお前にリングが渡されなくても』
『アイツはライバルになりそうな奴を一人残らず消す筈だ』
『そうなるとお前だけじゃねぇ』
『山本達は勿論、京子達も恐らく消される』
『余計な事は考えんな』
『アイツ等を護る、それだけを考えてろ』
そんな事言われたって、やっぱり戦うのは怖い
グチャグチャと色々考えながら数日ぶりに学校への道を歩いていたら
「ツナ!」
「綱吉!」
「や、山本に雫っ」
二人が後ろから走ってきた
「二人も学校行くの?」
「うん」
「昨日ほとんど眠れなくてな、落ちつかねーから学校行こうと思ってさ」
「・・・」 ←ぐっすり眠った雫
山本は伸びをすると、オレと雫と肩を組んだ
「最初はオレ、雫の事吹っ飛ばしたロン毛に自分が勝つ事しか考えてなかったけど
昨日全員・・・ではねーけど揃った時に思ったんだ」
山本はニカッという擬音が似合いそうな笑顔をした
「オレ達の戦いだって
一人じゃねーんだツナ、皆で勝とーぜ」
「や・・・山本・・・」
「そうそう、私達はファミリーでしょ?
支え合って勝ち抜こうよ」
「雫・・・」
やっぱり二人は強いな・・・
「あ、隼人ー!!」
「あ?」
先の曲がり角から出てきた獄寺君は大きなダンボールと・・・
「・・・可愛いのな」
「いや!これは!そのっ!!」
可愛らしい鞄を腕にかけていた
山本は笑いを堪えてるし、雫は鞄の持ち主に心当たりがあるのか笑ってる
「隼人、ハルにお昼作ってもらったの?」
「んでわかんだよ!」
「だって、それ、私と京子と花と一緒に買い物行った時に買った揃いものだし」
「ぶっwww」
「山本テメッ、笑うんじゃねぇ!!」
あ、体の震えが止まってる
いつもの三人で馬鹿騒ぎしたおかげか、オレの体の震えは止まり
戦いに挑む覚悟も決まった
「なぁ、その箱中なに入ってんだ?」
「紙ヒコーキ」
「お、多くないかな」
「修行に使ってるんで足りないくらいっスよ
実言うとまだ完成してなくて・・・今もこれから山に行くんス」
か、紙ヒコーキで修行してたんだ
「それじゃ、また夜に」
「あぁ」
「修行ファイトー」
「またあとでね」
山の方へと歩いていく獄寺君を見送り
オレ達は学校へと歩きだした
「ツナ、風邪って本当か〜〜〜!?」
「本当はサボってたんじゃねーの?」
あ、来た
早く学校に来てみると、まだツナ君はいなかった
それでも10分ちょっと待ってると、クラスの男の子に冷やかされながらツナ君が教室に入ってきた
「なんたってダメツナだもんなー」
「(またか)」
「ツナ君、おはよ」
「京子ちゃん」
周りからの視線が痛かったけど頑張って話かければ
ツナ君は安心出来る笑顔を私に向けてくれた
「昨日はゴメンね・・・病み上がりだったのにフゥ太君達探すの手伝ってもらちゃって」
「気にしなくていいよ、話聞いてみたらランボが勝手に行動した結果みたいだからさ」
笑顔のツナ君
昨日、怖そうな人達と鉢合わせした時に見た真面目な顔も好きだけど
やっぱり笑顔も好きだな
「え、笹川さん昨日ダメツナに会ったの?」
会話に割り込んできた高橋君
割り込まれた事に、ツナ君の表情は一瞬だけ不機嫌になった
「うん、ツナ君のお母さんに弟君達のお世話頼まれたの」
「やっぱり母さんか・・・」
クラスの皆は私がツナ君のお母さんと仲良いのにビックリしてるみたいだった
(花とか雫は皆の反応に笑ってた)
「おい、ダメツナなんでだ!」
「オレ達だって、オレ達だって!!」
「だぁーーーー!!近い!!
知らないよ、京子ちゃんと母さんいつの間にか仲良くなってたんだから!!」
「なんじゃそれはーーー!」
「笹川さん、ダメツナのママだって知ってたの?」
「ううん、知らなかったよ
雫と一緒に遊びに行った時に知ったかな?」
大騒ぎになるクラス
そんな中、面白がった花が
「そういえば京子さ、沢田のお母さんに‘お嫁に来てほしいわ’とか言われたらしいじゃん?」
「もうっ!なんで花がソレ知ってるの?」
「ソース元、私」
「ちょっと雫!!」
恥ずかしい内容を口にした
ツナ君にだって言ってなかったのに・・・
「か、母さん・・・っ///」
顔を真っ赤にしてしゃがみ込むツナ君
私も顔を真っ赤にして花に抱きついた
「(絶対・・・護って見せる、この空気を)」
「本当にランボもつれてくのかよ!」
「仕方ねーだろ、守護者なんだから」
「いくいく ランボさんもいっとく!」
コイツ何もわかってねーな
「みんな!」
「よぉ!」
「オス」
「10代目!」
「やっほ」
学校に行ってみると、既に四人は揃っていた
「おそくなってゴメン
ランボが隠れん坊始めちゃって」
「10代目をわずらわせやがってアホ牛が!!」
「綱吉、相手もう来てる」
「うぇ!完璧なる遅刻!!」
慌てて雫の先導で中庭に走り込めば・・・
「VARIAの方々はスタンバイしてますよ」
校舎の上の方に相手とチェルベッロが立っていた
ついに・・・始まるんだ
To be continue...
