二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 嫌われ者の大空の兄−REBORN− —第四章— 《未来編》
- 日時: 2010/07/22 20:26
- 名前: 保持者 (ID: NdLDblhC)
がんばりたいと思います!
補習やら部活やらで最近大変ですが、更新がんばります!
:100クリック有難うございます!
実にうれしいです!
—夜空の使命
《全てを見透かしファミリーを在るべき存在へと導きある時はファミリーの敵となり仲間となる気ままな時空》
現在は未来編です。
・現在進行状況
—第一章— もう一つの原作の始まり 《日常編》
—第二章— 夜空と偽る霧 《黒曜編》
—番外編— ×××
—第三章— vsヴァリアー 《ヴァリアー編》
—×××— 歯車
番外編で、またヴァリアー編に戻ります。
—第四章— 未来の夜空 《未来編》
- Re: 嫌われ者の大空の兄−REBORN− ( No.6 )
- 日時: 2010/07/20 21:44
- 名前: 保持者 (ID: NdLDblhC)
「おはよーございます十代目!」
バッと、玄関の前で頭を下げる獄寺。
…なんだこの状況。
「兄さん、誰?」
「ハッ!あなたがボンゴレ十代目ですか!」
目をきらきらさせる獄寺に俺はため息を吐いた。
「昨日転校してきた獄寺辰巳です!」
「あ、アレ・・・獄寺・・・って」
「十代目おはよー…ござい、ます…」
後ろで大声が聞こえたので振り返ってみた。
…獄寺そっくりの少年が立っていた。
「…誰」
「あ、俺は・・・ってんな事より何で兄貴が此処に居るんだよ!」
「俺は一生師匠に付いて行くと決めたんだ!文句あるか!」
「し、師匠?」
「俺のこと」
俺は溜息を吐いて吼える獄寺を突いた。
「何ですか師匠?」
「…時間」
「あ・・・」
俺は時計を見てさらに重い溜息を吐いた。
◆
「はよーっす、刹那に獄寺」
「…ケッ」
「…」
獄寺と山本の間に何故か火花が見えた。
…気のせいか?
「刹那、テメェが居ると教室が陰気臭いんだよ」
急にそんな事を言ってきた生徒。
名前なんて知らない。
覚えたってすぐに忘れるだけだ。
「テメェ何かどうせ弱いんだろうよ!」
殴りかかってきた生徒のこぶしを、握り締めた。
「…!」
「それは、力の差を知って言ってるのか?」
フッと笑うと生徒は真っ青になって下がった。
「師匠、凄いです!」
「流石なのな、刹那」
—少しだけ、こんな環境もいいと思った。
- Re: 嫌われ者の大空の兄−REBORN− ( No.7 )
- 日時: 2010/07/21 12:19
- 名前: 保持者 (ID: NdLDblhC)
「せちゅな!」
「…どうしたの?」
コレはずっと昔の話。
小さいころの俺は、別にほかの子供と変わらない、幼児だったと思う。
そのころはまだ——《力》を恐れなかったと思う。
綱吉は俺の服の袖を引っ張ってかわいい笑顔で笑った。
「あのね、おれ、せちゅなみたいなおにいちゃんになるのがゆめなんだ!」
「——そう」
最近になって、綱吉は俺の真似事をし始めた。
まぁ、可愛い仕草と取っている。
俺はフ、と。
空を見上げる。
澄んだ水色の空。
グラデーションの様なきれいな空だった。
「ねぇせちゅな」
「何?」
「おれ、ね。 —————」
「・・・」
「やくそくだよ?」
「———うん」
どんな言葉かは、知らない。
忘れた。
◆
「———嫌な夢だな」
目を覚ませば現実へ引き戻される。
勿論、そんな事常識だった。
目の前では担任教師が黒板に文字を書いていた。
昼寝をしていたらしい。
窓の外を見た。
——今日の天気は、曇り、か…。
- Re: 嫌われ者の大空の兄−REBORN− ( No.8 )
- 日時: 2010/07/21 12:29
- 名前: アリス (ID: /jbXLzGv)
面白いです!!
頑張って下さい!!
- Re: 嫌われ者の大空の兄−REBORN− ( No.9 )
- 日時: 2010/07/21 13:07
- 名前: 保持者 (ID: NdLDblhC)
「ねぇ、沢田刹那ってこの教室の生徒だよね」
その声の持ち主は、殺気を放ちながら二年A組の教室を見ていた。
生徒たちは恐怖に戦慄する。
「あ、ハイ!で、ですが、今は本人は居ませんでして…」
「何処に行ったか知ってる?」
「たぶん・・・屋上で昼寝を・・・」
「そう、」
—ピシャッ
しばらくの間——教室は、沈黙されていた。
◆
「…」
空を見上げながら俺は目を閉じていた。
風が心地よく、横を通り過ぎる。
—ギィィ…
屋上の扉が開く音がして、俺は自然と視線をそこに合わせた。
黒髪で、学ランの少年。
少なくとも、俺の知る人物ではなかった。
「キミが二年A組の沢田刹那?」
「———誰?」
俺は体を起こして、たずねた。
少年は無表情で俺の顔を見ている。
「僕は《粛清委員会》の《雲雀竜弥》だよ…キミを、咬み殺しにきた」
チャッと、両手にトンファーを構えた。
そんな事より、なぜ咬み殺す?
