二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- CLAYMORE 運命の道筋
- 日時: 2012/08/14 21:07
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
プロローグ
「いつの世も戦士とは、多くのものを背負っている 」
そう、その男は静かにゆっくりと語った……
一体、どれ程の修羅場を潜り抜けてきたのか、
どれ程の屍の山を乗り越えてきたのか。
彼の纏う気迫と眼差しには、
それは、本当の地獄と悲しみを知る者だけが持つ……
凄みというものが有った。
とうに過ぎ去った時間の中で、
焼き付いて離れず逆光する記憶と痛みは、
とてつもなく深く、悲しく、忌まわしく
そして、懐かしい思い出でもあった。
全てを失った男は大剣を取った。
それが例え、血で血を洗う呪われたものあったとしても、
醜態を晒してでも、そうしたかったのだ。
己が生き長らえるが為に……
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- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.236 )
- 日時: 2013/06/08 04:49
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: 643MqHaL)
IF番外編 醜悪なる者ども 幕間
SIDE???
私が覚醒したのは……
ナンバー1だったロクサーヌが、
覚醒者の兄弟に殺されて半年後の……
私は仲間と共に元ナンバー12 饒舌のデボラを討伐した直後だった。
「!?
グ…ガ…… 」
原因は人としての限界を向かえた事。
大剣に付着した血のりと油を、
いつも通りに一降りで払いのけて背中に戻した直後に、
心臓の激しい鼓動と共に妖気が一気に吹き出したのだ。
「ヴィヴィアン!? 」
(くそ、くそっ!
止まれ、止まれ!!
私は覚醒者になんかなりたくない…… )
何度、抑え込もうとも全て無駄だった。
「ナ…タリア…シャ…ロ…ン…フレイア……。
ワタ…シヲ…コ…ロ…セ…殺シ…テクレッ!
覚醒者ニナンカ…ナリタクナイ。
ダカラ、頼ム……
私ガ ーー 」
仲間に殺してくれと頼んだ瞬間。
ついに人間としての意識は敗れ、
あらゆる心の汚濁や苦痛と安らぎの入り混じった感覚が溢れる中。
私は、恍惚とした中で覚醒した。
そして私が次に自我を取り戻した際に見たのは、
意識を失う前の森では無く……
月に照らされた無惨に変わり果てた商業の街ラムゼイの生々しい光景であった。
「これは…… 」
信じたくなかった。
その朝まで活気に溢れていた市街地は全て崩れさっていて。
私のそばには幾つもの人の屍が倒れ…
その全ての屍には内臓が一つも残っていなかったのだ。
そして、これは夢だと自分に言い聞かせながら。
自らの姿を確認しようと噴水を覗くと、そこには……
辛うじて人間の部分はあるが、およそ人とは言えない異形がうつっていた。
「何故…こんな事に…… 」
「あいつらは…もしかして……? 」
あれから、幾つかの季節が巡り。
私は史上最凶だといわれる後輩…
好奇心でプリシラを見ようと、ここに来てみれば。
既に元一桁ナンバーの覚醒者が大勢集まっていて。
勿論。
私達、女覚醒者はいたが……
そこには、何人もの男覚醒者ーー
悲壮のウィルフレド。 沈黙のクロード。 千里眼のゲオルギウス。 紫電のテーオドル。
そして、いつか戦った血濡れのランドルフと殲滅のレーヴァントがいた。
「てめぇは……?
何だ、お前も覚醒したのかよ 」
「ああ……
今の私はもう、完全に人間じゃない 」
「そりゃ、見たくれや妖気を見りゃわかるっての。
つかさ、よく生きていたなオイ 」
「そっちこそ。
よくぞ、あの戦乱に巻き込まれなかったな 」
「へっ!
俺らがそうそう、簡単に死ぬたまじゃねぇんだ
生きてて当たり前だろう!! 」
だろうな。
こいつらが簡単に死にそうにないし、想像もつかない……
「それにしても……
まだ、こんなに生き残っていたのか……? 」
「まー、不参加の奴らもいるがな。
それでも、これほど集まるのはめったに無いじゃねぇの?
見た事が無い顔ぶればかりも結構いるだろう? 」
「………… 」
続く?