- リボーン〜水のキラメキ〜 ( No.119 )
- 日時: 2013/11/02 19:08
- 名前: ユキ* (ID: Bhcs08zv)
リング編標的54
「第1戦は晴の守護者同士の対決です」
〜揺るがない日輪〜
「厳正なる協議の結果、今宵のリング争奪戦の対戦カードが決まりました」
「第1戦は晴の守護者同士の対決です」
発表された対戦カード
晴、という事は・・・
「ウム、初戦はオレか」
「あら、あの坊やね」
了平さんが最初に戦う
手を握り締めながら目を閉じれば、VARIAが学校の屋上から飛び降りて近づいてきた
それに少し遅れて降りてきたチェルベッロ
「それでは只今より後継者の座を賭け、リング争奪戦を開始します」
チェルベッロの後ろには、帰る時には見かけなかった大きな特設リングが設置されていた
「な・・・何これーーー!!?」
「なっ、スゲー!」
「晴の守護者の勝負の為に我々が用意した特設リングです」
「今回は晴の守護者の特性を考慮したリング
としましたが、指輪争奪戦では各勝負ごとに特別な戦闘エリアを設置いたします」
やっぱり専用のリングだったんだ
「先輩には悪くない条件だぜ」
「おう!リングはオレのテリトリーだ!」
VARIAは無駄遣いとか言っていたが、こちら側としては有利になりそうなステージで私は胸を撫で下ろした、でも
正直了平さんの今の実力とVARIAの実力では雲泥の差
もう少し猶予があったら違ったかもしれないけれど・・・
一人で悶々と考えていると
「取りあえずオレ達は芝生を信じるしかねーだろ」
「・・・そうだね」
珍しく隼人が人の頭を撫でてきた
「ねぇ?ボスとアイちゃんはまだかしら?
私の晴れ舞台だっていうのに〜〜〜」
バトル前にグチグチ言って体をクネらすオカマ
正直言ってキショいが
ま、いつもの事か
「どうやらボスは欠席みたいだね、アイの方は知らないけど」
「あの男が他人の戦いに興味あるわきゃねぇ・・・
アイは遅刻だってよぉ」
アイとボスがいない事に不満を言っていたオカマは‘遅刻’という言葉にため息をついた
「んまぁ!あの子らしいっちゃらしいけど」
ヒラヒラと手を振ってリングへと歩き出した
隣ではレヴィがスクに喧嘩売ったのか蹴られていた
「・・・どーしたんだよマーモン、あっちガン見して」
「いや、無意識なら質が悪いよアレ」
マーモンの指差す方を見れば
ん?なんかキラキラしたもん見える?
向こうの水の守護者と各守護者の間にキラキラした糸が微かに視認できた
「何あれ」
「多分、アイがボク達にかけてる術と同じものだと思うけど
それにしては特有の気配感じがないからね・・・もしかしたら」
「ふぅ〜ん・・・命は奪えないと」
「そうだね
彼女は直系らしいからね、アイなら辛うじて破れるかもしれないけど」
「ししっ、楽しみだな」
「了平さん、ファイ!」
『オォーーーーー!!』
お兄さんの願いで円陣を組んだオレ達
山本と雫は慣れているからか普通に声を出してたけど
「は、はず・・・」
「・・・・・うん」
慣れてないオレと獄寺君は赤くなった
「間違いありません」
「正真正銘の晴のハーフボンゴレリングと確認しました」
リング中央で向き合うお兄さんと相手
「指輪は原則として首から下げること」
「そして相手を倒し、指輪を奪った者が勝ちです」
ルール説明の間に上着を動きやすい様に脱いだお兄さん
次の瞬間
「あらぁ?んまあ!よく見りゃあなた、いい肉体してるじゃない!!好みだわぁ〜vV」
「なに!?」
「!、あいつ今・・・なんて言った!?」
「わ、わかんない・・・」
相手がとんでもない発言をかましてくれた
うわぁ・・・相変わらずシリアスムードが続かないなオレ達・・・
「さ、さっきから何を言っているかわからんが
俺は正々堂々、戦うだけだ」
「んまあ、そのポーズはボクシングかしら?