殴り殺すんじゃないのか?
「行くよ」
ダッと、少年は俺にめがけてトンファーを振り上げる。
—ガッ
「!?」
「甘い」
俺は護身用に隠していたロッドをすばやく取り出して変形させ、トンファーを防いだ。
流石に重かった。
「キミ…うわさどおりだね」
「噂?」
「そう。並中で僕と対等に戦える生徒——それがキミって言う、ね」
ガッと、ロッドとトンファーが交差する。
「残念。正確には、俺の方が上だ」
「…!?」
—ガンッ
力任せに、ロッドを少年——雲雀に当てた。
反動で雲雀はタンクにぶつかる。
一応、コレでも力を押さえ込んでるんだが。
「…ッ…」
「眠いんだよ、俺。折角寝てたのに…」
「キミ…面白いね…粛清委員会に入らないかい?」
「遠慮する。今俺の家にはメンドクサイ家庭教師が居座りついてるから。そっちの方を何とかしないといけない」
そういってロッドを元の形に戻して、腰のところに隠した。
屋上の扉を開けて、俺はその場を去る。
◆
「…」
僕は重い体を立ち上げた。
瓦礫が落ちる。
「…沢田刹那…か」
フッと笑い、空を見上げる。
—まるで、大空の如くきまぐれで、夜空の如く端麗で、強く、誰かを惹き付ける才能を持っている。
——彼に、付いていくことにしようかな。
◆◆◆
アリスさん、コメ有難うございます!
- Re: 嫌われ者の大空の兄−REBORN− ( No.10 )
- 日時: 2010/07/21 13:36
- 名前: 保持者 (ID: NdLDblhC)
「刹那、一緒に帰ろうぜ!」
「…あぁ、」
もう、帰りなのか。
俺は顔を上げて、席を立った。
「一緒に帰りましょう!師匠!」
獄寺がキラキラした目で俺の隣にたった。
俺はかばんを肩に担ぐ。
「——帰るか…」
「なぁなぁ、刹那の家に寄ってってもいいか?」
「俺も師匠の家を見てみたいです!」
「——別に、いいけど」
—嫌な予感が横切った。
俺は重い溜息を吐いて、歩き始める。
◆
「十代目、帰りましょう!」
「もう下校時間だしな」
「うん、」
俺たちは玄関の所まで歩いてきた。
そこで、兄さんの姿を見た。
「刹那の家ってどんなんだろうな」
「普通の家だから」
「楽しみです」
何時の間にか騒がしくなった兄さんの周り。
俺は何故か、苛ただしく感じた。
「十代目?」
「あ、なんでもないよ」
俺は咄嗟に笑顔を作り、三人で歩き始めた。
◆
「此処」
「ハハッ刹那の家って始めてみるのな」
「俺は来たことあるけどな」
毎朝出迎えるしな、獄寺は。
まるで中犬だ。
俺は家の扉を開いて、玄関に靴を脱ぎ、居間に移動した。
「あら…。刹那が友達を連れて来るなんて珍しい…」
「お母様、始めまして俺、獄寺辰巳って言います!」
「ハハッ俺は山本海って言います」
「そ、そう…」
母さんは完全に驚いているらしかった。
俺は今まで《友達》なんて物は作らなかった。
—孤独主義者、と評されたくらいに。
「なぁなぁ、刹那の弟って…」
「沢田綱吉だよ」
「ボンゴレ十代目と成るお方ですね…」
俺は溜息を吐いた。
「ただいまー…」
そういって居間に入ってきたのは綱吉本人。
そして目を見開いて驚いていた。
「兄さんが、友達を・・・」
「悪いか」
「…」
綱吉は何故かプルプルと震えだした。
「…帰って来なければよかったのに」
「…」
「「?」」
そういって綱吉は階段を駆け上り、自分の部屋に入っていった。
「刹那…何かあったのか?」
「別に…関係の無いことだから」
「大丈夫ですよ師匠。俺の家なんか更にドロドロのグチャグチャですしね」
咄嗟にすごいことを言い出した獄寺に俺は顔を引きつらせた。
それは全然フォローに成ってない回答だった。
「刹那、俺、もう帰るな」
「あ、じゃあ俺も」
「…ん、」
「また明日な」
「では!」
そういって二人は去っていった。
俺は立ち上がった。
母さんが部屋に入ってきて、何かをつぶやく。
どうせ、自分の悪口なのは、判っていた。
俺は、自分の部屋に戻ることにする。
◆
—バタンッ
「…」
俺は扉越しに、無言で立ち尽くしていた。
あの、孤独主義者の兄さんが。
あの、絶対他人と関わらない様な存在が。
何故、あいつ等にだけ?
—むかむかして、俺は壁を殴る。
何故か、それが許せなかった。
「———」
自分でも恐ろしい言葉を吐いて、ベッドに横になった。
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