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.237 )
- 日時: 2013/06/10 01:57
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: 643MqHaL)
「だらしないわねぇ。
この際 潰してでもいいから、その子を止めるわよ 」
IF番外編 醜悪なる者ども8
「……あいつらは、男覚醒者達はどうした? 」
ふと、横目に周囲を見るといるのは全て女覚醒者のみで。
先ほどラキに話しかけていた者達や
後からやってきたクロノスとラーズ。
そして、それを遠くから見ていただけの元ナンバー2 殲滅のレーヴァントに元ナンバー5 沈黙のクロード
そして、同じく上位勢だった悲壮のウィルフレドもいない。
戦士達のその疑問に答えるかのうように、遅れて来た一人の覚醒者が答える。
「奴らはここにいない……。
ランドルフが言うには、プリシラと新たな強者との戦いを観戦するらしくてな 」
その覚醒者はカサンドラを目の当たりして
その恐ろしさに若干、顔を引きつらせながら言う。
「まぁ……
こいつは、こいつでヤバいがな…… 」
突然、カサンドラは一人の覚醒者を一口で喰らう。
しかし、それと遅れるように内側から鋭利的なものに切り裂かれる。
他の覚醒者も次々に覚醒体に変身して総攻撃をしかける。
ある者は人の頭を持つ姿で、ある者は腕が4本ある巨人。
ある者は元の姿からは想像もつかない異形の口を持ち。
そして、エウロパは人間形態のまま腕だけを覚醒体にして戦い始めた。
「さて、私も戦うとするか…… 」
そう短く言うと肘まである艶やかな黒髪を揺らしながら、一気に妖力解放をする。
榛の色をした瞳は金色に変わり。
徐々にうっすらと青みががった皮膚の異形へと姿を変えていく。
「へぇ……
あれが、あの子の覚醒体ねぇ……? 」
土煙の後、姿を現したのは正面こそは人間形態とさして変わらないドレス姿の女性だが。
その腕はまるで白骨のようで、後ろ側は背骨に見える
死者と生者が入り交じった異形の姿であった。
「あの時は、何も出来なかったが。
今度こそ、やってみせる……! 」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「マジかよ……。
アイツ、あのプリシラと互角なのかよ……っ!? 」
最初は興味本意だった。
突然、リフルに似た妖気を持った違う覚醒者が現れ
あのプリシラを一方的に押しているのだ。
それを遠巻きに二体の戦いを傍観していたランドルフは酷く驚いた声をもらす。
「しかも、押しているだと…… 」
「あぁ……。
あの女ですら信じられんというのに、
ここに来てまさか、こうなるとはな…… 」
「テッドもそう思うのか。
しかし、あれはどこにいったんだ……? 」
続く
後書き
あと、番外編は2話くらいで終わります。
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.238 )
- 日時: 2013/06/11 04:52
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: A6nvNWRl)
何か違和感がする……。
ルシエラとラファエラの融合体の妖気は感じるが、
そこにいて、いないような曖昧な感覚。
これは……!?
「あれは、もしや!? 」
「あぁ。
決着が付くぞ…… 」
IF番外編 醜悪なる者ども8-2
視線の先に見えるのは、首が千切れかけたプリシラ。
はたから見れば、その言葉通りプリシラの敗北に思える。
だが、それは単に見ただけの話しだ。
「マジかよ……。
ロートレクの…あの姉妹の融合体とアイツを同時に相手をしてたのか……? 」
「あぁ…そのようだな 」
プリシラの口から吐き出されたのは、生命の捕食者と化した。
かつての深淵とその妹のなれの果て……
そのなれの果てですら、このメンバーで勝てる見込みは皆無だというのに。
同格の覚醒者を二体同時に相手取れるプリシラの存在は、
彼らが生きてきた百年以上の中で、生涯唯一無二。
まさしく、化け物以上の化け物としか言いようのない。
「レーヴァント。
貴公はどう思う? 」
「…………全員で戦ったとしても敗北は必須。
仮にいるにしても……
組織の長い歴史に…
あの女を殺せる可能性があった戦士が何人いたかまでは知らんが。
ただ唯一、私が知る限りでは……微笑のくらいなものだ 」
プリシラがすぐに覚醒せず成長しきっていたら、
話しは全く違っていたかもしれない。
あるいは、テレサが油断しなければ…と付け加える。
レーヴァントの脳裏に何十年も前に出会った。
微かに笑う人形のように整った顔の女戦士がよぎる。
「……尤も、微笑のが生きていたらの話しだが……。
(後は…一瞬の隙をつければ。
あの戦士と共にいたラキという人間くらいなものか…… )
これで良いのか? テッド……… 」
「あぁ……。
それにしてもテレサ、か……
確かに、あの戦士なら可能性はあったかもな…… 」
続く
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.239 )
- 日時: 2013/06/14 20:08
- 名前: 珈琲猿 (ID: jF5f2bDU)
カンソウ
番外編がwww
原作にいない面子は、本来の歴史では除籍されて生きてるっぽいですが
でてこないのは死んだんですかね??
覚醒者狩りとか、戦乱でとか。
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.240 )
- 日時: 2013/06/17 01:00
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: A6nvNWRl)
コメント返し
珈琲猿さん
ここで、という事ですか?
まぁ、そこは首を長くして暖かい目で見守っていてください。
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