またいけてないわねー
このルッスーリアが立ち技最強のムエタイで遊んであげる」
いけてないと言われたお兄さんは珍しく、眉間にシワを寄せただけで反論しなかった
「やはりヴァリアーも晴の守護者は格闘家か・・・」
「雫、説明」
「わ、私ぃ?!」
リボーンがボソッと呟いたから咄嗟に雫に話を振れば、雫は膨れながらも説明してくれた
「“ファミリーを襲う逆境を自らの肉体で砕き明るく照らす日輪となる”
これが晴の守護者の使命、というか役割
だから歴代の晴の守護者は挌闘家が多いらしいの」
「そっか・・・」
雫の説明に納得していれば
「では 晴のリング ルッスーリアvs笹川了平 勝負開始」
カッ! カッ! カッ!
「キャッ!」 「まぶっ!」 「な、なにも見えねー!」 「ウワッ!!」
チェルベッロの合図と同時に白い光に包まれるリング
お兄さん!!
擬似太陽によって奪われた視界
辛うじて感じる空気の振動を頼りに拳を放つも、余裕を持って躱され
師匠の入れ知恵によって照明を割ってイーブンまで持ち込むも
「ゆくぞ!!!」
「越えられない壁っていうのを教えてあげるわ」
「、極限太陽!!」
奴のメタル・ニーによって
パリンッ ─グシャッ
「っ!了平さん!!」 「お兄さん!!」
右の拳までも潰されてしまった
くそ・・・っ!
痛みに耐えて何とか血だらけの拳を構えなおせば
・・・?
音や衝撃の割に痛みや出血が少ない事に気がついた
後一発打てるか必死に頭を巡らせていると
「お兄・・・ちゃん・・・」 「うそ・・・」
「京子?!花まで!!」
妹と妹の親友の声が聞こえた
「!、お兄ちゃんやめて…!!ケンカはしないって約束したのに!!」
「(!?、京子ちゃん、普通のケンカだと思ってるー!!!)」
勝負中で京子の方を見る事は叶わないが、その声は今にも泣き出しそうなぐらい揺れていた
「雫!説明して!アレは一体どういう状態なのよ!」
「花落ち着いて、京子!あんまりリングに近づくと危険だから!」
「お兄ちゃん!!」
・・・すまない雫、少しの間京子達を抑えててくれ
オレは息を整えると、奴を見据えたまま口を開いた
「・・・ああ、確かに額を割られた時・・・・・・もうケンカはしないと約束した・・・
だがこうも言ったはずだ・・・」
‘オレも男だ、どうしてもケンカをしなくちゃならない時が来るかもしれない。しかし京子がそれほど泣くのならもうオレは’
そうだ、オレは京子と約束したのであったな
「負けんと・・・!!!」
両腕を血だらけにしてサングラスの男と対峙してる了平
いや・・・アンタの腕はそんな事に使う為のものじゃないでしょ・・・
涙で霞む視界で了平を見つめていれば
「大丈夫」
「しずく・・・」
雫が横に立って私の手を握ってきた
「了平さんは負けない
だって、京子もだけど花も応援してるんだもん」
‘ね?’と首を傾げて見てくる雫に、若干力が抜けていくのを感じながら
私はリングを真っ直ぐ見た
「みさらせ!!!これが本当の」
「まったくしつこいわねぇ、これで終わりにしましょ」
「極限!!」
「(妹を思う気持ちが細胞エネルギー伝達率を100%にしたぜ!!コラ!!!)」
「太陽!!!」
─バキャッ!
生々しい音を立てて砕かれる相手の膝
相手がリングに蹲る中、了平は此方を向いた
血だらけじゃないの・・・
一瞬目があった時に‘泣くな’と口パクで言われ、顔が火照る
雫は小さく笑うと、リングの側で泣き崩れてる京子を立たせ
「それじゃあ、私は二人を送ってくね」
私の手も引き歩き出した
「緊張感のあるいい戦いだったぞ。さあリングを渡してくれ」
雫達がいなくなったのを確認したセンパイは
VARIAの守護者にリングを渡す様に言って、手を差し出した
「!、いやっ、いやよ!」
「!?」
「私はヴァリアーよっ!片足だって勝ってみせるわ!楽勝よ!おほほっ」
しかし、相手はセンパイの手を振り叩くとフラフラしながらも立ち上がった
「・・・なぁ、何か様子おかしくね?」
「あぁ、なんかに怯えてる」
獄寺の言葉の途中で
-ドギャッ!!
相手の体から朱が散った
グシャッ
崩れ落ちる相手
センパイが駆け寄ろうとしたが、チェルベッロがそれを止め
無慈悲にも勝敗結果をオレ達に告げた
「たったいまルッスーリアは戦闘不能とみなされました」
「よって、晴のリング争奪戦は笹川了平の勝利です」
「今宵の勝負はこれで終わりますが
今回より、決戦後に次回の対戦カードを発表します」
「それでは発表します・・・明晩の対戦は雷の守護者同士の対決です」
To be continue...
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